事件記者のページ

遠い昔のTV番組を再現しようというムチャな試み

ブン屋がブン屋でなくなる時

2006-06-30 23:48:33 | 事件記者の物語

 曽野綾子さんの「すぐバレるようなやり方で変節してしまう人たち」の中の一項です。
 「ブン屋」-ああなつかしい言葉。
 事件記者の諸氏が自分でブン屋ということはあんまりなかったような気がします。
 「ブン屋さん」と三人称で言うのはデカさんたちであり、「なんだ、ブン屋かよ」と-二人称かなあ、これ-で言うのはたいていヤーさん(つまり裏社会に住む人たち)でした。かたぎの女性に「しんぶん屋さん?」と言われてガンさんが「新聞記者と言ってくださいよ」と言ったこともあります。
 にもかかわらず中学生視聴者の私にとっては刑事さんが「デカさん」であるように、朝刊をアサカンと読むように、あるいは犯人が「ホシ」(どうして?)であるように、記者さんたちは「ブン屋さん」であり「ブン屋」というのは(これもなぜだか)とってもカッコイイ言葉だったのでした。「ブン屋小唄」のみおたさんもきっとそう思っておられたと思います。

 で、曽野さんの本のこの一節のテーマは東京都の石原知事ととある記者さんの対話です。何かの拍子に険悪な空気になって知事のいわく
「(君は)もの書きじゃないか、ただのブン屋か」
記者さんいわく
「ただのブン屋じゃありません、新聞記者です」

 上品な曽野さんは「声を出さずに笑」われたそうですが、私は思わず「アハハ」と笑いましたね。だって 「ただのブン屋か」って質問に対する答えは「はい、その通りです」以外にありようがないでしょう?
 残念ながらこの記者さんは私よりずっと年下、「事件記者世代」じゃなかったってことなんですね、「ブン屋」と言われれば蔑称だとしか思わない。
 いや考えてみればそら当たり前なのかなあ・・・・・


回転木馬

2006-06-30 09:58:03 | ミステリ
 完結しました。小説NONに連載されていた柴田よしきさんの小説のタイトルです。感動の最終回。平凡なほめ言葉だけど、まさにそれなんですよ。
 私は柴田さんの作品のどちらかと言えばファンタジーっぽい現実離れしたところが好みだったんで、一番好きなのは「*都」シリーズ-どういう表記だ!-(そう言えばあれってハワイへ行った後どうなったんだった?)、次はリアル・ゼロのシリーズ-と思ったけど、はてどういう展開になってたか思い出せんじゃないか、この前読んだのいつだった?-、それに「猫探偵正太郎」シリーズ-語り手の猫もさることながら同居人の女性がとってもキュート-、そうそう吸血鬼シリーズってのもあったな・・・・・

 と次々関係ない話になってしまうわけですが、彼女にはリアル系のミステリもいろいろあってドラマ化もされています。探偵役は男性も女性も犬も猫もいて多種多様だけど、私は女デカの村上リコが好き、村上**ってヒロインわりに少ないもんね。あ、「ねこめ~わく」の女の子が村上百合子だ・・・

 なんて話でもなく「回転木馬」です。ヒロインは私立探偵の唯(ゆい)。一人で探偵の仕事をしていた夫が突然失踪し、彼女は夫が帰る時まで事務所を開けておくために自分が仕事を始めたという、ある意味巻き込まれ型(そういうのってあるでしょう)の探偵です。
 それまで夫の仕事にまったくかかわってなかったシロウトの女性に探偵ができるかというとそこは小説です、幸いよき協力者にもめぐまれてあれこれちょっと変わった事件を解決した-というのが前作「観覧車」でした(03年初出、05年文庫化)。
 e.Novelsの週刊書評でも紹介されて、それなりに評判だったのではないかと思います(もっともe-Novelsの「探偵小説研究会」という皆様はかなりマニアックだし宣伝になるかどうか疑問の点もあるけど)。この連作短編は約8年にわたって断続的に発表され続け、物語の中の時間が外の時間と見事にシンクロして進行して行ったとのことです(私は単行本を買って読んだのでさほど意識しなかったような・・・)。
 そして今回「回転木馬」が始まった時点では夫の失踪からすでに12年が過ぎています。いったい夫はどうしたのか、自発的に妻から逃げ出したのでない限り(それは考えにくいという設定)事故か事件ですでにこの世にはいない、いずれ変死体として発見されるかもしれないし、永久にされないかもしれないけど、ともあれどこからか手がかりが出て来て唯は夫の死の謎を追い始める-という展開なのかと思えば(思わないって?)、前作の終りの方で夫らしい人物がチラと目撃されます。どうやら生きているらしい、ではいったいどうして・・・・唯と協力者が本格的に夫を捜し始めるというのが今回の物語。なるほどそういうことだったのか-ってこの先はネタばれ自粛です。どうぞ買って読んでください(おっとまだ単行本になってないんだった)。
 因みに「猫探偵正太郎」シリーズの新作も文庫で出ています。ご本人が自身のHPでほとんど著作の宣伝をされない(もっぱらご子息に持たせるお弁当の写真ばかり)ので、もしやご存じない方もあるのではないかと・・・・って私が宣伝したってあんまし意味ないけど、どうかこっちも買って読んでください(と思ってよく見たらHPのトップに写真はちゃんと載ってました)。


インターネットバンキング

2006-06-29 00:03:37 | デジタル・インターネット

 昨日のタイトル「ノートは加熱」になってましたね(過熱になおしたけど)。
いかに電熱器と間違うほど熱くなってたからってノートパソコンでものを加熱してはいけない・・・というわけで「冷却シート」なるものを使うことにしました。まだ購入を申し込んだだけなのでどうなることやわかりませんですが。

 ともあれ遅ればせながらインターネットバンキングというものを始めました。けっこうめんどう-ってATMへ自分が行ってキャッシュカードを突っ込む代わりに打ち込まなくてはいけないキーの数をどう思うかってことですがね。またザウルスではやれないし職場のパソコンからでもできないらしいし(絶対せん方がいい!!)
 そういうことで(どういうことで?)また次


京都の味

2006-06-26 19:23:24 | 食・レシピ

 先日京都へ一泊して来ました。たまに人の多いところへ行くと
 「ノートパソコンでインターネットやってる-らしい-人が多いな、みんなどんな機種使ってるのかな?」なんてことが気になって
 「ザウルスなんてチャチなもの誰も使ってない、自分は次は何を買おうかな?」とか改めてネット通販中毒であることを自覚したりするわけですが・・・・

 そういうこととは無関係に同僚とある酒場で飲んでいたら「壬生菜と揚げのたいたん」というメニューがあって変に感激しました。これたぶん柴田よしきさんの小説-はてどれだったかな?-で見たんですが「菜っ葉と揚げを炊いたもの」、いやその通りだけどプロの店で普通そう書くかなあ?もちろんいただきましたよ。揚げ好きだから。

 帰宅したら家人が「ゴボウとプルーンのたいたん」を作っていました。マニアック?どっかにそういうメニューを載せてる本があるんでしょう。教科書通りに作る人だから。でもこれまたいけるんですよ。
 こんなものを書く日があってもよいかな?いよいよしょうもない日記だ。