事件記者のページ

遠い昔のTV番組を再現しようというムチャな試み

久々の樋口毅宏

2017-06-29 21:44:24 | 本と雑誌
ルック・バック・イン・アンガー」怒りを込めて振り返れって記憶があるやうなないやうな、映画か音楽のタイトルかと思ったら・・・だうやらこの前にDon'tがついてた、元ネタは「怒りをもって振り返るな」だったらしいのね

ということとは関係なくこれがどんな本かというと町山智浩のこの紹介が全てを語ってると思うので私ごときが付け足すことは何もない
世の中には「書いたら気が晴れる」ことがいろいろあってそれは私も死ぬほどよくわかる(年中やってるもんね)、だけどそれを本にしてお金をもらうとなったらこれは大変な覚悟がいるんじゃあるまいか、この作者はそれをやっちゃったわけなのである、でその後だうなったのか、読者は知る由もない

全く関係ないけど「筋萎縮性側索硬化症」が何でここへ出て来るの?それだけがホントにわからん、作中にチラと出るポリオ(脊髄性小児麻痺)とは全く全然別物なんだけどさ

だうでもよいけどラストで石原慎太郎都知事(当時)をだうしたかったわけ?これもわからんな、私の読みが浅いせいなのかもわからんけど、でももうちょっとわかりやすく書いてくれるとありがたいんだがな

最後に一つ、私は慎太郎の著書を「三島由紀夫の日蝕」だけしか読んでない、三島読者なので彼のことを書いた著作なら片っ端から買って読んだのだ、これは面白かったし読みやすかったし悪文だとは全然思わなかった(樋口の巻末対談によれば石原の小説は悪文のオンパレードとのこと)のであったが・・・・ここまで言ったら「天人五衰」にも一言ほしかったよな、つか三島のこの遺作(の破綻ぶり)についてマジに議論してるヒト誰もおらんのじゃない?何はともあれ死んじゃったヒトは強いよな

フォークナー

2017-06-27 16:37:36 | 本と雑誌
フォークナー短編集」ずいぶん前に買ってあったのをようやく読了、「サンクチュアリ」も読んだが何を書いたらいいのかわからなくてパスしていた、作者が「考えられる限り一番恐ろしい」と考えたもの、それは無実の人間が全く何も知らない一般人のリンチにあって惨殺されるシーンだったと思う、被害者は平気で偽証し(これがまた何のためなのかさっぱりわからない)、真犯人は自分がやってない殺人で罰せられる、何かもうカフカもびっくりの不条理劇というか・・・あ、考えてみたら「総統の子ら」もそれだったね、ホントの戦争犯罪とは「勝ったものが勝手に法律を作っちゃう」ことなんじゃあるまいか?
おっと話がそれた、短編集で一番コワいのは「乾燥の九月」無実の罪で黒人がリンチに遭うそのシーンが描写されてないからなおさらコワい
それとは別な意味でコワいのが「エミリーに薔薇を」これのみ再読だった、何が起きたのかご想像に任せます(解説されなきゃ鈍い読者にはわからない)的記述の多いこの作者には珍しく「ついにバレなかった殺人」がだれにも疑いようなく明かされる、それまでに何があったのか・・・キャーーーーー(思考停止)もっともミステリ現実主義者としては「そんなアホな!」とつっこまにゃいかんのかもわからんけどね

そう言えば「八月の光」も既読のハズ、だけど主人公の混血青年が子供の頃施設で虐待されてたシーンしか記憶にないのはなぜなんだろ?おかげで私は彼が同情すべきキャラとしか思えなくなった、リンチに遭って惨殺される(また!)ようなどんな悪いことをしたんだったかとんと印象にないのよな、これは無実じゃなかったやうなんだがな、とは言え再読するのもいささか辛いのよな

不可能ミステリの宿命

2017-06-26 09:39:09 | 本と雑誌
マイクル・コニイ「カリスマ」1981年版サンリオ文庫、コニイは「ブロントメク」のコーニーと同じヒト、あの時訳者の大森さんが「ぜひ探して読んでもらいたい」とおっしゃってたのを見て確かに注文したとAzonが教えてくれた(機械はエラい、注文した本人は「こんなん何でここにあるんだ?」と思ったのに)、読み始めてみると既読感ありあり、流出したヨットの追跡、海に落ちた少年の救出、自分が死んでる世界からの無謀な逃亡、気に食わんヤツが殺され殺した記憶はないのに凶器はマチガイなく自分のモノ、さほど親しいわけでもない女の子に助けを求めるとなぜか・・・何のことかわからんよね、自分もそう思う、どうやら一部インプレッシブというか映画的なシーンを残してメインストーリーを記憶から消しちゃったらしいのだ

主人公は並行世界(パラレルワールド)の間を移動できる能力があり、そこを研究者に見込まれて実験台になった、というか同じ能力を持つ女の子にホレ込んでその子が死んじゃったので何とか彼女の生きてる世界をみつけたいと進んで実験に参加したのだった、だけど移動には制限があって自分が存在する世界へは行けない、移動できる世界はそこでの自分が死んでるところだけなのだ、ということは多くのパラレルワールドで僕はもう死んでいる、そらまプロパンガスが漏れてるらしいのに平気で火をつける無神経ぶり、そら事故るって・・・
問題はここ、僕は最初研究所の機械で移動させられ一定時間後に引き取られるという約束になっていた、ところが自分が事故死した直後の世界へ移動してピンチになり強引に逃げ出したらなぜか元の(事故がなかった世界)へ戻っていた、どうして戻れたのが説明がない、自分の作ったルールを自分で破っちゃいけないよ、ルール解釈がご都合主義になるという難点は魔法ミステリに限らんのだな、不可能ミステリなら何でもなんだ、「不確定性原理により密室の壁を抜けられる可能性はゼロではない」そんなんがミステリと言えるかよ・・・じゃなくて「僕は機械がなくてもパラレルワールドを移動できるコツがわかった」のならどうやってわかったのか説明しろっての

てなわけで(どんなわけで?ってミステリ現実主義者として)私はこのモノ(つまりなってないミステリ)を記憶から消し去っていた、でも2回目を楽しめたからよしとしよう(上から目線)

理想の女の子が突然目の前へ現れて「あたなを愛してる」どんな男の子も一度は夢見るでもかなわぬ夢、この作者ホントにこの設定が好きなんだなあ

RINNEは続くよどこまでも

2017-06-24 23:37:32 | 日記
りんねの母ちゃんついに登場(こちら)、声優が林原だから男の乱馬(今は鯖人)と女のらんまが再会ってことだね、いったい何年ぶり?
連載は7年目に入ってたけど物語の時間は経ってない、りんねの祖父さんはついこの前死んだばかしだからまだサバやってるのが当り前、でも母ちゃんが死んだのはりんねの記憶にもない昔(何年前だよ?)のことだからその間に複数の転生があってこれも当たり前だった
さてこれから3ヶ月でどこまで話が進むことやら、楽しみだ

関係ないけど今日は大阪へ出張だった、行きは新幹線が遅れててでもたまたま来た自由席が空いてたから何とか予定通りに到着、帰りはうまく新大阪へたどり着けたと思ったら次に出るのはこだま、チ、それに乗ったらたぶん羽島で10分後ののそみに追い越されちゃうじゃないかよ(当たってたらしい)、世の中何でこうもうまく行かんのかなあ・・・・・とか言いつつ帰宅して録画のRINNEを家人に再生してもらったのであった、めでたし(何がだ?)

あ、日付変わる前にアップ

↓ようやく読了

2017-06-23 22:57:24 | 本と雑誌
とにかく疲れた
戦争となるとみんながみんな品性下劣になっちゃうんだね、そこだけはある意味「人間の条件」と同じかも、あくまでヒトとしての尊厳を貫こうとする主人公にはあまりと言えばあまりに不条理な運命が待っている、それが戦争なのだ、過酷な試練がヒトを鍛えるということはそらあるかもしれんが、そんなヒトは鍛えられんでもたぶん人格高潔なんだよ、ほとんどのヒトは下劣な本性を現しちゃうだけ、残念ながら私は知ってるんだもんな、自分が死ぬほど下劣、品格なんて生まれた時に忘れて来ちゃったもんな、あ、これ前にも書いたかも、だから以下略