今年の受賞者はプロなのでラジー賞候補になるかもとのこと、そらいったいどんな賞なんだ?と早速去年の受賞作をチェキ
黒猫の遊歩あるいは美学講義 価格:¥ 1,575(税込) 発売日:2011-10-21 |
ヒロインは24歳の大学院生、美学を研究している、何と同級生の男の子(通称黒猫)が教授になってしまったので付き人を勤めることになったというシッチャカな設定、だがパリの都市計画だのワグナーとニーチェだのベルグソンだのとマニアックに議論してるわりにはキッチリとミステリしてる、他の候補作がどんなのだったかわからんが、スレッカラシが読んでもこれならまずはイケてると思う(どうも上から目線になっちゃうな)
いちいちポーの短編を引いてるけど特にツッコミを入れてはいない、これ別になくてもよいんじゃないか、いややっぱあった方がよいかな?
1. 元ネタに登場しないレスパネー氏とは何者だったのか?(モルグ街)
2. 壁に塗りこめられたものは何?(もちろん黒猫)
3. 男の子が香水を買う事情とは?(何とマリー・ロジェは香水売り場にいたのである)
4. 失踪した女の子はどこにいる?(盗まれた手紙、うまい、でも動機がちょっと・・・)
5. 行方不明者の頭蓋骨はみつかるか?(黄金虫、ファンタジーをマジで論じるなっての)
6. 書庫に響く音楽の正体は?(大鴉、カラスが楽器とは・・・ムリ筋だと思うけどま、いっか)
「汝こそその人なり」はないの?いやないかもな、ポーの作品中であれだけは「犯人当てミステリ」として完成してるもんね、ネタバレせずには引きようがあるまい
「大鴉」の解説はこちら、なるほど原文はとっても音楽的なんだと納得
黒猫の接吻あるいは最終講義 価格:¥ 1,575(税込) 発売日:2012-05-24 |
追記-続編にして完結編のこちらも出ていた、あ、さっきの言(「汝こそその人なり」についての)取り消す、君は「恨みだけでヒトを殺せる」犯人を描くには善人過ぎる、そんだけのことなんだ、そんじゃ元気で、期待してるよ