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ジェイエスピー社員が綴る日替わりブログ

新しいゴジラ

2011-03-25 10:27:25 | 日記
 ゴジラは原爆実験の産物である。原爆に被爆して原爆実験に被曝した日本だから生まれた怪獣だった。放射線を浴び突然変異した何物かが巨大化し、自分をこんな醜い姿にしてしまった文明を呪って東京の街をめちゃくちゃにした。映画の意味も知らずヒーロー物の一つのように受け取っていた私も、今なら当時の映画作家達のやるせない憤りがわかるような気がする。

 国民の誰もが協力して被災地や原発事故被害地の今を生き抜くための生活補償費用は捻出しなければならないだろう。だが金で補填しても、失われた命や生活は戻らない。恐らく福島と近県の大地に降り注いだ放射性物質への恐怖と嫌悪は長く人々の心に留まるだろう。半減期が一生の半分にも及ぶような物質が自分の畑や田んぼに降り注いでいることを、農家の方々はどう受けとめればいいのだろうか。持って行く場所の無い憤りが形を持ってしまわないように支えて行かなければならないだろう。

 地震の時たまたま宮城県に出張中だった若い社員がいる。帰る交通手段が無い中、避難所暮らしをしながら地域の助けにならないかと出来る限りの支援活動をしてきたそうだ。10日過ぎて山形経由で戻ってきた。帰社報告では興奮冷めやらぬ状況で、ずっと被災地の窮状を語り続けていたが、ここ数日来、夜眠れない、手足がしびれる、震えるなどの症状が出て困っているようだ。医者に診てもらったらPTSDだろうといわれたらしい。元気のいい若者ですら一気にバランスを崩してしまうほどの強烈な現実がそこにあった、と言うことだろう。今そこで頑張っている方々がどれだけ気丈に立ち向かっているか、考えるだけで目頭が熱くなる思いがする。

 世界中からの支援はニュースを見ていると本当にありがたい。巨額の義援金を集めてくれている国もあるようだ。しかし、その反面、放射線の危険を恐れて早々に国外脱出をしてしまった国の方々には、理解しないわけではないが、寂しい思いがする。システム開発の世界は中国の方々の進出が顕著な分野だが、まだプロジェクト途中で帰国することになった方々も多いと聞く。大規模な開発部隊は中国本土にいて、その方々との仲介を頼んでいた、いわゆるブリッジSEと呼ばれる日本語堪能で高度な技術力を持っている方々が急にいなくなってしまって頭を抱えているプロジェクトマネージャーが何人もいるのだろう。原発事故の思わぬ余波だ。

 長期に及ぶ停電対策で開発拠点を根本的に考え直そうと動いている企業も多いらしい。機器を作る業務とは異なりソフトウェアの開発作業には主にパソコンとネットワークさえあればほとんど事足りる。開発者の了解さえ得られれば、停電地帯に留まっている理由がない。移動手段さえ手に入れられる状況になってくれば、今後安心して電力供給が得られる地域へのシステム開発拠点移動が急速に発生してくるものと思われる。当然、海外へのシフトも加速されていくだろう。日本の変化は、おそらく世界の変化に連動する。


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株式会社ジェイエスピー
  横浜に拠点を置くソフトウェア開発・システム開発・
  製品開発(monipet)、それに農業も手がけるIT企業
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