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遠い昔のTV番組を再現しようというムチャな試み

皆川博子の直木賞

2014-07-12 23:09:03 | ファンタジー

薔薇忌 (実業之日本社文庫) 薔薇忌 (実業之日本社文庫)
価格:¥ 640(税込)
発売日:2014-06-05
たまたま近所の本屋でみつけた、「紅地獄」というのが受賞作の「恋紅」らしい(解説によれば)、あの頃(86年)は短編でもよかったんだね、いつから単行本にしか出なくなったんだか
いわゆる夢魔に愛されてしまったせいで普通の男とはうまく行かなくなった若い女、さて妖かしの正体は何?(合理的ではないけどファンタスティックな説明あり)、あれ、何か「私の男」に通じるとこがない?間は22年空いてるけど、意外と選考委員はこういうのが好みだったり-なんてね、「こういうの」を書けるヒトならそら受賞しても文句ないよ

今までに読んだのとのかぶりは「化粧坂」だけ、しかも一番肝心なところは忘れてた、改めてホントにコワいことはアタマから追い出しちゃうタチなんだなあ

化鳥」-60年代にグループサウンズのボーカルで売った「杏ニ」が主人公と来ればこれは沢田研二かと思いきや、あっと驚く意外な結末、思い切ったことしてくれますね

薔薇忌」-どうでもいいけど足利将軍で殺されたのは義教じゃない?としょーもないことにつっこんでみる、君はどうして死んじゃったの?でもってどうして今頃フラフラ戻って来たの?何が何でも花びらを降らせたい気持ちはわからんでもない・・・ことは全然ないけど、あ、ケナしてないよ

翡翠忌」-ここまで死人(殺人でも自殺でも)を登場させて来てラストでこう来ますか、確かにやられた、まさしくあっけにとられたよ

とまあそんなわけでお買い得な短編集なのであった


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