事件記者のページ

遠い昔のTV番組を再現しようというムチャな試み

↓ネタバレ全開

2017-02-28 16:11:54 | 本と雑誌
巻末のインタビューで作者(というか担当さん)がネタ割ってるんだからこれは反則にならんのじゃないかと思う、わざわざ読むヒトもさうないだろうし、どっちかと言えばこれは出血サービスかも(よけいなお世話だって?まーいーじゃない「猿の惑星」だって見てないヒトも知ってるハズだし、古い!)

ジェイクと奇妙な仲間たちはハヤブサの形に固まっちゃったミス・ペレグリンを助ける方法を探して島から小舟で本土へ向かう、約8キロ漕ぐのに1日がかり、Uボートと飛行船(に偽装した怪物)に追われながら湖の中にループを発見した、そこは奇妙な動物たちの隠れ家、アジソンと名乗る(しゃべれる)犬によればこのループを作ってたのはミス・レンというお年寄り、怪物に襲われた仲間たちを応援すべく数日前にロンドンへ行ったまま消息がないという、それではと彼らも汽車でロンドンへ(途中省略、あれやこれやでここまでがちょうど半分)、手がかりはセント・ポール寺院のハト(セント・ポール寺院を設計したのはクリストファー・レン!)、おりしもロンドンは大空襲の真っ最中、でもそのおかげで彼らを追って来た怪物が爆弾で殺されちゃうというハプニングもあり、みんなはハトの導きで19世紀のカーニバルにたどりつく、そこでは奇妙な仲間たちとミス・レンが氷の館に隠れていた、ミス・ペレグリンが人間に戻ったらジェイクの役割も終り、彼のいるべき場所はやっぱし21世紀のUSAだろうと本人もようやく納得したその時・・・・・

なんとみんながミス・ペレグリンだと思って連れて来たハヤブサは邪悪な怪物になってしまった彼女の弟カウルだった、形勢逆転、武装した兵士に追い立てられて仲間たちとミス・レンは21世紀のロンドンへ送られ、地下鉄でどこかへ運ばれようとしたところへどうやったものか犬のアジソンが現れてジェイクと恋人のエマを助けてくれた、2人と1匹じゃ多勢に無勢と思いきやそこには頼もしい味方(?)がいた、それは(祖父さんを殺したのと同じ)凶暴な怪物のホロウ、3日の間にジェイクはこいつを手なづける能力を得ていたのだ・・・以下次号

巻末インタビューによれば作者は「前作は写真にヒントを得てプロットを作ったが今回はプロットが先にあってそれに合う写真をみつけた」とのこと、確かにツェッペリン飛行船や瓦礫の山と化したロンドンやセント・ポール寺院のハトは必須だろね、だけどどう考えても写真が先でエピソードが後ってクダリも多いと思うよ、それが伏線になってるところもあるけど(カーニバルの奇妙な人々とか)面白いから採用したとしか見えん写真も多いのよな、まーいーけど

氷の館は実在(なのかトリック写真なのか)で何でも凍らせる能力の持ち主が作って襲って来た怪物たちも氷に閉じ込めたという設定、ヤツらのアジトを知りたいというカーニバルの仲間に無生物を生かす能力を持つ少年いわく「死人に口をきかせる方法ならありますよ」でもやらずじまい、さっさとやればよかったのに二番煎じはダメってか(前に一度やっている)
ホロウも凍っていた、こいつは人類より丈夫なので氷が溶けたら生き返ってみんなを追って来たのだ

怪物が何やら企んでることは明らかなのに主人公だけがUSAへ戻ってめでたしじゃ誰も納得せんよな、最終巻はインタビューも後書きも解説も何もなしなのでどうなるのか全くわからない、ただラストの写真は少年と少女が並んで去って行くというモノ、結局これだけは映画も採用したハッピーエンドなのかもね

オマケ-ループの場所を記した「時間の地図」みたいなものがあるらしいんだがそこではアフリカが未開拓らしい、人類発祥の地を残しとくとは・・・・・

ミス・ペレグリン続編

2017-02-26 23:20:35 | 本と雑誌
Hollow City買っちゃったのよな、今は在庫ありだけど2/15の時点では古書しかなかったから届いたのは24日の金曜日、はて原文を読めるかと思ったら意外と読める、と言っても2日がかりで前半(約200ページ)だけだが・・・

これは訳本出ないね、映画版で完結しちゃって続けようがないというタイプ、古いけど「大地」(パール・バック)を思い出した、ハリウッドの監督(いやたぶんプロデューサー)が映像化して映えるのは第一部だけと判断して思いっきりドラマチックに終わらせちゃった、後には続きようがなかった
これも同じ、台本作者(らしい)は続きがあるの知ってて「続けない」決意で第一部だけを映像化したんだよ
どういうことって今時間ないからとりあえずアップ、以下次号(ないかもしれない)

↓台本につっこめ

2017-02-25 08:47:37 | 映画
重ねてネタバレだから未読未見のヒトは読んじゃダメだよ

出だしとラストのバスシーン、言いたいことはわからんくもないけど自己満足って気もする、元はミステリなんだからミステリらしくやりたいよな(誰もテメエに訊いてないって?まーいーじゃない)

冒頭
(「にごり江」の回想シーン風にボカして)母親に殴られる幼女
妹の声「お母さんサイフから五千円盗ったって私を殴ったよね、私じゃないのに、あれお父さんだったんじゃないのかな?」
少年が飛び込んで体で妹をかばう
兄の声「悪い、犯人はオレだったんだ」
妹(現在)「・・・・・」

ラスト
(前の記事「オマエは誰よりきれいだ」の後)兄貴が警察を出ようとすると
刑事「週刊**(忘れた)の田中さんですね、宮村順子さんが殺された事件についてお聞きしたいことがあります」(一応丁寧語使ってるけど完全に容疑者扱い)

これでよいんじゃないのかな?

細かいツッコミ「台所のドアが開いてた」は夜というのに無用心過ぎ、元ネタ通り風呂場の窓から侵入すりゃよいじゃないか、実際にやる必要ない、言うだけならタダなんだから

娘は病院で治療中という、あれ死んでないの?と思えば弁護士いわく「脳に障害が残る可能性がある」そっかそら死ぬより悪いかもね、根性悪・・・と思えば結局死ぬ、兄貴は深刻な衝撃を受けた表情、妹はどう反応していいのかわからないらしい、ここは映画らしくてちょっとよかったかも

お母さんがまともっぽい(義理の娘に手を出したりはしなさそうな)男と再婚して小さな息子と3人普通に暮らしている、かなり不細工(ゴメン!)で娘に全然似ていない、これってだうなのかね、いやいかんこともないけど
弁護士「(妹は)実の父親に妊娠させられたのでは?」あ、そら思いつかんかった
母「あれ、ご存知なかったんですか?」兄妹の秘密知ってたんだ、でも言わぬが花かも

考えてみたら(みんくても)主役の2人が兄妹だって最初っからバレてる時点でこれミステリじゃないよね、そんじゃ何だって、何だろ?

ネタバレ全開

2017-02-23 12:34:04 | 映画
愚行録」未読、未見のヒトは読んじゃダメだよ、
まずは元ネタ、赤いニシンの群れる海
プロローグ-三歳の娘を衰弱死させたとして田中光子という女が逮捕された
1-話し好きのオバハンが近所で起きた田向(タコウ)一家惨殺事件について教えてくれる、聞くのはルポライターを名乗る(たぶん)男
2,4-奥さんの知合いいわく「彼女は上品できれいだったが天然なんだか無神経なんだかけっこう迷惑な存在だった」、大学(慶応)の同級生宮村いわく「夏原さん(奥さんの旧姓)は欲しくもないのにヒト(=自分)の恋人を盗ったり、美人の田中さんが気に入らなくて次々金持ち男のオモチャにさせたり、彼女が犯人でも驚かない」え、田中ってもしや冒頭の?と思うヒトは思う
3,5-夫の同僚と元恋人いわく「田向(早稲田卒)は平気で女を利用したり捨てたり、気に入らない人間を手段を選ばず追い出したり」でも女はそんな彼が今も好き、同僚によれば奥さんは専務の姪「あっそ」と読者は思う
6-宮村から夏原に乗り換えた(でもあっさり振られた)男いわく「犯人は宮村だと思った、彼女は先日通り魔に殺されちゃったけど」え、それホント?
インテルメッツォエピローグ-「お兄ちゃん」に向かって不幸な過去を語る女、母親に殴られ父親にレイプされ、そのオヤジが出て行ったあとジイさんの金で猛勉強して慶応へ入った、何とかいい男を捕まえて玉の輿に乗ろうと思ったのに・・・ということは君は田中さん、でもってお兄ちゃんってのは、そっか、さういうことだったのか
「そんな理由でヒトを殺すかよ!」ってレビがあったわな、ごもっとも、それ貫井作品の難なのだ、あっと驚く結末でありながら動機が弱いってことが

さて映画版、尺の都合で赤ニシン減少(ウザさも減少)、夏原と宮村が恋敵だったこととモテ男の田向が女の子を片っ端から捨てたことは残ったが、どっちもニセ犯人には弱いよね(それ言うなら真犯人はもっと弱いか)
田向家殺人事件を追う週刊誌記者の田中(フリーではなくサラリーマン)、上司は彼の妹が育児放棄で逮捕されたことを知ってて同情している・・・田中に存在感あり過ぎ、こいつが事件と無関係なわけはないと元ネタを知らない読者いや視聴者でも即思うんじゃないか?
弁護士が妹の精神鑑定を依頼する、ウツロな表情でひたすらしゃべり続ける彼女、これまた印象強過ぎ、こいつが何かやってないわけはないと誰でも思うハズ、こういうのはドラマの弱点(の1つ)よね、この役者がやるなら重要キャラに決まってるって思い込み(当たることが多い)、いや私はこの子初対面だったけど
兄ちゃん、わざとらしく(元ネタにはない)証拠の偽装するんじゃないの、これは遠からずバレる、そしたらせっかくかばったつもりの妹も捕まっちゃう(もう捕まってるけど改めて)一番アホなの君じゃん、もっともミステリは初めてという台本作者がこれで真犯人逮捕を暗示してるつもりなんだったら評価してもよいけど(上から目線)
関係ないが夏原役の女優さんは電王の姉ちゃん、あれがドラマデビューだったんださうだけどセリフが聞き取れんくて(あの頃はまだ字幕放送なかったもんな)ナゾめいた雰囲気だった、今も悪意が全く感じられない天然ぶり、いやよいんだよ、犯人には全然恨まれてないんだから(と劇中では言ってないけど読者は知っている)

最後に1つ、何とかして劇中で言ってもらいたかったセリフ
妹「私はブスだから男が逃げて行っちゃうんだよ」
兄「いや、オマエは誰よりきれいだ、これはオレがオマエの兄貴だから言うんじゃない」
さうまさしく客観的事実、文句なしの実写化成功、ホンモノがイメージ以上にきれいって珍しいんじゃないかな、だから兄貴よ、もうちょっと・・・・あ、それがラストシーンだったのか、でもそんでも「言わにゃわからん」のじゃない?
わけわからんヒトぜひ劇場で見てやってね

熊倉隆俊2

2017-02-22 08:59:06 | アニメ・コミック・ゲーム
もっけ」怪異の見方がユニークで楽しい
ヒョウタンナマズって普通はヒョウタンでナマズを叩く(うまく叩けるわけがない)というマンガみたいな図なんだがヒョウタンからナマズとは、またナマズの性格が奇想天外(と私は思った)、さう言えばこれ(鯰を叩く方)我が町の祭りに出るカラクリ山車(ヤマと読んでちょ)で一番凝ったモノなのよね、毎年楽しみにしてたもんだ
イナバヤマにそんな意味があったとは、岐阜市の金華山、別名稲葉山だけどネコは集まってなかったと思う・・・って字が違うわね
反転地(養老公園)をモデルにしてくれてありがと、もっとも私は行ったことないけど、あの町を見下ろせる場所は私の知ってるスポットのやうな気がする、気のせいよね

以上3巻まで(ソニーでは1巻無料)、まだ続くかも

追記-鯰山を検索したらちゃんと写真があった(こちら)、撮って下さった方(ホテルマンとのこと)感謝