事件記者のページ

遠い昔のTV番組を再現しようというムチャな試み

荒俣宏

2014-10-28 16:14:16 | ファンタジー
図像探偵―眼で解く推理博覧会 (光文社文庫) 図像探偵―眼で解く推理博覧会 (光文社文庫)
価格:¥ 741(税込)
発売日:1992-01

小説読むのは初めてだと思う、唯一読んでたのがこれ、図はきれいだけど文章はいまいち物足りないという印象だった、「ポーはオランウータンを知らなかった」、もちろんその通りなんだろがそんならなぜこの作者が「犯人はこの動物」なんてファンタスティックにしてあるハズのない(あ、この2つは同じことか)解決編を思いついたのかそこにもうちょっとつっこんでもらいたいよなと思ったものである

帝都物語 第壱番 (角川文庫) 帝都物語 第壱番 (角川文庫)
価格:(税込)
発売日:1995-05-25

ということはさておいてこれまた津原さん推奨、ソニーの店へ全巻入ってたので早速大人買いして出張に持って行ったのだが、これが車中だろうとホテルでだろうと全然読み進めないのである、別に文章が乱れてるとか難解だとか言うことはない、どっちかと言えばわかりやすい、だけど内容があまりと言えばあまりにシッチャカな上に、ストーリーが小説のルールを無視してどんどん展開しちゃうような気がする、「え、それでだうなったの?」と思ってると作中の時間は遥か先へ飛んじゃったり、いやそれはそれでいかんこともないんだが、ちょっとブラッドベリ風とでも言おうか(あ、ホメてないよ、私に限っては)

帝都物語 第弐番 (角川文庫) 帝都物語 第弐番 (角川文庫)
価格:(税込)
発売日:2001-06-08

まず主人公加藤保憲って男の「もうちょっと何とかしてくれよ」と言いたくなる正体不明ぶり、名前からして本名じゃあるまい(元ネタは平安時代の陰陽博士加茂保憲)、日本語を流暢に話すがどうやら日本人ですらなさそう、そんな身元不明の男が帝国軍人になれるもんかね?しかも満州へ渡った途端に脱走(?)して日本へ舞い戻ったらしい、軍隊で脱走と言えば重罪のハズ、みつかったら即銃殺じゃあるまいか、追われる身になったのにあっちこっちで堂々と目撃されまくり、どうなってるんだよ?
またこいつのやることがド非常識過ぎ、関東大震災がこいつの仕業というだけでもシッチャカなのに、後半では月を動かすやらついには空の星まで動かしたり、フレドリック・ブラウンかテメエは(こちろん向こうの方が先輩)、もうあきれ果てて何も言えん(どーでもいーけど天文台にいる野尻君なる青年は大佛次郎のお兄さんかな?と思ったら年代的には大佛本人っぽい、二重像だね、たぶん)

帝都物語 第参番 (角川文庫) 帝都物語 第参番 (角川文庫)
価格:(税込)
発売日:2001-07-13

他にもツッコミどころは満載だが面倒なのでやめ、てなわけだったがようやく第参番に入ったらちょっと面白くなって来た、テーマは226事件である、もちろんかなりのシッチャカ、北一輝が超能力を発揮して空中浮揚したり(オームの松本は絶対にこれ読んでたよね)なんてこともあるし、実際に起きた事件とは微妙に違う(死んでないヒトが死んでたり)し、甘粕正彦がここにいたということはないだろ?とも思うけど、そういうフィクション部分も含めてなかなかによくできてるのである、ちょっと風太郎風というか・・・(あ、しまった、ホメ過ぎた!!)

次の舞台は満州でまた加藤の登場らしいのだが、ま、もうちょっとつきあうか・・・


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