眠れない夜の言葉遊び

折句、短歌、言葉遊び、アクロスティック、夢小説

「生きる」仕草

2023-05-25 01:25:00 | グレート・ポメラーへの道
太陽に火を足す。完全に消えてしまう前に。ささやかな仕草だけど、それが僕の仕事だ。鉛筆がなくなっても、スニーカーがなくなっても、まだどうにかなるものだけど、太陽がなくなったらそうはいかない。他のものとは大きさが違う。その輝きに慣れすぎると、大きさを忘れてしまうけれど。「他はええ。ご飯と漬け物だけあったらええ」時々おじいちゃんの声を思い出すのはどうしてだろう……。絶やしてはならない、人類の希望の光を、僕はこっそり守っている。それは責任のある仕事だ。しっかりしなくちゃ。

バッターはスイングを
ジョーンズは探検を
芸人はフリップを

繰り返す繰り返す

ピッチャーはモーションを
ギタリストはリフを
落語家は座布団を

好きを繰り返せ
そいつを繰り返せ

それぞれの仕草の中に
「生きる」がある

アスリートはジャンプを
ディレクターはカットを
武道家は我が道を

好きを繰り返せ
そいつを繰り返せ

繰り返す仕草の中に
「生きる」がある

どうせ同じだと
寝ぼけたことを言う前に

仕草を見つけ出せ
見つけたら繰り返せ
考えなくてもわかるように
繰り返せ繰り返せ

考え始めれば進めない
乗り越えるべき壁の前
自分を見失ってしまったら
理由も理屈も捨てて
仕草にすがりつけ

仕草の中に好きが戻ってくる
仕草の中に「生きる」がみえる

コメント
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