山浦清美のお気楽トーク

省エネ、農業、飛行機、ボウリングのことなどテーマ限定なしのお気楽トークができればと思っております。

必要なのは歳入と歳出の一体改革なのでは?

2012-01-05 | 政治・経済・社会

 税と社会保障の一体改革ばかりが強調されている昨今です。消費税に関することだけは具体的な説明がなされておりますが、その他のことについては「不退転の決意」などという抽象的な言葉しか聞こえてきません。政治家が「不退転」などという言葉を使うときには「やりません」ということと同義語と考えた方が正解に近いのではないかと思ってしまうのは私だけでしょうか?

 消費税増税も社会保障改革も国民が不利になる改革であることは間違いないでしょう。このままで良いと考えている国民は少ないでしょう。しかし、多くの国民は歳出、つまりは税金の使い道に疑問を感じているのです。今回の政権交代は、そのことに対して何とかしてくれるのではないかといった期待をかけたからこそ実現したのではないでしょうか? 政権交代すれば今までのしがらみに切り込んでくれるのではないかといった期待感があったのではないでしょうか?

 現政権が実現しようとしていることは、この約束を反故にして国民の負担だけを増加させようとしているように見えます。一番抵抗が大きいと予想される公務員改革や政治改革は「不退転の決意」としか聞こえてきません。このままだと消費税増税だけが先行して、その他の改革は先延ばしされ、結局うやむやになってしまう可能性が高いでしょう。このような痛みを伴うような改革は、セットでなければ実現できません。やり安いものからなどと考えていたら、それだけやってしまえばハイお仕舞いといったことになります。

 それから何度も主張してきましたが、政治改革が議論される際に求められるのは議員定数の削減でなく、政治コストの削減です。議員定数は可能な限り多い方が望ましいのです。要は政治に掛るコストが削減できれば良いのですから、議員歳費、政党助成金その他の経費を削減すれば実現できることです。例え議員定数を半減したとしても政治に掛るコストは半減できません。単に議員一人当たりの分け前が増加するだけです。コストを削減するにはコストの総枠を決めることが大切です。その中で分け合えば済むことです。後は勝手に取り合いをしてください。一般庶民にはそんなこと知ったことではないのですから。

 それから、一票の価値の不均衡の是正も待ったなし状態なのに何故動かないのでしょうか? 機会的な均等も重要ですが、小選挙区制度の問題など選挙制度の再検討も重要だと考えます。小選挙区は一票でも多ければ、勝ちは勝ちといった制度です。つまり死に票となった選挙民の意思をどのように反映させるかといった問題があります。これも一種の一票の価値の不均衡といえるのではないでしょうか。選挙制度としては、死に票が少ない方が望ましいでしょう。

<参考> 「議員定数削減の是非」 「議員定数削減