事件記者のページ

遠い昔のTV番組を再現しようというムチャな試み

ズッコケ三人組

2010-12-31 12:12:33 | 本と雑誌
ズッコケ中年三人組 ズッコケ中年三人組
価格:¥ 1,050(税込)
発売日:2005-12

主人公たちは1978年に小学六年生、つまり昭和41年生まれで私とは完全に年代がズレている、したがって本シリーズのことは全く知らない、たまたまこの本が広島本大賞の候補になってたなかったら、間違っても手にとることはなかったハズだった、お話の舞台「稲穂県ミドリ市」が広島市で「花山駅」が西広島であることは作者が明言しててまちがいないことなんだそうである、駅前に銅像まであるとか・・・・

というわけで少年シリーズの設定を知らずに読み始めたのだが、これがけっこう面白かった、怪人二十面相みたいな怪盗が活躍するミステリなのだ、いやむしろ強盗紳士のルパンかな?39歳と40歳になった主人公たち、どう考えても明智小五郎とは言えない「迷探偵」だし、怪盗Xは(年はとっても)なかなかにスマートな仕事ぶりを見せてるし

彼らはその後も順調に年を重ねて今年は45歳になってるらしい(本屋で平積みになってた)、ま、そこまでつきあう気はないけどさ


乗り鉄小説

2010-12-30 12:39:57 | 本と雑誌
いつまでもここでキミを待つ いつまでもここでキミを待つ
価格:¥ 1,365(税込)
発売日:2010-01-15

広島本大賞候補作、青春ロードノベルというこんなことでもなきゃ絶対読まないジャンルであるが・・・あとがきにいわく

何年か前の7月、寝台特急「サンライズ出雲」に乗って宮島、尾道、鞆の浦を旅した、大型の台風が追いかけて来て、鞆の浦で追いつかれた云々

おいおい、サンライズ出雲が広島県へ行くかよ、倉敷で北へ曲がって米子へ向かうんだろ(これ=伯備線がなかなか私好みのよい線でぜひもう一度乗ってみたいと思っておるのだが、おっと脱線)、梅雨時に台風が来たことは確かにあったけど、何で東から行ったのに西から来る台風に追いつかれるの?(地理オンチの私、宮島と鞆の浦の位置関係を逆にしてた、けど倉敷からいきなり広島県の西端へ飛ぶか、普通?)

と早速つっこんだんだが、この主人公はホントに倉敷で寝台特急を降りて、ほとんど半日がかりで安芸の宮島へたどりつき、翌日尾道、さらに翌日鞆の浦を観光する、確かに東へ向かってるけど、そんなのんびりした台風があってたまるか、とっくに追い越してるだろ-とさらなるつっこみ・・・・・

何で新幹線を無視するかなあ、サンライズ出雲で広島をめざすんなら普通は岡山で乗り換えると思う、倉敷とは停まる本数が違うし広島までの時間も違う、何にしても在来線で三時間半もかけたりはせん、何でこんな不自然なことをするかといえば主人公が倉敷でガイドブックを買って鞆の浦と大伴旅人の歌を発見し、宮島の旅館で是非ここへ行こうと思うというストーリー展開上の必要から、こういうのをご都合主義とは言わんのだった?

彼女は神奈川県に住む中学生、まさにフラッと夜行列車に乗ってしまったので、両親が仰天して飛んで来るのだが、宮島の旅館で尾道へ行ったと聞けば、親は新幹線で新尾道へ向かうんじゃなかろうか、山陽本線の尾道駅で娘にバッタリとはいささか出来すぎな気がする(主人公は広島から呉線に乗ったのだった、海を見たいから、よい選択だ、これだけは大いに賛成)

だがそうは言ってもけっこう鉄道小説として楽しめたと思う(青春小説としてもまずは)、今度は高山線に乗るストーリーを書いてくれんかな?ここなら新幹線ないからさ


トロン

2010-12-29 18:26:05 | 映画

まだ3Dにちょっと期待してたので行って来た(こちら)、ところが一部2Dだってさ、そいで400円増しなんてふざけてるよ、今度こそ3Dに釣られるのはやめ、「アバター」から1年でほぼブーム終結ってとこだな(あくまで私にとっては-だが)

で、内容はって言うと「コンピュータの反乱」、全くアメちゃんってどうしてこのストーリーが好きなんだろね、チャペックが「RUR」やら「山椒魚戦争」(これは生物だけど)やら書いたのは戦前だろ?フランケンシュタインは確か19世紀だよな(違ったらゴメン)、アシモフがそのテーマ(自分の作ったものに世界を奪われる)にはウンザリと三原則を作ってからだっていったい何年たってる?

自分の作ったプログラムにデジタルワールドへ監禁されて20年、すっかり年とった主人公のところへ成人した息子が助けに来る・・・おいおい20年ってあっさり言うなよ、たった一人でまだ正気を保ってられるなんて、君はいったい何者?(一応AIな女の子がついてるけど、ひょっとしてこの子は死んだ奥さんがモデルなのかな-とか思ったがさういうわけでもなかったみたい)

私が気に入ったシーンははっきり言って一つだけ、主人公の会社はマイクロソフト風で息子は大株主だが経営に関心がなく、徹底した金もうけ第一主義者に牛耳られてる、新しいOSを売り出したがハコ以外何も変わってないというシロモノ、ところが発売直前、息子が会社へ忍び込み、そのOSをWebにアップして(つまり誰でもダウンできるようにして)見事に脱出、お、この一見バカ息子なかなかやるじゃん-と思わせるツカミがまさにOKだったのだ

後は特に言うことナシ、ミステリとしてもサスペンスとしてもスレッカラシがアッと感心するとこはなかったと思う、いやま別に金返せとは言わんけどさ


生物の惑星を考える

2010-12-28 16:54:58 | 学問
昨日更新できなかったのはタイトルの件についていろいろ調べてるうちに何を書くつもりだったのか忘れちゃったから、最近ご近所の惑星が増えて来て、地球型もそう珍しいものじゃないらしい(中日新聞のコラムにいわく「二十光年も離れたところに何かあったからってどうだというんだ?」-文系人種の反応はこうなのか)けど、太陽系みたいな星系は確認できたのか、年齢が太陽と同じくらいのものは近所にあるのか、てなことになるとよくわからない、二十光年先のGliese581という恒星はずいぶん小さくて惑星系も狭いみたいだね、だからみつかったのかな?たとえばお隣のアルファケンタウリに惑星系があったら観測できるんだろか-というと三連星だから困難なようである、ちょっと残念、年齢も同じぐらいらしいし、あちらもこちらを観察してればいいのにな・・・・

と言った調子で話がどんどんそれて行ったのであったが、考えてたのはとりあえず地球と生物の話である、前に生物のやることはほとんど決まってると書いた、しかしそう言っても大型動物である人類が考えるほどワンパターンなわけではない、大型動物は酸素を呼吸してCO2と水を吐き出す(それをやってるのはミトコンドリアでその先祖はプロテオバクテリアと考えられてる)、植物はCO2と水を取り込んで酸素を吐き出す(それをやってるのは葉緑体でその先祖はシアノバクテリア)、だがこの系がめだってるのはたまたまプロテオバクテリアとシアノバクテリアを取り込んだ多細胞生物が大型化してヒトの眼で観察可能になったからというだけのこと、CO2を取り込む有機合成とそれを分解してエネルギーを得る呼吸にはいろんなやり方がある、しかしこの2つはセットであって2種類かそれ以上の協力関係が必須であることに変わりはないのだった(と前に書いた)

でもって有機物を分解してエネルギーを得る方法は大型動物もバクテリアもいっしょだと思う(大型動物と言ったって実際にエネルギーをリン酸結合の形で取り出してるのはバクテリアなんだし)、だがCO2の取り込み方は最低でも2種類あって光合成植物は糖として取り込む(そん時、水から水素を取り出して酸素を吐き出す、これが大気中の酸素)、一方メタン菌という変わり者(とヒトが思うだけ)はホルムアルデヒドとして取り込む、これには水素H2が必要で水=H2Oは使えない(硫化水素=H2Sならよいのじゃないか、このやり方が一番古いのじゃないかと思うのだが今資料がないのでわからない)

水素がどこから来るかというと、それはよくしたもので有機物を分解してCO2と水素を吐き出す嫌気性細菌がメタン菌と同居している、どこにいるかと言えばごく身近なところ、動物の腸管の中である(他のところにもいるが)、水素はエネルギーが足りないのかどうか、メタン菌はCO2を完全には自分の体を作る有機物として利用せず、一部をメタンCH4として吐き出す(だからメタン菌なのだ)、メタンは水に溶けないので動物の血液中に吸収されることはなく(水素は多少吸収されるらしい、これが動物にとって意味を持つかどうか、現在議論が分れている)ガスとして空気中に放出される、近年ウシのゲップが温暖化の原因として目のカタキにされてるのはそういうわけだが、ウシやヒツジに限らない、嫌気性細菌とメタン菌はどんな大型動物だって(たぶん)腸内に飼ってるのである(鳥はどうか知らない、ヤツらは腸管短いから)

またそれでもって空気中のメタンがどんどん増えるかと言えば、メタンと酸素を使う(必ずしも純酸素じゃなくてもよいらしいのだがよくわからん)菌もいてメタンをCO2に戻してくれてるからさほど心配することはないのじゃないか、ウシやヒツジ(やヒト)の腸管からメタン菌を減らそうと思っても、これは(たぶん)ホニュウ動物よりはるかに古い生態系なんだからうまく行かないというか動物(ヒト含む)の健康によろしくないのじゃあるまいかと愚考する次第なのであった

地球は生物の惑星、地球の環境は全ての生物が協力しあって作っている、完成した生物の先祖が宇宙から降って来たとか、人類が宇宙船で(あるいは他の惑星で)生きられるとか考えられるヒトを私は理解しがたい



シュレックフォーエバー

2010-12-26 19:13:32 | 映画

半年前から楽しみにしてたのになかなか時間をとれなかった、今日ようやく行って来たのだった(こちら)

冒頭、シュレックは家族と友人たちに囲まれて平凡で幸せな日々を送っているのだが、子供の世話が忙しい上に村のヒトたちの相手もしなくてはいけない、怪物としてこれはどうなのか、一日でいいから独身時代に戻ってみたい-と思った時、邪悪な小人のランプルシュティルツキンが現れて取引をもちかける、小人のネライは何なのか、一日だけのつもりで異世界へ飛ばされたシュレックの運命は?

異世界ではかの小人が独裁者になってるし、なぜか怪物がゴロゴロいてフィオナ姫はその女頭目、おかげでシュレックは全然目立たないワンノブゼムになっちゃう、キモカワイイ二匹は健在で、ドンキーは魔女たちにコキ使われ(どうやらマゾっ気があったらしい)、ネコはフィオナに飼われて思いっきりデブになっちゃったけどウルウル眼の威力はさらに増してる-てなところ、ここまで来ればその先どうなるのか見当つくよね(つかないって?だったら見てちょ)

私ごときに先を読まれるようなストーリーじゃダメってことは別にない、めでたく完結してよかったと思う、でも・・・・キモカワの二匹にはまた会えるとよいな-とも思わんではないかも

12/27付記-よく考えたら(考えなくても)3Dだった、3Dメガネを持って行っても109はまけてくれない、しかしこれで400円増しとはアコギだぜという程度の飛び出し方だった、「ワンピース」の予告が一番飛び出しまくってたかも、でももう3Dに釣られて見ることはないな