事件記者のページ

遠い昔のTV番組を再現しようというムチャな試み

安部智里3

2016-07-31 13:07:49 | 本と雑誌
空棺の烏」この世界の士官学校へ入った主人公、世界と皇太子を守るべく今まで以上に能力全開の大活躍、サイコロの出目まで読んでみせるとは超能力かと思いきやこれがタネあり手品・・・ってこんなん普通はできんよな、ホントに十代なのか、テメエは(いやまあブラックジャック必勝法よりはマシかもわからんが)、という一方で皇太子はホントに勇者=救世主なのかという疑問が生じる、おいおいこの期に及んでそらねーだろと思えば、危機は向こうからやって来る、さてこの世界の秘密とは?続く・・・とこんなところで続かれては読むしかあるまい、電子判あるんだし

玉依姫」舞台はガラッと変わって1995年5月の連休、一人の女子高生が母の実家を訪れる、見るからに怪しい隠れ里めいたド田舎にはとんでもない祭りが・・・なるほどそう来たか、烏の世界が日本のどこかに埋め込まれた異界という設定である以上外界との関係を描かざるをえない、逆方向からというのはありだわな、一応納得・・・だけど我らの少年ヒーローと仲間たちはどうしちゃったんだよ(重傷を負って助かったのがその一人なんだろが)、まさか死んでないよな?とこれで完結だったら許さん愛読者であった(というレビ多いよね)

さて続きはありやなしや?

追記-ってそら考えてみんくてもあるに決まってる、作者は様々な伏線をまだ回収してないし世界はすでに構築されてて秘密が明かされるのを待ってるハズ、たとえば烏の世界が外との連絡を断ったのは100年前、つまり日清戦争の翌年というのもわけありげだし、皇太子の記憶(先代のモノ)が封印されてた事情も「必要になるまで伏せといてもっとも効果的なところで公開する」という上(ってつまり作者)の思惑だったハズだし、次回は過去編あるいはサル(トンデモ危険生物)視点のウラ話というのもありじゃなかろうか、つまりまだ完結じゃないかも、それまで生きてられるかなあ、あんまし若い作者の作品を読んじゃうのは考えモノかも

8/2追記-作者の名前すらまちがってたみたいね、申し訳なかった

阿部智里2

2016-07-29 14:38:13 | 本と雑誌
黄金の烏」この世界の秘密がちょっとだけだが明かされる、どうやら現実の日本に埋め込まれた隠れ里みたいなものらしい、外界との交流は僅かながらある、だけど中のヤタガラスが外へ行ったらハンパでないカルチャーショックに襲われるんじゃあるまいか、何せ中の世界は平安時代で時間が止まってるっぽいのに外はどうやら文明世界らしいのだ、だが皇太子はかなり長く外で生活していたとのこと、こいつだけはタダのヤタガラスじゃないから精神崩壊することもなく無事に戻って来たということなのか、他にも文明に触れたヤタガラスはいるのか、その辺はこれから説明されることになるようなんだが、いかんせんシリーズはまだ完結していない、しまったなあ、早まったか・・・・

ともあれこの世界には危険が迫っている、日本にはいるハズのないトンデモ危険生物がヤタガラスたちを狙っているのだ、元々作者はこの戦いを描くために世界を構築して来たとのこと、今のところ勝ち目はかなり薄いようだがナゾの皇太子が世界を救うために天からつかわされた(と思しき)ヒーローだということも今回明らかになった(普通の人間界でこんなこと言ったら誇大妄想だがファンタジーワールドで勇者が特別なのはお約束)、主人公の有能な少年はこのヒトを守って共に戦うことを誓う、他にも少ないながら頼もしい味方はいる、さて彼らと世界の運命やいかに?

以下次号(書かないかもしれない)

追記-ドラえもんの秘密道具じゃないが現実には存在しなくて是非ほしいアイテムの一つは水中でも平気な懐中電灯、エネルギー源が金平糖で熱くならないってところがステキ・・・だけどそれあってもいいよね、ホタルイカの親戚みたいなもんだし

もう一つ追記-カラスになれる能力はいらないかって?残念ながら物理的に不可能なものは不可能、そこに関してはリアリストなので

阿部智里

2016-07-28 15:17:57 | 本と雑誌
烏に単は似合わない」何か評判いいし電子化されてたので買ってみた、最初読んだ時は思いっきり???だったが1日経って思い返したら!!!になった、フム、これはなかなかにイケてるミステリじゃあるまいか、ファンタスティックなミステリはなかなか自分で作ったルールを守れないからフェアに仕上がらないと何回か書いたが若い作者はわりにサラッとそのハードルを越えてるような、生きててよかった(あ、これも前に書いたね)

ヒトが三本足のヤタガラスに変身できるファンタジーワールド、だが誰でも変身できるわけではない・・・のか、変身はいささか鍛錬の必要な特殊技能なのか、と言えばたぶん両方、できればいろいろと便利だができなきゃできないでしかたない、特殊技能は他にもあるし(たとえば楽器演奏とか、これがちょっとした眼くらましになっている)

この世界に帝と二人のお妃と二人の皇子、普通なら皇太子は皇后が生んだ兄貴になるハズだが継承権があるのは側室が生んだ弟の方、それはなぜか・・・というとわかってるようでわからない、今後のお楽しみ(だと思う)
貴族の家(日本で言えば藤原四家、なぜか皇室には分家がないらしい、源氏物語にはならんのである)から選ばれたお妃候補が宮中に集まる、みんなそれぞれわけありだがそのうち一人は琴がうまい、ある日ある事情でとんでもなく貴重らしい琴を手に入れたがその後彼女の周りに怪しい事件が相次いで・・・なるほどそう来たか-とわざとらしくネタバレ自粛

烏は主を選ばない」前作の最後に現れていいところを持って行った若き皇太子はその頃何をしてたかというと、これがまた女の子たちのあずかり知らぬ陰謀の真っ只中で孤独な戦いを続けていたのだった、たまたま(でもないことが後でわかる)側近に選ばれた主人公の少年はなぜこの皇子が特別なのか全然わからない、確かに鋭いけど普通のヤタガラスじゃないか・・・結局このナゾはナゾのまま、今後のお楽しみ-というわけで続きを読まざるを得ない、やられたなあ、にしてもこの少年大変な能力の持ち主じゃないか、まだ出番あるんだよな、このままフェイドアウトはもったいないよ

というわけで以下次号(書かないかもしれない)

こいつは何歳?

2016-07-27 15:55:41 | 本と雑誌
「ジャングルブック」がすごく不自然なのは(なんて言うだけ野暮はわかってるんだが)モーグリの兄弟たちがいつまでも元気なこと、人間が青年になる頃イヌ(じゃなくてオオカミだけど)の寿命はとっくに尽きてるだろ、それ言うならヒョウやクマだって・・・ま、ニシキヘビだけは長生きしてもいいけどさ
今回の実写化では元ネタでバカにされてるサル(ハヌマンラングール?)も仲間なのかな?どー見てもゴリラなのがいるのは変、オランのつもりなんだろか(それだってインドにはおらんような・・・しょーもないシャレ)、ターザンと同時公開てのが何気にスゴいやね、こっちにはゴリラがいてもいいんだから(出るのはチータ?)

突然何事ってウマがそんな長生きするわけないじゃんということもよくあるんだわな、風太郎御大の八犬伝(八房の代わり、と言っても死後の伏姫を乗せるわけじゃない)とか、花の慶次の愛馬(松風だった?)とか
北方水滸伝はけっこう気を使って代替わりさせてるようだけど、そんでもあれ?と思うことがある、林沖のウマは15歳ぐらいという設定だったかな、「オマエといっしょに老いぼれる」(意訳)と言われた直後主人(42歳いやたぶん43歳)と共に戦死、史進のウマはわりと早く2代目になったという設定だったがそんでもかなり高齢だったハズ、これは主人を助けて戦死、3代目も同じ名前で呼ばれる、50半ばの史進はまだ健在で北へ南へ変幻自在、案外こいつには助命嘆願少なかったんじゃあるまいか、いつ死んでもおかしくないって・・・気がつけば若いのもずいぶん死んだよなあ、助けてと頼まれて助ける作者じゃないわね

突然何事って本題はこれから、「楊令伝」の宣伝パンフで担当さんのいわく「王進の母は何歳ですか」北方帝「(たくさんという手振り)」
え、そんなわからんほどの年?と思えば初出時に66歳という記述があるからこのお話が始まった時点で83歳、その後亡くなったと史進が報告した時には87歳、確かに後期高齢者だが「超」がつくほどじゃないと思うよ、昔だって年寄りはいたハズ、特に女性なんだからかまわんじゃないの?

では男性の高齢者はいくつぐらいで亡くなってるのかな?と思ったが調べるの面倒なのでやめた・・・と思ったけどたぶん最年長は獣医皇甫端の77歳、でもこれ寿命じゃない

楊令伝読本

2016-07-25 21:24:22 | 本と雑誌
吹毛剣」何と本編15冊勢いで読み終わっちゃったのである、途中でゴチャゴチャになったとこも誰が死んだか忘れちゃったとこもあるけどともかくも・・・・・

ここで終わるかよー、うま過ぎだろ、ヒキが・・・・・すぐにも次買いたくなるじゃないか、だがないんだよな、電子版どころか文庫も、完結してるんだからハードカバーを買って買えんことはないのかもわからんけど、でもそらやらんぜ、これ以上床を抜く危険を冒すわけにはいかんし

言いたいこと数あれどここでは一つだけ
読者との質疑応答が載ってる、作者のいわく、メンバーが次々死ぬとわかったらたちまち「あのキャラを死なせないで」との助命嘆願が相次いだ
「嘆願が一番多かったのは誰ですか」
「林沖」
だろなあ、よくわかる、宋江の危機に只一騎駆けつけて「豹子頭林沖見参!!!」ってカッコよすぎだもんなあ・・・

だが元ネタの彼はその後高血圧で脳卒中になり(編集さんによると尿酸値上がりすぎて痛風になりとのことだけどいくら何でもそらないよな)、これも片腕を失って廃人になった(え、ホント?)武松に看取られて半年後に死ぬとのこと、みんなホントにそれでいいの?いいわけないんじゃない?

あらためて・・・だけどさ、私の林沖は冤罪で引っ立てられてしょーもない役人にいたぶられてるところを魯智深に助けられた、そんだけのキャラなんだ、何でこういうことになっちゃったのか、全くホントにナゾもいーとこなんだよな・・・・・・何でこうなったのか誰か教えてくんない?