事件記者のページ

遠い昔のTV番組を再現しようというムチャな試み

大山鳴動鼠ゼロ匹

2007-11-29 18:42:12 | ニュース

 我がライトモチーフの一つ、特に出典というものはない(元ネタはもちろん「鼠一匹」だが、何とローマの詩人ホラティウス-さらに元はギリシアの諺-だそうである、おっどろいたー、どんな事件だったんだろね?)、自分のオリジナルで、高校の頃からマスコミのいろんな騒ぎ-特に贈収賄とか選挙違反とか-に使ってたのだが・・・

 数日前、防衛省騒ぎのニュースを見ながら
私「これまた鼠ゼロ匹になりそう、いや考えてみるとゼロ匹てのは変だな、鼠が百匹出ればいいのかってんだ?(それはまあ、かなりショッキングかもわからんが)」
家人「ゴキブリだろ」
私「大山鳴動ゴキブリ一匹?あ、そんならいいね、けどマウスでもゴキブリでも衝撃度はあんまし変わらんような気がする(マウスは小さい)」
 ノミ一匹とかね(ノミだって十匹となれば大変ですよ-落語「お神酒徳利」)・・・・

 昨日元次官逮捕、この人は鼠?他にも鼠出るのかな?
 それとももっと大きな騒ぎに・・・私はならない方に賭けとこう、負けても別に損ないし(勝ったら得するわけでもないが)


復活?

2007-11-27 22:31:50 | ブログ

 Googleで当ページの最初の記事「事件記者をご存じですか?」が2位に浮上しています。あれからいろいろ情報が更新されたんだがなあ・・・ともあれ「事件記者」を検索して訪ねてくださった方が増えたようなのは、気のせいかもしれないけどうれしい。HPをクリックしていただけるとさらにうれしいけど、どうなのかな?

Wikipediaは4位-全く機械の考えることはわからん、けどまいっか、この情報ほぼ正確だもんね。

今本業がメチャ忙しいのでこんだけ


金色夜叉4

2007-11-25 18:35:45 | 本と雑誌

「嵐が丘」を補助線にすると昔から言われている「金色夜叉」のいろんなナゾが明らかになるのではないかと思います。

1.貫一はなぜ居候なのか?近所に住んでいる、あるいは親どうし仲がいいということでも別に問題はないハズ。飲めないのに飲んで帰って宮さんに介抱されたり、この二人はとっくにできてると思われて当たり前の状況なのに富山が全く疑わないのはなぜ?
2.宮さんはたかが300円のダイヤに釣られるほど安っぽい女ではないハズなのに、なぜあっさり富山との結婚を決めたのか?決して親の命令ではない、「お前が嫁きたいと言うから」とおっ母さんが言っている。
3.それほどホレあった二人が、なぜさっさと駆け落ちしなかったのか?
4.理性的な秀才の貫一が、なぜ女に振られたくらいで夜叉と化したのか?

 以上全ての答えは「元ネタがそうなってたからしかたない(五七五)」なのですね。
 しかし設定は借りたけど、作者としての資質も住んでる環境もイギリスのエミリー・ブロンテとは天と地ほどに違う日本の紅葉山人が、その後の展開まで同じにできるわけはない。
 宮さんは死なないし(健康そのものだったキャサリンが妊娠した途端に正気を失って子供と引換えに死ぬ-これって元ネタ最大のご都合主義じゃあるまいか?)、貫一にホレるのは海千山千の人妻(復讐のために結婚するなんて、そら絶対卑怯だよ、エミリー?)、また天涯孤独のヒースクリフと違って貫一には心配してくれる先輩同輩もいる、何と言うか物語が外の世界へ広がることになったのでした。

 でもそうは言ってもほんと、作者が死ななかったらこのお話、どうなってたんでしょうね?凡人には見当もつかないなあ・・・・


嵐が丘2

2007-11-24 21:09:37 | 本と雑誌

http://www.gutenberg21.co.jp/wheights.htm
 前に読んだのは高校の時だったハズだから四捨五入して40年ぶりの再読、思ってたよりずっと読みやすくて、よくわかる普通の意味で面白い小説だと思う、サマセット・モームがあんまし評価してなかった(あの頃は自分も同感だった)後半部分も別に退屈ということはない-やっぱ子供にはわからんことがあるのか、前の訳文(河出書房)がよくなかったんだろか・・・

 舞台は嵐が丘とスラッシクロスから一歩も出ないし、登場人物もその2軒の家の住人だけ、その中でただ一人の異分子であるヒ-スクリフは大胆で行動的で、本来なら読者の共感を得られるキャラ(「モンテ・クリスト伯」や「八十日間世界一周」みたいに)のハズなのに、なぜか死ぬほど根性悪なハッキリ言えば「ヤな奴」だし、彼が死ぬほどに恋するキャサリンはやたらにカンシャク持ちで何を考えてるのかよくわからない。

 だけど世間が狭いからって、また登場人物に感情移入できないからって、それが小説の欠点にはならないよね。この主人公たちは作者にとっても-自分の分身であるが故になおさら(とサマセット・モームが言っていた)-愛憎半ばな存在だったハズ、読者は彼等のドラマティックな運命を客観的に楽しめばよいのだ。

 とは言え、これはちょっと年をとらないと楽しめないかも、「氷点」の陽子がやたらに感激してたけど、あれは作家三浦綾子さんの感想-というか作品評価-だったわな・・・あ、そっか、なるほど-と、何かわけわからんくなったから今日はここまで


金色夜叉3

2007-11-23 16:37:16 | 本と雑誌

 宮さんをどうすればいいのか作者は死ぬまで決められなかっただろうと思います。
 金のために夜叉と化したとは言っても、貫一が人ならぬ復讐鬼になって鴫沢(宮さんの旧姓)の両親と富山を破滅させる-という元ネタそのままのストーリーを書くには紅葉山人はいささか常識人に過ぎたし、だからとて富山が宮さんの冷たさに愛想をつかして離縁し(すでに何となくそうなりそうな予感はあるけれど)、恋人どうしがヨリを戻してハッピーエンド-なんてことにもあっさりできるわけはない。貫一は今も宮さんを愛し続けているけれど、その宮さんは今はこの世のどこにもいない、嫁入り前の彼女なんですから(ああ、よくわかるなあ、その気持ち)。

 ついに宮さんは貫一の目の前で自害、それを見た貫一は喜んで彼女を許し、後を追って自分も死ぬ、生まれ変わったら今度こそ夫婦になろうと決意するのであった-「続・金色夜叉」はここで終わっています、これを見る限り(誰も言わないけど)やっぱり元ネタは「嵐が丘」だろうと思いたくなるわけなんですよね。途中のスサマジイ復讐譚がきれいすっぱりカットされて気が抜けちゃってるけど。
 え、そんな話聞いてない?でしょうね、夢オチ(貫一の)ですから。

 主人公が死んでしまえば終わっても文句ないだろう-とアタマでは思ったものの日本人のリアリスト、紅葉山人はイギリス人女性の書いた「男が恋に死ぬ」という結末に、やはり心からは納得できなかったのでありました-なんてね、見て来たようなウソを言う解説者・・・後ちょっとだけ続く