自由の森日記

埼玉県飯能市にある自由の森学園の日常を校長をはじめ教員たちが紹介

こんにちは。

2009年04月27日 | 自由の森のこんなこと
4月より中学校の校長になりました、中野といいます。
よろしくお願いします。

3月までは中3の担任をしていました。彼らと一緒につくってきた3年間という時間のなかで、中学校の姿をたくさん想像してきました。

4月には、中学1年生たちが、入学してきました。1月の中学校の入学試験で、「算数」の授業を担当しました。そのときに感じたことがあって、いつか彼らに伝えたいなぁと思っていました。彼らの感想文の中に、

  最初に間違ってもいいと言ってもらえて、気が楽になった

というものがありました。
それを読んで、授業の冒頭に、たくさんの意見や考えを出してほしくて

  間違ってもいいからね~

と言ったのを思い出しました。私は本当に軽い気持ちで言ったのですが、そういうふうに受け取る受験生たちが複数いて、そのことを感想文に記したことに、ちょっとおどろきました。

入学式のときの「ことば」では、そのことに触れました。

  間違えてもいい

ということに安心感を持てるということは、もしかするとその人自身に縛られている何かが、だんだんとほぐれていくことなのかもしれない。そして、そうやってほぐれていけば、ほかの人の失敗を、自分自身が許せるようになるのかもしれない。そんなふうに思います。
みんながこれから過ごしていく自由の森学園という場は、みんなが、ひとりひとりが、自分に絡みついた「ひも」を自分自身の手で ほどいていく場所です。
ひとりで ほどいていくというよりは、ここにあるいろんなものや人を通して ほどいていけるといいなぁと思います。何かの不安を取り除くには、

  ほかの人の失敗を、あなたが許せるかどうか

ということとも関係がありそうな気もします。

こんなことをしゃべりました。このほかにもいろいろと話しました。

担任をしているころは、生徒たちの姿を見て、感じたことや伝えたくなるようなことがたくさんありました。クラスの日常的な会話やHR、あるいは学年集会でも。
目の前にしている人たちに、自分自身の考えを映し出すこと。それを通して言葉ができていったのだと実感しています。

「目の前にすること」がなかなかむずかしくなってしまったのが、最近の悩みです。
校長室からちょっと離れて、あちこちに割り込ませてもらおうかなと思っています。

どうぞ、よろしくお願いいたします。

なかの

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