kintyre's Diary 新館

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映画『フェイク・クライム』を観て

2011-12-10 17:55:30 | アメリカ映画 2011

11-83.フェイク・クライム
■原題:Henry's Crime
■製作年・国:2010年、アメリカ
■上映時間:108分
■字幕:岡田理枝
■料金:1,800円
■鑑賞日:12月10日、ヒューマントラストシネマ渋谷


□監督:マルコム・ヴェンヴィル
□脚本・原案・製作総指揮:サーシャ・ガヴァシ
□脚本:デヴィッド・ホワイト
□原案・製作:スティーブン・ハメル
□撮影監督:ポール・キャメロン
□美術:クリス・ジョーンズ
□衣装デザイン:メリッサ・トス
□音楽:タップトーン・レコード
◆キアヌ・リーヴス(ヘンリー)
◆ヴェラ・ファーミガ(ジュリー)
◆ジェームズ・カーン(マックス)
◆ビル・デューク(フランク)
◆ピーター・ストーメア(ダレク)
◆ジュディ・グリア(デビー)
◆ダニー・ホック(ジョー)
◆フィッシャー・スティーヴンス(エディ)
【この映画について】
ヘンリーは、毎日ただなんとなく生きている男。そんな彼の人生が、刑務所を出てから、銀行強盗という目的のために、自分で決めて人を動かしていくという能動的な生き方に変わっていく。この作品の面白さは、銀行強盗の段取りより、ヘンリーが俳優になるという展開。劇のリハーサルと実際の女優との恋愛、そして銀行強盗の準備が平行して進んでいく。
最後にヘンリーが選択するのはどれか。無為な人生を送っていたが、次第に生きる力を取り戻していく主人公にキアヌ・リーヴス。銀行強盗の仲間になる詐欺犯に名優ジェームズ・カーン、そして舞台女優役に『マイレージ、マイライフ』でアカデミー賞にノミネートされたヴェラ・ファーミガが扮している。(この項、gooより転載しました)
【ストーリー&感想】(ネタバレあり)
ニューヨーク州バッファローのハイウエイ料金所で深夜働くヘンリー・トーンは、看護師の妻と共に目的もなく漫然と日々を過ごしていた。ある日、高校時代の悪友たちから野球の試合に誘われ、車を銀行の前に停めて待っていたところ、突然ベルが鳴る。知らないうちに彼は強盗の運転手にさせられていたのだ。逮捕されたヘンリーは仲間の事を一言も喋らず、懲役3年の刑に服する。

刑務所で同房になったのは詐欺犯のマックス。彼は、ヘンリーに意義ある人生を送るようアドバイスする。そして1年後。仮釈放されたものの、妻が他人の子を身籠っていることを知って家を去るヘンリー。
雪が降る中、強盗のあった銀行の前にぼんやり立っていた彼は、突然クルマにはねられる。あわててクルマから飛び出してきたのは、舞台女優のジュリー・イワノワ。彼女は隣の劇場でチェーホフの『桜の園』の主人公ラネーフスカヤを演じることになっていた。
大した傷もなく、これをきっかけにジュリーと知り合ったヘンリーは、劇場と銀行の間に古いトンネルが存在したことを知り、あることを思いつく。やってもいない銀行強盗で刑務所に入ったのだから、銀行から金を頂いてもいいだろう……。
やがて刑務所から出所したマックスを巻き込み、劇場から銀行までトンネルを掘る計画を立てる。それはまず、マックスを劇場のボランティア・マネージャーに仕立て上げ、続いてヘンリーが劇団員に応募するというものだった。

計画は順調に進み、トンネル掘りが開始。だがやがて、ヘンリーは自分に舞台俳優の才能があることに気付くとともに、ジュリーに対する恋心を自覚してゆく。ある夜ついに、ジュリーに身に覚えのない犯罪で刑務所に入っていたことと、これからの計画を打ち明けるが……。

この作品、キアヌ・リーヴスが主役なのですが、彼だけが目立つ設定ではなくて舞台女優役のヴェラ・ファーミガと塀の中で知り合ったマックスを含めた三人の物語と言えます。ヴェラ・ファーミガは「マイレージ・マイライフ」でブレークして、最近では「ミッション:8ミニッツ」にも出演していていた注目の女優です。
ヘンリーは彼に心を寄せる女性の存在がありながらも結婚を躊躇っていて、ある日、かつての知り合いから野球の試合へ駆り出された筈なのに、騙されて銀行強盗犯に仕立てられた。ここから彼の人生は違った方向へと進んで行って、塀の中で「主(ぬし)」のような存在のマックスと意気投合。マックスは塀の中の居心地が良いのか仮釈放の面接でワザと悪態をつく。そして、ヘンリー釈放後、度々マックスを訪ねてそこで銀行強盗の話を持ちかける。しかし、そのきっかけがトイレに張ってあった古い記事、という設定がけっさくだった。

まあ、結局あれやこれやでジュリーと仲良くなって、彼女の舞台を見学に行って演技に興味を持ち、そこにマックスを引きこんで計画を練る。ヘンリーが徐々に演技に興味を持ち始めるのだが、マックスは隙をついて控室からトンネルを掘り進める。でもね、これってちょっと無理があるんだよね。だって、当然大きな音もするし土砂を処理しなければならないし、また協力者も必要だし。
ってな訳で登場したのが、ヘンリーを陥れたメンバーの一人でヘンリーの妻を寝取った男。また、この男がヘンリーには内緒で主犯格の男に知らせて波乱が起きるのだが、今度は簡単に騙されなかった。一度は銃を向けられたが、反撃して負傷しながらもこの男をねじ伏せた。

こうして銀行の地下まで掘り進めることに成功したが、その一方で銀行の古参警備員は勘付いていたのだが、逆に内部情報を教えるサービスぶり、まあこれには訳があったのですがね。
ヘンリーの俳優としての舞台と銀行から金を盗む計画は同時進行で進み、この辺がドキドキする反面盛り上がりに欠ける面もあった。計画はまんまと成功し、ヘンリーはマックスと共にフロリダ方面へと逃亡...。と思いきや、ヘンリーは町に留まり、マックスだけが計画通り高飛びしたのでした、っていうオチでした。

ヘンリーと地方巡業女優から抜け出したいジュリーの関係、ここではジュリーの強烈な個性が目立っていてキアヌ・リーヴスの個性を上回っていた。やはりヴェラ・ファーミガは只者では無いですね。それとマックスを演じたベテランのジェームズ・カーンも良い味だしていましたよ。この二人が個性的だっただけに、逆に、キアヌ・リーヴスが大人しく感じた。



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