認知症の早期診断 介護並びに回復と予防のシステム

アルツハイマー型認知症は、廃用症候群に属する老化・廃用型の生活習慣病なので、発病を予防でき、早期治療により治せるのです

アルツハイマー型認知症の発病を予防する為の『万年カレンダー』語録と説明(Iー04)

2024-01-18 | この先一週間-脳の活性化と私なりのテーマ

&1 万年カレンダー(語録)
(1)  アルツハイマー病(アルツハイマー博士が、世界で初めて発見したことで知られる認知症。生まれつき特定の遺伝子に異常が存する人だけを対象に発病する特殊な認知症であり、認知症全体に占める割合は、1,1%程度 )、脳血管性認知症、二次性認知症、アルツハイマー型認知症(認知症全体の90%以上を占める)等、様々なタイプの認知症が数有る中で、(その大多数90%以上)を占めていながら、発病/症状の重症化が進行するメカニズムについて、アミロイドベータ仮説(世界的に通説の地位)やタウタンパク仮説(少数説の地位)やアセチルコリン仮説(異説)等の仮説しか提示されていないアルツハイマー型認知症』の正体(本態)は、廃用症候群に属する老化・廃用型の『生活習慣病』に過ぎないのです(私たち「二段階方式」が、アミロイドベータ仮説が出現してくる以前に、北海道から九州に跨る全国的規模、452の市町村での先駆的な自主活動(有償/有期の使用許諾契約の締結下で、実践展開を指導)による顕著な成果により、疫学的方法により主張内容が正しいことを実証済みのものなのです。
※我が国は、公明党の要求等もあって、『アミロイドベータ仮説』を隠れ蓑にした政策、川下対策である『介護の予防措置』並びに末期の「大ボケ」の段階で発病を初めて見つけるだけの『発病のレッテル貼りと興奮型のアリセプトに代表される治療の効能が皆無である対症療法薬の処方』とで、合計総額(一般会計と特別会計の合計での両者を併せた総額)で23兆円超もの血税を垂れ流すだけの世紀の愚策を制度化し、展開中なのです(「アルツハイマー型認知症」に特化した活動であり、アルツハイマー型認知症の発病の予防を明確な目的とした「住民参加型の地域予防活動」の全国展開の国策化は、政府大綱の第一条の規定により、棚上げ状態に在るのです)。

(2)  万年カレンダー語録 (By Tad=有限会社エイジングライフ研究所が著作権を有していますので、引用には、ご注意を)。

1日 :『出番が少ない
 あれもこれも ナイナイ尽くし 出番が少ない脳は、老化を加速する

2日 :『速足の散歩
 歩け歩け 魔法の散歩  速足の散歩が、意欲の機能を拡大させる

『速足の散歩』
 予防の為の特効薬 日に五千歩の散歩 これを目安に 出来るだけ安全に

3日: 『意欲の低下
 何事にも、やる気が起きない 意欲の低下が、認知症への黄色信号
 
4日: 『無我夢中
 時間の経過も 忘れて夢中に あなたの脳が 活性化していた証拠

5日: 『交遊の輪
 もっと増やそう 交遊の機会 人の輪に入れば 脳が活性化

6日: 『老化の速度
 誰でも加齢がもとで 脳は老化する 老化の加速は 貴方の脳の使い方次第

7日: 『先ずは挑戦
 好奇心と感動は 前頭葉の大事な機能 先ずは挑戦 趣味や遊びや地域活動

8日: 『自分なりにが大事』
 弱気と気後れ 脳の老化を早める要因 自分なりに歩み、求めよう 第二の人生

9日: 『右脳が主役
 仕事とは無縁となるのが 第二の人生 右脳が主役となる 趣味や遊びや交遊を

10日: 『脳活性化の条件
 脳の機能も筋肉と同じ 使うほど活性化し 機能が維持

11日: 『増える物忘れ
 年取れば 日々に気になる物忘れ 反省と工夫が効けば 年のせい

12日: 『時間が有り余る
 ナイナイ尽くしの 単調な日々の暮らし 趣味も無ければ 交遊も無し

13日: 『居眠り老化する脳
 脳の居眠り 脳には危険な暮らし方 テーマも目標も喜びも無い あなたの毎日

14日: 『自分なりの喜びを
 何かを見つけて 自分なりに得意な分野 喜びや生き甲斐が 脳には特効薬

15日: 『運動の脳の活用
 散歩に加えて 何かやろう運動を  前頭葉の出番が増えて活性化する

16日: 『右脳の活用
 左脳は生活設計 右脳は楽しい生き方に直結  自分なりに自分らしい右脳の使い方を

17日: 『家に籠る生活
 家に籠り勝ちの生活は 脳の危機 外に出て行き 人の輪と和を広げよう  
      
18日: 『意気消沈
 生活のリズムを崩す 気がかり、気落ち 意気消沈は、ボケの発病駅に直通

19日: 『興味や関心
 未体験への興味や関心とやる気 趣味、遊び、交遊、地域活動

20日: 『自分は自分他人は他人
 あなたの脳を元気にしてくれる秘策 自分なりの 自分らしい生き方

21日: 『継続が大事な老化予防の良薬
 脳がイキイキするとき 老化の予防 楽しくて 熱中できることが良薬

22日: 『日付が大切
 今日は何日 昨日も今日も明日も無い 日記をつければ 日も分かる

23日: 『発病の兆候
 キッカケの発生を契機に始まる単調な生活 発病の兆候は顕著な意欲の低下

24日: 『記憶障害の正体
 記憶障害と認知症の発病との関係 老化の物忘れとボケの物忘れとの混同

25日: 『昼間に眠る 脳の居眠り
 脳の居眠りは 認知症発病の兆候 サボると居眠り 使うと活性化

26日: 『自分流を貫く
 第二の人生は自分流が正しい物差し  周りを気にせず 自分なりに楽しむ

27日: 『第二の人生の脳の使い方
 脳の使い方としての生活習慣の改善 右脳が大黒柱 運動の脳が支柱

28日: 『出会いが大切
 好奇心と感動は前頭葉の大事な支柱  人との出会いに趣味との出会い

29日: 『 身体の健康 脳の健康
 イキイキと生きるあなたの第二の人生 身体も健康 脳も健康を確保しよう

30日: 『 使わないと居眠るよ 』
 初心忘るべからず 吾が座右の銘 ボケの発病 脳の居眠り

31日: 『ボケるか、ボケないか真犯人
 脳の使い方としての生活習慣 第二の人生での日々の脳の使い方が決め手


&2 脳の機能面から説明する「アルツハイマー型認知症」

(1)  語録との関連説明

1日: 雨降って 転ぶとボケが 忍び寄る
     身体の転倒が 脳の転倒を呼び込むのです

2日: 亀のようにゆったり ウサギのように脱兎のごとく
     脳の老化のスピードは 毎日の脳の使い方が決めて

3日 仕事とは無縁となる第二の人生
     ボケるかボケないかは日々の脳の使い方次第

4日: ボケ予防 何をテーマにどう生きる
     自分なりの目標と生き甲斐が要め

5日: 考えて悩んだ果てに 見つけたり
     第二の人生 吾が生きる途

6日: 年取れば 堰切るごとの 物忘れ
     アレよ アレよと 言葉を知らず

7日: 抜き足 差し足 忍び足 
     居眠る間に忍び寄る 脳の老化と認知症

(2) 「アルツハイマー型認知症」の発病の初期(入口)の段階であり、私達の区分で言う「軽度認知症」(小ボケ)の段階は、左脳と右脳と運動の脳は正常な機能レベルに在るのですが、意識が覚醒した世界に於ける脳全体の司令塔の役割を担っている『前頭葉』の働きだけが、キッカケを契機に開始されたナイナイ尽くしの単調な生活習慣の継続が原因で、廃用性加速度的異常な機能低下の進行に因り、異常なレベルに衰えてきているのです。
「前頭葉」の機能のうち最も重要で基礎的な働きを担う「前頭葉の三本柱」の機能である「意欲」、「注意集中力」及び「注意分配力」の機能が的確に発揮されなくなっているのです。
「前頭葉の三本柱」の機能が、異常なレベルに衰えてきていることの反映(機能発揮上の二重構造の直接的な反映)が、状況の分析、理解、判断や、実行テーマの発想や、実行内容並びに実行の程度及び態様の企画や計画や洞察やケース・シミュレーションや皮革や選択や機転や感動や抑制或いは決断といった、「前頭葉」の個別認知機能(Executive  Function)の「発揮度」及び「認知度」に直接影響する為に、対象となる情報の認知及び記銘やその保持や想起並びに処理の面でも、機能の発揮が不的確で不十分なものとなり、思考、発言、言動或いは行動の面に現れてくる(アウト・プットしてくる)ことになるのです。
そのため、的確な状況の判断、発想、計画、創意、工夫、機転といった機能、或いは的確な見通しや意思決定などが要求される、「社会生活」の面で、程度や態様を含む種々の支障が出てくるようになるのです。勿論、この段階では、「家庭生活」の面にも「セルフケア」の面にも何の支障も起きてはきません。それぞれの段階で必要とされる「前頭葉を含む脳全体の機能レベル」が異なるからなのです。
※1 『アルツハイマー型認知症』は、アミロイドベータの蓄積(老人斑)が原因で惹起された重度の記憶障害に起因して発病し、症状の重症化が進行して行くと主張する「アミロイドβ仮説」の主張内容は、真っ赤な大ウソ。アミロイドベータ仮説の提示者/支持者達の誰一人として(レカネマブというえせ薬を開発しているエーザイも含めて)、アルツハイマー型認知症の発病/症状の進行との間に存在するはず/すべき『因果関係について、未だに実証できていない』のです。 
※2  私たち「二段階方式」は、『アミロイドベータ仮説が、100%誤り』なのであり、『アミロイドベータの蓄積/老人斑の生成とアルツハイマー型認知症の発病/症状の重症化の進行との間には、因果関係が存在していない』ことを、実証できている前頭葉を含む脳全体の機能レベルの変化に関わる脳機能データ『アルツハイマー型認知症の発病患者だけに確認される特有な脳機能データを3種類』、何時でも提示できるのです。
※3  廃用症候群に属する老化・廃用型の生活習慣病が本態(真犯人)である「アルツハイマー型認知症は」、『前頭葉』を含む脳全体の機能レベルに厳密にリンクした「三段階」に区分される『類型的症状(改訂版30項目問診票)』が発現してくるのが特徴なのです。

8日: 初心忘るべからず 我が座右の銘 ボケの発病 脳の居眠り

(3) 私達の意識的な思考や行為、言動或いは行動は、脳の司令塔の役割を担う「前頭葉」が「左脳」や「右脳」や「運動の脳」と協働しつつ、且つそれらを主導し、コントロールして実行されています。
  朝方目覚めて寝床から起き上がるにも、尿意を催して、トイレに行くにも、顔を洗って自分好みにお化粧するにも、ニュースを早く知ろうと新聞受けに新聞を取りに行くにも、朝食の用意のため電気釜のスイッチを入れるにも、今日の行動予定に見合った服に着替えるにも、それ等「意識的な世界(目的的な世界)」は全て脳全体の司令塔の役割を担っている「前頭葉」の働きなしには実行することが出来ないのです。
もっと正確な言い方をすると、「前頭葉」がちゃんと働いていないと、こうした行動を『必要とされるレベルできちんと実行することは出来ない』のです。「前頭葉」が正常なレベルで機能していて初めて、目的となる行動を、意図したレベルで、きちんと実行することができるのです。
(4) 自分が置かれている状況を分析し、理解し、判断して、状況判断に沿ったテーマを発想し、テーマの実行を企画し、計画し、実行結果を洞察し、推理し、シミュレーションし、シミュレーション結果に基づき比較し、評価し、選択して、最終的な実行の内容及びその程度と態様を決定し、実行の決断を下して、脳の各部(左脳、右脳及び運動の脳)に対して実行の指令を出し、その後の進行状態を管理し、コントロールしているのが、『前頭葉』という複合機能体としての脳機能なのです。
(5) 赤字表記し例示している上述した前頭葉の個別認知機能のことを総称して『実行機能(Executive  Function)』と呼んでいるのですが、その際に、『評価の物差し(=意識の首座=自我)』の機能及び『実行機能』の機能発揮上の二重構造という問題が、存在していることに世界で初めて気づいたのが、私たち『二段階方式』なのです。
『評価の物差し』の機能及び『実行機能』の機能の発揮の程度は{(前頭葉の個別認知機能の発揮に関わる『評価の物差し』及び『実行機能』の機能の発揮が、様々な場面で、どの程度及びどのように発揮されるのか(発揮度)という意味}、『意欲、注意の集中力及び注意の分配力の機能に左右され、下支えられている機能関係=機能発揮上の二重構造の関係』(意欲、注意の集中力及び注意の分配力の機能がどの程度及びどのように発揮されているかに、依存し、左右されているという意味)という問題の存在なのです。
更なる問題を提起すると、『注意の分配力』(私たち人間だけにしか備わらない特有の機能であって、異なる複数の意識を同時に並行して管理し並びに異なる複数のテーマを同時に並行して処理する為に、更には、とっさの判断と処理に不可欠の機能)という機能の存在なしには、私たち人間だけに特有な世界である『意識的(目的的)な世界』、意識的に何かのテーマを発想し、実行に移す世界は存在し得ないということなのです。
(6) 世界中の認知症研究の専門家達から、発病の原因が分からないし、治すことが出来ないし、発病を予防することが出来ないタイプの認知症であるとされてきている『アルツハイマー型認知症』は、何等の器質的な原因病変が確認されないのにもかかわらず、私達が意識的に何かの「テーマ」を発想し、実行に移す際に、『社会生活』面、『家庭生活』面及び『セルフケア』の面という風に、様々な生活のレベルで、更には、様々な程度及び態様により(脳のリハビリの実施により回復させることの可能性の有無及び程度により、小ボケ、中ボケ及び大ボケの三段階に区分するのが私たち二段階方式の考え方なのです)症状が発現してくるという特徴が確認されるのです。
※『注意の分配力』の機能については、世界中の専門家達の知識が、無知に等しいという程に未だに浅いことが、「アルツハイマー型認知症」の発病原因の解明方法として、(極めて重大な誤りであることに未だに気づいていない)『マウス』(アルツハイマーマウスを含む)の行動の研究を基礎に置くといった方法を継続させているのです(誤った方法で、誤った場所を掘り続けている)。
(7) 日常の簡単な挨拶や世間話程度の会話であれ、服を着る行為であれ、歯を磨く行為であれ、入浴したり洗顔をする行為であれ、それ等程度の行為であれ、『記憶』が核となる要因ではないのです。核となる要因とは、『注意の分配力』の機能が正常なレベルで機能することが出来る『脳の機能レベル』に在るか/どうかということなのです。
※1 『アルツハイマー型認知症』の発病の原因要素が、『記憶障害』という要素であると想定しているのが、米国精神医学会が策定した診断規定である『DSM-4』の規定であり、その第一要件は、発病との診断に際しては、『記憶障害に起因』して症状が発現してきていることの確認を要求しているのです。「第一要件」の規定の内容が正しいものとの前提に立脚して、アミロイドベータの蓄積、タウタンパクの沈着、アセチルコリンの不足が、発病の原因要件としての「記憶障害」を惹き起こしている原因であると想定しただけの「憶測」に基づいた学説である『3つの仮説』の主張なのです。
※2『アルツハイマー型認知症』の発病及び症状の重症化が進行する真の原因は、一つには、加齢に起因した脳機能の老化の進行による機能低下という要因であり、更に、もう一つ別の加重される条件としての、ナイナイ尽くしの単調な『生活習慣』の継続に起因した「廃用性」の異常な機能低下の進行という要因なのです。
※3   60歳を超える年齢の高齢者が(加齢に因る機能の低下という要因「発病の第一要件」)、『第二の人生』を送る生活過程において、「キッカケ」の発生と継続を契機に、心が折れてしまい意欲を喪失することにより開始され継続された単調な『生活習慣』、追及する自分なりの特定のテーマが無く、生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものも無い、生活習慣の継続に因る要因(ナイナイ尽くしの単調な『生活習慣』の継続)に起因した「廃用性の機能低下」に因る要因「発病の第二要件」)という加重要因により、即ち、第一の要件と第二の要件とが同時に存在し、充足されることによる『相乗効果』に因り、『前頭葉』を含む脳全体の機能の機能について、廃用性加速度的異常な機能低下が進行していくことの先に、発病及び症状の重症化の進行が待っているということなのです。
アルツハイマー型認知症は、廃用性症候群に属する老化・廃用型の『生活習慣病』(但し、「食生活」とは関係が無くて、「脳の使い方」としての『生活習慣』であることに留意)であるというのが、私たち「二段階方式」独自の主張なのです(1995年の活動開始の当初から一貫した主張内容)。
(8) 「社会生活」の面であれ、「家庭生活」の面であれ、「セルフケア」の面であれ、「前頭葉」が正常なレベルで機能していない限り、それらの生活面で様々な程度及び態様に因る重大なレベルでの様々な支障が出てくる(「アルツハイマー型認知症」の発病としての様々案程度及び態様での症状が発現してくる)ことになるのです。
(9) 「二段階方式」の手技を活用して集積した精緻な脳機能データ、『アルツハイマー型認知症』発病者の前頭葉を含む脳全体の脳機能レベルを解析した『事象事実』としての「脳機能データ」が証明しているのです。脳全体の司令塔の役割を担っている「前頭葉」の機能が、正常な機能レベルで働くことが出来なくなった時から(私たちの区分で言う小ボケ)、「アルツハイマー型認知症」はもう始まっているのです。左脳、右脳及び運動の脳の全ての機能が正常な機能レベルで働くことが出来ていても、肝心の司令塔の「前頭葉」が正常なレベルで機能出来なくなったときから(異常なレベルに衰えてきたときから)、「アルツハイマー型認知症」はもう始まっているのです(「前頭葉」の機能レベルが異常なレベルであることが、全てのアウトプットに構造的に反映されることになるのです)。

&3「アルツハイマー型認知症」は、『前頭葉』を含む脳全体の機能レベルに厳密にリンクした三段階に区分される『類型的症状』が発現してくる
(1) 何等かの原因で脳の機能が全般的に機能低下したことにより、私達が意識的に何かを実行しようとするとき、生活面に支障が出てくる病気のことを「アルツハイマー型認知症」と言います。どんな生活面で支障が出ているのかは、高度なレベルから順に「社会生活」、「家庭生活」、「セルフケア」の3つに区分されます。どんな内容、レベルのものであれ、「社会生活」を行うのに要求される脳の機能レベルは、「家庭生活」に要求される脳の機能レベルよりも高いものが要求されるし、「家庭生活」を行うのに要求される脳の機能レベルは「セルフケア」に要求される脳の機能レベルよりも高いものが要求されることについては、誰も異論はないと思うのです。また、「脳の機能が異常なレベルに低下」していることが原因で生活面に「支障」があると言うことは、支障が「認知症の症状」として認められると言うことです(「加齢」という要因だけの場合には、発現してくることが無いことに注意が必要)。
(2) 私たち「二段階方式」は、こうした視点から、社会生活面、家庭生活面、セルフケアの面で、3段階の「生活区分」に対応した「前頭葉を含む脳全体の機能レベルに厳密にリンクした症状」について、二段階方式のデータを蓄積してきたのです。蓄積されたデータを分析し、「アルツハイマー型認知症」の脳の機能の衰え方とそれに対応した症状、「三段階に区分」され、且つ、それぞれに「グループ分け」された「段階的症状」をパターン化してきてもいるのです。
脳全体の司令塔の 「前頭葉」の働きが異常なレベルに衰えてきている人達、言い換えるとアルツハイマー型認知症の症状を示している人達は、脳の働き具合とそれに対応した症状のレベル及び正常なレベルへの回復の可能性と言う視点から区分すると、軽いほうから回復/症状の進行の抑制が可能な「軽度認知症」(「小ボケ」:社会生活面に支障)、症状の重症化の進行の抑制が未だ可能な「中等度認知症」(「中ボケ」:家庭生活面にも支障)及び症状の更なる進行の抑制までもが最早困難な「重度認知症」(「大ボケ」:セルフケア面にも支障)の「三つの段階」に区分されるのです。

&4  「アルツハイマー型認知症」の発病原因に関する権威の主張(「DSM-Ⅳ」の診断基準の内容並びに3つの仮説の主張内容)は、誤りだらけ

9日:初春を迎えし妹は中のボケ 今日が幾日か 覚えも知らず

10日:日も月も 季節も知らぬ 吾が妹は 明日は我が身と じっと手を見る

11日:日が暮れて ナイナイ尽くし 今日もまた 昔の仕事  今ぞ恋しき

12日:朝寝して 新聞を見て 昼寝して 夕さりつかた 水戸の黄門

(1) あなたの脳(前頭葉)は、時々居眠りしていませんか?
脳は、よく使うと活性化してくるし、使い方が足りないと、居眠りします。居眠りの原因である生活状態(脳の使い方としての日々の暮らし方)を放置したままで居ると、あの恐ろしい「アルツハイマー型認知症」を呼び込むことになってしまうのです
葉酸[ビタミンM]を摂取して、日々脳内にどれだけの量を取り込もうとも、「アルツハイマー型認知症」の発病を予防することには繋がらないのです。
発病を左右する決定的な要因は、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」に起因した廃用性の加速度的で異常な機能低下が「前頭葉」という脳機能について開始され、進行してくることなのです。
葉酸の抗酸化作用が脳の萎縮の進行を予防するとの説明が為されているのですが、そもそも、脳の萎縮が発病の原因ではないのです。
葉酸の摂取は、調査対象者に共通項として確認されたと言うだけのものであり、カカオや赤ワインが予防に効くとする類の主張と同じレベルのものなのです。
アミロイドベータ蛋白やタウ蛋白の蓄積が発病の原因だとか、ビタミンM の摂取が発病を予防するとか、如何にもそれらしい香りを放ってはいても、誤りなのです。権威が主張するものが常に正しい訳のものではないのです。特に、「アルツハイマー型認知症」の発病のメカニズムについての諸学説について言える  のです(新しいものが出てくる度に飛びつくのがテレビの習性とは言え)。
(2)  「第二の人生」を送っている「あなた」への提言
趣味や遊びごとには興味がないし、人付き合いも苦手。
これと言った目標もないし、打ち込めるものもない。ただ、時間だけが過ぎていく日々の暮らし方。そんな毎日では、脳の老化が日々に加速していくのです。
※1 「前頭葉」を含む脳全体の機能が廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させていくその先に「アルツハイマー型認知症」の発病が待っているのです。することがナニモナイというあなたには、とりあえず、速足の散歩をお勧めします。
※2   アルツハイマー型認知症は早期診断により治せるし、発病自体を予防することが出来るタイプの認知症なのです。
『発病を予防できないし、治せない』とする認知症の専門家、権威の言っていることは重大な誤りなのです。
「アルツハイマー型認知症」の本態は、廃用症候群に属する老化・廃用型の単なる「生活習慣病」なのであり、「第二の人生」での「脳の使い方」としての「生活習慣」の在り方/在り様、あなたの日々の「生き方」、脳の使い方としての「生活習慣」が問われることになる病気なのです
※3『治せないし、発病の予防も出来ない』という誤った情報を発信し続けている専門家達の社会的責任は重大で糾弾されるべきものなのです。
発病自体の予防に目もくれず、早期診断による回復の途も閉ざされて、回復させることが困難で介護の途しか残されていない末期の段階である「大ボケ」の段階のお年寄りが際限なく生み出されている現状では、介護関連の総費用の額(末期の段階を見つけているだけのアルツハイマー型認知症の発病の有無の診断、(症状の進行を半年から1年遅らせられることが有るかもしれないと製薬会社が主張する儘の効きもしない薬の投薬並びにセルフケアにも重大な支障が出てきているお年寄りの介護に投入されている税金の総額)が、単年度規模で23兆円を超える天文学的な規模に達していて、この先更に増大の一途を辿ることになると予測されてもいるのです。23兆円を1万円札の新札で積み上げると(230Km!)もの高さに積みあがるのです!
みなさん、良いのですか、このままにしておいて。

14日他人は他人 自分は自分と 思い切る 脳のイキイキ 意欲が要

15日足し算と引き算をして 昼寝して 夕食前に 水戸の黄門

16日 生き生きと 生きる姿を願えども テーマ無い身に 時だけが経つ

17日: 日ノ本に はびこるものが 認知症 治療は愚か 予防もしない

18日: 年取れば 日ごと気になる 物忘れ 明暗分けるは 脳のはたらき

19日: 冷蔵庫 開けたとたんに 物忘れ 区別を知らず ボケの診断

20日: 規則性 脳の衰え その流れ 高いもの(機能)から 低いもの(機能)へと

21日 第二の人生 生きる意味とは覚えたり 身体でなくて 脳がもつこと

22日: これは何 年のせいなの 病気なの 回復可能な 本当の初期 

23日: 未だ戻る やれば戻れる 認知症 脳のリハビリ 家族の支え

24日: 衰えて 果てまで来たのか 認知症 末期の段階 最早治せず
   
25日: 為せば成る 為さねば成らぬ何事も ボケの発病 自助努力の不足

26日: 何事も 備えがあれば 憂いなし  今日も楽しむ 脳活の趣味 

27日: 身体がどこまでももつ 第二の人生 ボケるボケないは脳の使い方

28日: どうなるの 己が心に今日も聞く 生きながらえる そのことの意味

29日: 日も月も消え失せにけり 吾が妹は 思い起こせば ナイナイ尽くし

30日: 機能落ち 過行く世界 気づかずに 話した筋は どこへやら消え

31日 齢をとり 気になることが 二つ有る 膝の老化と脳の老化と

1日: 気づいてよ 恐れることは何もない なすべきは 脳のイキイキ

2日 意識して 行う世界 未知のまま 決め手となるは 御者の働き

3日: 何時であれ 意識のありよう 操るは 三頭建ての 馬車の御者

4日: 覚え無し 今日は幾日と 人に聞く 趣味も無ければ 友達も無し

5日: 年取れば 気になる障り 物忘れ アレよアレよと 言葉を知らず

(3)『 食事のメニューでなくて、食事をしたこと自体を忘れている』というのが、認知症の専門家とされる人達が挙げる常套的な説明方法なのです。
高齢者の生理的な老化現象による「物忘れ」の症状は、物を置いた場所を思い出せないなど、自分の体験の一部を忘れているにすぎないが、「認知症の記憶障害の症状」は自分の体験したことを丸ごと全部忘れてしまう病的な記憶障害だというのがその常套的な説明の仕方なのです。
(4) では、働き盛りの未だ若い年齢のあなたにお聞きしますが、何かをする用事を頼まれて、「どんな内容の用事だったか」を忘れたのではなくて、用事を頼まれたこと自体を忘れた経験は一度もありませんか。一度もないどころか、何度も有るでしょう。
ゴルフの練習に出かけようとして、帰りにスーパーで豆腐と牛乳を買ってきてと頼まれていたのにすっかり忘れていたとか、最近開店した評判のイタリアン・レストランで友人達と食事するためピック・アップしようと友人宅に回って行く際に、途中で捨てるつもりでトランクに入れておいたゴミをそのまま持ち回ったこととか、心配事や急ぎの大切な用事があるとき、そのことが終始気がかりな状態下で(心がそのことに捕われている状態下で)、急ぎの用事でもない上に、些事の類に属する用事を頼まれたような場合であれば尚更のこと、忘れることはよくあることなのです。特に、心を占める気がかりなことがあって、「上の空」状態で用事を聞いているときはなおさらのことなのです。用事を頼まれたこと自体を思い出せなかったことは一度もないなんて言わせませんよ。55)「前頭葉の三本柱」の機能の一つと私たちが名づけ位置付けている「注意の分配力」の機能が加齢により総体として衰えてきた年齢の方であれば、日常珍しいことではなくて、しばしば起きてくることなのです。そのメカニズムを知らない人たちが、上述の説明を持ち出してくるのです。
「老化の物忘れ」と「アルツハイマー型認知症」の症状としての「記憶障害の症状」とを区分ける方法、それは唯一、「前頭葉」の機能レベルが正常であるか、異常であるかが両者を鑑別する客観的な指標となるのです。
認知症の専門家と称しながらも彼らは、基準の根拠となるべき物を持たないので、共通項を探し出してきて、それを根拠だと言っているにすぎないのです。
※1 米国精神医学会が策定した「アルツハイマー型認知症」の診断基準であり、今猶強大な影響力お保っている「DSM-4」の規定の「第二の要件」に規定されている失語、失認、失行(紛い)の症状は、実は、私たちの区分で言う末期の段階である「大ボケ」の段階の、更に後半になって初めて発現が確認される極めて重度の症状、30点が満点のMMSEの得点が一桁の得点にならないと発現がみられない極めて重度の症状なのです。「第一の要件」と「第二の要件」は、同一人物の同一の時期(時間)に確認されることを要求しているのです。その為、「第一の要件」に規定されている「記憶障害」の症状も、極めて末期の段階で確認されるレベルの「記憶障害」の症状ということになるのです。その典型的な事例としてしばしば取り上げられる症状が、「つい先ほど食事をしたばかりなのにそのことさえも思い出せない」というレベルの記憶障害事例ということなのです。認知症の専門家とされる人達の上述の説明は、単なる後付けに過ぎないことがお判りでしょうか。

&5 まとめ
(1) 勉強や仕事をしているときは、「左脳」が中核となって働き、言葉や計算や論理的思考や場合分け等に関わるデジタルな情報を「前頭葉」とやり取りしています。趣味や遊びや人付き合いを楽しんでいるときは、「右脳」が中核となって働き、色や形や音や雰囲気、感情や表情等に関わるアナログな情報を「前頭葉」とやり取りしています。体操や散歩やスポーツを楽しんでいるときは、「運動の脳」が中核となって働き、身体の動静に関わる情報を「前頭葉」とやり取りしています。
脳全体の司令塔の役割を担っていて、言葉や計算や論理や場合分けなどのデジタル情報の処理に特化した脳機能である「左脳」、形や色や音や空間の認知や感情の認知などのアナログ情報の処理に特化した脳機能である「右脳」及び身体を動かす情報の処理に特化した脳機能である「運動の脳」という「三頭の馬」が牽引する三頭立ての馬車の「御者」の役割を担っているのが、「前頭葉」という脳機能なのです。

(2) 私達の意識的な世界を支配し、コントロールしている「前頭葉」は、三頭の馬から送られてくるさまざまな情報に基づいて状況を判断し、状況判断に沿った何かのテーマを発想し、テーマの実行内容を企画し、計画し、実行結果を推理し、予測し、シミュレーションして必要な修正を加えて、最終的な実行の内容や程度や態様を選択して決定し、脳の各部に実行の指令を出しているのです。それが、「私達人間だけに特有な機能」である「前頭葉」という脳機能の働きなのです。私達は、左脳に偏った生活習慣、右脳に偏った生活習慣、運動の脳に偏った生活習慣、バランスがとれた生活習慣など、色々なタイプの「生活習慣」に従って日常生活を送っています。

(3)脳全体の司令塔の役割を担っている「前頭葉」の働きは、左脳、右脳及び運動の脳を支配しコントロールしながら、私達人間の意識的な世界を形成している訳なのですが、一方でその働き具合は、三頭の馬から送られてくる情報の量と質次第で、生き生きと働き、或は居眠ったりもするのです。三頭の馬からたくさんの量の情報が送られてくる生活習慣があって、そうした情報の質に当の「前頭葉」自体がより高い評価を与えるような生活、自分なりの追及すべき「テーマ」があって、「テーマ」を実行するに際しての自分なりの「目標」があって、そうした日常生活を送ることにより自分なりの「生き甲斐や喜び」が得られている、そうした「生活習慣」(但し、ここにいう生活習慣とは、食生活ではなくて、脳の使い方としての生活習慣であることに留意する)が確立されていて、継続されている程、「前頭葉」の機能が活性化することになり、「アルツハイマー型認知症」の発病とは無縁の生活が保証されることになるのです。

(4) 趣味、遊び、人付き合い、運動又は地域興しなどの社会活動の「テーマ」の中で、自分なに興味が湧くものを選んで、そうしたテーマの実行により出来るだけたくさんの人と交わり、その実践により、自分なりの「目標」がある生活を楽しむことが、脳、就中、「前頭葉」を活性化させることとなるのです。そうした脳を使う生活、「前頭葉」の出番ができるだけ多い「生活習慣」が、「アルツハイマー型認知症」の発病を予防することとなり、自分らしい「第二の人生」を完走することにつながるのです。

(5) 60歳を超えた年齢の「高齢者」の仲間入りをした「第二の人生」で、生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となることもない「単調な生活」、ナイナイ尽くしの「単調な生活」、言い換えると、人生を自分なりに楽しむことをしないで、ボンヤリとした生活を日々送るだけの毎日を送っていると、三頭の馬から極端に少ない情報しか送られてこなくなった「前頭葉」の機能が、使われる機会が極端に減少した「生活習慣」の下で(出番が極端に減ったことにより)、廃用性の機能低下を起こしてくることになるのです。

(6) 「正常老化の性質」という第一の条件と「廃用性の機能低下」という第二の条件とが同時に充足されることによって、その「相乗効果」によって、脳全体の司令塔の役割を担う「前頭葉」の機能が、廃用性の加速度的で異常な機能低下を起こしてくることになり、その行き着く先に、「アルツハイマー型認知症」の発病が待っているということなのです。

(7)世界中の認知症の専門家達から「発病のメカニズムが分からない」と言われている「アルツハイマー型認知症」というタイプの認知症は、廃用症候群に属する単なる「生活習慣病」に過ぎないのです。発病の原因は、「前頭葉」を含む脳全体の「器質的な変化」にあるのではなくて、「廃用性の機能低下」にあるに過ぎないのです。本当の意味での早期の段階、私たちの区分で言う「小ボケ」及び「中ボケ」の段階で見つければ、「脳のリハビリ」(脳の使い方としての「生活習慣」の改善)によって、治すことが出来るからなのです。

 雨降って 転ぶとボケが忍び寄る 身体も寝たきり 脳も寝たきり

(8) 皆さんの周りで、日常的に、よく交わされていて、耳にする言葉ではありませんか。お年寄りが、雨が降って滑りやすくなった軒先で、転んで、複雑骨折して、3~4月間程入院とベッドで寝たきりの生活が続いてしまい、寝ては食い、食っては寝る(眠る)だけのユッタリとした養生生活を続けていると、身体は元の状態に戻ってきているのに脳が転倒してしまい、ボケが始まってくることを示唆した、経験則に基づいた言葉なのです。
 そのボケこそが、あの恐ろしい「アルツハイマー型認知症」のことなのです。入院して養生していた僅か4ヶ月程の間に、アミロイドベータが急激に蓄積して、それにより生成した「老人斑」が神経細胞の大量死を招いた結果として、重度の「記憶障害」の症状に起因した「アルツハイマー型認知症」の症状が発現してきたとでも言うのですか(「アミロイドベータ」仮説が主張する発病のメカニズム)。
ところがそのお年寄りが退院して、骨折が治っているので、カラオケに熱中して、毎夜のようにカラオケバーに出没して、演歌にはまり、それも、超ド級のド演歌を歌いまくるようになったのです。
そうした生活が来る日も来る日も繰り返されていく中で、なんと、「アルツハイマー型認知症」の症状が、私たちの区分でいう「小ボケ」の段階の症状が、忽然と消え失せてしまったのです(ちなみに、このお年寄り、『簡単な足し算や引き算、平仮名つづりの、物語を音読すること等は、一切していなかった』ことを注意書きしておきます)。
その上、そこで知り合ったお友達と、安・近・短の国内旅行を楽しむようになって、旅行の楽しみを覚えて、台湾にまでお友達と、海外旅行に出かけるまでになって、趣味や遊びや交遊を楽しむ機会が増えて、かつては『何もすることがなくて、有り余っていた時間』が、足りなくなるような生活が続くようになってくるという事象事実を、それらの「仮説」の類は、どのように説明出来るというのでしょうか。
(9) 自分なりに熱中できて、『時間があっという間に経って』しまう「趣味」を見つけて、その趣味を通じてのお友達との密な「交遊」が出来るようになり、親しくなったお友達と毎日のようにカラオケを歌っては、時には、旅行にも出かける生活をエンジョイしている日々の生活という脳の使い方としての「生活習慣」が構築され継続していることにより、居眠りし始めていた『前頭葉』が目を醒まし、更には、生き生きと働くようになったことが、「アルツハイマー型認知症」を発病していたそのお年寄りの症状(最初の段階である「小ボケ」の段階の症状)が消えた(認知症の症状が治った)真の原因だということに、認知症の専門家達は何時になったら気づいてくれるのでしょうか。
(10)『「アルツハイマー型認知症」は、「第二の人生」を送っている60歳を超える年齢の「高齢者」だけを対象として、且つ、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」の継続により発病する病気』、『脳の使い方としての「生活習慣」に起因して発病し、症状の重症化が進行していく』ことになる病気、簡潔に表現すれば、『本態が廃用症候群に属する生活習慣病、老化廃用型の「生活習慣病」に過ぎない』のです。
このケースで説明すると、発病の経過はこうなのです。この人元々高齢者なので、加齢による脳の老化が進行していた(私たちが規定する発病の「第一の要件」である「正常老化」の進行)。転倒する前も、日々の暮らし方(脳の使い方としての「生活習慣」)は不活発で、趣味や遊びを楽しむタイプではなく、人づきあいも少ない人だった。それが、転倒による複雑骨折と更には入院をキッカケにして、何事に対しても更に意欲を落としてしまい、加えて、入院後の生活も(友達がいない為に訪ねてきてくれる人もなく)、寝ては食い、食っては寝る[眠る]だけのナイナイ尽くしの単調な生活の繰り返しだった。結果、廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行により(私たちが規定する発病の「第二の要件」の充足)、「アルツハイマー型認知症」の発病となったのです(「小ボケ」の段階)。
なお、ナイナイ尽くしの単調な生活習慣の開始と発病までの期間は、通常であれば半年間なのですが、それ以前の生活習慣及び発病時の年齢とにより、それよりも早いこともあれば、少し遅いこともあります。

(11)『「高齢者」と呼ばれる年齢になれば、誰もが「アルツハイマー型認知症」を発病することになる訳のものでものない』のも、厳然たる事実なのです。緩やかなカーブを描きながら、「加齢」の進行に伴って「前頭葉」の三本柱の機能の機能低下(脳の老化)が進行していくという「正常老化の性質」だけでは、「アルツハイマー型認知症」を発病することにはならないのです。「物忘れ」の症状が、どれだけ頻回に発現してこようとも、脳の正常老化のシグナルではあっても、脳の異常な老化、廃用性の機能低下のシグナルではないのです。両者の差異に気づいていないで、物忘れの症状が一つの目安であるかのような説明をする認知症の専門家が数多いのですが、根本的な誤りを犯しているというしかないのです。正常老化の性質だけでは、それがどこまで進行していこうとも(どれだけ加齢が進もうとも)異常なレベルにまで「前頭葉」の機能が低下することにはならないのです。
(12)機能は緩やかなカーブを描きながら低下していくものの、正常な機能レベルという範囲内でしか機能低下が進行していかない、それが、「正常老化の性質」の特徴なのです。それを異常な機能レベルにまで機能低下を進行させる要件とは何か、それが今日のテーマである、脳の使い方としての「生活習習慣」なのです。
 「アルツハイマー型認知症」の発病を左右する決定的な条件は、私たちが発病の「第二の要件」として規定する条件、キッカケを契機に開始される脳の使い方としての「生活習慣」であり、具体的には、生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものもない『単調な日々の暮らし方』、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」が開始され、継続され、「生活習慣」化することなのです。
上述した発病の「第一の要件」(「正常老化」の性質に起因した「加齢」による脳機能の老化としての機能低下)に加重される条件としての機能低下、すなわち、発病の「第二の要件」(ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」が継続することによる廃用性の機能低下)とが同時に存在し充足される条件下での「相乗効果」により、「前頭葉」を含む脳全体の機能が廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させていくその先に、「アルツハイマー型認知症」の発病及び症状の重症化の進行が待っているのです。
(13)「アルツハイマー型認知症」というタイプの認知症の本態は、廃用症候群に属する単なる「生活習慣病」であるというのが、私たちの主張なのです。認知症の専門家とされる人達が主張している「アミロイドベータ説」も(我が国では、東大、京大、理化学研究所がその牙城)、「タウタンパク説」も、「脳の萎縮説」も、その全ての学説(仮説)が、「アルツハイマー型認知症」の本態を見誤ったものであり、それらの仮説の主張内容と「アルツハイマー型認知症」の発病との間の因果関係自体が存在していないものであることを指摘したいのです。
結論から先にいうと、『「アルツハイマー型認知症」は、廃用症候群に属する老化・廃用型の生活習慣病』に過ぎないのです。但し、そこで注意しなければならないこと、それは、『発病を左右する「生活習慣」とは、「食生活」ではなくて、脳の使い方としての「生活習慣」、就中、「第二の人生」における脳の使い方としての「生活習慣」である』ということなのです。

(14) AI技術を駆使する時代の新産物として、カレーや地中海料理を食したり、葉酸(ビタミンM)を摂取することが、「アルツハイマー型認知症」の発病の予防に効果があると主張する学者が現れてきたりもしているのですが、全くの間違いなのです。

(15)たとえどれだけ多くの項目を解析しようとも、カレーや地中海料理をよく食べるとか、赤ワインを好み、葉酸を毎食後摂取している等の「食生活」がらみの生活習慣ばかりで、肝心の『脳の使い方としての生活習慣』に関わる項目が載っていないデータを解析してみたところで、AI技術なるものを駆使して引き出され、共通に確認された項目として「カレー」或いは「地中海料理」を頻繁に食するとか、「葉酸を頻繁に摂取する」とか、「赤ワインをよく飲んでいる」とかが確認されたというだけのことであり、AI技術の活用自体が発病の「予防」との間の「因果関係」を立証した訳のものではないのです。それなりに権威ある学者が、言い切った事により、正しい主張であるかのような間違った評価を得ているというだけのものなのです。


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