日高山脈の南端付近にあるアポイ岳は、標高810mの低い山だが、固有種が多く、
その高山植物群落が特別天然記念物に指定されている。
森林帯の登山道脇に、熊避けの、筒型の鐘が吊り下げられている。
橄欖岩という硬い岩が露出している。 それによる超塩基性の特殊な土壌条件が、
多くの固有種を生じさせている。
アポイアズマギク アポイゼキショウ
エゾコウゾリナ チシマキンレイカ
アポイを冠する固有種が多いが、今年は開花が早く、めぼしい花は終わっていた。
山頂展望 ハイマツ帯
通常、高山では森林限界にダケカンバがあり、その上がハイマツになるが
アポイ岳は7合目辺りからハイマツになり…
9合目からダケカンバになる。 山頂もダケカンバ林の中。
山頂からの展望はきかないが、少し下がった所から、吉田岳、ピンネシリへの稜線。
7合目辺りでは、きれいな雲海が生じた。
5合目辺り、斜面上部50mほどのところに、大きなエゾシカがいて、登山者を見つめていた。
北海道では、エゾシカによる食害が問題で、林内の所々に、食害予防調査のネットが設置されていた。