自由の森日記

埼玉県飯能市にある自由の森学園の日常を校長をはじめ教員たちが紹介

ソウルのオルタナティブスクール

2006年08月20日 | 自由の森のこんなこと



 夏休みのみやげ話しです。

 8月始めにソウルにあるオルタナティブスクール、ハジャセンターとソンミンサン学校を訪ねてきました。

 そのきっかけは、休み前に韓国の社会学者チョ・ハン・へジョンさんが自由の森を訪問したのがきっかけです。彼女は教育学者の佐藤学さんの紹介で、自由の森を見学したいと申し込んできたのです。彼女はソウルで、新しい学校づくりを開始していて、今回、そこの学生との交換留学も提案していました。

 上野千鶴子さんと共著の『ことばは届くか』(岩波書店)にその学校の記述があります。



 後日、つながったことなのですが、そのオルタナティブスクールの保護者で、学校づくりの中心の一人にチェ・ヒョンサムさんという方がいます。彼は、あの「冬のソナタ」の舞台となった高校の歴史の教師で、自由の森が行っている日韓学生交流で生徒を引率して来校したことがある人物です。博識で温和な方でした。自分の娘さんの入る学校を仲間と作ったということを聞いていました。

 ハジャ・センターのハジャとは「やろう」「やっちまおう」というような意味。主体性を重視した新しい学びの空間です。ソウル市が延世大学に委託して運営されているものです。建物は色とりどりの壁面でさながら芸術工房のような感じです。そこではデザインや建築廃材をパーカッションとして演奏するチームなど様々な活動が繰り広げられています。教室いっぱいに机が詰め込まれている韓国の教室とは全く違います。



 その、小中学生版がソンミンサン学校。静かな住宅街の中に木をふんだんに使ったとても素敵な校舎が建っています。裏山のソンミンサンの自然保護運動をきっかけにつながった市民を母体に学校づくりがはじまったと聞きました。中庭があり、植物の栽培も行われていました。ホールでは子どもたちが自作の太鼓の演奏を披露してくれました。



 夕食はソンミンサン学校の先生方とご一緒し、その後、夜中までチェ・ヒョンサム先生と語り合いました。韓国でもこんな学校がつくられていることは僕たちの元気にもなります。うまくいけば学生の相互交流が実現するかもしれません。

おにざわ

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする