長尾たかしの・・・未来へのメッセージ

自民党衆議院議員長尾たかしのブログ。平成11年からネット上で情報発信を継続。サラリーマン生活を経て政界へ。

日本版CFIUSの創設に動きます!外国人土地問題解決のために!

2019-12-25 06:38:00 | 安全保障



太平洋進出を目指している中国は、外国人土地取引に制限がない日本を標的にし、土地や水源等の買収を繰り返しています。

これに対し日本はその対応が全く出来ていません。GATS協定(サービスの貿易に関する一般協定)の影響が大きいからです。1994年、WTOでGATS協定が締結されましたが、日本は外国人等による土地取引については制限なしで署名をしてしまったのです。この間違った判断が令和時代の今日においても深刻な影を落としています。米国を始めとする多くの国は、外国人による土地取得は条件付きで可能とし署名をしましたが、当時日本は海外からの投資を呼び込むために市場開放を優先し、安全保障の意識もなく制限なし署名をしたのです。

条約とは国内法の上にある上位概念です。GATS協定に署名をした日本が今になって土地取引に制限をかけると方針転換した場合、30近い条約を今から改正し、それに伴う国内法の整備もしていかなければなりません。当然、相手国からもその見返りを求められますし、国内産業においてあらためて外国との利害調整をしなければならないという、膨大な作業が必要となります。

また条約などを無視して国内法を優先すれば良い、今すぐにでも外国法人の土地取引について規制をかけるべきだというご意見もありますが、国際司法裁判所などに提訴されたとき、果たしてこの裁判に勝訴出来るのかと考えると、現実的には非常に疑わしいところがあるのです。

このような背景から私たち立法府においても、外国人の土地取引を制限する方法が他にないものかどうかということを今日まで模索してきました。

例えばGATS協定にも、安全保障上の例外規定があります。例えば、日本の防衛施設等の隣に外国人が所有をする正体不明の建物等が存在し、スパイ活動や通信傍受など、安全保障上の危険があると「判断」をすれば、条約の例外規定を使いその取引に制限をかけることも可能なのです。しかし、この制限をかけるための「判断」という責任を取りたく無いのでしょう、これまで各省庁は安全保障上の例外規定を発動しなかったのです。

しかし先般、日本政府は韓国に対して「安全保障上の問題」から、韓国をホワイト国から除外をしたり、特定3品目の韓国への輸出に制限をかけたのです。これは世耕経済産業大臣(当時)の力強いリーダーシップの下、初めてとられた安全保障上問題としての例外措置でありました。

そして、米国でも大きな変化が起こっています。

米国が国防権限法を成立させたことです。背景には、「中国製造2025」を掲げ、技術大国としての開発を目標とする中国に対し、トランプ大統領は強固な姿勢を見せています。ファーウェイやハイクビジョン等、中国企業数社とその関連会社をリストに登録し規制をかけていきます。更に規制は登録企業のチップ等を使っている企業との取引にも影響があるというもので、日本企業も無関係ではいられません。

今回注目すべきは、国防権限法で新たに「外資による土地取引規制」が導入されたという点です。安全保障に影響及ぼす可能性があるものを外国人に、売却・貸与・譲渡する際、CFIUS(対米外国投資委員会)が審査することになりました。このCFIUSは土地や建物について外国法人による購入だけではなく、リースや土地使用権の取得も審査対象となる予定です。

私はこの日本版CFIUSを創設すべきだと主張しています。

実は今、NSS(国家安全保障局)の中に「経済班」を設置する動きがあります。まさに日本版CFIUSともいえますが、2020年4月発足を目指しています。その背景には対日投資など経済分野における安全保障上の課題を解決する必要性を、政府がようやく認識したことがあります。防衛上の課題だけでなく、米中貿易摩擦や次世代5Gの整備をめぐる動きなどに対応する必要があります。各省庁から審議官、参事官クラス数名の態勢で精鋭を集め、新たな部署を創設し、土地や水源の取引に関わる安全保障上の審査などを取り扱い、安全保障上の問題であると「判断」する責務を負うのです。

実現には日本版CFIUSの存在・運営根拠となる立法措置も必要になってきますが、何としてもこの仕事を成し遂げ、我国の外国資本による土地買収問題にピリオドを打ちたいと決意しています。

皆様からは世論という形で、全力でのご支援を頂戴したいと思っています。よろしくお願い申し上げます。
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16 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (山一泰彦)
2019-12-25 10:00:31
日本の為の日夜の活動、有難うございます。
CFIUSの創設も大切だと思われますが、西側諸国に間違ったメッセージを与えかねない習近平氏の国賓としての招待は、かなり危険では無いのでしょうか?

足立康史議員の行なっておりますスパイ防止法の成立も強く懇願する処です。
対中国 (mori)
2019-12-25 10:10:01
日々の活動お疲れさまです。
韓国のホワイト国除外が世耕大臣のご尽力によるものだということを初めて知りました。
昨年の西日本豪雨の際、被災地におりました私は世耕大臣のツイートで自衛隊による救援物資を知り安堵したものです。
 さて、先の方が仰るように「スパイ防止法」は緊急課題だと思えますし、中華資本による土地買収もかなり大きな問題です。長尾先生の文面を拝読し、それを規制するために数々の手続きを踏まねばならぬことは理解いたしましたが、かと言って、今やならなければ、彼らの勢力図が増すばかりです。
 中共の狗に成り下がっている野党とメディアからのバッシングは当然激しくなるものと思われますが、我々は「消費税増税」を受け入れてまで政府を支持しているのですから、それを胸に刻んで進んでください。よろしくお願いします。
日本版CFIUSの創設に関する要望 (遠山金四郎)
2019-12-25 11:39:27
長尾敬先生のご活躍をいつも拝見しております。
我らが祖国・日本の国土喪失に大変危機感を感じている者です。
ブログを拝見し、早速、「日本版CFIUS(対米外国投資委員会)の創設に関する要望」を取りまとめ、短文ではありますが、首相官邸・各府省庁・衆参両院・自民党本部・閣僚たる国会議員の議員事務所・その他関係各所に、要望をメールで送信させていただきました。
年が明け、通常国会が開催されましたら、衆議院議長宛てに「陳情書」を提出したいと考えております。
日本を護るために、できることは全てやるつもりです。
長尾先生にも、何としても『日本版CFIUS』の実現に向けて頑張って下さい。全力で応援します。
宜しくお願いします。
Unknown (佐藤)
2019-12-25 12:43:56
断固支持致します!
今まで放置されてきたことに怒りさえ感じております。
売国議員が又チャイナからの賄賂で疑獄事件が起こりそうな今、議員各自目覚めて頂きたい!
Unknown (あみ)
2019-12-25 17:27:38
全力で支持します!
Unknown (都築)
2019-12-25 17:41:54
北海道の土地は中国に、対馬は韓国に、土地を買われてしまったと聞いています。日本を守るためにも、早期実現に期待しています。よろしくお願いします。
Unknown (クズサダ)
2019-12-25 22:58:48
今、直ぐにでも施行すべき手立てはないのか、、、
過去の失敗からも学んでください (高橋 和加子)
2019-12-26 00:59:44
日本のために、いつもありがとうございます。
私事ですが、「情報戦」に興味があり、「日本再興k戦略」「歴史修正」論「コミンテルンの謀略」編を、購入しました。
国際政治学者・藤井厳喜氏と、情報史学者・江崎道朗氏によるお話でしたが、過去に起きていることが、今も起きていることに、とても驚きました。
これは日本が、過去の失敗に向き合っていないことが原因なのでは?
政治家の方々は、過去の失敗をしっかり分析し、同じ過ちを繰り返さないようにすることが、まず必要だと思います。
戦前の日本人には、優れた諜報活動を行っていた方々が存在し、CIAもその方々のことを、しっかり勉強しているそうです。
YouTubeの『藤井厳喜の「ワールドフォーキャスト』で、内容の一部を無料で見ることができます。
安全保障の組織が設立された時、組織としてしっかり機能するためにも、過去の歴史をしっかり見直し、検証することも、忘れずにお願いします。
Unknown (くぼ)
2019-12-26 03:34:15
外国人取得の土地は 使用目的に応じて 固定資産税を 5倍ほどにする等 有っても良いかと思います
使用目的違反の場合 追徴課税です

また
建物など 自由に建てられない様に 規制すべきです
建築許可を 出さない事です
使用目的 わかっていても
実際 建ったら 色んな目的に使用出来ます
住宅であっても危険です

他国では 住居は 2つまで 等 制限されるところもあり
更に 持ち主が住んでない家は 撤去する 等 規制を厳しくすべきです
Unknown (坂本龍一)
2019-12-27 03:57:42
今まで、何故外国資本に日本の土地を売る事を禁止できないのかと不思議で仕方がなかったのですが、その訳がようやく分かりました。まったくバカな調印をしたものです。おそらくT氏による影響だったのではではないかと推察します。日本の土地は安全保障を考えれば、外国に売ってはならないのです。法律を変えて、外国に売却した土地を取り返して頂きたいと思います。

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