■■【世界経済の読み方】 東アジア経済は回復するのか? エッセンスをコンパクトにまとめました
日本経済とアメリカ経済ヨーロッパ、中国については、お手数でもそれぞれ独立したブログをご参照くださるようお願いします。
ここでは、それ以外の国の経済環境に関するニュースついて、独断と遍編でもって選択し、できるだけ公平・公正にお伝えします。その後に、私見を簡単に述べさせていただくこともあります。
ご参考にして下さると幸いです。
◆ 東アジア経済は回復するのか? 2012/12/21
今年も余すところ10日程になってしまいました。
総選挙でも、景気回復が争点になり、選挙直後には株価が上昇し、「安倍相場」なる言葉が出るほどです。自公政権で、本当に景気は浮揚するのでしょうか?
舵取りを一つ間違えば、インフレターゲットの2%が、そこに留まらずインフレになることも懸念されます。現にウォールストリートジャーナル紙は、自民圧勝直後に懸念を示しています。
安倍政権がアジア政策にどのように取り組もうとしているのかははっきりしませんが、これに先立ち、世界銀行が、日本を除く東アジア地域の経済成長率について発表しました。
2012年は、中国の景気減速の影響で去年より0.8ポイント下がって7.5%にとどまると見ています。一方で、来年は7.9%に回復するという見通しを示しました。
世界銀行は、タイが去年の洪水の被害から回復し、フィリピンでも高成長が続くなど、東南アジアの経済はおしなべて堅調なものの、世界第2の経済大国である中国の景気減速の影響が長引いていると指摘しています。
新しい指導部に代わった中国は、存在感を示すために、内需拡大に重点を置き、積極的な財政支出などで回復に向かわせようと最大の努力をするでしょう。
参考のために、NHKの資料を基に、国別の経済成長率予測をまとめてみました。
国名 | 世銀予測 | 各国予測 |
中国 | 7.9% | 8.4% |
インドネシア | 6.1% | 6.3% |
マレーシア | 5.1% | 5.0% |
フィリピン | 6.0% | 6.2% |
タイ | 4.7% | 5.0% |
ベトナム | 5.2% | 5.5% |
カンボジア | 6.6% | 6.7% |
ラオス | 8.2% | 7.5% |
ミャンマー | 6.3% | 6.5% |
東ティモール | 10.0% | 10.0% |
モンゴル | 11.8% | 16.2% |
◆ 韓国大統領選は日本にとってどちらが良いのか? 2012/12/10
大統領選を日本の衆議院選挙と同日に控えている韓国です。竹島問題でもめている昨今の状況を考えるとどちらが選ばれた方が日本にとって良いのか、関心が高まります。
一本化された野党のムン・ジェイン候補は、3候補時代に比べると闘いやすくなったといえそうです。革新といえるほどではありませんものの、保守に対しては批判的です。
その現れの一つが北朝鮮問題です。ムン候補は北朝鮮との関係改善に積極的です。それに対してパク・クネ候補は慎重な姿勢を見せています。経済支援をしたからと言って北朝鮮の姿勢が変わるとは考えられないということです。
対日本への姿勢はどうでしょうか?
与党のパク候補は「過去を越えて未来を見通す幅広い考え方も重要だが、何よりも日本の正しい歴史認識が必要だ」と述べました。
野党のムン候補は「未来志向のパートナー関係に発展させていくが、過去の歴史問題には断固として対処しなければならない」と述べました。
二人とも日本との関係の重要性は理解していますものの、韓国民の感情を考えて対日姿勢は変わらないようです。
◇ 2012年11月の世界経済 ←クリック
◇ 2012年10月の世界経済 ←クリック