美濃屋商店〈瓶詰の古本日誌〉

呑んだくれの下郎ながら本を読めるというだけでも、古本に感謝せざるを得ない。

瀧澤馬琴の矜持

2009年03月08日 | 瓶詰の古本

   読書の辞

   予書淫の癖あり。美服珍膳も我が願にあらず。詩歌管弦も我が願ひにあらず。楼台山水も我が願ひにあらず。只書一巻を得る時は一巻の益あることを覚え、百巻を得る時は百巻の益を覚ゆ。悔むらくは、若かりし時学ばず、且世路進み難くして書を購ふの余力なし。此故に僅に下流を撈りて、その源を得究めず。日は暮れなむとして道遠し。こゝをもて益なきに似たり。    

(瀧澤馬琴)

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