メキシコの隅っこ

メキシコの遺跡や動物、植物、人や風景などを写真で紹介してます

バラガン建築

2006-10-05 07:25:12 | 観光
ルイス・バラガン Luis Barragan(最後のaにアクセント記号)は
メキシコでも世界的にも有名な建築家です。
て、私はほんの一年ちょっと前にメキシコシティ在住の友人から聞くまで知りませんでしたが

何だか日本ではけっこう最近脚光を浴びて、
知ってる人も多いんですかね?

とにかく今回、友人が行きたいと言うことで、メールで事前に連絡を取って、
予約を入れて見に行ってきました。

しかしですね、コピーライトの関係で、内部では撮影禁止。
よって、外しか写真はありません。
こんなんです。



チャプルテペック公園の南にある、バラガン自邸。
ただの家やがな……

しかも前日、空が抜けたかというほどの大雨。
その翌日ですから、まあ雨は降ってなくても、
なんだかしょぼくれて濡れてるし~。

予約は数人まとめて入れるようで、
私たちと一緒に待つ観光客らしき人たちが、
どこかヨーロッパ人(ドイツ語かと思ったけど違いました)カップル一組、
日本人の男女三人連れ、
私たち日本人女性二人組み、
そして途中から合流したさらに日本人女性二人組み。
うわ、日本人だらけです。

メキシコ人だけど英語が達者(?)なお兄さんが案内役。
いや、英語もいいんですけど、やっぱりときどきわからん単語が~。
あの~、できればスペイン語でも解説してくれるとうれしいな~。
ウェイト、ウェイトっていうから何だろうと思ってたら wide だったり、
まあだんだん聞き慣れてくるとわかることもあるんですがね。

まずは、隣(上の写真では奥)のピンク色の家の庭へ。
この家はオルテガ邸と言って、やはりバラガンの設計だそうで、
庭だけ見せてくれるんです。
庭も撮影禁止。
同行の皆さんのなかには絵がうまい人もいて、スケッチしてました。
いいな~。

一応、こちらのサイトなんかに少し写真がありますので、
それを見てください。

隣のバラガン邸から、庭を覗いて楽しむように、
庭の木がいろいろと面白い形態にくねってたりします。
雨上がりということもあってか、いっそううっそりと静まり返った
緑の庭は、散策するにも不思議な風情がありました。

それからいよいよバラガン邸に入ります。
こちらは有名ですから、他でも写真を見ることはできるでしょうが、
同じサイトのバラガン邸のページをどうぞ。

狭くて片側が絶壁の階段や、
雨戸が左右だけでなく上下にも分かれていて、
すべてを緩めに閉めると光の十字が床や壁に落ちるという窓、
部屋ごとにピンクや黄色に鮮やかな壁の色、
そしてどの部屋にも置かれた銀の球体は、バラガンが座ったままで
後ろのドアから入ってきた人を見ることができるように配置されているとか、
何やら不自然に幅広くて高さがあまりないドアの縦横比率だとか、
背が高かった(192cm)バラガンだけが覗けるよう高く設置された小窓とか、
いろいろと面白いものがありました。



さて、それから皆さんそろって、案内のお兄さんに連れられて
ヒラルディ Gilardi 邸へ向かいます。

これまた外しか写真が撮れず。



また悪い癖で、木と家とどっちがメインかわからない撮り方してしまいました。
ヒラルディ邸は当然、後ろのピンクの家です。

普通の呼び鈴を押すと、エプロンをつけた普通のおばさまが
重そうな木のドアを開けてくれます。
入ったところは細長い狭い玄関で、
さらに奥へ進むと、フリホーレスを煮込むいい匂いがぁ~。
ああ、普通に人が住んでいるおうちなのね、と実感。

ですが、見学させてもらう空間は、普通どころか
とてつもなく幻想的。
このサイトの上から6枚目の写真見てください。

ずずいっと続く細長い廊下、右手には縦長の黄色いグラスがはまった窓が並び、
金色の光を投げています。

そしてその突き当たりに出ると、いきなりプール。
最初、プールに見えなくて、鏡を張った床かと思いました。

青く塗られた壁、真っ赤な立壁。
横から差し込む光がくっきりとそのコントラストを照らし出してます。

いや、それだけなんですけどね。
でも一見の価値ありの幻想空間でしたね~。

これもまた、こちらのページを参照してください。



お金払って見せていただいて、写真は撮れないこれら貴重品建築と違い、
サテリテにあるバラガン作品は、陽と風と雨に晒されてます。



サテリテってのは、メキシコシティ北西部にある衛星都市部分ですが、
その大通りのど真ん中にいきなり。

これは建築物ではなくてオブジェです。
写真は撮り放題、とはいえ、走っている車の中から、
お天気がどうであれとにかく今撮らねば!という状況。
ちなみにこの日の帰り道、暗くなった中で、
「ライトアップされてるからそれも撮りや!
 もうすぐやで! 用意はええか!?」

と運転しながら指示を出してくれるRさんに、
私も友人も、はいっ!と返事をしてカメラを構えたんですが、
残念ながらライトアップはされていませんでした。



けっこう鋭角が空に突き刺さる形象ですね~、これって。
もうちょっと鮮やかなお天気で撮れているのはこちらのサイトでどうぞ。

さんざん無断でリンク張りまくったこのサイトの、トップはこちらです。
ありがとうございました。

それから、ここにも訪問してくださるtengo hambreさんのブログにも
バラガン作品がいろいろと紹介されています。
勝手にリンク張ってしまっていいかしらん?
一応、バラガンカテゴリだけ。
でも建築家でもあるtengo hambreさんのこのブログにはいろいろと他にも
興味深い住宅や建築物が紹介されてますので、皆さんぜひどうぞ。
(tengo hambreさん、すみません、不都合でしたら削除しますので)



バラガンの建築物は他にもいろいろあるようで、
特にトラルパンの教会は面白そう。
またいつか行ってみたいな~、と思いつつ、
実はもうひとつ面白かったのが、
このバラガン邸の向かいのおうち。

入れるのを待つあいだに、友人がいろんなアングルで写真を撮ってたんですが、
ふと見ると、よそのおうちの門から何やらじぃ~~っと撮ってます。

こらこら、人様のおうちを勝手に覗いていいの?

と近付いてみて爆笑
私もこれはどうしても撮りたいぞ!
というわけで、一緒になって撮ってしまいました、人様の家の庭です。



無機的な美しさのバラガン作品とは、これまた対照的な……(笑。


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10 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
おぉ! (mie)
2006-10-05 10:23:13
恥ずかしながら、この建築家のこと知りませなんだ。「普通の家だ!」なんて思いつつ見てびっくり。想像できません~~。素適、素適、素晴らしい!…実は夢の一つが、青と黄色の家を建てること。これは、日差しの強いメキシコならではでしょうが…。垂涎の的となりそうです。



しかしあのオブジェ、一瞬カラフルに彩られた香港かと思いました(笑)あんなビル群ありましたよね~。
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超々有名です (alicia)
2006-10-05 11:20:13
日本では、フリーダ・カーロと同じくらい有名だと思います。(って、私がサボテンとテキーラ以外に知ったメキシコがこの2つなので、勝手にそう思ってますが)

でも、メキシコ人の友達に「連れて行ってくれ」と頼んだら、「知らん」と言われました。

で、ルイス・バラガンの「プールのあるダイニングルーム」は、吉永小百合の液晶TVアクオスのCMで使われてましたから、更に知名度が上がったんじゃないでしょうか。
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NHK (やまこ)
2006-10-05 12:39:44
NHKでも『ルイス・バラガン』の特集番組をやってましたよッ!!!!バラガン邸も確か映してましたね~~!!!!地●の歩き方にも巻頭ページにどどぉ~んとバラガン邸や他の彼の建築物が載ってるし…日本でもかなり注目されているということでしょうか…ちなみに、私はバラガン邸には足を運びませんでしたが…(笑)Satelite Towers の前は何度も通り過ぎましたけどねッ☆☆☆
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Unknown (くさこ)
2006-10-05 15:52:51
aliciaさんのコメントに書かれていますが

アクオスのCMの映像はバラガンの作品だったんですね~



相方がバラガンの建築した家を見に行って

「とても、よかった。よかった。」と

絶賛していたのを思い出しました。

パンフレットがあるのであとでゆっくり見ようと思います。

私はあんまり興味がなかったんです・・・
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Unknown (高校生k)
2006-10-05 21:16:00
英語で案内...耳がイタイ。

(テストもうすぐなんで笑”)



メキシコシティ北西部。

その大通りのど真ん中にいきなり。

・・・コレですヵ!!!

何コレ!?

無駄ぢゃナィですか?

こんなに大きなオブジェは、

本当に必要なのか!?



最後の写真...

猫ぉぉぉ!!

5匹で良いんですかね?

コレは凄い...

ちょっと、惚れましたw

猫と写真(を撮った亀さん)に。
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お、やっぱ有名ですか~ ()
2006-10-06 07:35:55
>mieさん

ね~、外からは想像もできない空間でしょ?

すごく面白かったですよ!

青と黄色の家、いいですね~。

でもそれ、やっぱり建てるんだったらメヒコでしょう(笑。

いつかその夢叶えてください!

写真撮りにいきます!(笑

サテリテ、香港かぁ~、言われてみればそんな気にもなりますね(笑。



>aliciaさん

う……、そんなに有名なんですか~。

メキシコシティでフリーダとディエゴ知らないメキシコ人はいないだろうけど、

バラガン知らない人はいっぱいいそうです。

私もサテリテのタワー、昔見てたんだけど、知りませんでしたしね~(苦笑。

日本はCMとかテレビで使われると、あっという間に情報が広まるところがすごいですよね。



>やまこさん

そうそう、私もこないだ弟が置いてった『地球の歩き方』でメールアドレス知って、

そこから辿って連絡取ったんですよ!

「日本でも」有名、じゃなくて、「日本では」有名、なのかもな、

とちらっと思ってしまいました(笑。

でもメキシコの偉大な建築家であることは間違いないですね。

メヒコのフランク・ロイド・ライト、なんちって~(笑。



>くさこさん

パンフレットお持ちなんですね!

くさこさんは行かれなかったとは、ちと残念。

またメキシコにいらっしゃることがあればぜひどうぞ。

建築に興味のない人でも、あの不思議空間は体験する価値あると思います。



>高校生kさん

英語のテスト、もうすぐなんですか~。

体調整えて、頑張ってくださいね。

私も高校のころ英語って大ッ嫌いでしたね~(笑。

英語圏に行くことにならなくてよかったです。

サテリテのオブジェ、うーん、必要とか考えちゃダメなんでは?(笑

ゲージツ品ってのは、なにかの役に立つと、

その時点でゲージツではなくなるんだと……たぶん(笑。

だからね、役に立たない猫たちもゲージツですよね。

ええと、もっといると思いますよ。

ルーフの上にすでに5匹います。

手前に二匹、そしてガラス越しですが

ボンネットにも一匹。

見つけた友人に、拍手送ってあげてください(笑。
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Felix Candela (忍者)
2006-10-06 14:49:12
最近バラガンが持て囃されていますが私は斬新なデザインと特異な構造 作品の数からフェリックス キャンデラの方が世界遺産に適していると思ってます



DFにも数多く存在しクエルナバカにも有りますので御覧になった方も沢山居られるでしょうが1日掛けて廻って見るのも一考でしょう

http://www.epdlp.com/arquitecto.php?id=31
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知りませんでした ()
2006-10-07 05:50:40
>忍者さん

まあ私はバラガンだって去年ようやくその名前を知った程度ですから

建築家の名前などまるで知らないといったほうが早いんですが(笑、

フェリックス・キャンデラ? カンデーラ?という人も初耳です。

上のリンク、残念ながらページが見つかりませんでした。

が、広場のほうにアップしていただいた写真、

この教会なら知っています。

シティには(というかメキシコには)けっこう奇抜な教会がありますよね。

調べてみたら、それぞれ有名な建築家の作品だったりするのでしょうか。

私が気になっているのは、鉄道駅近くにある三角の教会なんですが……。

キャンデラ、調べてみたらスペイン生まれなのですね。

http://rronline.tripod.com/hws/candela.jpg

こんな画像が見つかりましたが、

これってシティの東のほうにあるPalacio de los deportesでしょうか?

これもキャンデラの作品? 知りませんでした~。

忍者さん、また面白いお話をありがとうございます!
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palacio deportes (忍者)
2006-10-07 06:54:24
この建物は68年のオリンピック施設として建てられました 当初屋根は黄金色に輝き常に飛行機からも直ぐに判りました今はくすんだ色になってますね



フランク ロイドで思い出しました彼が世界一美しいと絶賛した チュニジアのHammametのルーマニア人富豪の為に建てた別荘を見に行った事があります



チャーチルが訪れたりロンメル将軍の宿舎になったりしましたが自然に融け込み簡素な建築ですが

吉永小百合のテレビコマーシャルにピッタリの感じでした

それよりも6匹の猫の方が気に入ってます!!
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黄金色!! ()
2006-10-08 08:08:21
>忍者さん

今はすっかり赤茶色ですよね。

そうか、オリンピックのときに建てられたのかぁ。

以前私がシティでいつもお世話になっていたマンションも、

当時オリンピック選手たちの宿舎として建てられたものだそうで、

小さいながらもバスタブがあったりしてびっくりしたものです。

忍者さん、チュニジアにも行かれたんですか!

そのライト言うところの世界一美しい別荘、見てみたいものですが……(よだれ。

猫ちゃんたち、いいでしょう? 8匹いると思います。

みんな幸せそうで羨ましい(笑。

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