パラノーマル・アクティビティ / Paranormal Activity

2010-01-02 | 映画



今回は、2009年の一番話題のホラー作品「Paranormal Activity パラノーマル・アクティビティ





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2009年全米で、いろいろな意味で一番話題になった作品のひとつ。
先ず、制作費が150万円以下で、下手すると学生の自主作品より安い。
そんな作品が、アメリカのAmerican Film Marketという映画祭で絶賛を浴び、パラマウントがその権利を買い取る。
当初はお金をかけて作り直しをする予定だったが、スティーブン・スピルバーグから原作の恐怖を超えることは不可能と判断され、そのままの公開に踏み切る。
これといったの宣伝もないまま、2009年9月25日から12の映画館で上映をはじめたが、あまりの反響に10月9日には159館まで広がる。
このあと、少し宣伝がテレビで流れ始める。
その予告編は、この映画を観て恐怖する観客を写すだけの、斬新なもの。
結局、1館あたりの興収は、オープニング週末で、あの「タイタニック」につぎ、歴代2位。
オープニング週末の興収は9億円をあげ、200館以下では歴代1位の記録をうちたてる。
アメリカンドリームな作品だ。

監督、出演者は、もちろんみんな無名。
監督のオーレン・ペリは、19歳でイスラエルからアメリカに来た、ゲームプログラマーらしい。
主演のカップルのミカ(男性)とケイティは、本名がそのまま役名に使われている。
もちろん2人とも経歴など、どこにものっていない。

サンディエゴで同棲中のミカとケイティ。ミカは、デイ・トレーダーで、ケイティは学生。
ケイティは昔から霊感が強く、最近も寝室で何かを感じて不安になっている。
それを見かねたミカが、ビデオを手に入れて2人の寝室を一晩中録画して何が起きているのか調べ始める。

2人の演技がとても自然だ。特に喧嘩をするシーンがいい。
これ1作で終わってしまうか、この人気を元に役者の道が開けるか、楽しみだ。
ケイティは、十分通用すると思うのだが。

映像は、最近流行のハンディカメラで手ぶれのある画像が臨場感を与えている。
そのカメラで、観客は2人の寝ている夜中のベットの早回しをずっと見せられる。
そして、そこに何かが写りはじめる。
この作品は、間というのをとても上手く使っている。
その間を効果的にしているのが、ひかり、影、音だ。観客を驚かす大音響ではなく、聞き耳を立てたくなる音だ。
そして沈黙。
かなり長い沈黙の時間を観客に与える。監督として勇気のいることだと思う。
この沈黙のとき、観客は次に起こることに恐怖する。
これがすごく怖い。
そう、この作品の怖さは観客自身が作っている。
こういう恐怖作品は日本人向きだと思うので、是非映画館で自分が作り出す恐怖を味わって欲しい。

パラノーマル・アクティビティ - goo 映画
パラノーマル・アクティビティ - goo 映画


トリビア
スピルバーグの助言で、エンディングはオリジナルとは変えられている。
(僕は、ひょんなことから、オリジナルバージョンを観たが、やはり今の方が数倍いい)

作品の舞台は、全て監督の家。

パラマウントは、続編の計画があることを発表している。

2人の役者の出演料は、500ドル。但し、ただ今再交渉中。

10日間で撮影され、監督のパソコンで編集された。

当初の予算は10,000ドルだったが、オーバーしてしまい11,000-15,000ドルになってしまった。


ミカとケイティのインタビュー(どうもいろいろオファーがあるらしい)



ミカとケイティのインタビュー(インターネットを使った新しい宣伝方法)

パーフェクト・ゲッタウェイ / A Perfect Gataway

2010-01-02 | 映画
今回は、ミラ・ジョヴォヴィッチ主演のハワイを舞台にしたサスペンス「A Perfect Gataway パーフェクト・ゲッタウェイ





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この作品は、ほとんど何の予備知識もなく、映画館到着したとき、一番最初に観ることの出来る、上映時間だった作品。
映画が安くて、気取らないアメリカならではの、贅沢な選択方法だ。

監督は、「リディック」のデヴィッド・トゥーヒー。どちらかというと脚本家のようだ。
脚本家としての次回作は、僕も楽しみにしている、「イタリアン・ジョッブ」の続編、「ブラジリアン・ジョッブ」だ。
主演は、発音のしにくい「バイオ・ハザード」のミラ・ジョヴォヴィッチ。彼女は今「フォース・カインド」という話題のホラー作品に出ているが、見逃してしまった。
彼女の相手役にスティーヴ・ザーン。この人は、日本未公開のジェニファー・アニストンと共演した「Management」で、いいキャラを演じていた。笑うとくしゃおじさんみたいだが、演技力のある役者さんだ。
そして「ダイハード4.0」で天才ハッカーの悪役を演じたティモシー・オリファント。

クリフ(スティーヴ・ザーン)とシドニー(ミラ・ジョヴォヴィッチ)は、新婚旅行でハワイにきていた。
友人からのビデオメッセージで、祝福された2人が描かれている。
そして、カウアイ島に渡り、2日間歩かないとたどり着けないハワイで一番美しいといわれるビーチに向かう。
途中彼らの車をヒッチハイクしようとしたケイルとクレオとちょっとしたいざこざを起こす。
ここでケイルの乱暴さがクローズアップされている。
そのハイキングの途中で、軍隊にいたことのあるニック(ティモシー・オリファント)とジーナのカップルと知り合う。この2人がわりとワイルドな雰囲気をかもし出している。
4人は一緒にビーチに向かうことにするが、さっきのケイルとクレオに出くわし、また因縁をつけられる。
そんな時、クリフはオアフ島で若いカップルが殺され、犯人はカウアイ島に渡ったというニュースを知る。

登場人物は6人しかいない。
その中の2人が犯人という事は、かなり前半に明らかにされる。
脚本家としての監督が、観客に対して挑戦を挑んだ作品だ。
ただ、少し反則技も使っているが。
あとから考えると、それぞれの会話もかなり考えられているが、それでも軽い反則気味なのは否めない。
そんな中、途中で2人が圏外にいってしまう。これも脚本の大冒険だ。
美しいハワイの風景と、緊張感のある謎解きストーリー。
僕は、予想外に楽しめた。
いろいろ複線が張られていて、小道具も上手く使われている。
そして、謎をいつまでも引っ張るのではなく、3分の2を過ぎたところで、一気に犯人を明かし、そのあとは犯人との息詰まる追跡劇になっている。
そして最後に、ちょっと「バイオ・ハザード」を出して、ラブストーリーを入れて、上手くまとめている。
とてもいいテンポのお勧め作品だ。


パーフェクト・ゲッタウェイ - goo 映画
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