自由の森日記

埼玉県飯能市にある自由の森学園の日常を校長をはじめ教員たちが紹介

お疲れさま! 「ただいま公演」

2007年09月25日 | 自由の森のこんなこと


9月22日、講堂で生徒有志28名による日本の芸能と中国舞踊公演を27演目にわたって披露してくれました。

7月20日から7月31日までの11泊12日を和歌山県、長野県、神奈川県、埼玉県と14公演を行ってきました。今回はこれらの公演を励まし、見守ってきてくれた方々への感謝の気持ちを込めた

「ただいま公演」

でした。



代表のY.Mさんは

「1人1人が公演をやっていて感じたこと。それは自分の演技についてだったり、お客さんの表情だったり、それぞれの公演でつくられる雰囲気だったり・・・・。本当に様々だったけれど、そこに感じたことをこれからも大切にしていきたいと思います。」

と述べていました。研究協力者の大田 尭さんは学問や文化というのは、もともと違ったものとしてある人と人とを深いところで結びつける必要と見合って成立していると述べています。人間同士が、魂がかよいあったり、自分の世界が広がるのを感じるのは真実な事物、普遍的な法則、美しいものと出会うことでしょう。



28名の生徒達は公演を重ねる度にお互いの繋がりを実感し、表現を重ね合わせ、観客の息づかいやまなざしを自分達の勇気にしていった様子が見てとれました。人類の文化的遺産をどのように吸収していくかによって人がどのような人になるかが決まっていくと教育学者の林 竹二さんは語っていました。



「ただいま公演」では、生徒達がお互いの深い所でしっかり結びつき、日本の舞踊や中国舞踊という文化の世界を共有して成長した姿を堪能させてくれました。お疲れさまでした。

しおちゃん

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有志がテーマだった学園祭

2007年09月25日 | 自由の森のこんなこと


「みんなに出番があって自分の意志で学園祭に参加して作り上げていこう」

という学園祭の実行委員長の呼びかけで今年の学園祭ははじまりました。

やりたい事だけではなく、学園祭の色々な仕事にも関わっていこうという意味がこめられた「志」を持とうという意味だったと理解しています。昨今の多くの中学、高校の学園生活は指導要録のカリュキラム変更や教える内容を増やすという流れの中でますます行事が減らされています。

学園祭のために準備の時間をとったり、後夜祭でねぶたや気球、花火があがる学校はまず、みられないでしょう。

1990年代に失業率が20%にもなり、経済的にも悪化したフィンランドは国をあげて教育改革を進め、現在では国が繁栄しただけではなく、子どもの学力 (経済協力開発機構000年、2003年実施)が世界一になった国として注目されています。



このときの教育改革を実行したのは若干29歳で教育大臣になったオッリペッカ・ヘイノネン氏です。彼は「子どもにとって学校はその子の人生のためにある」「問題意識を持ち、それを解決していく意志と力を育てていく事」が大切だと述べています。



行事を自ら企画し、仲間達と話し合って困難を乗り越えていくことは、これからの社会で生きていくうえで非常に大切な体験になるでしょう。学力を優先し、選抜クラス、特待生クラスと子どもを際限のない競争に追い込んでいく事は、お互いのユニークさに気がついたり、1つのものを共同してつくりあげていく前提を壊してしまうのではないかという危惧を感じます。

若者がお互いの良さをたたえ合い、行事を成功させようという多面的な「有志」の有り様が、1つの共同体験に結実していく姿に胸が熱くなりました。


しおちゃん

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