■■杉浦日向子の江戸塾 - 江戸情緒に学ぶ 江戸遊郭のマーケティング 33
江戸のエコや風俗習慣などから、現代人は、エコという観点に絞っても学ぶところが多いと思っています。杉浦日向子の江戸塾から学ぶところは多く、話のネタとなります。エッセイ風というと大げさになりますが、独断と偏見で紹介してみたいと思います。
私がはじめて杉浦日向子女史を知ったのは、「お江戸でござる」というNHKの番組でした。お酒が好きで、飾らない人柄、江戸時代に生きていたかのような話しぶり、そこから江戸のことを知ると、われわれ現代人に反省の機会が増えるような気がします。
■■ 江戸遊郭のマーケティング 33
江戸時代のファッションの発信地は吉原と京都の島原の遊女立ちであったようです。さしずめ、吉原は、現代で言うと「パリコレ」的な存在でありました。
吉原というと遊郭のイメージが強いですが、そのようは娼婦街というよりは、現代のハリウッドのような、夢を生み出す所といえる程でした。
最上位の花魁(おいらん)は、ハリウッドの大女優と同じで、庶民は拝むような感じです。
吉原へは、遊びに行くと言うより、自分に磨きをかけるために行くようなもので、行く前にはかなりのプレッシャーがあったといいますから、われわれの常識は覆される思いです。
吉原に行くには、柳橋のあたりから猪牙船に乗って行きます。もちろん陸続きですから歩いても行けるのですが「粋」ではないのです。吉原に入る前から、その人の「格」が試されているのです。
そこに行く前にすでに出来上がっているので、すごい料理が出るのですが、ほとんど箸を付けないそうです。見栄の世界なのです。
江戸も宝暦年間(1751~64)位までは、花魁が華々しい時代でしたが、化政期(1804~30)に入った頃には吉原の権威は失墜し、高いばかりでそっぽを向かれてしまっていたようです。
吉原に代わって、実質を重んじて、品川や深川のほうに客足が変化をして来ました。
この頃、遊郭の世界にマーケティングが入って来ました。客を離すまいと割引制度やクーポン券の発効などが行われたといいますから、マーケティングが実践されていたと言っても過言ではないのかもしれません。
<続く> 次回掲載をお楽しみに
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