認知症の早期診断 介護並びに回復と予防のシステム

アルツハイマー型認知症は、廃用症候群に属する老化・廃用型の生活習慣病なので、発病を予防でき、早期治療により治せるのです

「アルツハイマー型認知症」の発病とは無縁で過ごす為の方策(I-01)

2024-01-02 | この先一週間-脳の活性化と私なりのテーマ
仕事とは無縁となる「第二の人生」をどう生きるか

(プロローグ)
(1) スエーデンのカロリンスカ研究所やロンドンに拠点を置くランセット委員会、我が国では、国立精神・神経医療研究センター等から、「アルツハイマー型認知症」の発病原因について、『生活習慣が、発病/症状の進行の危険因子と考えられる』という新たな視点、アミロイドベータ仮説を筆頭とした「3つの仮説」とは視点も要因も全く異なる見解が提示されたのを起点に、「アミロイドβ仮説」を発病原因の根拠に挙げながら、「運動や交友が症状の進行の抑制となる」という、混乱した主張が横行することとなったのです。
(2) それまでは、米国精神医学会が策定した「アルツハイマー型認知症」の診断規定である『DSM-Ⅳ』の規定が、「第一要件」で確認を要求する「記憶の障害」が発病を惹き起こす核心的な要因であると誤解していて(アルツハイマー型認知症について、重度の物忘れが特徴の神経変性疾患との誤解)、「記憶障害」が発病を惹き起こす原因要因として、更には、「記憶障害」を引き起こす原因という図式の下に構成した憶測の類でしかない「3つの仮説」(=発病との間の因果関係が未だに実証されていない憶測)、アミロイドベータ仮説(通説)、タウタンパク仮説(少数説)及びアセチルコリン仮説(異説)という「3つの仮説」が世界中の専門家とされる人達の脳を侵食し、混乱させ、惑わせてきたのです。
(3)厚労省は、アミロイドベータ仮説を前提として、「認知症ケアパス作成の手引き」なる通達を市町村に配布し、川下対策である「介護の予防」の実施を要求し、(23兆円もの血税)の垂れ流し策でしかない「ボケても安心な社会づくり」に邁進している有様なのです。
(4) 私たち二段階方式(有限会社エイジングライフ研究所)は、市町村に対する『住民参加型の地域予防活動の展開』の指導を開始した1995年以来、一貫して、『「アルツハイマー型認知症」は、廃用症候群に属する老化・廃用型の「生活習慣病」(但し、脳の使い方としての視点で言う生活習慣病であり、食生活は無関係であることに留意する)であること並びに早期診断と早期治療により治せる/症状の進行を抑制出来る/発病自体を予防できる』と主張してきているのです。更には、北海道から九州に跨る452の市町村で、『「アルツハイマー型認知症」の早期診断による回復及び発病の予防を明確な目的とした住民参加型の地域予防活動』の実践展開を指導する中で、私たち「二段階方式」の主張内容が正しいことを『疫学的方法により証明』してきてもいるのです。
※1私たち「二段階方式」の考え方に基づいて及び「二段階方式」の手技を活用して、市町村の保健師さんが主導する『住民参加型の地域予防活動』は、『アルツハイマー型認知症』だけに対象を絞って、特化して行うのが特徴。
※2複合機能体である『前頭葉』を含む脳全体の機能レベルの判定、私たち独自の指標である『MMSE下位項目の項目困難度』通りの低下順の確認、「二段階方式」独自のものである『改訂版30項目問診票』との照合により行われる「三段階」に区分される「アルツハイマー型認知症」の症状の段階(小ボケ、中ボケ、大ボケ)の確認、廃用性の異常な機能低下を惹き起こす原因要因であるナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」の継続の確認、それらの全ての業務が、医師法が定義する「医行為」に該当しないので、医師でない保健師さんが、すべての業務を一元的に実施し管理することが出来る優れものなのです。

&1「アルツハイマー型認知症」は、超高齢社会の落とし子
(1) 我が国日本は、「アルツハイマー型認知症」の発病者総数が厚労省の予測数値で600万人~700万人とされているのです。
ところが、実は、その数というのは、「末期の段階」の症状が発現しているお年寄り、私たちの区分で言う「大ボケ」のお年寄りの数だけなのです。認知症の専門家とされる人達が見落としている回復/症状の進行の抑制が可能な『本当の意味での早期の段階』の発病者、私たち「二段階方式」の区分で言う「小ボケ」及び「中ボケ」の段階のお年寄りを加えた数で言うと、次のような数値(概数予測)となるのです。
※ 60歳代のお年寄りの12%、70歳代の30%、80歳代の50%、90歳代の75%、100歳代の97%ものお年寄り達が、「アルツハイマー型認知症」を発病しているのです。
アルツハイマー病、脳血管性認知症、二次性認知症、アルツハイマー型認知症など、様々な種類が数ある認知症の内の90%以上の割合を占めているのが、『アルツハイマー型認知症』なのです。
(2) 『アルツハイマー型認知症』の的確な診断基準が存在していない状況下で、的確な診断が為されない為に、脳血管性認知症と誤診されている(誤診を含めて、脳血管性認知症と診断されていることで認知症全体に占める割合が25%になるとされている)25(5+20)%という数値の「20%」という数値が、実は、「アルツハイマー型認知症」なのです。脳梗塞などの既往があり、少しばかり頻度や態様が激しい物忘れの症状、或いは、僅かな程度の脳の萎縮がみられると、すべて、脳血管性認知症と診断されていたりするのです。
それほど、アルツハイマー型認知症については、認知症診断が専門の精神科医でさえも、殆ど無知に等しいのです。
(3) (肝心の『前頭葉』の機能レベルを精緻に判定する「手技」を持たない)為に、重度の「記憶障害」の症状(或いは、失語や失認や失行紛いの症状)という基準だけを頼りに、発病の有無を判定する為に、側頭葉性健忘症や感覚性失語症などを「アルツハイマー型認知症」の発病と誤診しているケースが多々あるのです(「側頭葉性健忘症」は、海馬の萎縮と記銘障害に起因した重度の記憶障害の症状がみられるものの、『前頭葉』の機能が正常なレベルに在るのが特徴)。
認知症の診断が専門の精神科医は、失語や失認や失行(紛い)の症状と言った「極めて重度の症状」が、発病の始まりの症状だと誤解しているのです。製薬会社も医学会も、医療機関も、更には、認知症の診断が専門の精神科医達も、肝心の因果関係について、何故か『極めてルーズ』というしかないのです。
(4) テレビに出てきて、どこかの大学の医学部教授という肩書で、「アルツハイマー型認知症」について、『運動や交遊の機会を増やすことにより発病を予防することが出来る』と発言しつつ、『アミロイドベータの蓄積が原因で発病する』等と、意味不明な内容を物知り顔に語る人達が多いのです。
『早期診断と早期治療により回復/症状の進行の抑制が出来て、発病自体を予防することが出来る認知症』、それこそが「アルツハイマー型認知症」の特徴であることを知らないし、そのことに関心も無いのです。
(5) アルツハイマー型認知症の薬とされ販売され、処方されている「アリセプトを含む4種の薬」は、その全てが、治療薬ではないのです。
「症状の発現の仕方が激しい」患者の症状に対しては、それの発現を抑制し、「何かをする意欲が消失している」患者に対しては、意欲をある程度亢進させる効果しか期待できない、『対症療法薬に過ぎない』のです。
「症状を治す」効能も有していなければ、「症状の進行を抑制」する効能も有していないのです(治療薬ではないのです)。症状が治るのではなくて、症状の発現の程度が抑制され/亢進されるだけなのです(発現してくる症状の内容自体は、更に重いものになっていくことになるのです。その差異に気づいていなくて【治せているものと誤解していて】)、本まで出版している医師が居たりするのです。
注)廃用症候群に属する老化廃用型の「生活習慣病」(但し、脳の使い方としての「生活習慣」であることに留意)が本態である「アルツハイマー型認知症」の場合は、症状を治したり、症状の進行を抑制したり、発病を予防する効能を有する『薬』が開発されることは、発病及び症状の重症化が進行するメカニズムに照らして、未来永劫あり得ないことなのです。

&2「アルツハイマー型認知症」発病の真のメカニズム
(1)「アルツハイマー型認知症」の発病原因については、世界的に通
説とされている「アミロイドベータ仮説」、少数説のタウ蛋白仮説、異説であるアセチルコリン仮説と言った「3つの仮説」(発病との間の因果関係が、未だに実証されていない憶測の類)が世界中の医学会をリードしてきた中で、時間だけが空しく経過するという状況でした(過去30年間で、200種類ものアルツハイマー型認知症の治療薬の開発が、悉く失敗に終わっています)。
(2) そうした状況下で、2016年に、世界的に著名な研究機関であるスエーデンのカロリンスカ研究所(ノーベル生理学・医学賞の選考委員会がある)が、「生活習慣」で「アルツハイマー型認知症」の発病リスクを低減することが可能であるとの研究論文を発表し、2017年には、ロンドンに拠点を置くランセット委員会が、生活習慣がアルツハイマー型認知症の危険因子であるとの研究論文を発表し、2018年7月には、我が国の国立精神・神経医療研究センターが、「生活習慣」がアルツハイマー型認知症のリスク因子と考えられるとの研究論文を発表したのです。
但し、私たちがこれまでに発表してきた内容の質と量に比べると、足元にも及ばないと言うしかないのですが、意味不明の仮説の類ばかりを主張し、マウスのお尻ばかりを追い掛け回している医学界にとっては、とても良い刺激だと考えるのです。
(3) 脳が壊れてもいない(器質的な原因病変が存在していない)のに発病し、症状の重症化が進行していく『アルツハイマー型認知症』の発病原因、それは一つには、「加齢」と共に進行する『老化による機能低下=正常老化』が基盤要因(「第二の人生」を送っている60歳を超える年齢の高齢者であることが、「発病の第一要件」)に在り並びに異なるもう一つ別の要因、『キッカケ』の発生と継続を契機に、心が折れてしまい、何事に対しても挑戦する『意欲を喪失』することで開始される単調な生活の繰り返し、言い換えると、生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものもない単調な日々の暮らし方(ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」)の継続に起因した『廃用性の異常な機能低下の進行』(発病の第二要件)が加重されることにより(異なる二つの要因の同時存在と充足に起因した相剰効果により)、『前頭葉』を含む脳全体の機能が、廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させていくことが、発病/症状の重症化が進行する直接唯一の原因要因なのです(結果、「アルツハイマー型認知症」は、『前頭葉』を含む脳全体の機能レベルに厳密にリンクした三段階に区分する類型的症状が発現してくるのが特徴となるのです)。
※1簡潔な表現をすれば、『アルツハイマー型認知症の本態は、廃用症候群に属する老化・廃用型の生活習慣病に過ぎない』のです。
※2  但し、ここに言う「生活習慣病」とは、食生活ではなく、私たち人間だけに特有な意識的な世界(同時に目的的な世界であることに留意する)における脳の使い方としての『生活習慣病』であることが、極めて重要なポイントなのです(私たち「二段階方式」が、「世界で最初」に解明した)。
後に詳述するように、脳の使い方としての「生活習慣」の改善及び「前頭葉」を含む脳全体の機能が活性化する「生活習慣」の構築と継続的な実践という方法が、『治療及び発病予防』の唯一無二の方法、対策となるのです。『食生活は無関係、薬も効かない』のです。
(4) 認知症の専門家達から、発病の原因が不明とされている「アルツハイマー型認知症」は、超高齢社会/超高齢化社会に特有な産物なのであり(発展途上国は、無関係)、『仕事というテーマ』とは無縁の日々を送ることになる「第二の人生」を送っている、60歳を超える年齢の「高齢者」だけが発病の対象となるのです。
※60歳を超えても猶、仕事の遂行という現職を続けているお年寄りは、『アルツハイマー型認知症』を発病することはないのです。
その意味で、人生100年時代を俯瞰した政策、『定年年齢の引き上げと働き方の改革』を推進することは、「アルツハイマー型認知症」の新規発病者数の増加の抑制という視点からも、時宜にあった政策だと評価することが出来るのです。
(5)「アルツハイマー型認知症」の早期診断と早期治療(回復/症状の進行の抑制が可能である早期段階の判定と早期治療)、更には、『発病自体の予防』の為の神経心理学的手法として開発された私たち「二段階方式」の手技は、アミロイドベータ仮説の考え方に則り、川下対策に過ぎない介護の予防措置の実施を国策化し、市町村での展開を我が国が制度化する以前の時期には、北海道から九州に跨る累計452の市町村において、発病の予防及び地域における高齢者のイキイキ活動展開の為の脳活性化体験並びに生活習慣改善の手法として、先駆的に実践され、顕著な成果を挙げていたのです(主張内容は100%あやまりの「アミロイドベータ仮説」の権威に敗れた!)。
色々な種類がある認知症の90%以上を占めている「アルツハイマー型認知症」の『発病の予防』を目的とした「脳の使い方としての生活習慣」改善、複合機能体である『前頭葉』が活性化する為の脳活性化訓練並びに早期の段階の発見と回復/進行の抑制の為の『脳リハビリ』の為の実践指導を目的とした有効な諸施策が、導入先市町村の保健師さんが一元的に管理し実行指導する予防教室(脳イキイキ教室)の運営や生活改善指導として実施され、更には、地域全体の活性化やお年寄りの『生き甲斐創造』活動として、我が国全体に広まり、定着することを期待して、「二段階方式」の考え方、或いは「手技」が全国的に広まっていくよう、尽力して来ていたのです。
(6)『DSM-Ⅳ』が発病の診断に際して、「第一要件」として確認を要求する「記憶の障害」という要因と発病とは、無関係なのです(因果関係自体が存在していない)。更に言うと、「DSM-Ⅳ」の「第一要件」が正しいものとして、その条件を前提として構想され主張されている『3つの仮説』、アミロイドベータ仮説、タウ蛋白仮説及びアセチルコリン仮説の全てが、「アルツハイマー型認知症」の発病原因(発病のメカニズム)とは無関係なのです。
『DSM-Ⅳ』の第一要件の規定内容も、「3つの仮説」も、『アルツハイマー型認知症』が、重度の物忘れを特徴とする神経変性疾患だと誤解していて、(記憶障害を核心要因と想定)した発病/症状の進行のメカニズムを構想している、根本的に誤りの内容なのです。
(7) 『アミロイドベータの蓄積と発病/症状の進行との間には因果関係が存在していない』のです。アミロイドベータ仮説は、『アミロイドベータの蓄積により生じる老人斑の持つ毒性が、情報を伝達する神経細胞の大量死を惹き起こすことにより記憶障害が惹起され、アルツハイマー型認知症を発病/症状が進行することになる』とする仮説に過ぎないのです。
※1私たち二段階方式は、『アミロイドベータの蓄積と発病/症状の進行との間の因果関係の存在を否定する数多くの発病者達の精緻な脳機能データ』を提示できるのですが、二つだけ、挙げておきましょう。
ⅰ)「アルツハイマー型認知症」の発病者だけに特有な特徴として確認されるものとして、①脳全体の司令塔の役割を担っている『前頭葉』の機能が、最初に異常なレベルに衰えて行き発病する【発病の最初の段階が小ボケの段階】こと。次いで、『前頭葉』を含む脳全体の機能が更に異常なレベルに機能低下を進行させていく中で、「中ボケ」の段階を経て、末期の段階である「大ボケ」の段階へと移行していく)こと。
ⅱ)更には、左脳と右脳の機能レベルを判定するMMSEの下位項目について、出来なくなっていく(機能が衰えて行く)厳密な順番が存在し、必ず以下の通りとなること。
 想起、注意と計算、時の見当識、所の見当識、三段階口頭命令、模写、文を書く、記銘、書字命令、復唱、命名
※2 14689例に及ぶ『アルツハイマー型認知症』発病患者(小ボケ、中ボケ及び大ボケの全ての段階を含む)の脳機能データが示す事象事実について、アミロイドベータ説では合理的に説明することは不可能なのです。内容的には、重大な誤りでありながら、「DSM-Ⅳ」の策定者達、「3つの仮説」の提唱者達に、所謂権威が有るが為に、それだけのことで、未だに世界を席巻していて、弊害だけをまき散らしているのです。
(8) 治すことも予防することも出来ないとされる状況が継続したままで、治療薬が一向に開発されないままに、末期の段階の「大ボケ」(セルフケアにも支障が出てきて、介護が不可欠の状態のままで、身体だけが長持ちしている)のお年寄りの数が増大する一方で、「介護関連の総費用」の総額が、天文学的な規模に膨れ上がってきていて、更には、急激にとめどもなく増加し続けているのです。

&3 『早期診断』」による「回復」(治療)・症状の進行の抑制」
(1) 全体的な特徴の概要
ⅰ)「小ボケ」の段階の特徴
世界中の権威機関から見落とされている段階、アルツハイマー型認知症発病の最初の段階である「小ボケ」の類型的な症状が確認されるお年寄りの特徴を一言、簡潔な表現で語れば、「指示待ち人」(人を頼り、自分としての決断が出来ない)なのです(結果、他人と交わり、行動する『社会生活』の面で、様々な支障が出て来る)。
※1注意の分配力の機能が異常なレベルに衰えて来ている為に、「実行機能」の駆使に障害が起きてきて、洞察、推理、シミュレーションなどのメタ認知が思うように行えないのです。その結果、メタ認知に僅かに遅れて連動する実体験認知としての思考、発言、行為、行動、言動にも重大な支障が出てくるのです。
※2状況の分析、理解、判断及びこの先の展開が読めない為、やたらと不安がって、話が堂々巡りして、結論が中々得られないのです。
ⅱ)「中ボケ」の段階の特徴(脳の機能年齢は、6歳児以下~4歳児のレベル)
「中ボケ」の段階の症状が確認されるお年寄りの特徴を一言、簡潔な表現で語れば、失敗しては、言い訳ばかりする『幼稚園児』なのです(『家庭生活』の面でも、様々な支障が出て来るようになる)。
ⅲ)「大ボケ」の段階の特徴(3歳児以下~0歳児のレベル)
「大ボケ」の段階の症状が確認されるお年寄りの特徴を一言、簡潔な表現で語れば、『セルフケア』の面でも様々な支障が出てきて、日常生活面での「介護」が必要となる状態、司令塔である『脳(前頭葉)が寝たきり』の状態にあるのです。
※注意の分配力の機能が殆ど働かないレベルにまで廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行してきている為に、注意の分配力に因る実行機能の行使が不可能なのです。
結果として、簡単な挨拶程度の会話もままならない失語(紛い)/歯ブラシを片手に茫然自失の失認(紛い)/ズボンを頭から被る失行(紛い)の症状が出て来るようになる。
(2) 認知症の診断が専門の精神科医達は、異口同音に、『アルツハイマー型認知症』は、発病の原因が分からないし、治すことが出来ないし、発病を予防することが出来ないと言います。「アルツハイマー型認知症」について無知な発言というしかないのです。
※1『アルツハイマー型認知症は、性質それ自体として治すことが出来ないものではないのです。彼らが見つけている段階が遅すぎるせいなのです(「DSM-Ⅳ」の規定の第二要件が発病の初期段階の症状として確認を要求している失語、失認、失行(紛い)の症状が、極めて重度の症状であること、30点が満点であるMMSEの総得点が一桁になって初めて発現が確認される極めて重度の症状であることを知らないのです。
※2「DSM-Ⅳ」の第二要件の規定内容の重大な誤りに気付かない)ことが重大問題。「末期の段階の症状」を基準にして初めて発病と考えているから治せないだけなのです(診断とは、名ばかり。発病のレッテル貼りをするだけの診断)。
(3)「アルツハイマー型認知症」を発病したお年寄りの為の治療薬として、代表的なものである「アリセプト」を含む4種類の薬が医療現場では処方されています。但し、それらの薬のいずれもの薬が、症状を治す(改善させる)効能は有していなくて(治療薬ではなくて)、(症状の発現の仕方を昂進させたり/抑制させるだけのものでしかない、「対症療法薬」に過ぎないのです(エーザイのアリセプトは、症状の進行を抑制する効能は皆無であり、興奮型の対症療法薬)。
(4)私たち「二段階方式」が独自に開発し、住民参加型の「地域予防活動」の活動の柱(根拠)として実践してきた「アルツハイマー型認知症」の症状を治す方法である「脳のリハビリ」(「前頭葉」を含む脳全体の機能を活性化する「生活習慣」の改善、工夫及びその実践に因り、「前頭葉」の機能を正常なレベルに回復させる/更なる進行を抑制させる)による回復(「アルツハイマー型認知症」の症状を治すことを言う)/症状の進行の抑制の可能性の有無及び程度と言う視点から、「アルツハイマー型認知症」の症状を三段階に区分しているのです。
「小ボケ」の段階 「脳のリハビリ」の継続的な実践に因り、治す/症状の進行を抑制することが、可能;
「中ボケ」の段階 「脳のリハビリ」の継続的な実践に因り、症状の進行を抑制することが、未だ可能
「大ボケ」の段階 「脳のリハビリ」により症状の進行を抑制することも、最早困難5
(5)地域住民に対する情報発信をどれだけ徹底しても、早期診断により、どれだけ多くの「小ボケ」(症状の回復/症状の進行の抑制)及び「中ボケ」(症状の進行の抑制)の段階のお年寄りを治した/症状の進行を抑制した実績を積んで見せても、ナイナイ尽くしの「単調な生活習慣」の継続に起因した廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行に因り末期の段階である「大ボケ」にまで脳機能が衰えているお年寄りは、或る程度の規模で必ず出現するものなのです(症状を治す/症状の進行を抑制するための「脳のリハビリ」の実践には、『家族の強力な後押し』が不可欠となるのです)。
「大ボケ」の段階の症状が発現してきているお年寄り、『セルフケア』の面にも様々な支障が出てきて、日常の生活面で『介護』が必要不可欠となる「お年寄り」こそ、『介護保険』で全面的に対応する社会を目指すべきなのです。
若い世代が自分の人生を捨てる『介護離職』は、有ってはならない『重大な社会悪』なのです。

&4 最も効果的な対策は、川上対策(発病自体の『予防』)
(1)「アルツハイマー型認知症」の場合は、本当の意味での早期の段階、私たちの区分で言う「小ボケ」及び「中ボケ」の段階で見つけて(早期診断)、「脳のリハビリ」を継続して実施することにより治す/症状の進行を抑制することが出来るのです(早期治療)。
そのことは、私たちが市町村での実践を指導してきた住民参加型の「地域予防活動」において、実証してきているのです。
とはいえ、「脳のリハビリ」の実践、特に、対象者が中ボケの段階のお年寄りである場合は、家族の役割に期待される度合いが高くなり、口で言うほど容易なことではないのです。
※脳の機能面からも、市町村が目指すべきは、一次予防、発病自体の予防なのです。矛盾するわけではないのですが、一次予防の効果を高めるには、早期診断による回復の事例を数多く積み上げることが、有効でもあるのです。
地域住民に対して、脳の使い方としての生活習慣、『「前頭葉」が活性化する生活習慣の構築こそが、発病の予防となる唯一の方法である』ということに対する関心を喚起する効果が大きいからなのです。
(2) 我が国で言うと、東大、京大、理化学研究所が、3つの仮説の内でも世界的に「通説」の地位にある(支持する学者の数が多いというだけの意味なのですが)「アミロイドベータ仮説」の牙城なのです。
一般の人達は、権威に対し疑いを持たないので、権威の主張することは、正しいものと考え、無防備に、そのまま信じてしまうものなのです。おまけにNHKまでもが、仮説に基づいた、誤った内容を放送し続けているのです。
前述の『側頭葉性健忘症』についても、『働き盛りの若い年齢で「アルツハイマー型認知症」を発病する人達が増えてきている』とした内容、誤った内容を放送し続けているのです。付言しておくと、テレビ報道や番組で最近流行りの『若年性アルツハイマー型認知症』という病気は、実在しないのです(「前頭葉」の機能レベルの判定が出来ない為、側頭葉性健忘症や感覚性失語症と混同しているだけなのです)。
アミロイドベータ仮説の主張内容が正しいことを大前提にして、アミロイドベータ仮説の考え方に基づいてエーザイが開発したレカネマブには、症状の進行を抑制する効能は、皆無なのです。
アミロイドベータの蓄積を出来るだけ早い段階で見つけて、脳内から除去しようとも、アミロイドベータの蓄積と発病との間に因果関係が存在していないからなのです。『無駄骨に終わった』と数年内に発表されることになることを、予言しておきます。

&5 『注意の分配力』の機能の特徴的な性質
(1) 私たち「二段階方式」が独自に解明したものであり、私たち「二段階方式」なりの定義で言うと、『注意の分配力』の機能とは、過去、現在及び/又は未来に直接及び間接的に関わる『テーマ』であり、異なる複数の錯綜する内容の「テーマ」について(浮かんでは消え、更には再復活して来ることもある種々で多岐に亘る)、各々の「テーマ」を記銘度の差のままに保持しつつ(或いは、それまで意識度の低いところで単に保持していただけのテーマを喫緊の課題として、意識度を顕在化させて来ることもある)、同時に並行して、且つ、重層的に処理する(している)脳機能であり、その発揮には、意欲及び注意の集中力の機能が、注意の分配力の機能の発揮を下支える基盤として、常に関わっている「脳機能」なのです。
※1 私達人間だけに特有な世界である意識的な世界(意識的・目的的に何等かのテーマを発想し実行に移す世界=目的的な世界)に於いて、様々な程度及び態様により形成され保持されている種々の各「テーマ」に対して、配分の度合いが異なる「注意を分配」し、更にその上で、それら個々の「テーマ」を統合し、統括し、管理し、コントロールし及び/又は、処理する(している)脳機能なのです。
『第二の人生』を送っている60歳を超える年齢の「高齢者」(「アルツハイマー型認知症」を発病する潜在的な可能性が有る唯一の対象群なのです)が、上述の特徴を有する『注意の分配力』の機能を発揮させ得る場及び機会を、「脳の使い方としての生活習慣」の実践の具体的な場面で、いかにして、どのように確保するのかが、「アルツハイマー型認知症」を発病するか/しないかを区分け/決定づける分岐点となるのです(老化・廃用型の生活習慣病が本態)。
※2 私たち「二段階方式」独自のデータである「MMSE下位項目の項目困難度」のデータでは、想起、注意と計算が一番目、二番目の順番、早くに衰えていく項目となります。
その訳は、「意欲」及び「注意の集中力」の機能は勿論のことなのですが、最も高度な機能である『注意の分配力』の機能の発揮が最も高度に要求される項目だからなのです。
※3「アルツハイマー型認知症」を発病している被験者にとって、廃用性の機能低下の進行に起因して、最も早くに衰えていく脳機能が、『注意の分配力』の機能ということなのです。『あの人は、頭の回転が速いとか遅いというときの脳機能』、あーしたらこうなる、こうしたらどうなる、あれこれ発想し、創意工夫し、シミュレーションし、検索する際に不可決の機能である、それこそが、『注意の分配力』の機能のことを指して言っているのです。専門家が行う唎酒の際も、この『注意の分配力』の機能が大活躍するのです。
※4『第二の人生』を送っている60歳を超える年齢の『高齢者』の日々の暮らし方、「脳の使い方」としての『生活習慣』が、発病するかしないかを区分ける核心的な要素なのです。言い換えると、『「アルツハイマー型認知症」の発病を予防する「生活習慣」とは、『注意の分配力』の機能の出番が多い暮らし方ということになる』のです。
(2)『注意の分配力』の機能が実行機能を行使して発揮する各種機能とは、分析、理解、判断、企画、計画、洞察、憶測、忖度、推理、シミュレーション、検索、比較、選択、抑制、感動等の機能の出番が多い生活を、自分なりに楽しみつつ、行使する場面や機会が出来るだけ多い「テーマ」を選択し、実行するのです。
※1『生活習慣』となる為には、継続することが出来るということが極めて重要なので、『自分なりに楽しめる』という要素が要求されるのです。
その「テーマ」を選択し、実行の計画をすること、目標を設定すること、実行すること、目標達成の結果を残すこと、それらの各過程自体が、楽しみや喜びに繋がり、目標の達成が生き甲斐に繋がるようなテーマがベスト・ヒットなのです。
※2  自分なりの楽しみ、喜び、生き甲斐であれば、OKなのです。 
「テーマ」を直ぐに思いつける方は、それを明日と言わず,今日から実践して頂きたいのです。何も思いつかないという方は、何でもいいから、それなりに関心や興味を持てそうなものを選択して、実践してみて頂きたいのです。
&6 発病を予防する「生活習慣」の構築の『パターン化』
(1) 私たち人間だけに存在する意識的(目的的)な世界。
その時自分が置かれている状況を分析し、理解し、判断し、状況判断に沿った「テーマ」を発想し、実行すべき発言や、身体の動静や、行為や行動や言動の内容を企画し、計画して、実行結果の洞察、推理、シミュレーションを行い、必要な修正を加えた上で、最終的な実行内容を選択し、決定し、実行の決断を下して、脳の各部(左脳、右脳及び運動の脳)に対し実行の指令を出すという脳機能、脳全体の司令塔の役割を担っているのが「前頭葉」と言う脳機能複合体なのです。
(2)『第二の人生』を送っている60歳を超える年齢の『高齢者』が、キッカケの発生と継続を契機に心が折れてしまい/意欲を喪失してしまい、開始された単調な生活、生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものもない日々の暮らし方、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」が継続されていると、司令塔の「前頭葉」を含む脳全体の機能について、廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行していくその先に、「アルツハイマー型認知症」の発病及び症状の重症化の進行が待っているということなのです(私たちが、世界で初めて解明した『発病のメカニズム』)。
(3)『アルツハイマー型認知症』を治す/症状の進行を抑制する/発病自体を予防(発病時期の先送り)する方法は、「前頭葉」を含む脳全体の機能が活性化するテーマの選択と継続的な実践に尽きるのです(アルツハイマー型認知症の症状の改善/症状の進行の抑制/発病の予防の効能を有する薬が開発されることは、発病/症状の進行のメカニズムに照らして、未来永劫有り得ないことなのです。
※ エーザイが正常市販売するレカネマブは、まがいものであり、症状の進行を抑制する効能は皆無なのです。レカネマブは、脳出血/脳浮腫/脳の萎縮などの副作用だけが売り物のエセ薬なのです )。
(4) 「アルツハイマー型認知症」というタイプの認知症の特徴はというと、最初の段階である「小ボケ」の段階は、脳の機能面からいうと、三頭立ての馬車を牽引する三頭の馬、左脳、右脳、運動の脳の機能は未だ正常なレベルにあるのに対して、御者である前頭葉の機能だけが既に異常なレベルにあるのです。
次いで、「中ボケ」の段階になると、前頭葉の機能が更に異常なレベルに廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行して、左脳も右脳も運動の脳も異常なレベルにまで機能が低下して来ているのです。
言い換えると、脳全体の機能、前頭葉、左脳、右脳及び運動の脳の全てが正常な機能レベルにあること、具体的な衰え方の順番を考慮した表現からすれば、『「前頭葉」の働きが、正常な機能レベルを保っている限り、「アルツハイマー型認知症」を発病することは絶対に起きては来ない』ということなのです。
※『「生き甲斐」や喜びがあり、時間の経つのを忘れて打ち込むことが出来るような、何等かの趣味や交遊や運動を楽しみ、或いは、居住地域での「地域活性化活動」に関わり、自分なりの「目標」がある日々の暮らし方、言い換えると、『注意の分配力』の機能の出番が多くて、『前頭葉』が活性化する「生活習慣」(脳の使い方としての意味で言う生活習慣であり、食生活は無関係であることに留意する)を構築し、実践を継続することが、『アルツハイマー型認知症』発病の予防を担保してくれる唯一/無二の方法となるのです。
(5)私たち「二段階方式」が定義する、「アルツハイマー型認知症」を発病する「第一の要件」(発病/症状が進行する基盤の要因)は、「第二の人生」を送っている60歳を超える年齢の「高齢者」であることなのです。
※1従って、『例え年齢が60歳を超える年齢の高齢者』であっても、「第二の人生」を送っていない場合は(畑仕事であれ、裁縫仕事であれ、大工仕事であれ、板前であれ、会社勤めであれ、名目上ではなくて、実質的に何らかの具体的なテーマとしての仕事に従事する現職である限り、発病することが無いことが、アルツハイマー型認知症の特徴なのです)、発病の「第一の要件」からは除外されることになるのです。
※2何故なのか。その理由は、目的的な仕事に従事する為に、「左脳」の出番が極めて多い暮らし方となり、その日々の生活習慣の中で、『目標』を達成する為に、「実行機能」(Executive Function)を行使する要の機能である『注意の分配力』の機能を最大限発揮すべく努力することになるので、「前頭葉」を含む脳全体の機能が活性化することになり、正常な機能レベルを保つことが出来る状況が確保されることになるからなのです。目標の設定、目標を達成するための種々様々な創意と工夫、意欲、注意の集中力及び注意の分配力の機能の駆使による「前頭葉」を含む脳全体の機能が活性化する生活状況及び「生活習慣」が存在し、継続されているということなのです。
※3 あーしたらどうなる、こうしたらどうなる、様々な状況を発想し、対策をシミュレーションし、効果的で最適な対応策を具体的に検索し、選択し、実行に努めることになる。こうした状況下では、意欲や注意の集中力の機能は言うまでもないことながら、取り分けて、複合機能体である前頭葉が働くための要の機能である『注意の分配力』の機能(複雑に重層的に錯綜する、複数の異なるテーマを同時に並行して処理する為の機能。シミュレーションや検索に不可欠)の出番が極めて多く、脳全体が極めて高く活性化されることになるのです。
※4  その意味では、労働力の減少という側面からの視点に加えて、『アルツハイマー型認知症の発病の予防』という視点からも、「第二の人生」に入る為の時期を先送りする再雇用制度(但し、通常の勤務形態ではなくて、午前又は午後だけの勤務、一週間の中での勤務日を分割した分割勤務のようなパート勤務)の検討が必要であり、有効であり、有益だと考えるのです。仕事のある生活により「第二の人生」の開始時期を先送りすることが、「アルツハイマー型認知症」の発病の予防(すなわち、発病時期の先送り)にもつながり、その帰結として、『介護関連の総費用』の絶対額の顕著な規模での増額傾向の抑制に直結することにもなるのです(「第一の人生」と「第二の人生」の混在だけで可能となることに注意)。
(6)「アルツハイマー型認知症」の発病を予防(「発病時期の先送り」)する絶対的な方法は、『自分なりの「喜び」や「生き甲斐」を覚える機会があり、時間の経つのを忘れて打ち込むことが出来るような、何等かの趣味や交遊や運動を自分なりに楽しみ、或いは、居住地域での地域活性化活動に関わり、自分なりの「目標」がある日々の暮らし方、『前頭葉』を含む脳全体の機能が活性化する『生活習慣』を構築し、継続して実践することだと言いました。
※とは言え、「第二の人生」を送っている60歳を超える年齢の個々の「高齢者」について言うと、「第一の人生」でのキャリアも異なるし、「第二の人生」を送る上での条件(居住する地域の条件)自体が大きく異なる上に、経済的な条件(金銭的な条件及び居住条件)及び家庭的な条件(家族構成及び家族関係)、更には、肉体的な条件も異なる訳なのです。上述の『大枠の条件』をもとにして、自分なりのものを、具体的に工夫して頂く、選択して頂くしか方法がないのです。
(7)その場合も、私たちが提起しようとしている『住民参加型の地域予防活動』(市町村の保健師さんとボランティアとが協同して展開する『アルツハイマー型認知症』の早期診断と早期治療による回復/症状の進行の抑制及び発病の予防を明確な目的とした住民参加型の「地域予防活動」)の全国展開を拡大していく際、或る程度のパターン化が必要となるとも考えているのです。『パターン化』して、その中から選択して頂くことが有益な方策と考えるのです。こうしたことにも、先達が居る方がやり易いと考えるのです。
※『キッカケ』の発生を契機に開始される単調な生活習慣、ナイナイ尽くしの単調な生活が始まるのは、『意欲の喪失』が起きてくるからなのです。何事に対しても、挑戦しようとしなくなるのです。
「意欲の喪失」は、自分がその時置かれている状況に対する『深い失望』が原因となって、そこから立ち上がっていこうと出来なくなる、這い上がっていこうと出来なくなる状態のことなのです(そうした「脳の使い方としての生活習慣」が、明日も、明後日も継続して続いていくことを受け入れることが出来なくて、何事に対しても挑戦する意欲を喪失することになるのです)。これを言い換えると、「キッカケ」自体は『何でもあり』ということになるのです。その人の考え方次第で、キッカケにもなるし、又は、ならないということでもあるのです。
(8)『飼い猫が死んだ』ことがキッカケになる人もいるのです。
『孫が大学に受かって上京し、孫との日々のかかわりの機会がなくなった』ことがキッカケになる人もいるのです。
要は、『その状況に対する本人の受け止め方(周りからの支え方)次第』ということになるのです。言い換えると、「キッカケ」になりそうな事件や状況は、何でも有り(人それぞれ、人に依る、誰にでも起きる可能性がある)ということなのです。その意味で、すべての『お年寄り』が、対策を『事前に準備』しておく必要があるのです。
じゃあ、『どうすることも出来ないのか』、対策がないのかというと、そうではないのです。対策は有るのです。
ⅰ)何でも有りなのだから、『意欲を喪失しない為の対策となるものを出来るだけたくさん準備しておけばいい』のです。
『出来るだけたくさんの趣味や遊びを楽しむ「生活習慣」を構築』しておく、『出来るだけたくさんの仲間との交遊の輪や交遊の場』を広げておく。それが、対策になるのです。
※1第二の人生を送っている個々人は、すべてが異なるのです。
第一の人生での体験や職場での様々な経験も異なるし、キャリア自体が異なるのです。考え方も生き方も異なるし、興味や関心の対象も異なるのです。『生活資金』の額も異なるし、家庭環境も家族環境も異なるのです。
※2 第一の人生が異なっていたように、『第二の人生』での過ごし方、生き方も異なることになるのです。それら全ての相違や差異を容認した上で、自分なりの求め方、『生き方』をするしかないのです。
『選択の是非無く存在する現在の自分に許された生活環境の下で、「自分なりの」という条件の下で生きていくしか、他に方法は無い』。『自分なり』の「テーマ」を選択し、『自分なり』の「目標」を持ち、『自分なり』の「喜び」や「生き甲斐」を得られるように工夫して、生きるのです。
ⅱ)「第一の人生」では、「仕事」という大きなテーマがあります。仕事があるということは、必然的に達成すべき目標があるということです。目標を達成する為に、あれこれと創意工夫がなされることになります。即ち、「前頭葉」の三本柱の機能の一角をなしていて、最も高度な機能である『注意の分配力』の機能の出番が多く確保されることになるのです。仕事が無縁となり「左脳」が活躍する機会と場面とが少なくなる第二の人生では、残った右脳および運動の脳が活躍する「テーマ」の選択が不可欠となります。
※1 趣味や遊びや人付き合いや、居住地域の地区の活性化などの内から、自分なりの「テーマ」を選択して、自分なりの『目標』を持つことが、「アルツハイマー型認知症」とは無縁で「第二の人生」を乗り切るために不可欠となるのです。そこで考えたのです。「左脳」が専管する仕事とは無縁となる「第二の人生」という日々の生活を送る上での『前頭葉』を活性化させる視点からの何等かの指針、或いは、指標となるものの活用が有益で、有効だと考えたのです。
※2「アルツハイマー型認知症」というタイプの認知症の発病のメカニズム、発病を予防する為のあるべき「生活習慣」の類型について分かり易く記述した小冊子、基本書が必要で有益だと考えているのです。
ⅲ)身体がもつ限り、「第二の人生」は続いていくのです。
そうだとしたら、『身体がもつ限り、脳ももたせる』ことが必要不可欠の条件、「第二の人生」を、出来れば自分らしく、『自分なりに』、元気に駆け抜ける必須条件となるのです。
ⅳ)心の痛みに『耐える』機能も『前頭葉』の個別認知機能の一つなのです。『加齢』と共に衰えてきてもいるのです。
自分に対する要求の一線を少し低くすることも、対策の一つになると思うのです。その分、目標の達成に対する満足度が高くなる訳なのです。上を見ればキリがないし、下を見てもキリがないのです。言ってしまえば、『それが、自分の人生』。少し前に、ボケは神様からの贈り物などと説いて回る医師が居たのですが、大間違い。『ボケるべきではない』のです。自分自身の為にも、家族の為にも、我が日本国の為にも。

&7 「アルツハイマー型認知症」の「地域予防活動」を展開する活動の目的とその要となる保健師さんとボランティア組織の役割
(1)「加齢」に起因した脳の老化による機能低下及びキッカケの発生と継続を契機に開始され継続するナイナイ尽くしの単調な生活習慣(但し、食生活ではなくて、脳の使い方としての「生活習慣」であることに留意)に起因した廃用性の異常な機能低下の進行、この異なる二つの要因が同時に存在し、充足される相剰効果により、『前頭葉』を含む脳全体の機能が廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させていくその先に、「アルツハイマー型認知症」の発病及び症状の重症化の進行が待っていると言いました。

(2)廃用症候群に属する老化・廃用型の生活習慣病である(に過ぎない)『アルツハイマー型認知症』は、早期診断により治せるし、発病を予防することが出来るのです。
そのキーとなるのが、脳の使い方としての生活習慣であり、発病及び症状の重症化が進行していく『メカニズム』に照らして、治療薬も予防薬も、有り得ないことなのです。
『早期診断』による回復及び発病の『予防』のために為すべき方策、それは、二段階方式の『考え方』に基づいた、且つ、二段階方式の『手技』を活用した対策、『アルツハイマー型認知症の早期診断による回復及び発病の予防を明確な目的とした住民参加型の「地域予防活動」の全国展開』の国策化です。出来るだけ早期に実施し、且つ、効果を高める為に、出来るだけ小さな地域の「地区単位」で、密に実施すべきなのです。
「高齢化率」が高い市町村やお年寄りが集まって住んでいる地域では、『前頭葉』を含む脳全体の機能の廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行が原因で、昼夜の区別が分からなくなるまでに脳の機能が衰えてきていながらも、身体が持つが為に、徘徊するお年寄り(私たちの区分で言う「大ボケ」の段階のお年寄り)が、極めて多数に上っているのです。
注)「アルツハイマー型認知症」を発病したお年寄りの場合、『時の見当識』についての衰え方に厳密な順番があり、日、年、月、季節、昼夜の順番に衰えていくのです。末期の段階である「大ボケ」の段階のお年寄りは、昼夜の区別がつかない上に、『所の見当識』も無い脳の機能レベルなのです。廃用症候群に属する「生活習慣病」が本態である「アルツハイマー型認知症」の場合は、症状が徐々に緩やかにしか進行していかないのです。
第一の対策は、『発病を予防すべき』なのであり、第二の対策は、『早期診断により治すべき』であり、回復させることが困難になる「大ボケ」の段階のお年寄りは、家族介護に頼るのではなくて、介護保険で全面的に対応すべきなのです。我が国の実態として存在する100万人を超える数もの『介護離職』は、社会悪なのです。
(3)「二段階方式」の手技は、神経心理機能テストによる「前頭葉」を含む脳全体の働き具合を判定する脳機能テストの実施とテスト結果の判定(「アルツハイマー型認知症」の発病の有無の判定、症状の三段階区分の判定、「キッカケ」を契機として開始し継続されてきた、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」に直接起因したものとしての「廃用性の機能低下」を進行させてきた基盤である脳の使い方としての「生活歴」の具体的な聞き取り)に基づいて、「アルツハイマー型認知症」の回復可能な早期の段階(小ボケ及び中ボケの段階)を判定(鑑別)し、脳の活性化を目的とする「生活習慣」の改善指導(「脳のリハビリ」の指導)を行うことで、「前頭葉」を含む脳全体の機能を正常なレベルに回復させることが出来る(症状を治すことが出来る)システムであり並びに脳の活性化を目的とする「生活習慣」の改善を体験させることを目的とした小地域単位での「予防教室」(Ex.「脳イキイキ教室」)の開催により、参加者の日常生活に「脳の活性化」というテーマを持ち込ませ実践させることにより、「アルツハイマー型認知症」の発病の予防を図る(『前頭葉の機能レベルが正常な人を、正常なレベルのままに維持させる=発病自体を予防出来る』)極めて有効で、有益なシステムなのです。
その活動を担う牽引者は、医師ではなくて、保健師さんなのです。医師が担うことになるのは、「脳のリハビリ」により回復させることが困難であり、末期の段階である「大ボケ」の段階の症状が発現してきて、日常の生活面における「セルフケア」にも重大な支障が出てきている段階のお年寄りだけなのです。この段階のお年寄りに対しては、現状使用されている薬(治療の効能は無くて、対症療法薬に過ぎない)が処方されているのです。単なる興奮型(興奮剤)や抑制型(抑制剤)の対症療法薬の使用により、医療機関側も必要な収益を確保できるし、対症療法薬としての効能はあるので、介護する側の労苦を軽減させることには役立ち、それなりのメリットがあるとは言えるのです。
(4) 市町村が展開し、保健師さんが主導する地域予防活動は、個別事例の判定及び生活改善指導並びに小地域単位での予防教室の運営の二面性を持つ活動です。
ⅰ)個別事例の改善指導というテーマについては、個人と密接な継続的関係の維持が不可欠である為、導入市町村の保健師さん(女性)の役割がきわめて重要なのです。更には、個別事例の的確な判定により、回復させることが可能な本当の意味での早期の段階(「小ボケ」及び「中ボケ」の段階)にあるお年寄りを見つけて、且つ、「脳のリハビリ」の適切な指導により(脳の使い方としての「生活習慣」の改善の指導)実際に治して見せる(「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルを正常なレベルに改善させてみせる)ことが、「予防活動」の活発化に大きく寄与することを忘れてはならないのです。保健師さんの主たる業務、第一義的な業務と位置付ける「二段階方式」の活用による『早期診断による回復』を目的とする業務は、「二段階方式」の手技の活用が不可欠のものとなるので、「二段階方式」の手技の活用がおろそかになった教室の運営では、『単に歌って踊るだけの教室』となり、『早期診断による回復も発病自体の予防も期待できないもの、名目的な予防活動になってしまう』のです。「二段階方式」の導入先市町村が拡大していく状況に備え、導入先市町村が地域単位で開催する認知症予防講演会の「講師」が務まり、更に、個別事例の判定及び「脳リハビリ」のための個々のお年寄りに対する「生活改善」の指導が行える専門家であり、導入先市町村の保健師さんを指導できる女性の専門職集団の養成が重要なテーマとなると考えているのです。「二段階方式」の実施品質のバラつきを防止し、早期診断による回復の効果のバラつきを抑制し、発病の予防に対する地域住民の関心を確信に変えさせる上で、極めて重要となると考えるのです。本当の意味での早期の段階である「小ボケ」及び「中ボケ」の段階の「お年寄り」を早期に見つけて、『脳のリハビリ』の指導により、「アルツハイマー型認知症」の症状を治すことにより、そうした事例を多数積み重ねていくことにより、『発病の予防』に対する地域住民の興味や関心を呼び、正しい理解に導き、『前頭葉』を含む脳全体が活性化する「生活習慣」の構築による『発病自体の予防』へと繋げることが出来ると考えているのです(これまでの体験に基づく確信)。『治して見せる』ことが、最も有効な情報発信になるのです。
ⅱ)お年寄りが居住地から歩いて行き来できる程の場所に、間伐材で構築した平屋建ての家を建設し、開放するのです。交流の促進を目的とした『交流の駅』を建設し、更に、『お年寄りの脳のイキイキ度チェック』を恒常的に実施し、早期診断による回復と発病の予防を徹底する制度の国策化を実現したいと考えるのです。
血圧や体重を何時でも簡便に測定できるのと同様に、お年寄りの「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルを「二段階方式」の活用により簡便に/精緻に判定し(脳のイキイキ度チェック)、必要な場合は、脳の使い方としての『生活習慣の改善の指導』が行える場所にしたいと考えるのです。
(5)『発病を予防し及び早期診断により回復させる』ことが先決となるべきなのです。最優先の政策課題とするのです。それでも何らかの理由で「大ボケ」の段階にまで症状が進んだお年寄りについては、その全員を対象としての「介護保険」制度の適用により、「老老介護」、「認認介護」、「介護離職」と言った超高齢社会で初めて出現した社会悪を一掃すべきものと考えるのです。現状「アルツハイマー型認知症」の発病者数がとめどなく増加している状況で、介護保険制度が財政面から破綻しそうな状況にあることが背景にあり、問題が有る『家族介護』に期待がかけられているのです。政策としては、早期診断による回復を顕著な実績により実現し、その実績をもとにして、発病の予防策となる、『前頭葉』を含む脳全体が活性化する「生活習慣」の構築というテーマに対するお年寄り、国民の関心を高めるべきと考えるのです。20年も30年も続く代人人生を、何のために、どのようにして生きるべきなのか、高齢者が真剣に考えて頂きたいのです。権威が無知で見落としている発病の最初の段階である「小ボケ」(左脳、右脳及び運動の脳は市場レベルに在るが、司令塔の「前頭葉」の機能が既に異常なレベルに在る)で既に、周りからの支援が有ろうとも、自分らしく生きていくことは無理なのです。
『第二の人生』を長生きする喜びを獲得するには、発病の予防が必須条件となるのです。

本著作物「I-01」に掲載され、記載され、表現された内容については、著作権が成立しています。当該著作権は、(有)エイジングライフ研究所に帰属しています。アミロイドベータ仮説は100%誤り。
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