事件記者のページ

遠い昔のTV番組を再現しようというムチャな試み

アガサ・クリスティー賞

2012-07-30 10:07:03 | ミステリ

今年の受賞者はプロなのでラジー賞候補になるかもとのこと、そらいったいどんな賞なんだ?と早速去年の受賞作をチェキ

黒猫の遊歩あるいは美学講義 黒猫の遊歩あるいは美学講義
価格:¥ 1,575(税込)
発売日:2011-10-21

ヒロインは24歳の大学院生、美学を研究している、何と同級生の男の子(通称黒猫)が教授になってしまったので付き人を勤めることになったというシッチャカな設定、だがパリの都市計画だのワグナーとニーチェだのベルグソンだのとマニアックに議論してるわりにはキッチリとミステリしてる、他の候補作がどんなのだったかわからんが、スレッカラシが読んでもこれならまずはイケてると思う(どうも上から目線になっちゃうな)

いちいちポーの短編を引いてるけど特にツッコミを入れてはいない、これ別になくてもよいんじゃないか、いややっぱあった方がよいかな?

1. 元ネタに登場しないレスパネー氏とは何者だったのか?(モルグ街)
2. 壁に塗りこめられたものは何?(もちろん黒猫)
3. 男の子が香水を買う事情とは?(何とマリー・ロジェは香水売り場にいたのである)
4. 失踪した女の子はどこにいる?(盗まれた手紙、うまい、でも動機がちょっと・・・)
5. 行方不明者の頭蓋骨はみつかるか?(黄金虫、ファンタジーをマジで論じるなっての)
6. 書庫に響く音楽の正体は?(大鴉、カラスが楽器とは・・・ムリ筋だと思うけどま、いっか)

「汝こそその人なり」はないの?いやないかもな、ポーの作品中であれだけは「犯人当てミステリ」として完成してるもんね、ネタバレせずには引きようがあるまい

「大鴉」の解説はこちら、なるほど原文はとっても音楽的なんだと納得

黒猫の接吻あるいは最終講義 黒猫の接吻あるいは最終講義
価格:¥ 1,575(税込)
発売日:2012-05-24

追記-続編にして完結編のこちらも出ていた、あ、さっきの言(「汝こそその人なり」についての)取り消す、君は「恨みだけでヒトを殺せる」犯人を描くには善人過ぎる、そんだけのことなんだ、そんじゃ元気で、期待してるよ


ラジー賞候補総ざらい

2012-07-29 02:55:20 | 本と雑誌

今年はまだ5ヶ月あるからちょっと早いが現在上がってる作品は概ねチェキしたと思うのでアップしとこう
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日本推理作家協会賞(長篇部門)……:高野和明ジェノサイド
ゼロ-ホントはマイナス、何があろうと生物についてシッチャカを書くヤツは許さん、数学に関して私にもわかる凡ミスに気がつかんヤツも許さん、それに今時のコンピュータは16ケタなんてお遊び、200桁以上だって軽く解ける、これがどんだけケタ違いなのか・・・・どうせテメエにゃわからんよな

伊藤整文学賞…………………………:堀江敏幸なずな
☆☆-お宅、本気で2ヶ月の赤ちゃんとつきあった?言うことはそんだけ

本格ミステリ大賞(小説部門)……:城平京虚構推理 鋼人七瀬
???-これミステリじゃないと思うし・・・古いヤツだとお笑いでしょうが

三島由紀夫賞…………………………:青木淳悟私のいない高校
☆☆-元ネタありと聞いて評価が落ちるタイプの作品

山本周五郎賞…………………………:原田マハ楽園のカンヴァス
☆☆☆-直木賞落ちたから1個上げる

日本医療小説大賞……………………:帚木蓬生蝿の帝国―軍医たちの黙示録』・『蛍の航跡―軍医たちの黙示録
故あってパス、読んでません

芸術選奨文部科学大臣賞……………:小池真理子無花果の森
-2でもいいけど我が町を侮辱した分マイナス1

江戸川乱歩賞…………………………:高野史緒カラマーゾフの妹
早く読みたいな、8/4には出るって?

芥川龍之介賞(147回)………………:鹿島田真希冥土めぐり
☆☆-1でもいいと思ったけどAzonでどっかのアホが怨念の1をつけてるからプラス1

直木三十五賞(147回)………………:辻村深月鍵のない夢を見る
☆☆-いかにも若い、直木賞ならもうちょっと成長を見守ってほしかったかと・・・

司馬遼太郎賞………………:辻原 登韃靼の馬』 
☆☆☆-本来なら4以上評価すべき作品なんだがこの作者とはいかにもいろいろあり過ぎたからなあ・・・・・

芥川龍之介賞(第146回)………………:田中 慎弥共喰い
☆☆☆-好みじゃないが円城さんと同時だったので許す(と上から目線)

本屋大賞…………………………:三浦 しをん舟を編む
☆☆-みんなが言うほどはいいと思わない、出だしはともかく後半がザツだ

織田作之助賞…………:津村 記久子ワーカーズ・ダイジェスト
☆☆-同上、細かいところに引っかかる

大藪春彦賞………………:沼田 まほかるユリゴコロ
☆☆☆-こんなのもあったんだ、ミステリの賞なら他にも評価すべき作品はあるんじゃなかろうか?
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4以上評価、つまり自分的にラジー賞候補じゃないと思う作品は省略、星雲賞、大学読書人大賞、Twitter文学賞、以下略


釣小説

2012-07-28 18:09:03 | 本と雑誌
大江戸釣客伝 上 大江戸釣客伝 上
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発売日:2011-07-28
大江戸釣客伝 下 大江戸釣客伝 下
価格:¥ 1,680(税込)
発売日:2011-07-28

吉川英治文学賞」ってタイトルにすべきなんだろが、オビによれば泉鏡花と舟橋聖一も獲ったとのこと、今年のラジー賞には吉川でノミネートされてるわけね

例によって(というほど数読んでないけど)抜群の読みやすさ、たちまち読了でいささかもったいない
主人公は1743年に77歳で亡くなった津軽采女というヒト、吉良上野介の娘と結婚したが1年で死別、将軍綱吉の側小姓に取り立てられたがある事情で辞職、赤穂浪士討入り以後の後半生は子供や孫に次々死別し度重なる火事に遭い、これ以上は考えられぬほどに不幸だったが、その間に「何羨録」という釣りの本を書いた、これが作者によれば「万年筆のインキを新たにして」記さなくてはいけない名著なんだそうである、あるよねそういうことって(実感)
采女はこの中で投竿翁の「釣秘伝百箇條」という現存しない書物に触れている、さてこれを書いたのは何者?というクダリは夢枕さんの創作だがこれがまた実感

一度行きゃあ百や二百は釣って来る、そんなの食いきれるわけがねえ(略)あまったもんが腐る(略)前のが残ってるうちに次の釣で新しいのが入ってくるんだ

だよね、釣道楽のヒトってそういうのどうしてるんだろうと思う、それでも釣らずにいられないって(考えてみれば我が家だってそのうち本で床が抜けるかもしれんのだが)
この男に深くかかわるのが絵師の多賀朝湖(後の英一蝶)と俳人の宝井其角、お話は其角がカレイを逃すところから始まるので上巻のカバーは彼かもしれない(でも私の見るところこの感じは采女っぽい)、下巻のカバーは朝湖のような気がするけど釣られてる魚はハゼらしいから投竿翁の弟子でハゼ釣り名人の弥太夫(これまたそんなに釣ってだうするのって感じのヒト)いや投竿翁本人かも、全くしょーもないことが気になるなあ

この時代のことを書くんだから討入りに触れないわけには行かないが大石内蔵助すら登場しない、浪士で名前が出るのは内匠頭切腹の時そこにいた片岡源五衛門と其角の弟子大高源五、それに堀部弥兵衛だけ(あれ、それ安兵衛じゃないの?)

「生類憐れみの令」があったからこの時期の釣好きは不幸だった、だから将軍綱吉の評価は最低、だけど跡継ぎのないまま30年近くも将軍をやらなきゃいかんかった綱吉もある意味不幸だったのじゃあるまいか・・・・・

何はともあれおもしろくて日本史の勉強にもなった、評価高いのも当然とここは素直に感心しとこう


C、G7、C

2012-07-27 02:42:08 | 音楽

ちょっと時間があったのでウクレレのコードを練習、弦を見ないで弾けるようにせよとのことだがムリ、キーボードのブラインドタッチも未だできんのに・・・

50年前私はアコーディオン奏者だった、学芸会の舞台で「ミソド、ファソシ、ミソド」を弾いてメンバーに「礼」を合図した(その後何をやったかは忘れた)、鍵盤を見ないで弾くのが当たり前だった(と思う)、そういうもんだ、世の中は・・・


ウクレレがやって来た

2012-07-25 11:22:58 | 音楽

Ukulele ゆうパック早!
思った以上に小さいし弦も細い、音合わせに機械がいるかと思ったがちゃんとチューニングパイプというものがついていた、フム、Aとはこういう音だったのか、と吹きながらペグを回す、この程度のことはできにゃ元オーケストラ部員の名がすたるというもの、まあそれっぽく合ったかな、とりあえずCのコード、よしOK(自己満足)
次はFとG7だって?ウワ指が動かん、あらためて弦をやるヤツはえらいな、尊敬するぜ

思えば電気を使わない楽器を買ったのって(四捨五入して)30年ぶり、だけどテルミンやオタマトーンに比べたら勘所がついてる分扱いやすい、メロディ弾くだけならそんなむつかしくないかも、とは言え確かギターもそこまでで挫折したのであったが・・・

と書いてから気がついた、このものってCより下の音が出ないんじゃないか、タハハ、これはこれでけっこう厄介かもな