花耀亭日記

何でもありの気まぐれ日記

密かに楽しみ「ジャコメッティ展」(国立新美術館)

2017-01-08 02:10:53 | 展覧会

実は、国立新美術館「ジャコメッティ展(仮称)」を密かに楽しみにしている。

・期間:2017年6月14日(水)~9月4日(月)

・会場:国立新美術館 企画展示室1E

2012年春「イタリア美術プチ縦横断旅行」から(ちょっと長くなるが)一部を再録したい。

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・ラヴェンナ市立絵画館(Museo d’Arte della citta di Ravenna)

「Miseria e splendore della Carne Caravaggio, Courbet, Giacometti, Bacon...」展

この展覧会はロベルト・ロンギの弟子で評論家ジョヴァンニ・テストーリ(Giovanni Testori 1923-1993)に捧げるものだった。このテストーリおじさんはミラノ近郊出身でロンギの弟子だから当然カラヴァッジョ研究もしている。テストーリがロンバルディアの画家たちを愛し、カラヴァッジョを通じて、現代に至る画家たちを批評した軌跡が展示されたとでも言って良いだろう。やはり、クールベやジェリコーはわかるし、現代に至ってのサザーランドやベーコンへ受け継がれていった共通項は「リアリティ」なのだよね。今回私的になるほど!と思ったのがジャコメッティだった。並べてみると、ベーコンはジャコメッティとサザーランドに影響を受けているのではないかと思ってしまった。それ以上にジャコメッティって凄いかもしれない。

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アルベルト・ジャコメッティ(Alberto Giacometti, 1901- 1966年)の彫刻は以前にも観ていたが、この展覧会で彼の「絵画」を初めて観た。ああ、凄いなぁ!!と、何と現代美術苦手の私が思ってしまった。ジャコメッティの描く対象へと鬼気迫るエネルギーが絵の中に凝縮していたのだ!!

また、例えば、フランシス・ベーコン(Francis Bacon, 1909 - 1992年)作品と、ジャコメッティの肖像画作品を見比べてみると、美術ド素人眼ではあるけど(汗)、ベーコンの空間構成も含めてジャコメッティの影響が見られるように思うのだよね。 

更に、去年の初夏、ローマのヴィラ・ジュリア(国立エトルリア考古学博物館)で、細くて長いエトルリアの人物彫刻を観て、ジャコメッティの彫刻みたい!と思った。

 

それで、Wikipediaでジャコメッティをチェックしたら、「なお、古代イタリアのエトルリア文明にも細長く引き伸ばされた人物彫刻があり、それとの関連も指摘されている」とあり、やはり!だった。 

と言う訳で、今回の「ジャコメッティ展」は、気になるジャコメッティ勉強ができる良い機会だし、もしかしてベーコンとの関わりについてもわかるかもと、現代美術苦手の私も密かに楽しみにしているのだ(^^ゞ



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