Credo, quia absurdum.

旧「Mani_Mani」。ちょっと改名気分でしたので。主に映画、音楽、本について。ときどき日記。

「10ミニッツ・オールダー:人生のメビウス」

2005-09-15 14:35:07 | cinema

 

10分の作品を集めたオムニバス。
2本あるうちの1本、原題The Trumpet、DVDではredという方を観た。

短いオムニバスは集中力が続くので私向きかも。
いろいろな監督の味見が出来るし。

1 アキ・カウリスマキ「結婚は10分で決める」
 なんだか寒々しい画面なんだけどやっていることは妙にとぼけている。
 ケド大まじめ。アキ監督の作品は未見なのだけどちょっと好きかも。

2 ヴィクトル・エリセ「ライフライン」
 モノクロの柔らかい質感と静謐感はさすがエリセ監督。
 「ミツバチ・・」「エル・スール」を観たくなった。
 赤ちゃんの名前を刺繍しているところが二度出てくるが、刺繍が進むに連れ
 名前がはっきりわかるところが芸が細かくていいなあ。

3 ヴェルナー・ヘルツォーク「失われた一万年」
 さすがにただ者じゃない。10ミニッツに対して一万年を当ててくるとは。
 ドキュメンタリーなのだろう。未開部族が文明に触れて得たモノと失ったモノ。
 たった10分なのに・・・

4 ジム・ジャームッシュ「女優のブレイクタイム」
 ジャームッシュらしいブレイクタイムもの(そんな括りはないか^^;)
 ロケ中の女優のトレーラーに出入りする小さなドラマたち。
 とてもジャームッシュらしい~

5 ヴィム・ヴェンダース「トローナからの12マイル」
 これは?
 映像でもロックジェネレーションへのオマージュなの?
 イージーライダーを観たくなっちゃった。

6 スパイク・リー「ゴアVSブッシュ」
 スパイク・リーも観てないんだよな。カット割りのキビキビしたテンポでたたみかける大統領選の終盤の動勢。ブッシュが勝ってどうなったか。

7 チェン・カイコー「夢幻百花」
 漢字だと陳凱歌?このひとのも観てない。
 ちょっと中国4000年の夢幻という趣の映画。しかしおそらくは経済成長著しい上海の歪みに根ざしている。勘違いかもしれないけど。

次は「イデアの森」(GREEN)を観ます。

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ベルナルド・ベルトルッチ「シェルタリング・スカイ」

2005-09-15 14:30:33 | cinema

 

シェルタリング・スカイTHE SHELTERING SKY
1990イギリス/イタリア
監督:ベルナルド・ベルトルッチ
原作:ポール・ボウルズ
脚本:マーク・ペプロー、ベルナルド・ベルトルッチ
撮影:ヴィットリオ・ストラーロ
音楽:坂本龍一、リチャード・ホロウィッツ 
出演:デブラ・ウィンガー、ジョン・マルコヴィッチ他


1940年代のアラブの国を旅する夫婦+友人
愛の姿を追いつめるように先へ先へ、奥地へと急ぐ旅。
友人とは途中で別れる。二人きりになった夫婦の前に広がる砂漠の広大さ。
夫は病気になり、妻は必死で看病する。外人部隊の駐屯地に向けて移動する二人。しかし夫は客死。
身も心も行き所を失った妻は砂漠を移動する現地人の一隊と行動をともにする。

後半、言葉がほとんど役割を持たなくなり、映像の織りなす綾、風景や人物の力で物語りが進んでいくのが感心。

愛の物語+ロードムービー
夫は妻に、自分が魅せられた広大な風景をみせる。
ここをみせたかったんだ。
そこでは空が覆い被さって我々を守ってくれているのがわかる・・・

ここまで撮るかというくらい、砂漠の風景と現地の人々の暮らし、市場の喧噪、砂嵐が描かれる。
すし詰めで屋根上にまで人を乗せたバスでの移動が印象的。
移動の最中に病状が悪化する夫の苦しみが伝わってくるようだった。

(冒頭と)エンディングに(かなりましな)カフェが登場する。
そこには原作者のボウルズ自身が登場する。
深いまなざしのアップ。
「迷ったか?」と一言。

うなずく妻。

永遠に迷ったままなのか、ここで旅は終わるのか?

デブラ・ウィンガーいいなあ。

原作が読みたくなる。


音楽は・・ちょっと坂本節が耳に障る気がした。
私が先入観持ちすぎなのかも・・・・

【追記】
と書いたが、後にあの音楽が大好きになったmanimaniであるw



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三百人劇場閉館

2005-09-15 04:35:12 | diary

asahi.com: 東京・本駒込の三百人劇場、06年末に閉館・取り壊しへ - 文化・芸能

ブニュエルの連続上映などでよく足を運んだ。
70年代に建てられたという。
ちょうど老朽化の時期がバブルなころであれば、
再建に名乗りを上げる企業等もありそうなものなのに
残念。

コメント (2)
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