群馬ケンミンのひとりごと2

群馬に住むケンミンが県内の出来事やイベント・鉄道旅行などを紹介しています。

葉の蒸散効果

2017-07-18 06:57:00 | 植物
中学校の理科で勉強した植物の葉の裏側に多く存在している「気孔」。

気孔は、孔辺細胞に囲まれたすき間で、気体の出し入れや「蒸散」を行います。

この孔辺細胞と気孔は、毎週日曜日の夜8時から放送されているNHK大河ドラマ「おんな城主直虎」の冒頭タイトル音楽が流れると約1分後に登場しますよ!


↑この写真はケンミン家の庭にある柿の木です。真ん中辺りで光っているのは太陽光です。柿の実が育っています。

この気孔からは「水」が「水蒸気」に変化して大気中に放出されます(駅前などに設置されているミストと同じ)。これは植物自身の温度が上がらないようにしています。

夏の暑さ対策として学校や家庭でグリーンカーテンをしているのを多く見かけるようになりました。

この葉の蒸散効果は、直射日光を遮るだけでなく、すだれなどに比べて放射熱がぐっと少なく、周囲の気温は下がってきます。また、蒸散によって気温が下がった葉の間を通り抜けてくると風吹きやすく、体感温度を下げて、涼感をもたらしてくれます。

また植物なので、温暖化の原因となる二酸化炭素を吸収して酸素を出してくれるので、さらに涼しくなります。

ケンミン家の庭には、柿の木やいちょうなど数本の木が植えてあります。この葉の蒸散効果は絶大で、夏の最高気温が日本一となる群馬の平野部では、一層効果があります。

植物の葉は、直射日光を遮るほかに、蒸散による気化熱で周りの気温を下げ、温暖化となる二酸化炭素を吸い、涼しい風が吹きやすくなり、人間にとってとてもいいものなんです。

さて、植物自身が暑くならないように行っている「蒸散」。そのほかにもまだありますよ!

旅先などで、ずいぶん高い木を見かけます。なんであんなに高く育つのか?

植物の蒸散は、大きな木の上に水を上昇させる力にもなっています(ストローでコップの水を吸い上げるのと同じ現象)。

この水の上昇力はとても強く、地球上には100mを超える巨木がありますが、水の凝縮力や浸透圧の力などで、根から吸収した水分や養分を葉のある高さまで水を押し上げているのです。

なんと植物が吸い上げた水の約95%は、蒸散によって使われています(光合成に使われるのは1%以下!)。だからあんなに高く木が成長できるんです。

樹種や大きさなどで異なるものの、1日で水を蒸散する量は、大きい木だと1日で200〜300リットル以上になるんだとか。

いやあ、植物って汗っかきなんですね。熱中症にはならない!

では。