事件記者のページ

遠い昔のTV番組を再現しようというムチャな試み

森村誠一

2018-01-31 12:07:24 | 本と雑誌
高層の死角
ソニーでダウンして即読了、このヒトの作品読むのは「人間の証明」(文庫)以来のハズ、約40年ぶり
もちろん既読だが、共犯の女の子が結婚式の招待状を書いてたので犯人の名前がわかったクダリと、多く刑事さんがパスポートは半年で期限が切れると思いこんでて数次旅券の存在を知らなかったという一件が微かに残ってた程度、密室トリックもアリバイくずし(そこに何でパスポートがいるのか?)も完全に忘却の彼方だった、なのでとっても楽しく読めた、いささか大時代な表現が気になるけど(時代よな)

自分が数次旅券を知っていた(取得したから)ことからすると読んだのは昭和46年の夏以後だがさて「超高層」とどっちを先に読んだのかとなるとわからない、あの頃けっこう読んだハズなのに犯人の記憶があるのは「超高層」と「虚構の空路」(たぶん)それに「人間の証明」ぐらいしかないのよな

やっぱ「超高層」は名作だと思う、というか名犯人(ちょっと地味だが)を描いてると思う、だから映画版であろうと全否定する解説者は許せん、いやそれ以上に犯人を変えて平気な映画は許せん・・・いやわかるんだがね、尺の問題以上に殺人犯人が2人(いや3人、1人と1組)いることで焦点がボケるのを避けたいという意図は、本なら全然OKだが映画は役者がやるわけで犯人は主役でなきゃいかんもんね、つまり映画で犯人当てミステリはムリってこと、始まった途端に「アイツが犯人」って見当ついちゃうから(あ、これもう言い古されてるわね)

しかし・・・詳しい内容は忘れててもいまいちという印象だけは残ってる作品なくはないけど大半は「読んでないハズない」にもかかわらず完全に忘れてる、これはちょっと再読する手かも、ソニーがけっこうおいてるもんな

超高層の悲しみ

2018-01-30 11:38:59 | 本と雑誌
森村の乱歩賞は「高層の死角」(69年)だった、密室ものだとすれば犯人の記憶ありの気もするが他の作品と混同してるかも、全く私の記憶は確かじゃないから言わない方がよい(でも性懲りもなく言っちゃう)当時は受験生だからなあ、はて読んだのはいつだろ?

ということはさておいて「超高層ホテル殺人事件」は71年初出とのこと、カッパノヴェルスだからたぶんリアルで読んだハズ(ハードカバーより安い)、メイントリックに対する「16階から転落して無事なわけがねーだろ」という石上↓の指摘は確かにその通り、計算すると着地時には時速110キロぐらいになってる、いかにマットの上に落ちたからって(ネタバレゴメン)骨折すらしないとは考えられぬ、確か初出時にはもっと上の階だったらしい、いくら何でもと文庫化の時16階に変えたという話だったと思う(横溝と並んでツッコミどころ満載の彼、ワルクチ本にはことかかなかった)、でも時速>100キロじゃなあ、たとえ50階からだって約200キロのハズ(合ってると思う)実際は空気抵抗があるから計算通りには加速しない、高さをちょっと(じゃないって?)変えた程度じゃ現実味が出ない、ハナから無謀な設定だったのだった
だがね・・・ミステリのトリックって実現可能でなきゃホントにいかんのか?小説ってパズルの問題なのか?横溝へのツッコミもそら論理的には正しかったろうけど論理的に可能な人間が犯人って小説が面白いか?無謀でもムチャぶりでも小説てのは面白くなきゃ意味がないんじゃないか?現実問題として横溝の(森村のも)作品は今も残ってるしツッコミ本はとっくに消えてて入手不可能なんじゃないの?(と思って検索したらけっこう高値になってるな、横溝のだけど)
ついでに言えば(クドいけど)ミステリの主人公はホントに探偵なのか?映画化の時も元ネタ通りの探偵を登場させにゃいかんのか?これはもう絶対に石上とは意見が合わんとこだろなあ、私が認めてもよい探偵はリュウ・アーチャーぐらいなもんだ(誰もテメエに聞いてないって?まーいーじゃない)

映画化は76年とのこと、まるっきし記憶にない、新聞ともTVとも映画館(これはともかくも通勤途上に存在してたからたまには入ったが)ともほとんど無縁に生活してたのだった、ヒロインが由美かおるだって?ジョークだろ・・・ということはさておいてネタバレ紹介に仰天、おいおい犯人違うじゃないか、探偵のキャラを変えるのは構わんけどいかに何でも犯人を変えちゃいかんだろ、あの最低作品「八つ墓」ですら犯人だけは変わってなかったぜ、ああ見なくて正解だった、もし見たら(石上とは全然違う意味で)さぞや怒り狂ったことだろよ
教訓-長編の映像化は連続ドラマでないと困難である、映画にするなら短編を、そう言えば「影の車」(清張)はなかなかよさげ、ちょっと見たいかもね

拝啓ラピュタ阿佐ヶ谷殿

2018-01-29 15:49:36 | 本と雑誌
石上三登志「日本映画ミステリ劇場
前略
いつだったか「恋の画集」に思いっきり文句をつけた名古屋の住人です、先週のメルマガで「新・事件記者」上映予定と聞いてのけぞりました、何を隠そうこの私は佐野さんと川津さんのファンである以上に(今はこの世のどこにも存在しない)TV版事件記者のファンでもあるのです
前回のレイトショー「大都会の罠」(ある事情で未見だった)を見に行って夜行バスで帰って来ました、上映していただいてホントにうれしかったです、ありがとうございました

ということはさておいてこの本です
とにかくも事件記者映画を論じてくれた本があるとは吉報と早速注文して即読了・・・と言いたいところですがまだ終わっていません、いったい何ですか、これは?!
「事件記者」という固有名詞は一応あるものの「島田一男の原作」という認識じゃありませんか、そら確か原案を出されたとは聞いてますが映画に「原作本」はありませんよ、島田氏はTV版の「台本作者」です、272話全てお一人で書かれたのです、彼見たことないのかしらん?

それと清張原作の映画を論じながら「天城越え」がなぜないのでしょう?私はこの作品を読んだ時の衝撃(中学生でした)を未だに忘れていません(映画未見ですが)まあこのネタは誰の作品を一番に読むかで印象違うんでしょうけどね
「わるいやつら」もないですよね(これは厳密な意味ではミステリじゃないかも)
「花実のない森」とか、これは元ネタあんまし面白くないけど主演が園井啓介です、それだけで捨てがたい(もっとも見てない)

さらに・・・・「超高層ホテル殺人事件」全否定は解せません
「そんなアホなことがあってたまるかよ」はわかりますが、それ言ったら横溝なんてほとんど「なし」じゃありませんか?よくつっこまれてましたよ(そう言えば森村も)
そもミステリ読みでありながら乱歩賞作品を読まずに見たってありですか?「五弁の椿」も見て驚いてますよね、もしや「読まずに見る」主義?信じられん・・・・、
ついでに言えば野村芳太郎の「八つ墓」こそ徹底的に否定してもらいたかったです(決して肯定的じゃないとは言え)

そうそう「けんかえれじい」を論じながら川津さんの名前がないって、そらないんでない?(あ、思い出した、私これ諸般の事情で見損なったけどなぜか台本知ってるのよな、確かに彼の出番多くはなかったわね)
また黒シリーズには「黒の札束」原作佐野さんがあったんですけど、索引に名前がないということは抜けてるんじゃないかな?

あ、一つだけ収穫があった、神山繁さんが「夕陽に赤い俺の顔」に出ておられたってこと、あれ主演は川津さんですよ(もちろん見てないけど)ガードマン以前にあの2人は顔合わせてたんだなあ・・・(大河の太閤記じゃいっしょに出なかったと思う)

とまあそんなわけです、「事件記者」を論じるヒトであればどこか自分と共通するところあり?と大枚はたいて購入した本がこれって・・・・ないですよ、あまりと言えばあんまりな、「新・事件記者」を上映されるなら他の言い訳を使っていただきたかったです、そもこのプログラムじゃ石上読者も納得されぬのではないですか?

念のために申しますが今回は別に上映をやめてくれと言ってはいません、「殺意の丘」もう一度見たいです、連込み(温泉マークと言ってた、中学生の私その意味知らなかった)の一室で男3人がゴロゴロしてるシーンありますでしょう、彼らは私の(徹底して片思いの)恋人だったのです、もしも時間が合ったならばもう一度見たいです(忙しくはないけど時間的拘束の多い仕事なのです)
いつかのプレスシートをまた貼っていただけますか?(記者さん全員の集合写真)今度は写真を撮りたいと思っています(もしも時間が合って行けたなら)

では今後ともよろしく 早々

PCの正しい使い方

2018-01-28 10:06:22 | 音楽
蝶々夫人
全曲売ってるけど買うまでのことないやねと言った舌の根も乾かぬうちにCDをみつけたので注文、これは即届いた、日本語対訳歌詞カードつきといううれしいモノが¥1000プラス送料とは超お買得・・・と思ったのも束の間、WMPがコピーを拒否するのである、CDプレーヤーで聞くぶんには全く問題ないので板自体の欠陥とは思われず、どうもアルバム情報が間違ってるから気に入らないらしい、確かに曲名が全然違うっぽい、だけどそんだけだったらカレーラスとパヴァロッティの板もさうだったハズ、音だけコピーしてくれれば情報はいらんのだがなあ(そんなんパンフ見れば書いてあるし)、Disc2だけは正しい情報が(日本語で)入ってるらしくコピー可、だけど2はカレーラスの出番ないからなくてもいいよ(んなこたないが)
こうなると何が何でもコピーせずんばあるべからず、というわけで古いDynaを引っ張り出した、これは別にこわれたわけじゃない、パワーが弱くてできないことが多くなったから買い換えただけなのだ、古いヴァージョンのWMPはまだ生きてるかと試してみれば生きてて早速アーティスト情報、アルバム情報なしの板をコピーし始めた、ああ、よくやった君は賢い!
何せ久々の使用なのでマイミュージックがどこに入ってるのかみつけるのが一苦労、複数あるアルバム情報なしのフォルダのうちどれが今作ったモノなのか判断するのも一苦労(何せバッテリーが切れて日付がわからんくなってるのだ)、だが苦心の甲斐あって3つのフォルダをトランセンドに送り(ちゃんと認識した、エラい)正しい順序に並べることにも成功したのであった、ああ捨てずにとっといてよかったなあ(こんなに情報の入ったHDをそのまま捨てれるわけもないが)

さて鑑賞、そっかカレーラスのソロ「アメリカ」のリで切れてたのだ、編集ミスよな、本編では切れてもすぐ次にカが来てるから(笑っちゃうけど)聞けんことはない、アンソロジー(レコードもそう言ってよいんだろか)にはカの入れようがないからフェイドアウトにするしかなかったのね、ハイ納得
イタリア語はある程度聞き取れるから日本語訳を追跡可能、カレーラスいやピンカートンは3枚目で戻って来たけどすぐまた逃げちゃうんだね、ヒドイ奴だ、けどラストを締めてるからよしとしよう(上から目線)、しかしこの夫婦これから大丈夫なんだろか、悪い予感しかせんやうな・・・・・

1/29追記-よく聞きなおしたらアメリカーナのカで切れていた、ナが終止だからカで止めたらハンパになっちゃう、フェイドアウトにするしかなかったのはホント、イタリア語聞き取れると言ったのはウソ、確かにカレーラスの声はよく通る(ラストシーンではフォルティシモのフルオーケストラに舞台裏から勝ってる)から概ねついて行けるが、男性とのデュエットになるとわからんこともあるし、女性の声がピアノになるともう全然・・・しっかし改めてタイトルロールって何だかよくわかった、ほとんどヒロインの一人舞台みたいなもんじゃないか

パリの歌合戦再び

2018-01-27 11:22:46 | 音楽
The 3 tenors Paris 1998
22日に発送してくれたモノが昨日(26日)ようやく到着、全く最近のクロネコは・・・あ、えらく高値(>¥10000)になっちゃってるね、私ってすごくラッキーな人間なんじゃあるまいか?(クドい)

今日は土曜日なので朝から鑑賞、器楽曲がベルリオーズとサンサーンス、CDでは省かれてたドミンゴのソロがフランスの作品(聞いたことない)、この国を全然リスペクトしてないというわけじゃなかったが、英語が2曲(どっちもポピュラー)、ドイツ語も1曲(これはシューベルト、パヴァロッティ普通に歌ってるじゃないか、ウィーンではイヤミでやってたな)入ってることを考えたらフランス率低くないか?それに何でカルメンがないんだよー!(クドい)、やっぱスペイン・イタリア・プラスUSA(指揮者)軍団よな、オーケストラ(パリ管)文句言わんかったのかしらん(言えるわけがないか)

前半で彼らが笑ってないというのはウソ、指揮者のレヴァインは終始笑顔だし(そらもちろん真剣な時もあるが)、歌手の3人も出入りの時には笑ってる(確かにメドレーが始まる時ほどうれしそうじゃないが)、これもサービスのうちってね(違ったらゴメン)

ところで関係ないけどロスのコンサートを確かめたらカレーラスの「星は輝き」(の前奏)でクラ奏者を(というか楽器のクラを)ドアップにしてくれてた、サンクス、わかってるねUSAのカメラさん、これだけでも買った甲斐あったよ

しっかしDVDから音だけ取り出す方法ってないのかね、え、あったらCDはいらんくなる?それはないと思う、スタジオ録音というもののある限り