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おばのお召しに八寸帯

2020-12-07 | きもの

一日一回、家にいるときは着物着る。寒くなるまでになるだけ着てみる。

本日は父方の叔母の形見のお召しです。帯は柄が気に入らないので、自分で裏返しに仕立て直した。

貰った時、赤いかなと思ったけど、最近赤も好きになったのでノープロブレム。

写真が悪すぎて見ていただくのも気が引けますが、こんな感じで。


着物にまつわるあれこれ。

祖父は子だくさんで、私は叔母が5人。生きているのはもう一人になったけど、これは三番目の叔母がなくなった後、私に回ってきた。

結城や大島は他の叔母たちが持ち帰り、残りが我が実家に。それをある時、もらった。他には絽の小紋が二枚と、紋のついた色無地。他のは着たことないけど、このお召しだけはたまに着る。

着るとかわいがってくれた叔母を思い出す。私が生まれたころはまだ家にいて、赤ん坊の私の面倒よく見てくれたとか。私は当然、全然覚えてない。

小学生のころは服を縫ってくれたりした。さらに時が経って、実父の葬式の時、私の喪服が着崩れているという。

「いや、これは着崩れとるんと違う。身幅が足りんようになっとるんや」と言って私の喪服と長じゅばんを持ち帰り、あっという間に縫い直して送ってくれた。

おばはデイサービスに行った先で脳梗塞になり、意識が戻ることなく、二年くらい病院にいた。倒れる前日には、叔母から電話があり、長話をしたところだった。いろいろ大変なこともあったけど、それも解決しそうと明るい声だった。

人の運命はわからない。怒ったり、喧嘩したまま次の日を迎えないよう、私も気を付けたいと思う。仲直りしないままに永の別れになることだってあるんだから。

おばに教わったことは何でもきちんとすることかな。洋裁も和裁も得意な人だった。当然この着物も自分で縫ったことでしょう。

着ていると優しかった叔母に包まれているような気がする。着物の効用、ここにあり。


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