眠れない夜の言葉遊び

折句、短歌、言葉遊び、アクロスティック、夢小説

親切な男の話

2011-09-24 05:17:38 | ショートピース
切り落とした野菜の端をただで持ち帰ってあげる、と、その親切な男は素敵に笑い、実際に私が人参の端を何本も切り落とすまで待っていてくれたし、おまけに切れ味鋭い包丁まで分けてくれたのだった。ベルトについた鞄からじゃりじゃりとお釣りを手渡しながら、ありがとうと礼を言った。#twnovel

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

閃光のあとで 

2011-09-24 03:52:12 | ショートピース
今度も落選の知らせが届いたが先生は顔色1つ変えなかった。「人の評価など気にしていても仕方ないですね」実際のところ先生の考えはわからなかった。「元々作家としての土壌が違うのですから」雲が閃光と共に割れ、迎えの円盤が現れた。「活躍をお祈りしております。先生の星で」 #twnovel   

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

時の審判

2011-09-24 03:25:15 | ショートピース
蓋を開けた瞬間、時の審判がアウトと言った。どうしてという顔でその顔を睨んだのは自分の顔を見ることが決してできなかったからで、本当は手が出なかったことへの後悔をどうにか隠すためだった。(こんなにもストレートだったとは)何層にも重なったベーコンを時が完全に貫いていた。#twnovel

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする