歴声庵

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山本博文著「日本史の一級史料」

2006年08月07日 22時46分07秒 | 読書
 私は史学科に通わず自己流で歴史を学んでいるので、正しい歴史の学び方が知りたくて購入しました。
 「資料」と「史料」の違いから始まり、史料の読み方や探し方を判り易く説明してくれています。また「史実とフィクションは違う」と断言しつつも、史料を読む楽しみを解くなど、歴史ファンにフィクションに留まらず史実を探求してほしいとの筆者の気持ちが伝わってくる好感が持てる内容です。
 しかしその一方で筆者の自慢と言うか宣伝が過剰な点が目立ちます、筆者が勤めている東京大学史料編纂所についての説明はともかく、何度も自分の著書の宣伝をするのは少々辟易しました。また筆者が文献史学の専門の為、フィールドワークについては最後に申し訳程度にしか書かれていなかったのも残念です。
 色々文句を書いてしまいましたが、それでも冒頭に書いた通り私の様な史学を出てないような者からすれば、歴史の学び方の参考になる良書でした。

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