認知症の早期診断 介護並びに回復と予防のシステム

アルツハイマー型認知症は、廃用症候群に属する老化・廃用型の生活習慣病なので、発病を予防でき、早期治療により治せるのです

『アルツハイマー型認知症』の発病者の段階的症状と脳の働き具合との関係(I-07)

2024-02-05 | この先一週間-脳の活性化と私なりのテーマ
注)10年ほど前に公開したブログを加筆して、再掲載しました。世の中に警鐘を鳴らすために、東日本大震災の翌年の2012年3月1日にGooブログ上に、無料公開を始めてから、今日までの公開分量(文字数)の総数は、600万字超となりました。

&1プロローグ
(1) 今日は、2014年の4月の14日(⇒今回は、2024年の2月5日)。
今は、もうそのお昼過ぎ。
ということは、ブログの記事を載せないといけないということなのです。
ところが、肝心の作業が一向に進んでいないのです。いつもであれば、文字通り「朝飯前」なのです。私のブログは文字数が多くて、一回に書く字の総数が30,000字程度になるのです。それでも、当日の早朝に書き始めて、Kinukoが起きてくる前には書き終わっているものなのです。

(2) ところが今回はと言うと、未だに、書こうという気にもなれないのです。
その原因は何かと言うと、「帯状疱疹」(たいじょうほうしん)の発病による神経の痛みのせいなのです。「帯状疱疹」による神経の痛みがひどすぎて、まさに言葉では言い表せないほどの激痛が続いているのです。

その痛みに耐えることに、私の「前頭葉」(前頭前野の穹窿部に局在する複合機能体を言うものとする。以下、同じ)の総力が結集され、消耗していて、ブログを書くだけの余力が全くのこと残ってはいないという状態に在るのです。夜は、自覚の上では、殆ど眠っていない感覚で、何時眠ったのかわからない程。昼間も激痛が続いて、床に臥せたままの状態で居て、ひたすら激痛に耐えるだけの毎日なのです。左腕の肩を起点として、人差し指に向かって走る神経線維と左の耳の横を経由して左目に向かって走る線維と左肩の肩甲骨を周回する線維の3本の神経線維が同時にウイルスに侵され、神経線維が侵される激痛が3本の線維に沿って同時に走っている状態なのです。

ずきずきする激痛が続く中で更に、時折、波状的に/間欠的に脳天を突き抜かれるかのような激しい痛み、声に出して何かを叫びながら右の拳を天に向かって突き上げていないと耐えられない程の痛みが、10秒から15秒もの間続くのです。神経線維への激痛が続くせいで、筋肉が硬直してしまい、左腕が動かなくなってしまってもいるのです。

何故私がこんな目に遭わなくてはならないのかと、天を恨むばかりなのです。それほどの、激痛が、日夜続いているということなのです。
「前頭葉の三本柱」の機能である、「意欲、注意の集中力及び注意の分配力」の機能がちゃんと働いてくれないのです。私は、何かの「テーマ」について、その内容を文章で表現しようとする際に、パソコンで字を打ち出す作業の直前に(書く前に)、メタ認知作業を高速で、高度に行うことに因り、必ず頭の中で事前のシミュレーションをします。
どのような「テーマ」について書くのか。その「テーマ」に沿って、どのような全体構成にするのか。どのような筋でその「テーマ」を展開するのか。
文体及び言葉の使い方をどのようなものにするのか等。

(3) 全体として、何字くらいの文章量にするのか。それらを何度か頭の中で、事前にメタ認知作業をして、シミュレーションして、最終的なものを選択したら、実体験認知作業である、打ち出し作業に因り、あとは一気に書き出すだけなのです。2万字とか3万字とかの文章量であれば、書き出してから書き終えるまで、一気呵成に進行していくので、「朝飯前」の作業で完結するのです。
その作業が、まったくのこと進まない。書こうという気力、意欲自体が湧いてきてくれないのです。注意の集中力が続かないし、全体構成とシミュレーションとに不可欠である肝心の『注意の分配力』の機能が、全くのこと働こうとはしてくれないのです。それ程、この「帯状疱疹」による神経の痛みが激烈なのです。

(4) あ~、辛い~。痛みがひどすぎて、耐えるのが辛すぎて、あの東日本大震災の翌年2012年の3月以来、被災高齢者とその家族達に対する警鐘の為に一度も欠かすことなく掲載し続けてきた(最初は、毎週、3年程が経ってからは、毎月、1日及び15日に新規のブログ記事を無料公開)このブログを、今回だけはスキップしようかと悩んだのです。でも、一度でも怠ると、又何かの理由をつけて掲載を休む気持ちが起きてくることが怖かったので、「刀折れ矢尽き」の心理状態と神経状態で、このブログ記事をやっとのことで書いたのです。
全体構成と文章表現に、いつものキレがないのは、激烈な「帯状疱疹」の痛みのせいなのです。
  
&2 三段階に区分される「アルツハイマー型認知症」の類型的症状の特徴
(1) アルツハイマー病、アルツハイマー型認知症、脳血管性認知症、二次性認知症等いろいろな種類が数ある認知症全体の大多数、90%以上の割合を占めているのがここに取り上げる『アルツハイマー型認知症』と言うタイプの認知症なのです。ところがその「アルツハイマー型認知症」は、世界中の認知症の専門家達(学者や研究者や医師達)から、「発病の原因がわからないし、治すことが出来ないし、発病を予防することが出来ない」ものとされているのです。
発病の予防については誰もが考えてもいないのです。早期診断(「小ボケ」又は「中ボケ」の段階で発病を見つける)と早期治療(当の本人の脳の機能レベルに見合った「脳のリハビリ」の継続的実践)による回復/症状の進行の抑制についても、権威の誰もが主張していないのです。発病すると、症状が進行していき、介護が必要になるのが当然のこととして、疑われてもいないのです。

 認知症全体の枠の中で、若年性認知症(早発型認知症)と老年性認知症(晩発型認知症)とに区分けるのはまだしも、『アルツハイマー型認知症』について、「若年性アルツハイマー型認知症」と「老年性アルツハイマー型認知症」とに区分けるのは、重大な誤り。「若年性アルツハイマー型認知症」は、この世に実在していない架空の認知症であり、側頭葉性健忘症を誤診しているだけなのです。

(2) その上に、認知症の診断を専門とする精神科医でさえも(もともとが、重度の物忘れが特徴の「神経変性疾患」だと誤解されてきた経緯から、厚労省が指定した僅かな数の「老人性痴呆疾患センター 」 という名の指定病院で、且つ、精神科医が「発病の有無の診断」を行ったのが誤りなのであり、迷路にさまよいこむこととなったのです)、重度の物忘れの症状と海馬の萎縮が確認されると、『脳出血や脳梗塞等の脳血管性疾患』の既往さえありさえすれば、「原因と結果の確認作業、因果関係の確認作業」もしない儘に、迷わずに、「脳血管性認知症」と診断してきた為に、『正しい診断であればアルツハイマー型認知症の発病であるものの多くが、脳血管性認知症と誤診されてきた』経緯があるのです(脳血管性認知症との診断名がつけられているものの、8割は、「アルツハイマー型認知症を誤診」したものなのです)。

更には、厚労省も含めて、認知症の診断が専門の医師達のほとんどすべてが、本当の意味での早期の段階である「小ボケ」と「中ボケ」に無知で/見落としていて末期の段階である「大ボケ」で初めて「アルツハイマー型認知症」の発病を見つけている実態が、放置された儘なのです。

(3) それでいて、本当の意味での早期の段階である「小ボケ」と「中ボケ」を見落としていて、末期の段階である「大ボケ」の段階で初めて『アルツハイマー型認知症』の発病を見つける『発病のレッテル貼り』でしかない診断を行いつつ、更には、症状の進行を抑制する効能は皆無であり、症状の発現の仕方を昂進させる興奮型や抑制させる抑制型単なる対症療法薬』(興奮型の対症療法薬であり、エーザイのアリセプトが代表)を治療薬として処方している有様なのです。

※1「アルツハイマー型認知症」の『発病のレッテル貼りでしかない診断』及び症状の進行を抑制する治療効果は皆無であり、興奮又は、抑制型の単なる「対症療法薬」の処方と投与とに、併せて10兆円超という天文学的な規模の巨額の血税が垂れ流しにされているのです。

※2 診断とは名ばかりで、末期の段階であり、回復させることは愚か、症状の更なる進行を抑制することさえ最早困難となる段階、私たち「二段階方式」の区分で言う「重度認知症」(大ボケ)の段階(ケースによっては、MMSEの総得点が一桁となる「大ボケの後期」の段階)で『初めて、発病を見つけている』だけ、「アルツハイマー型認知症」と言う病名を貼り付ける(「発病のレッテル貼り」だけ)の診断が、未だにまかり通っているのです。

※3 治すことも、症状の更なる進行を抑制することも出来なくて末期の段階である「大ボケ」の枠の中で、『身体がもつ限り症状が更に進行して行くだけで、介護が不可欠』となる段階で、「発病のレッテル貼り」でしかない診断を行って、その上、症状の更なる進行を抑制する効能は皆無であり(エーザイのアリセプトは、症状の更なる進行を2~3年間遅らせるという謳い文句で、巨額の売り上げを達成したが、真っ赤な大ウソだったのです)、単に「症状の発現の仕方」を昂進させたり(興奮型=エーザイのアリセプトが代表例)/ 抑制させたり(抑制型)する効能しか有していない対症療法薬を、「治療薬との名目で処方」しているだけなのです。

(4) 私たち「エイジングライフ研究所(二段階方式)」は、「アルツハイマー型認知症」は、廃用症候群に属する老化・廃用型の単なる「生活習慣病」に過ぎないのであり、本当の意味での早期の段階(私たち「二段階方式」の区分で言う、「小ボケ」及び「中ボケ」の段階)で見つければ、「脳のリハビリ(『前頭葉』が活性化する生活習慣への改善と継続的な実践の為の自助努力が必要不可欠となる)」によって治す/治せないときは、症状の重症化の進行を抑制することが出来るし、「前頭葉」を含む脳全体を活性化させる「生活習慣」(食生活ではなくて脳の使い方としての生活習慣を言うものとする)の構築と継続的な実践によって、『前頭葉の機能を正常なレベルの儘に保ち続ける』ことに因って、発病自体を予防する(発病時期を先送りする)ことが出来ると主張し、全国的規模での市町村に対する「住民参加型の地域予防活動」の実践指導をすることにより、(疫学的な方法で)実証してきているのです。

※1「介護離職」と言う社会状況は、或る意味で作り出されているのです。
発病自体を予防し、早期の段階で見つけて回復させ/中ボケの段階までに症状の進行を抑制させ/末期の段階である「大ボケにさえしなければ、『介護は、必要ではない』からなのです。
※2 認知症全体の90%以上を占めて居ながら、『アルツハイマー型認知症』は、世界中の権威あるとされる専門機関や研究者達から、原因不明で治せない認知症とされていて、ハーバード大学が牽引し、我が国では、東大、京大、理化学研究所(MIT研究室=利根川進)が牙城である「アミロイドβ仮説」を含む「3種類の仮説」(3つの仮説のいづれもが、発病/症状の進行との間の、因果関係の存在を未だに実証できていない儘なのです)が、提示されているだけなのです。

※3 我が国では、『アルツハイマー型認知症の発病の予防という最も効果的な対策が棚上げにされていて=政府大綱の第一条の規定で、将来的な研究課題と規定された儘)』、公明党の要求に因り、厚労省が、川下対策である『ボケても安心な社会づくり』という世紀の愚策の制度化に因って、「23兆円超もの血税が、垂れ流しにされている」のです。

(5)「様々な程度及び態様により発現してくるアルツハイマー型認知症」の症状について、世の中の専権威ある門とされる機関や人達は、中核症状と周辺症状(随伴症状)とに区分するのが普通。
何処の誰が最初にこの区分を持ち出したのか知りませんが、区分する意味は全くのこと無いというか、意味不明の区分としか言いようがないのです。単なる自己満足の程度でしかないのですが、誰でもがこの区分を持ち出すのが不思議でならないのです。その上、その人達が取り上げている症状と言うのは、記憶の障害に起因する症状を中心として全てが外観的な症状に過ぎないのです。
その人達は、症状が発現するメカニズムについて無知なので、様々な程度と態様とで発現してくる症状を区分する客観的な意味の有る基準を確立できていないが為の「主観的な区分」に過ぎないのです。

(6) 私たちは、私たちが開発した「二段階方式」と言う精緻な神経心理機能テストを活用して、「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルとそれに厳密にリンクした三段階に区分する『類型的症状』並びに脳の使い方としての「生活習慣」と言う「生活歴」の確認に基づく14689例ものケース事例を解析することにより、「前頭葉」を含む脳全体の廃用性の加速度的で異常な機能低下が「アルツハイマー型認知症」の症状の発現の原因であることを突き止めているのです。
更には、北海道から九州に至る日本全国440を超える市町村での、「アルツハイマー型認知症」の早期診断による回復と発病自体の予防を明確な目的とした「住民参加型の地域予防活動」の実践の成果に基づいて、こうした主張を展開し、主張内容が正しいことを疫学的方法により実証し、その概要をブログで、無料公開してきてもいるのです。

(7) その私たち「二段階方式」が、「アルツハイマー型認知症」の症状を分類し、区分する時は、「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルの回復の可能性、言い換えると、「アルツハイマー型認知症」と言う病気の症状を治す可能性症状の重症化の進行を抑制する言う視点から、以下の三つの段階に区分しているのです。発病の有無の判定及び症状の三段階段階の区分に際しては、後述する「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルとそれを客観的に判定する基準としての、「二段階方式」の手技の活用に基づき、区分しているのです。
軽度認知症」(小ボケ)の段階の症状 治す/症状の進行の抑制が可能
中等度認知症」(中ボケ)の段階の症状 症状進行の抑制が未だ可能
重度認知症」(大ボケ)の段階の症状  症状進行の抑制も最早困難

(8) 人は誰でも、権威に対する内容不問的な自発的追従性を自らは気づかない心の奥底に抱いているもの。同じテーマの放送でも、民放の放送内容よりはNHKの放送内容に信頼を抱くのです。この「アルツハイマー型認知症」の発病のメカニズムについても、「前頭葉」を含む脳全体の廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行が原因とする私たちの主張内容よりも、アミロイド・ベータの蓄積による神経細胞の滅失や脱落が発病の原因であると主張する東京大学や(アミロイド・ベータ・米の活用によるワクチン療法の開発を主張)京都大学(アミロイド・ベータ・マウスの活用による発病の早期診断と治療薬の開発を主張)の主張の方が、信頼がおけると思っているのでしょう。

(9) アミロイドβの蓄積は発病の原因ではなくて、発病の結果(副産物)に過ぎないのです。ハーバード大学も、東大も、京大も、理化学研究所も、更には、レカネマブを製造し販売する許可を取得したエーザイも、『アミロイドβの蓄積〈老人斑)という原因と「アルツハイマー型認知症」の発病/症状の進行という結果との間に横たわっている筈の、肝心要の「因果関係の存在について、未だに実証が出来ていない』のです。

※1アミロイドβの蓄積により生成される老人斑の神経細胞群への沈着に因る神経細胞の大量死と「アルツハイマー型認知症」の発病/症状の進行との間には、因果関係」は存在しないと言うのが、私たち「二段階方式」の主張なのです。

※2 私たち「二段階方式」は、生きた人間の「前頭葉」を含む「脳機能データ」と市町村での「住民参加型の地域予防活動」の実施の成果に基づいて、「アミロイドβ仮説」の主張内容が、誤りであることを実証できている3種類の脳機能データ」の解析結果を、何時でも提示できるのです。

(10) 発病の原因は、「仕事とは無縁の日々となる第二の人生を生きる高齢者」が、何かの出来事/状況の発生と継続を契機(キッカケの発生と継続)にして、従前の生き方脳の使い方としての『生活習慣』を言い、食生活は無関係)を取り戻せる道筋が見えてこない為に、心が折れてしまい、『意欲を喪失』することで開始され、継続されてきたナイナイ尽くしの単調な生活習慣』の継続が真の原因/引き金となり、『前頭葉』の機能の廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行に始まり(発病の最初の段階である「」)、順次、左脳、右脳、運動の脳の順番に、廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行して行く(「中ボケ」⇒「大ボケ」)ことにより、中ボケ以降は、『前頭葉』含む脳全体の機能の廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行して行くのが、アミロイドベータ仮説などの憶測の類しか提示されていない、『アルツハイマー(AD)型認知症』の特徴であることが、2025年の春か夏ごろには明確になることをここで再度問題提起しておきたいのです。

(11) 今頃になって初めて、東北大学等の権威機関から、東日本大震災の被災地の被災高齢者達の間で、(顕著な発病現象が確認された)との報告が出てきてはいるものの、権威も精神科医たちも、未だに、「アミロイドベータ仮説」を辛抱している状況下では、能登半島地震の被災高齢者達の間で、「アルツハイマー型認知症」の新規発病(「小ボケ」の発現)と症状の重症化の進行(「小ボケ」⇒「中ボケ」⇒「大ボケ」)が、他のどの地域の高齢者達のそれと比較した場合に、比較にならないほどの多い数と割合で進行していることが、またしても、見落とされないことを祈るばかりなのです。

(12) 私たち「二段階方式」独自の主張、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」の継続に起因した『前頭葉』を含む脳全体の、廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行が、発病及び症状の進行の直接の原因であること、言い換えると、(「アルツハイマー型認知症」と言うタイプの認知症は、廃用症候群に属する老化・廃用型の単なる「生活習慣病」に過ぎないということ)が、疫学的方法に因り、実証されてもいるのです。

(13) 私たち「二段階方式」の区分で言う、「小ボケ」や「中ボケ」の段階の症状が現在も続々と発現してきていても、「アルツハイマー型認知症」の本当の意味での早期の段階回復させる/症状の進行を抑制させることが可能な段階と言う意味)であることにも気づかないで居て、「不活発病」とか、「脳のフレイル」とかの主観的で曖昧で、無意味な名前を冠するだけで放置していて、或いは、「老化現象」だと勘違いし放置していて、権威達の間だけでなく、マスコミにも、世の中にも、全くのこと注目されていないのです。
  
(14) 追求する自分なりの特定の「テーマ」が無く、生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものもない、ナイナイ尽くしの「単調な生活習慣」が継続するようになってから、発病までに半年、「小ボケ」の期間が3年間、「中ボケ」の期間が2~3年、その後は、末期の段階である「大ボケ」の段階に入っていくという私たちの基準によると、2027年の春か夏ごろには、症状が進行していき、末期の段階であり私たちの区分で言う「重度認知症」(大ボケ)の段階の人達が、あふれ出してくるようになるはずなのです。

(15) 認知症の専門家とされる精神科医達は、「アルツハイマー型認知症」発病の末期の段階である「重度認知症」(大ボケ)の段階の症状(失語紛い、失認紛い、失行紛いの「大ボケの後期の症状」が出てきて初めて、発病と診断する進精神科医も多い)が出てきて初めて、「アルツハイマー型認知症」を発病していると騒ぐだけ(「発病のレッテル貼り」の診断)」なのです。
※ 発病を見つけている段階が遅すぎて、「治せる病気」(「アルツハイマー型認知症」こそが、治せるタイプの及び発病自体を予防することができるタイプの認知症の典型)を、治すことができないマンモスに仕立て上げていることに気づいてもいないのです。医師としての社会的使命を放棄しているとしか言いようがないのです。
   
&3 「軽度認知症」(小ボケ=社会生活面に重大な支障)の段階の類型的症状
(「前頭葉」が異常な機能レベルに在ることの確認を条件として、4つ以上に該当していると、「小ボケ=標準的な滞留期間は3年間」のレベルであることが疑われます)。
□ 複数のことに注意が分配できなくて、(3つの用事)が同時にさばけない
□ 機転がきかなくて、創意工夫ができない
□ 発想が乏しくて、画一的な行動が目立つ
□ 何事をするにも億劫で面倒がり、何かをやってみようという意欲が見られない
□  同じ食材を買ってくることが多く、料理の献立の単調さが目立つ
□ 一日や一週間の計画が自分で立てられず、なにも思いつかない様子
□ 朝は遅くまで起きてこないのに、気がつくと居眠りしている
□ これまでなら感動していたことに対して感動しない
□ 問いかけに対する反応が遅く、生き生きした笑顔がほとんど見られない
□ 何時もぼんやりしていることが多くなり、自分からは何もせず、指示されるとできる
□ 根気が続かず中途半端なことを繰り返し、やりかけの家事が目立つ
□ 目の光がどんよりしていて、顔つきが無表情
□ 反応が遅く動作がもたもたしていて、階段をトントンと降りられない
□ 歩くとき前屈みの姿勢で、小股でトボトボと歩く
□ 料理の手際が悪くなり、家族数に関係なく多すぎる量の料理を作る
□ 自分に自信がなくなり、何かにつけ人を頼ろうとする
□ 髪の手入れや、おしゃれに無関心
□ 同じ内容を繰り返して話し、そのことに本人が気づかない
□ 会話の最中唐突に、一方的に言いたいことを言い相手の話しを聞こうとしない
□ 思い込みや思い違いが多く、指摘しても訂正や変更ができない

&4 「中等度認知症」(中ボケ=家庭生活面にも重大な支障)の段階の類型的症状
(「前頭葉」を含む脳全体の機能が異常な機能レベルに在ることの確認を条件とし、小ボケの症状4つ以上に加えて以下の4つ以上に該当すると、「中ボケ=標準的な滞留期間は、2~3年間」のレベルであることが疑われます)。
□ 何度教えても日付けがあいまいになる
□ 簡単な計算ができない(お札ばかりで買い物をし、小銭がたまる)
□ 電気やガスの消し忘れ、水道の蛇口の閉め忘れなどが目立つ
□ 家庭内の簡単な用事程度のこともきちんとできない(部屋や洗濯物の整理、食後の片付け、畑や庭仕事などがきちんとできなくなる)
□ お金や持ち物のしまい場所をすっかり忘れてしまい、一日中探している
□ 自分が飲む2~3種類の服薬管理ができない
□ 服の着方に無頓着で重ね着が目立つ(セーターの上からシャツを着る;裏表や前後ろに着る。入浴後、着ていた下着の上に新しい下着を着る)
□ 入浴時の温度管理が出来ず、体を洗わないとか石鹸がついたままとか
□ 周りを汚したり流してないなど、トイレの後始末がきちんとできない
□ 料理の味付けが変になる(特に、塩加減が極端に変になる。塩辛すぎて、周りが食べられないようなものを作り、本人だけが平気で食べる)
□ 行き慣れている所に行くのに、スムーズに行けない(行き先の違う乗り物に乗ったり、行き道を間違えたりする)
□ 自分の子供の数、生まれ順、居住場所の説明がきちんとできない
□ 季節が分からなくなる(夏にセーター等、季節違いの服を着る)
□ 昨日の出来事をすっかり忘れてしまう
□ 物盗られ妄想(物の置き場所を忘れて、相手が隠したとか盗んだとか言う)とか、世話をしてくれる人に対して口汚くののしる行為とかがある

 &5 「重等度認知症」(大ボケ=セルフケアにも重大な支障)の段階の類型的症状
  (「前頭葉」を含む脳全体の機能が異常な機能レベルに在ることの確認を条件とし、小ボケと中ボケの症状に加えて以下の3つ以上に該当すると、「大ボケ=身体がもつ限り、症状の重症化が更に進行して行く」のレベルであることが疑われます)。
□ 着ている服を脱ぎたがらず、便で汚れた下着をそのまま平気で着ている
□ 風呂に入るのを嫌がる
□ 服を正しく着られず、ズボンを頭から被ったり上着に足を通したりする
□ 家族の名前を間違えたり、子供を配偶者と間違えたりする
□ 食事やあいさつをしたことなど直前に起きたことをすぐに忘れてしまう
□ 家庭生活に全面的な介助が必要(食事、入浴、排泄)
□ 自宅に居ても落ちつかず、出て行きたがる
□ 大小便を失敗しても、後の処置ができない(大小便で汚れた下着を、押し入れなどに隠すようなこともあります)
□ 自宅の方向が、たびたびわからなくなる
□ 同居している家族の名前も顔もわからない(家族かどうか分からない)
□ 昼なのか夜なのかがわからなくて、夜中に騒ぐ(夜中に起きてくる、家中の電気をつけて回る、会社に行くとか田んぼに行くとか言い張る)
□ 痛んだものを平気で食べ、食べ物でないものを口にする
□ 独り言や同じ言葉の繰り返しが目立つ
□ 誰も居ないのに「人が居る」と言ったりする  
 
&6 「アルツハイマー型認知症」の「初期の段階」の人達とは
(1)「小ボケ」の段階の症状が発現している人達の脳の機能レベル
「軽度認知症」(「小ボケ」)の段階の症状は、「前頭葉」の働きだけが異常なレベルに衰えていて、左脳と右脳と運動の脳は正常レベル(判定は、「二段階方式」の基準値による。以下、同じ)なので、「前頭葉」の機能障害の症状と同じなのです。「認知度」と直結していて、認知に不可欠の「意欲」、「注意集中力」及び「注意の分配力」が状況に相応して必要なレベルで働かない、的確に働かないゆえの症状を示します。

(2)「アルツハイマー型認知症」は、「生活の自立度」がどうであるかを問題にする性質のものなので(社会生活や家庭生活やセルフケアにどのような支障があるかを問題とする)、原因である脳の機能は「前頭葉」だけが異常なレベルであっても、そのアウトプットである「症状」には、コントロールタワーの「前頭葉」の機能レベルが直接反映されるので、正常なものではなくなります。

(3) この点が、『アルツハイマー型認知症』の定義/診断基準にも反映されるべきだなのです。『DSMーⅣ』の定義/診断基準を含めて、「アルツハイマー型認知症」を診断する精神科医も治療薬を開発している研究者も、「前頭葉」の機能の仕方及びその衰え方に対する理解が浅いのではないかと思います。「不活発病」と言う名前を作り出している人達は、「前頭葉」の機能、「前頭葉」の三本柱の機能、或いは、「二重構造」の問題等について無知なので、(そこに確認される症状が、「アルツハイマー型認知症」の初期の段階の症状、「小ボケ」の段階の症状であることに気づいていない)だけなのです。

& 7 「アルツハイマー型認知症」の「中期の段階」の人達とは
(1)「中ボケ」の段階の症状が発現している人達の脳の機能レベル
「中等度認知症」(中ボケ)は、脳の司令塔である「前頭葉」の働きが「軽度認知症」(小ボケ)のときよりも更に異常なレベルに衰えてきている上に、「軽度認知症」(小ボケ)のときは未だ正常だった「左脳」と「右脳」の働きも異常なレベルに衰えてきていて(判定は、「二段階方式」の基準値による。以下、同じ)、「脳全体の働き」が異常なレベルに衰えてきているのです。
そのため、新しい記憶は記銘度が低くて想起しにくいのですが、昔の記憶は(「前頭葉」の三本柱の機能が正常で在ったころの記憶なので、記銘時の記銘度が高くて、想起され易いので)比較的大丈夫なのが特徴です。

(2) 脳全体の衰えが「軽度認知症」(小ボケ)の時に比べて加速度的に速まるので、「症状」の出方の程度や幅も広く深くなります。「中ボケ」は、「小ボケ」(MMSの換算値は、24点以上)と大ボケ(MMSの換算値は、14点以下)の中間にあり、むしろ「中ボケの前期と後期とに区分」した方が「症状」も判定し易いのです。MMSの換算値が20点以上であれば、「集団の中での脳リハビリ」でも効果があるのに対し、20点を切ると手間暇コストの負担が相当に必要な「個別の脳リハビリ」でないと効果が期待できなくなります。20点以上と19点以下との間のたった1点の差なのに、回復の可能性という視点からは、ここに深い溝があるのです。「中等度認知症」(中ボケ)の脳の働きのレベル(脳の機能年齢)は、『4~6歳児のレベル』と考えて下さい。

(3) 意識の認知度(意識状態)を左右する意欲、注意集中力と注意分配力が「軽度認知症」のレベルよりも更に不十分にしか働かなくなります。その結果、認知それ自体とその記銘、保持及び想起の機能の発揮が更に不十分なものとなります。左脳がらみの論理的思考や計算、或いは言葉に対する理解や判断力、更には右脳がらみの色や形や時間や空間などに対する認知能力にも支障が出てきています。

(4)(認知症の専門家とされる人達は、米国精神医学会の診断規定である「DSM-4」の重大な誤りに気づかないで居て、それに依拠している結果、「記憶の障害」が原因で起きてくるものと誤解しているのですが)「前頭葉」を含む脳全体の廃用性の異常で加速度的な機能低下が原因となって、状況の判断、物ごとの理解や見通し等の判断が「幼稚園児」の程度となる結果、「家庭生活」にトラブルが起きてくるようになります。

(5)「家庭生活面」で支障が出てくるとは言え、食事、大小便、入浴など身の回りのこと(セルフケア)は自分で一応できるので、家族に迷惑をかけることはあまりないのです。家族も本人の年齢を考えて、老化現象と誤解し易いのです(年が年だから、こんなものと考え易い)。「中ボケ」になると、食器の片付けや、洗濯物の取り込み、庭の草むしりといった、家庭内の簡単な用事程度のこともちゃんとできなくなります。「4~6歳の幼児」がやる程度にしかできないのです。せっかく洗ってくれたお茶碗はもう一度洗いなおさないといけないし、庭の草取りをしてもらうと花の苗まで抜いてしまいます。この程度にまで脳の機能が衰えてきていても、「重度の記憶障害」の症状が出てきていないと、家族が病院に連れて行っても、認知症とは診断されないのです。

(6)「中ボケ」のイメージは、家庭内の簡単な用事程度のこともちゃんとできないのに、口だけは一人前、「言い訳の上手い幼稚園児」が特徴です。
「前頭葉」の機能が異常なレベルに衰えてきているとはいえ、「小ボケ」には、自覚があります。「意欲もわかないし、根気が続かないし、てきぱき出来ないし、発想も湧かないし、物事に感動することもないし・・」と感じていて、「以前の自分と比較して、自分のどこかがおかしい」という自覚を明確に持っていて、自分の状態に「不安」を感じているのです。
ところが「中ボケ」の段階になると、そうした自覚を持つこと自体が出来なくなります。自分の状態に対する自覚がないので、不安も全く感じていないのです。逆に、家族が「こんなところが、おかしいと」指摘しても、「そんなことはない。私は、ボケてなんかいない」と言い張り、自分のおかしな行動についての、一端の言い訳(ヘリクツの類)ばかりを並べ立てるのが特徴です。

&8 「アルツハイマー型認知症」の「末期の段階」の人達とは
(1)「大ボケ」の段階の症状が発現している人達の脳の機能レベル
 「中等度認知症」(中ボケ)の段階になっても気づかないで、相変わらずナイナイ尽くしの「単調な生活」が継続されたままで居ると、 「前頭葉」を含む脳全体の廃用性の機能低下が継続され、加速度的に進んで行く結果、末期の段階である「大ボケ」の段階に入っていきます。

(2)「アルツハイマー型認知症」の末期の段階である「重度認知症」(大ボケ)は、「前頭葉」を含む脳全体の働きが「中等度認知症」の段階よりも更に異常なレベルに衰えてきています。左脳と右脳の働きも、幼稚なレベルの機能が残っている程度である上に、脳の司令塔の「前頭葉」は殆ど機能しなくなっています(判定は、「二段階方式」の基準値による。以下、同じ)。
そのため、意識の認知度を左右する「意欲」、「注意集中力」と「注意分配力」がほとんど働いていない状態なのです。「重度認知症」(大ボケ)の脳の働きは、3歳児以下0歳児までのレベルと考えて下さい。

(3)「前頭葉」、左脳、右脳の機能の衰えが進行していく中で、MMSの得点が一桁の点数になってくるあたりから、運動の脳も異常なレベルに衰えてきて、重度認知症の症状が更に進行していくのです。
「大ボケ」の段階の後半になって発現してくる症状、失語や失認や失行の症状及び世間で区分する周辺/随伴症状等も含めて、それらの全てが、外見的には「記憶障害」の症状かと誤解しがちなものの、その機序の実質は「前頭葉」を含む脳全体の加速度的で異常な廃用性の機能低下に直接起因したものであることに、認知症の専門家とされる人達(学者、研究者、医師)に気づいて欲しいと切に願うのです。
 
(4) 脳全体の司令塔の役割をしている「前頭葉」がほとんど寝たきりの状態になっているため、これまでの人生で何度となく体験して体に浸み込んでいるような「言葉」や「テーマ」或いは「状況」に対しては或る程度の対応ができるのですが、折々に直面する新しい状況や体に浸みこむほどの経験がないテーマに対しては、理解することも対応することもできないのです。

(5) 精神科医が「アルツハイマー型認知症」であると診断する第一の要件である「重度の記憶障害」の症状は、「認知」それ自体と「記銘」、「保持」及び「想起」の機能が極めて不十分にしか働かない為に起きてくるものなのです。
脳の司令塔の「前頭葉」は、殆ど働かなくなっている上に、左脳や右脳や運動の脳も極めて不十分にしか働かない「大ボケ」は、自分の身の回りのことをする「セルフ・ケア」にも支障が出てきます。食事をしたり、服を着たり脱いだり、お風呂に入ったり、トイレの後始末をしたりといった、身の回りのことも自分でできなくなり、日常生活に「介助」が要るようになります。

(6)  同じ「大ボケ」の段階に区分される症状と言ってもその幅はとても広く(14点以下0点までの幅がある)MMSEの得点が一桁の段階になってくると「前頭葉」を含む脳全体の機能が更に衰えていく中で、「前頭葉」自体が次第に機能しなくなっていきつつ同時に並行して、「左脳」が次第に機能しなくなっていき(左脳の認知機能障害が進行していくので、言葉による理解が次第に難しくなり、コミュニケーションの道が次第に閉ざされていき、「失語紛い」の症状が出てくるようにもなる)、次いで、右脳が次第に機能しなくなっていき(併せて、右脳の認知機能障害も進行していくようになり、物の形や空間の理解も、音の理解も、知人の顔や家族の顔や自分の顔の理解さえも次第にできなくなっていき、自分が住んでいる家さえも自分の家と理解できなくなっていく等といった「失認紛い」の症状が出てくるようにもなる)、最後は、運動の脳が次第に機能しなくなっていく(更に併せて、運動の脳の機能障害も進行していくようになり、着衣失行と呼ばれる症状「服を自分で着ることができなくなる症状」、或いは構成失行と呼ばれる症状「使い慣れた鋏や歯ブラシなどが使えなくなる」等といった「失行紛い」の症状が出てくるようにもなる)ことになるのです。

(7) 「大ボケ」レベルのお年寄りを家族が介護する中核となると、介護する側の家族の自由な生活の道は閉ざされていき、介護する側の家族も共倒れとなってしまうのです。医療の現場が、何時までもこの「大ボケ」の段階で見つけている限り、「介護離職」が重大な社会問題にならざるを得ないのです。
 
&9 意識的な世界を操る三頭立ての馬車の御者
(1) 意識的(目的的)に何等かの「テーマ」を実行する際の「前頭葉」機能の発揮度:
意識的(目的的)に何等かの「テーマ」を実行する場面では、自発性、観察、分析、考察、洞察、推理、推論、想像、問題の発見と理解、状況の判断、興味、関心、発想、連想、企画、計画、創意、工夫、予見、予測、シミュレーション、区別、比較、切り替え、執着、評価、修正、具象化、抽象化、整理、段取り、組み立て、機転、抑制、感動及び判断等、「前頭葉」の機能を構成している各種の高度な個別の認知機能(猶、「学習」機能は、大脳辺縁系の機能であって、「前頭葉」の機能ではないことに留意する)を正常に発揮する上で、一定レベル以上での「認知度」が確保されていることが不可欠となるのです。

(2) 認知度が一定レベル以下だと、例示した「前頭葉」の各種個別の認知機能(Executive Function)自体が必要なレベルで発揮されなくなるのです。そうした個別の認知機能によるその「認知度」の高さ或いは低さを左右しているのが、意欲、注意の集中力及び注意の分配力という「前頭葉の三本柱」の機能なのです(「認知度」と「発揮度」とが共に、「前頭葉の三本柱」の機能の発揮レベルと「リンク」している)。

(3) 私たち「二段階方式」が「前頭葉の三本柱」の機能と名付けている「意欲」、「注意の集中力」及び「注意の分配力」の機能の働き具合が、「三頭立ての馬車」の「御者」の役割(脳全体の司令塔の役割)を担っている「前頭葉」の機能の構成要素である「個別の認知機能」によるその認知度及び機能の発揮度を左右し、下支えする働きを担っていて、個別の認知機能を十分に発揮するに際しての「二重構造」の関係が存在していることを、「二段階方式」を活用して集積した「脳機能データ」の解析によって、私たちが世界で初めて見つけ出したのです。

&10   意識的な行為の世界と「前頭葉」の働き具合の二重構造の仕組み
(1)「前頭葉」を中核/監視/管理/支配/統合機能として、相互の有機的な連携の下に「左脳」や「右脳」や「運動の脳」も参加して、「前頭葉」を含む脳全体で何をどのように実行するのかを組み立てるには(自分が置かれているその状況を自主的に判断し、判断に沿って実行すべき「テーマ」をいくつか発想し、その中から1つを選択し、その実行内容及び実行の程度と態様とを組み立てるには)、先立って且つ常に、必要な機能レベルでの「意欲」と「注意の集中力」の機能の継続的な発揮が不可欠になるのです。

(2) 自分が現在置かれている状況と環境の判断をベースとして、様々な状況の変化を予測して考慮しつつ、いく通りかのケース・シミュレーションを経た上で最終的な実行内容及び実行の程度と態様とを選択して決定し、最終的に実行に移すには、必要な機能レベルでの「注意の集中力」と「注意の分配力」の機能の継続的な発揮が不可欠になるのです。

(3) 原因不明と言われている「アルツハイマー型認知症」の発病及び症状重症化のメカニズムを理解するには、状況の判断、テーマの発想、実行内容の企画や計画、行動や行為や言動のシミュレーション及び実行内容の選択、最終的な意思決定、或いは相互のコミュニケーション等を意識的に行う上で、「前頭葉」を含む脳全体の機能レベル、就中、「前頭葉」の三本柱の機能の(一定の機能レベルの下での)働き具合(機能の発揮度)が必要不可欠となることを理解すべきなのです。

(4) 左脳を介した言葉によるコミュニケーションで言えば、相手の話の内容を理解しつつ、自分の考えを構想し整理するには、「前頭葉」の三本柱の機能の中核をなす「注意の分配力」の機能が正常に機能することが不可欠なので、小ボケから中ボケ、更には大ボケへと認知症の症状が進む中で、言葉によるコミュニケーションに支障が出てくるようになるのはその為なのです。
「アルツハイマー型認知症」の段階的な症状の発現の根本原因は、「前頭葉」を含む脳全体の廃用性の加速度的で異常な機能低下に在ることを理解して欲しいのです。

(5)「前頭葉」の機能の構成要素である「個別の認知機能」によるその認知度及び機能の発揮度を左右し、下支えする働きを担っていて、個別の認知機能を発揮するに際しての「二重構造」の関係(「前頭葉」の三本柱の機能の機能レベル/発揮度が個別認知機能の発揮度及び認知度を左右する構造)が存在していることを理解することが、「アルツハイマー型認知症」の症状の発現及び症状の重症化の直接の原因が器質的なものでなくて、機能的な変化、言い換えると、ナイナイ尽くしの「単調な生活」の継続に基づく「前頭葉」を含む脳全体の廃用性の加速度的で異常な機能低下に起因していることを発見する上で不可欠となるのです。そこに発病の「第一の要件」に関わる問題、「正常老化の性質」(私たち独自のネーミング)の問題が存在するからなのです。
 
(6)「アルツハイマー型認知症」の症状の発現及び症状の進行(重症化)並びに症状発現の程度及び態様と、アミロイド・ベータやタウ蛋白の沈着や蓄積とは、無関係の関係にあるのであって、「前頭葉」を含む脳全体の廃用性の加速度的で異常な機能低下こそがその真の犯人、直接の原因なのだということをここに再度指摘し、問題提起しておきたいのです。  

&11   総集編(アルツハイマー型認知症の「類型的症状」の特徴)
(1) 様々な程度及び態様に因る発現が確認される「アルツハイマー型認知症」の症状は、私達人間だけに特有な世界である『意識的な世界(目的的な世界)』が関わるタイプの認知症であり、「意識的(目的的)な世界」における『脳全体の司令塔』の役割を担っている『前頭葉』を含む脳全体の機能レベルに厳密にリンクした「三段階に区分」される類型的症状が発現して来るのが特徴なのです(権威達が常用する「中核症状」と「周辺症状」の二つの区分は、無意味で独善的な区分に過ぎない)。

(2) 最初の段階の症状が「社会生活面」での種々の支障が出てくることになる「小ボケ」(軽度認知症)の段階であり、次いで、「家庭生活面」でも種々の支障が出てくることになる「中ボケ」(中等度認知症)の段階があり、最後に、「セルフケア」の面でも種々の支障が出てきて「介護」が不可欠となる「大ボケ」(重度認知症)の段階があるのです。
「DSM-4」の第二要件が、失語や失認や失行(紛いの)の症状が発病の初期段階であると憶測する重大な誤った規定内容であるとも知らずに、未だにその規定が権威達に愛用され重宝がられている状況。
(3)権威には乏しいとはいえ、科学的で、客観的で、14689例にも上る極めて多数の発病者の脳機能データと452の市町村で実践展開し、主張内容が正しいことを疫学的方法により実証してきた私たち「二段階方式」が集積した事象事実としての脳機能データでは、『アルツハイマー型認知症は、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」(脳の使い方としての意味)の継続に起因した『前頭葉(前頭前野の穹窿部に局在する「注意の分配力の機能、評価の物差しの機能及び実行機能を中核とした複合機能体であり、単体機能ではない。以下、同じ。)』の機能障害に起因して発病する』ことが示され、『「DSM-4」の第一要件の規定内容は、誤りである』ことが示されているのです。
(4) 認知症の研究や診断の専門家とされる人達(学者、製薬会社の研究者、医師達)は、認知症という病名の元ともなった認知機能の障害を問題としながら、認知機能が正常であるか異常であるかの判定に際して、最も肝心な要因であり、脳全体の『司令塔』の役割を担っている『前頭葉の機能レベル』を判定せずに、手足の役割でしかない左脳と右脳の機能レベルを判定する「手技」のMMSE(我が国では、長谷川式で判定する人達もいる)しか実施しないのです。最も重要な要因である「前頭葉の機能レベルを精緻に客観的に、且つ、科学的に判定する手技を持たない」為に、「お茶を濁しているだけ」。
(5) アルツハイマー型認知症発病の最初の段階である「小ボケ」の段階では、意識的な世界を運行する三頭立ての馬車の御者の役割を担っている「前頭葉」の機能だけが異常なレベルに衰えてきているのに対し、馬車を牽引するだけの役割に過ぎない左脳も右脳も運動の脳も、未だ正常な機能レベルに在るのです。「3つの仮説」の内で通説の地位にあるとされる『アミロイドβ仮説の主張に従ってみた場合、前頭葉の機能が真っ先に障害されるという事象事実を合理的に客観的に、根拠となるデータを添えて、説明することが出来ない』のです。「有効な治療薬を開発した」と主張するのであれば、権威の主張に頼るだけでなくて、その根拠について、客観的で論理的で科学的なデータを集積し、開示すべき責任があるのです。
彼等は、この程度のことさえも知らないで、「物忘れの症状」を外観的に観察するだけの程度のものに過ぎない「CDR」(臨床的認知症尺度)や「MCI」(軽度認知障害判定尺度)を持ち出してきて、「発病の有無及び症状の程度の判定の基準」更には、開発した薬の治療効果の有無の判定、或いは、投薬の対象者の選別にも、それらの基準を持ち出してきている。
       
注)本著作物(Bー58⇒【I—07】に記載され表現された内容)に係る著作権は、 (有)エイジングライフ研究所に帰属しています。   


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