事件記者のページ

遠い昔のTV番組を再現しようというムチャな試み

これも岐阜県小説

2012-12-30 23:49:54 | 本と雑誌

大菩薩峠である、今70%をちょっと越したところ、信州へ向かった竜之助/兵馬パートと江戸の神尾主膳パートと房州で船を作ってる駒井善三郎パートが完全に分離しちゃって、いつになったら合体できるのか不明のまま作者の死によって未完に終ったらしい-ということはわかった、だからと言ってどうしようもない、まさか先を続けるヒトのあるわけはなし・・・
とは言え舞台が岐阜県と愛知県になった以上(余人は知らず)この私は読み進めずんばあるべからずなのである

竜之助と兵馬-飛騨高山で兵馬は剣術の腕を買われて代官屋敷へ住み込む、竜之助とお雪ちゃんは高山へたどり着いた途端に火事で焼け出され、お雪ちゃんは好色な代官に見初められて拉致されたが何とかその手を逃れて道場にいた兵馬に保護される、いかなる方法でかその件を察知した竜之助が屋敷へ乗り込んで代官を叩き切った上、その妾をかっさらって逃亡した、お雪ちゃんは白骨を経てようやく訪ねて来た弁信法師と共に竜之助を追う、追いてきぼりの兵馬は・・・・?

道庵/米友とお銀様-名古屋でばったり出会ってあれやこれやと時間稼ぎの後、女軽業の親分や加藤清正末裔の姉弟(やっぱしね)と共に関ヶ原へ(待ってました!と岐阜県人)、ここでもシッチャカメッチャカな大騒ぎの末、先に飛騨から来ていた竜之助と感動の再会を果たす、そこへお雪ちゃんと弁信も追いついて来て・・・以下次号

とまあそんな次第、駒井パート(七兵衛、お松含む、与八はまた別)と神尾パートのことはまたいずれ・・・書かないのじゃないかという気もするけど


今年の3冊

2012-12-30 10:42:42 | 本と雑誌

中日新聞の読書欄に出ていた、エンタメ関係が皆無なのは人選に問題ありだと思うが(一般人が「楽しみのため」以外目的で本を読むことは・・・私はないと思うけどあるのかなあ?)新聞社にも事情があるんだろうからしかたない

私の3冊は(誰も訊いてないだろが)以下、あ、これ刊行順ね

ピース・オブ・ケーキとトゥワイス・トールド・テールズ ピース・オブ・ケーキとトゥワイス・トールド・テールズ
価格:¥ 1,890(税込)
発売日:2012-01-31

1.これぞ純文、まさに純文、これほどの作品がさしたる評価を得ないのは何故なのか全くこの業界はわからん-という私の感想はこちら 、あれ?あんましホメてないね、結局読み直しもせんかったし・・・

双頭のバビロン 双頭のバビロン
価格:¥ 2,940(税込)
発売日:2012-04-21

2.私的には去年の「開かせていただき」以上だと思うのだが・・・私の感想はこちら、何か短いというか島田雅彦の悪口みたい

ラバー・ソウル ラバー・ソウル
価格:¥ 1,995(税込)
発売日:2012-06-02

3.これぞミステリ、まさにミステリ、これほどの作品が(以下略)、私の感想はこちら 、ホメたつもりだったけど、結局揚げ足鳥になってるな、Azonの評判はよいよね

あ、忘れてた年賀状を出さねば、ではどちら様もよいお年を


今日からお休み

2012-12-29 11:56:18 | 本と雑誌

ネットオフに少しばかり古本を引き取ってもらった、もちろん焼け石に水だが目障りなものが片付いたのはちょっとめでたい、高野君、高橋の源ちゃん、小池さん、辻村さん、その他今名前を思い出せないラジー賞候補の諸君、AXN上位入賞の諸君、大森さん推薦のSF作家諸君、二度と君らに会うことはあるまいよ、そいじゃ元気で・・・・・


大菩薩峠のナゾ

2012-12-27 16:31:51 | 本と雑誌

いろいろあって前の記事に書いた「白骨温泉の後家さんと愛人はいかにして殺されたのか」の他にたとえば・・・

竜之助に刀をプレゼントした女お若はお雪ちゃんの姉だが実は貰い子、実の親は誰なのかわからない、刀は本人といっしょに貰われたもので何やら由緒ありげだが、はてこれが伏線なのかというとそうではないらしい、彼女は高尾から江戸へ出て行って巣鴨で殺されたという、こればかりは竜之助が犯人ではありえない(アリバイ成立)、にもかかわらず弁信小坊主だけは犯人は竜之助だと主張して譲らない、いったいこれにはどんな事情が?と思うけれど特に説明なし、竜之助は弁信も切ろうとするが眼の見えない小坊主をなぜか切れない、竜之助が切ろうとして切れなかった、これが4人目

与八も捨て子で竜之助のオヤジさんに拾われ養われた、七兵衛はその話を聞いて「子を捨てる親など捜さない方がよい」と言う、さては何か事情を知ってる?と読者は思うがこれまた別にそういうわけでもないような

「みちりやの巻」というのがあるがそこにこの単語は出て来ない、次「めいろの巻」のラストになって焼け死んだお銀様の継母と異母弟を供養するために恵輪寺の和尚が卒塔婆をかついて来る、そこに「弥帝※(「口+利」、第3水準1-15-4)夜」なる文字列あり、「みちりや」と読むんだそうだが訳語は?というとわからない、はていったい何のつもりやら?

とは言えこれだけの大長編でしかも脱線だらけのわりに矛盾は少ない方と言わねばなるまい、それは認めにゃいかんだろな


大菩薩峠のその後

2012-12-26 15:24:08 | 本と雑誌

去年の5月21-24日に20章までを紹介した(こちら)、その後9月の出張中に21章を読み終わったがそれっきり電子ブックを開くことはなく(あっても大菩薩峠は読まず)今回の出張にいたって久々に開けた、一気呵成に29章(年魚市=あいち=愛知の巻、主要な舞台が名古屋とその周辺、ちょっとうれしい)まで読了、この21-29章というのは連載期間中もっとも長い約3年間の中断後、今度は最も長く約5年間連載が続いたという部分、だが別に区切りがついたから終わったというわけではない、全体の1/4をちょっと越すぐらい、1-20章とほぼ同じぐらいの分量で、つまり今私は全体の60%にちょっと足らないというところにいるのである

竜之助-世話してくれた女から刀をフレゼントされる、視力は戻らぬまま、女の紹介で甲州長野原にある寺へ移り、寺の娘お雪ちゃんと共に信州の白骨温泉へ向かう、眼は見えなくても相変わらず腕は確かで、道中兵馬の知り合いと出会って大立ち回り、白骨では金持ちの後家さんとその若い愛人を殺す、ただしこれはほんとに竜之助が犯人なのかどうか作者は何も言っていない、そも切られたのではなく死因は不明

兵馬-長野原の寺で竜之助と一夜泊り合わせたが気づかない、その晩強盗を撃退しそいつらを外に出ていた竜之助が切り捨てるという見事な連携プレーの後、山中で迷っていたお銀様を助け、知り合いから竜之助の行方を聞いて後を追う、竜之助の尺八に惹かれて白骨までたどり着きながら部屋に灯りがないのであえて覗かない、はて竜之助に視力がないことを知らないんだろか、阿房峠を越えて飛騨へ、なぜか竜之助とお雪ちゃんも続く(らしい)

お銀様-兵馬と別れた後、弁信小坊主が追いはぎに襲われて死にかけてたのを救って実家へ伴う、だが何にハラを立てたのか館に放火して継母と異母弟を焼き殺してしまった、しばらく荒れていたがたまたま知り合いだった女軽業の親方に誘われて名古屋へ旅立つ

道庵と米友-中仙道を旅して軽井沢、善光寺、松本と行く先々で騒動を起こすがそこは人徳なのか命にかかわることはない、木曽福島で尾張藩の役人が木曽川に落ちたのを助けて名古屋で大いに歓迎される、中仙道なのに何で名古屋かって、清洲に加藤清正の子孫という姉弟が住んでて彼らが何かストーリーに関わって来るのかもしれないけどわからない

お松と与八-与八は机の屋敷で留守番しながら竜之助の息子を世話している、そこへお松がお君の遺した男の子とムク犬を連れてやって来た、与八は地蔵菩薩を彫り、お松は近所の子供に読み書きを教えてそれなりに平和な日々、ある日裏宿七兵衛が訪ねて来てムク犬に吠えられ、与八に「何か悪いことをしなすったね」とつっこまれる(がそれでどうなるかと言えばどうもしない)

神尾主膳-お金がなくて大ピンチと思ったらなぜか七兵衛が盗んだ金を自由に使ってくれという、下手に使うとヤバいかもしれないのでハデには使わない、近所の悪童を集めてギャンブルその他の悪い遊びを楽しむ

駒井善三郎-房州洲崎の館には絵師、歌のうまい男の子、その子と仲のいいお姉さん、耳の聞こえない料理人、はてはジャガイモといっしょに流れ着いた外国人船員までが集まって暮らす、難破船を引き上げて蒸気機関を研究、バックには幕府の小栗上野介がついている、それを快く思わぬヤツらがワナをしかけて来たところへ、お松に頼まれた七兵衛が書状を持って現れた・・・

おいおいそんなとこで終わるなよー、終わったつもりはないって、当時連載の当てはなかったんだろが、しっかし殺人も泥棒も放火も何とも思ってないんだね、盗みと刑場破りでストーリーが大きく展開する「富士に立つ影」とはえらい違い、ただ文章の水増しやムダ話(名古屋観光案内とか信州飛騨温泉巡りとか)はあれどお話が全く進んでないかと言えばそういうわけでもない、この先どうするかなあ