備林は「びりん」と読むが、「美林」の誤植ではない。 岐阜県北部の国有林に、
平均樹齢300~400年のヒノキが保護されている森林のことである。
標高1000mほどの山にあり、林道にはゲートが2箇所設置され、1箇所に
2個の南京錠が掛けられている。
直径76cm、 材積6,1? のこのヒノキ1本が600万円とか。
古くから城郭や神社仏閣に用材を供給してきた歴史ある森林で、現在は
文化的な木造建築物への供給や学術研究のために管理されている。
20年ごとに行われる伊勢神宮の式年遷宮に必要な材も供給している。
次回、第62回の遷宮は平成25年で、それに先立ち、御用材伐採式が
平成17年に執り行われた。
伐採には「三ツ緒伐り」が用いられる。 斧で三方から切り込んで、三箇所に
ツルを残し、伐倒方向を正確にして倒す。
ヒノキとサワラが密着成長して年輪が一つになった合体木もある。
恵那山(2191m)は、中央アルプスの南端の山。 その北麓にある馬籠で生まれ
た島崎藤村が「夜明け前」で描いた山でもある。
富士見台高原の 神坂峠(1576m)から登る。
振り返ると中央アルプスの山並。
東に遠く南アルプスの山脈。
市街地からも見える崩壊崖。 幾つかの峰を越えて進む。
初めて見たクルマバハグマ。 春に咲くバイカオウレンが群生。
数年前、山頂近くにセスナ機が墜落。事故処理のため、樹木を伐採した場所もある。
山頂近くの避難小屋。 後ろの岩山からの展望が少し開ける。
山頂一帯はシラビソ、コメツガ、サラサドウダンなどが生育する平坦地。
恵那神社の社が次々に現れる。
山頂には一等三角点。 展望台もあるが、登っても展望はよくない。
麓の馬籠は、中山道が往時のまま残された。 島崎藤村記念館もある。
霧ヶ峰は、車山(1925m)を中心にしたアスピーテ型火山。
標高1600~1800mの緩やかな起伏の草原が多いが、日本百名山になっている。
天然記念物の八島ヶ原湿原は草紅葉になってきた。 湿原の中の八島池
地名の由来のとおり、霧が発生することが多い地形で、植物相も豊か。
秋でも多種の花が見られる。
ワレモコウ 赤色が濃い アサマフウロ
マツムシソウ がいたる所に。 ヤマラッキョウ
物見石
レーダーが見える山頂へと道が続く。
山頂近くに ハナイカリ がかなり点在していた。
車山の肩まで車で上れるので、多くの人が訪れる。 山頂には気象レーダーと社がある。
山頂から俯瞰する白樺湖。 この日は山の眺望は得られなかった。