かどくら邦良@高崎市議会議員 ブログ

思いをブログに綴ります。

2011.8.26 民主党の原発政策の空洞

2011-08-26 01:51:44 | インポート
先日、東京の朝日新聞政治部の記者さんから連絡があり、これまでの民主党の原発政策について、どんな論議があったのか聞きたいということで、群馬に来ていただいて取材を受けました。

私が民主党の中で当時、脱原発、反原発を強く主張していた国会議員であった金田議員の秘書であったからだと。

金田議員が体調を崩しており言葉が不自由なため、私に当時の民主党内の原発政策の論議はどんなものだったかということです。

結論から言うと、私が秘書をしていた民主党の中で1996~2005年まで、原発の是非をめぐっての本質的な論議はなかったと思います。

党内は小選挙区のもとで原発産業、発電に係わる電機、電力の労組を支援団体を抱えており、内心は脱原発でも、自分の選挙のことを考えて、正面からの論議は避けるというのが党内の暗黙の了解という感じでした。

当時はJCO事故、東電の度重なる事故隠しなど、原発への風当たりは強くなり、私も金田議員もこの風を利用して、ひとつは原発の安全規制強化と、規制と推進監督官庁の分離、さらには自然エネルギーの推進、電力の自由化を推し進め、原発推進の流れに風穴を開け、原発の安楽死を狙っていました。

しかし、今回の福島原発事故が起こるまでは、原発「黙認」の中で既成事実化が進み政権交代後は、まともな党内論議もない中で原発輸出まで突き進んでしまいました。

記者さんに「なぜ、そうなったのか」と問われて、それは金田議員が病気で倒れて以降、党内で脱原発で本気でガンバル議員がいなかったからと答えました。

脱原発でガンバルとしっぺ返しがある。例えば金田議員は北電労組からの選挙では推薦支持はありませんでした。

こうしたことに抗して脱原発でガンバル議員はますますいなくなり、隠れ脱原発派がシコシコ自然エネルギー政策を勉強する。それが民主党内の状況だったと思います。

最後に記者さんから金田議員から原発をめぐる民主党内の政策論議で印象的な言葉はありませんかと聞かれて「う~ん」と考えて「角倉君、民主党はダメだよ」といつも言っていたと答えました。金田議員はいつも民主党に期待しつつも、絶望していました。

しかし「オレは、ヤルことはヤル」と「言うべきことは言う」という姿勢を貫きました。

原発が完全に行き詰まり、国民の大半から脱原発を進めるべきという中で、ここで声を上げられないのでは政治家をやっている意味はないと感じた取材でありました。

原発政策の空洞化は許してはならない。

昨日は県議会文教警察委員会視察。夜はライオンズクラブ懇親会で榛名へ。