メキシコの隅っこ

メキシコの遺跡や動物、植物、人や風景などを写真で紹介してます

アステカスタジアム

2006-02-02 10:42:28 | 観光
シティではいろいろ楽しいことがありましたが、
お友達と会った話などは、写真もそうそう公開できませんし、
となると、やはりまず公表できるのはこれ!

アステカスタジアムです。
メキシコで最大、
世界ではブラジルのリオデジャネイロにあるマラカナンスタジアムに次いで二番目
(データがもしかすると古いかも?)。
収容人数は、データによってまちまちだったりしますが、
メキシコサッカー協会のサイトにある数字だと、10万4000人となってます。
でも12万とか15万という説も。

さて、私ひとりじゃとても行けなかったんじゃないかと思いますが
(チケット購入に始まり、どこからどう行くのか、どこから入って席はどこなのか……)
今回は幸運にもサッカーを通じて知り合った友人と、その彼氏とがすべて手配し案内してくれました。


トップの写真は、これは巨大なSushi Itto、じゃなくて、
アステカスタジアムのロゴなんでしょうかねえ?
どう見ても、日の丸っぽい。

そしてその前の広場には、もう、これでもか、と言わんばかりに屋台が並んでいます。
このスタジアムをホームとし、この日の試合をするチーム「アメリカ」の
ユニから旗からぬいぐるみから、ありとあらゆる商品が。
鮮やかな黄色と爽やかな青が、アメリカのチームカラーです。

よく訊かれるんですが、なんでメキシコのチームなのにアメリカ?
ってのは、私もメキシコに来る前に似たようなことで不思議に思ったんですが、
メキシコ人がアメリカと言うと、合衆国(USA)のことではなく、
アメリカ大陸、南北を指すことが多いです。
よって、このチームのロゴには南北アメリカ大陸がデザインされています。

さて、スタジアムの写真を撮って喜んでいた私に、
友人の彼氏が言いました。
「カメラ持って入れないよ」
ええ~~!?

チアパスのスタジアムでも入るときに難癖つけられたんですが、
それはあくまでも難癖。
まさか本当にダメだとは思ってませんでした。
おまけに私は替えの電池まで持っているという念の入れよう……

電池は、その彼氏がスニーカーの土踏まずに押し込んでくれて、
「歩きにくいよう~」と言いつつもまあどうにかなりそう。
でもカメラ本体は小さいとは言え、どうしよう?
幸い、最近ちょっと痩せたのでズボンの腰周りが緩い。
そこに突っ込んでみましたが、いやあ、シャツを被せても露骨にわかるよ。

パンツの中が一番確実安全、というんですが、お手洗いにでも行かないとさぁ~。
警官がいっぱい立って見てる広場の真ん中じゃちょっと……。
で、靴下に突っ込んでくるぶしの辺りに固定し、ズボンを被せてみました。
うん、これなら行けるかも。

見ていると「荷物預かります」の屋台もあるんですが。
そんなところに預けるの、不安だ……。

まあ今日の試合は、比較的おとなしい組み合わせなので、
セキュリティもそんなにピリピリしてないし、様子を見てみよう、
ということで、鉄柵で列を作るように区切った入り口へ。
チケットのバーコードを読み取る機械が作動しません!
時間はたっぷりなので焦らずに。
ようやく読み取ってもらえて中へ入ると、
セキュリティのお兄さんお姉さんたちが身体検査。
バッグの中を軽く覗き、両手を広げて全身チェック。
両足を撫で下ろされたときには、もうバレたかと思いましたね

でもどういうわけだか、はいいいですよ、と通してもらえました。
それでも、中には随所随所にセキュリティのおじさんたちが立っていて、
巨大なスタジアムの外側をぐる~~~っと歩いて、
どうにか人けのないところでカメラと電池を取り出し、バッグに収めました。

で、結局こうして持って入ったカメラも、見つかったら取り上げられるか自分が放り出されるか。
ということで、小心者の私はこっそり取り出して写真を撮る、ということもできず。
でも試合が終わると、見ればカメラを持ってる人、うわ、ここにもあそこにも。
みんな撮ってるし~。
というわけで、最後に勇気を奮ってそそくさとカメラを取り出し、
決死の覚悟で撮った写真が、これ。



もう、選手たちも帰ってしまって、誰もいませんが……。



こちらはまだ、ゴールの後ろに広げる選手たちの出入り用トンネルを片付けてます。
ゴール裏の応援団の座席には、アメリカのロゴがでっかく描かれてます。

感動したのは、ハーフタイム中の余興として、タカを飛ばしていたこと。
アメリカのマスコットはワシなんですが、あれはタカだったと思うなあ。
鷹匠がフィールド中央に立って、紐をつけたサッカーボールを振り回してそのタカを操ってました。
タカは、3万人とあとで新聞で確認したスタジアムの観客が見る中を、
悠然と輪を描いて飛び続け、徐々に下降して、ふわりとフィールドに下りたのでした。

試合はね、面白かったです。
友達の彼氏は根っからのアメリカニスタ(アメリカファン)。
私たちの周囲も、一家そろって、爺ちゃん婆ちゃんから哺乳瓶をくわえた孫までがアメリカの応援をしてます。
うーん、この年齢からアメリカニスタとして育てられたら、筋金入りだわなあ。

けれども私と友人は、どちらかと言うと相手チーム、パチューカの応援をしてました。
GKがカッコいいから!? ま、私はね(GKマニアです)。

で、あげくにアメリカ、負けちゃいました。
いやあ、さすがにホームで、あれだけの応援を受けながら勝てない、ってのはかわいそうなもんです。
ファンもけっこう厳しくて、負けこんでくると黙り込む人も多かったですが、
まじめにやれ~!とブーイングを飛ばす人もいて、決して甘やかしません。
最後の最後で同点に追いついたかと見えましたが、オフサイドを取られて無効ゴールとなりました。

チケットを取ってもらった席が、フィールドを全部見渡せるいい席だったこともあるでしょうが、
テレビと違ってどこでも見ることができるので、
見逃すシーンもある代わり、気になる選手や喧嘩の様子などをじっくり見ることができて、
やはり生観戦なりの楽しみがあります。

シティに住んでると、こんな試合が好き放題見られるなんて、いいなあ~~~
でもきっと、本当に住んでいたら、
いつでも見に行けるわい、とか思って行かなかったりするんでしょうな、無精者の私は。
たまに行ってこんな試合を見られるのは、無上の喜びですね。
いや、幸せな一日でした。