かどくら邦良@高崎市議会議員 ブログ

思いをブログに綴ります。

2012.6.16 危機はどこにあるのか?

2012-06-16 00:26:33 | インポート
NHK特集で「激動トヨタピラミッド」を見た。

トヨタ自動車の本格的な海外展開が始まり、トヨタの一次、二次、三次下請け会社が大きな影響を受けているという番組である。

日本の製造業の現場は、東アジアを中心としたグローバルな競争にあり、急激なコストダウン競争下にある。

さらに、リーマンショック、円高デフレ、東日本大震災、福島原発事故の影響をもろに受け、深刻な経営環境悪化となっている。

まさに、ものづくり大国「日本」は重大な岐路に立たされているのである。

番組では元請けのトヨタの海外展開にあわせて、一次下請け会社の「デンソー」がインドネシアに工場をつくり、それを追いかけて二次下請けの会社がインドネシアに進出しようとしたが、「デンソー」がインドネシア現地で「独自」に二次、三次の下請け会社を育成しようとしており、日本の二次下請けの会社がインドネシアに工場立地をしても、必ずしも仕事をもらえるわけではないというのである。

その会社社長は「変化が速すぎて…」と厳しい表情で語っていた。二次下請けがこんな調子の中で、三次下請けの会社はどんどん潰れていく。多少体力があっても変化についていけない。

恐らくは、自動車、電気の製造業の群馬の現場でも、同じことが起こっているのだろう。起こっていなくても、いずれ起こる。

県議会5月定例会の本会議、常任委員会で群馬県経済の状況について論議をさせてもらったが、この厳しさをどこまで県執行部が認識しているのか、疑問がさらに膨らんだのである。

番組の終わり頃に、ある一次下請けの会社が小量、小生産、小規模で利益をあげていく方向が示された。

わが群馬も激しい変化に対応し、未来を先取りするものづくりの方向性を具体的に示し、それを支援する体制を早期に作っていかなけらばならないと、この番組を見て、さらに危機感を募らせたのである。

昨日は県議会本会議、陳情処理、その他。