天声人碁

剣正28号が「囲碁」を中心に雑感、独り言を随時書き込みしていきます。
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第13回農心杯世界囲碁最強戦/山下敗れ日本敗退

2011-12-12 21:48:33 | プロ棋戦

日本・中国・韓国による3カ国の勝ち抜き戦、第13回農心辛ラーメン杯世界囲碁最強戦の第2ラウンド(韓国・釜山)は12月2日の第9戦に日本選手の5番手として山下敬吾九段が登場し、韓国の金志錫七段と対戦した。結果は白番の金七段の中押し勝ちとなった。
これで日本チームは勝ち星なしの5連敗。日本チームが勝ち星なしで敗退するのは農心杯が創設されて以来初めてのこと。
■日本出場棋士
山下敬吾九段、結城聡九段、羽根直樹九段、高尾紳路九段、坂井秀至八段
    (日本棋院HPより抜粋)

「日本早すぎる終戦」
    (週刊碁、見出しより)

 
      ◇   ◇   ◇

しばらく国際棋戦の記事から遠ざかっていました。
日本棋院発行の雑誌・週刊碁でも記事のスペースが減っていますが、日本勢の不調で内容も湿りがちのようです。
それにしても農心杯の5連敗は屈辱ですね。

三村智保プロのブログ「12/04・立ち上がれ日本」という記事には、100件以上のコメントが載っています。
問題点はいろいろですが、下記のような内容でしょうか。
1.プロ棋士の勉強不足
2.棋院の棋士育成システム
3.囲碁の普及活動
4.日本の教育・世情

1と2は強い棋士をつくるということですが、日本の国情を考えると中韓の囲碁棋士育成システムは困難な気がします。
個人的には当面、3番手、4番手の成績でも、大きく離されない程度で止むおえないと思っています。

日本は伝統文化(武士道、禅、茶道、華道など)として、独自の囲碁カラーをアピールしてはどうか。
あと日本では、どこにいっても多くの老若男女が囲碁を楽しむ風景が見られる等々・・・。

世界戦を制する戦士の存在が、囲碁大国とは云えないと思います・・・。
勝負の世界は栄枯盛衰、潮流の変化もあるでしょう。

Aichou

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「月刊・囲碁未来」2012/新年号

2011-12-10 20:02:58 | 囲碁

年末を迎え、各種雑誌も新年号から新企画を登場させていることでしょう。
囲碁の級位者向け雑誌「月刊・囲碁未来」も変化がありましたが、ややガッカリという印象です。

2011/12月号で最終回となった二つの紙面「囲碁ジュブナイル(少年少女向け)/キッド」、「連載マンガ/堂々邪道!定石かえうた」に替わる紙面がなくなったことです。

「囲碁ジュブナイル/キッド」は、小学生の少年が囲碁とともに成長していくストーリーで3年間、36回で終了。
最後はあっけない終わり方で消化不良の気分でしたが、一緒に囲碁を学ぶ友達との関係、囲碁を教える大人とのやりとりなどは、リアリティがあり、興味深い読み物でした。

「連載マンガ/堂々邪道!定石かえうた」は、定石の手順を小学生の娘と母親が笑いを交えて替え歌を紹介する内容で2年間、24回で終了。
ユーモアのある母親(原作者?)のとぼけた言動が、読者を楽しませてくれました。

囲碁雑誌の紙面は「囲碁界の情報発信」「技術の解説」「読み物」などがあります。
読者によって関心・好みは様々でしょうが、ある程度のバランスも必要だと思います。

最終回となった上記のような「読み物・マンガ」を楽しみにしている読者も多いような気がします。
個人的な好みかも知れませんが、ホッとするようなユル~イ紙面を盛り込んでほしいところです。

Acat1

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2011年の囲碁7大タイトル戦結果

2011-12-08 22:42:39 | プロ棋士

今年終盤のタイトル戦、天元戦と王座戦の五番勝負はいずれも3-0のストレートで決着、11月中に7大タイトルの結果が決まりました。

◆7大タイトル戦結果
 ・棋聖戦 :張栩(防衛)4-2 井山
 ・十段戦 :井山(奪取)3-2 張栩
 ・本因坊戦:山下(防衛)4-3 羽根
 ・碁聖戦 :羽根(奪取)3-2 坂井
 ・名人戦 :山下(奪取)4-2 井山
 ・天元戦 :井山(奪取)3-0 結城
 ・王座戦 :張栩(防衛)3-0 羽根

◆タイトル戦の登場回数
 ・井山(十段・天元)4回:2勝2敗
 ・張栩(棋聖・王座)3回:2勝1敗
 ・山下(名人・本因坊)2回:2勝0敗
 ・羽根(碁聖)2回:1勝1敗
 ・坂井・八段:1回:0勝1敗
 ・結城・九段:1回:0勝1敗

この結果から見ると井山(十段・天元)の活躍度がトップでしょう。ただ3大棋戦の名人を失ったのは痛かったと思います。
張栩(棋聖・王座)は年初時点で3冠でしたが、十段を失い2冠でややマイナスの感じです。
山下(名人・本因坊)は3大棋戦の名人を奪取し、満足のいく年だったと思います。
羽根(碁聖)は無冠から碁聖を奪取、本因坊戦はあと一歩でしたが各棋戦で大活躍でした。
関西棋院の坂井八段、結城九段は連覇ならずの残念な結果となりました。

現時点、日本の碁界は平成四天王(張栩、山下、羽根、高尾)+井山がトップ集団といわれていますが、高尾九段の無冠が寂しいですね。
来年初頭の棋聖戦では高尾九段が張栩・棋聖に挑戦します。高尾九段、久しぶりのタイトル戦ですが「重厚戦車」の迫力を見せてほしいところです。

Akomainu

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こども囲碁教室/勝負にこだわるな

2011-12-06 22:17:31 | 囲碁

週2回、小学生に囲碁指導を行っています。
土曜午前は「伊勢崎こども囲碁アカデミー」で2時間、月曜午後は「名和小学校・囲碁クラブ」で1時間です。
どちらも半分の時間は「詰碁や手筋のテスト&解答」、あとの時間は「実戦対局」としています。

生徒には「勝ち負けより棋力向上」が第一と云っていますが、テストより実戦の方が楽しみのようで、勝敗に一喜一憂の様子です。
生徒の中では「テストはいい加減でも、対局になると強い生徒」と、逆に「テストは高得点でも、対局に弱い生徒」がいます。

指導者としては、「詰碁や手筋のテスト」がよくできる生徒を応援したいのですが、実戦の成績ではそうともいえません。
ただ「勝負強さ」だけでは限界が来ると思いますが、どうでしょう・・・。

    ◇   ◇

このところ「就職氷河期」ということで、学生にとって「就活」は大問題になっています。
採用側にとって「学業が優秀な学生=仕事ができる」という公式が当てはまらない点が悩みでしょうね。

私も気が向くと囲碁雑誌の手筋や詰碁に取り組みますが、「囲碁問題の低得点=囲碁の勝負に弱い」の公式は正しいようです・・・。

Agururin

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こども囲碁教室と町内月例囲碁大会(2011/12月)

2011-12-04 19:51:21 | 囲碁

昨日(12/3)の午前中は囲碁教室「伊勢崎こども囲碁アカデミー」の指導スタッフです。
教室では新しい生徒も入ってきますが、やめていく生徒もいます。
中学生になり部活の関係でやめるのは仕方ないのですが、「勝てない、上達しない」などでやめていく生徒は残念です。

本人の意欲の問題もありますが、指導方法の反省もあります。
いかに生徒のモチベーションを高めるか?難問ですが、少しづつでも改善していかないと・・・。

    ◇   ◇

Tama5 午後は「玉村町囲碁会」の12月度月例大会。参加者は18名と低水準、雨天のせいもあるのでしょうか。
優勝は武田さん、先月は準優勝でした。
私の成績は●○○○の3勝1敗ですが、黒星先行ではいけませんね。

各種の囲碁大会(ハンディ戦)の運営で問題になるのは、ハンディ(段級位)の設定です。
段級位を過少申告し賞品目当ての人もいます。囲碁人として残念なことです。

Adog5

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第6回若鯉戦/内田修平七段が優勝!

2011-12-02 21:37:27 | プロ棋士

第6回広島アルミ杯・若鯉戦本戦トーナメントは11月20日、決勝戦が行われ、内田修平七段と志田達哉四段が対戦した。結果は内田七段が166手までで白番中押し勝ちをおさめ優勝を決めた。内田は第4回大会以来2年ぶり2回目の優勝。
    (日本棋院HPより抜粋)

「内田跳躍、志田を倒し2度目のV」
    (週刊碁、見出しより)
 
      ◇   ◇   ◇

名人リーグ入りを果たし昇段した内田七段、優勝も実力通りでしょうか。
内田七段は井山天元・十段と同じ22歳。新人王も獲得しており、今後、各棋戦での活躍が期待されます。

敗れた志田四段は今月21歳。第2回若鯉戦で優勝し、中部総本部の期待の星と云えるでしょう。

本棋戦は今回から公式戦となり、出場条件が「六段以下かつ30歳以下」となるそうです。
それにしても「若鯉戦」というのは、広島らしいgoodなネーミングですね。

      ◇   ◇   ◇

この棋戦は広島の中國新聞社で行われました。広島というと原爆、宮島、野球の広島東洋カープなどが有名ですね。

映画「仁義なき戦い」の舞台にもなりました。映画の評判は上々だったものの、ダーティーなイメージで地元は複雑な思いだったでしょうね。

Ayuzu

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