花耀亭日記

何でもありの気まぐれ日記

CINNAMON

2005-03-23 01:56:23 | 音楽
花耀亭はロック好きです。1990年2月、仙台からはるばる熱海のMOA美術館に尾形光琳「紅白梅図屏風」を観に行ったのも、実は東京ドームでのローリング・ストーンズ来日公演との抱き合わせ上京でした(^^ゞ

ところで、ストーンズは未だ現役で頑張ってくれていますが、同じくロック史上に名を残すレッド・ツェッペリンはドラムスのJ・ボーナムが事故で亡くなり解散してしまいました。ギターのジミー・ペイジは指もすっかりドラエモン化してしまい、昔日の演奏を期待するのも夢のまた夢…(^^;;;
ところが、日本の名古屋に、大胆にも当時の演奏を再現してしまおうと結成されたCINNAMONというZEPコピーバンドがあるのです!
http://www.renai.gr.jp/user/stairway/
仙台に居た時、花耀亭もCINNAMONライヴを観に行き、会場を埋めたLED ZEPPELINファンの熱い心に触れることができました。ZEPファンはCINNAMONも同時に受け入れ楽しめる心の余裕を持っていました。皆でZEP祭りを楽しんだのだのです。

さて、長い前置きになったのですが、今回の「ラ・トゥール展」には真作とほぼ同じ数ほどの工房作品や模写作品が展示されています。確かに真作と模写作品とが入り混じり、見難くわかり辛い面もあるかもしれません。ナポリのCARAVAGGIO「晩年期作品展」のように、真作だけをまとめた展示の後に、真作新提示作品や参考作品を展示するのが順当なのでしょう。
しかし、今回のラ・トゥールの場合、作品の年代測定も議論の最中のようで、時系列に並べるのも無理があるようです。今回の企画展示は「アルビ<キリストと十二使徒>」「ヴィエル弾きシリーズ」などにグループ化して、真作と模作を並べ、「昼の情景」と「夜の情景」のある複雑な画家ラ・トゥールの全体像を見せているのではないかと思いました。

花耀亭はラ・トゥール作品に心惹かれるるうちに、それを模写した作品もなんだか興味深く観ることができるようになりました。「聖アレクシウスの遺体の発見」などみごとな模写で、失われたオリジナルがますます観たくなります。小姓の衣装が薄紫色のヴァージョンの優れた模写作品がロレーヌ博物館にもあります。模写ではありますが、2作品を並べて観たいな、なんて思ってしまいました。

ロックではありませんが、模作はそれを写した画家によるオリジナル画家へのトリビュート作品なのだと私は思うのです。
CARAVAGGIO「キリストの埋葬」などはルーベンスを始め数多くの画家が模写しているようです。それらを集めたトリビュート・アルバム、じゃなかった、CARAVAGGIOトリビュート作品展をぜひ観てみたいものだと思っている花耀亭でございます(^^)