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ジェイエスピー社員が綴る日替わりブログ

パソコン

2012-06-26 12:29:54 | 日記
 パソコンとの初めての出会いは16歳頃。当時としては最新鋭の機種、NEC製のPC-6001である。PC-6001はパピコンと呼ばれ、往時の名機PC-8001より家庭向けイメージを全面に打ち出したコンピュータだった。

 HDDなど当然無く、ROMが16KB、RAMが16KBしか無い。モニタはテレビに接続、記憶媒体は普通の音楽カセットテープだった。OSはまだ影に隠れていてその存在を意識することはなく、電源を入れるといきなりBASICが起動する。グラフィカルな画面では無く無味乾燥なテキスト画面。今にしてみれば非常に味気ないが、それでも当時は夢中になりながら、初心者用のマニュアルを片手に、必死で操作方法を勉強していた。

 当時は「パソコン」という呼び名はまだ無く、「マイコン」と呼ばれていて、どちらかと言えばマニア向けのものであった。今思い出してみると、当時はPC毎の個性が非常に強かった。NECのPC-8000シリーズは言うに及ばず、クリーンコンピュータと呼ばれたシャープのMZシリーズ、日立のベーシックマスターシリーズ、富士通のFMシリーズなどなど。何でもかんでも全部入りという訳にはいかない、技術も発展途上であったため、コストを抑えながら、どの新技術を組み込むか各メーカーが知恵を絞っていた。最近で言えば携帯が普及し始めたころの感じとよく似ていると思う。より薄く、より軽く、より高性能、高機能に。新製品が発表される度にわくわくしていた。

 ソフトウェアについても、今のようにフリーソフトが簡単に手に入る環境では無かったため、マイコン雑誌を購入し、そこに掲載されたプログラムを自分の手で入力していた。BASICのプログラムは比較的簡単に入力出来るが、やはりもっと複雑で動作も速いゲームで遊びたくなってくる。やがて、数ページに渡ってバイナリが記載されたページから定規を使いながら一つ一つ機械語を入力するようになっていった。一度目の入力で動くことはほとんどなく、デバッグ環境も無かったため、何回もバイナリの羅列を眺めることになる。非常に面倒な作業だけに、無事動作したときの感動は何ものにも代え難いものだった。

 改めて言うまでも無いことだが、今のパソコンは当時と比較しようがないくらい、進化を遂げている。高性能なハードだけではなく、使い切れないほど多くソフトウェアがフリーで入手することができ、世界中と繋がるネットワークも出来上がっている。ただ、マイコンと呼ばれていた当時のワクワク感を感じることは出来ない。あまりにも高機能になりすぎたために、不自由を感じることがなくなってしまったからだろうか。不自由さを限られた条件の中で工夫して解決していく。そうした楽しみを味わうことが出来なくなってしまったと感じる。ただ、単に昔を美化しているだけだろうとか、自分が怠け者になったんだろうということも、もちろん否定は出来ないのだが。

 つい先日実家の兄から、実家にPC-6001が残っていることを知らされた。こつこつプログラムを入力したカセットテープたちが、まだ生きているのか正直疑問ではあるが、実家から引き取って、当時のワクワクを思い出してみたいと思う。(菊)


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株式会社ジェイエスピー
  横浜に拠点を置くソフトウェア開発・システム開発・
  製品開発(monipet)、それに農業も手がけるIT企業
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