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Credo, quia absurdum.

旧「Mani_Mani」。ちょっと改名気分でしたので。主に映画、音楽、本について。ときどき日記。

通信簿

2008-07-28 22:47:23 | diary
やってみました。
3ばっかで2が一つというのはともかく
性別がなんで女性なんでしょね
年齢も大分若いです。






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「RISKA」HACO

2008-07-27 22:25:20 | music
RISKA

ディウレコード

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『RISKA』HACO



あのAFTER DINNERのHACOさんの現時点での最新アルバム。ソロとしてはたぶん4作目になるのだろう。でもHACOはソロというよりは、様々な人脈に彩られた多くのユニットで、インプロヴァイザー、演奏家、ヴォイスパフォーマー、エレクトロニクスとして多様な顔を見せる活動家なのだ。

その軌跡のほとんどは追うことができていないのだが、ところどころつまみ食いした感じでは、やはり最初期の、即興性と構築性が同居したアフターディナー『GLASS TUBE』が焦眉である。あれを超える感動をワタシはなかなか知ることができないが、それはたまたまそれを聴いた時期がワタシの多感な時期だったからだろうか。(ちなみに双璧をなす感動は同時期の上野耕路によるゲルニカによってもたらされた)



そのHACOの今の姿にゆっくりと耳を傾けてみる。ミニマム・アコースティック・エレクトロニカ???とでも形容すべき静謐で隙間のある音作りに、HACOの多様に重なり合う声が、日本語の歌詞を伴いたゆたう。ビョークの『ヴェスパタイン』にある部分近いかもしれない。けれどもっとずっと静かだ。ビョークのように激することがない。

その静けさにじっと住まうのは、異世界からやってくる歌詞だ。コケティッシュだがあやうげなギニョルたちの世界を覗き込んでしまったような、暗い伝承童話のような「RISKA」の霧が、じっとこちらを見ている。それは立ち上がらず破裂しない大きな力だ。力をぐっとたたえたままの湖面がしずかにゆらぎながらヘッドフォンから見える。



HACOがシーンに浮かび出てきた80年代は、音楽の世界の解体・再発見・回復の時期だったのだろうと思う。それは与えられた形式と内容ではなく、自分自身が歩きあるいは空想した土地と空気に根ざす音楽を発見する機運である。HACOはそこから生まれでて、そしていまでもそのプロセスのなかにいる。多くの回復の試みがふたたび制度に回収されてしまい、多くの人々がそこに安住する今、HACOの存在はどこまでも独特で得がたく気高い。



****



HACOさんとは一度だけ言葉を交わしたことがある。チェコのパフォーマー、イヴァ・ビトヴァの来日公演のときに、客席で横川氏と一緒にいるところに遭遇した。「アフターディナーのファンです」「こんどライブをやるのでよろしく」そんなことを話しただけだけれど。よく覚えている。



そのころ、なぜか横川氏とはばったり会うことが多かった。一度は都バスの中で会ったりした(笑)

ああ、そういえばTOKYO・SSの面々はどうしているのでしょうか。元気でしょうか?



いつのまにか時はしっかり過ぎている。












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「秘密」aiko

2008-07-26 11:14:02 | music
秘密

PONYCANYON INC.(PC)(M)

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『秘密』aiko



だいたいにおいて、音楽のよさというのはすぐにわかる場合もあるけれど、スルメのようにしゃぶりつくしてようやくわかるよさというのに心惹かれるのである。私の場合。

特にJ-POPのアルバムは第一印象いまいちでも強力にヘビロテする。もちろんはなからまったく聴く気になれないものはダメなんだけれども。一定の閾値を超えたものはじっくり聴くことにしている。

??なんか矛盾しているだろうか(笑)



で、ともかくaikoは無条件ヘビロテ、シード権を持っているアーティストなのだ。この『秘密』も4月にリリースされ、発売日前日に買い求めたが、その後間隔はあるけれどずっとヘビロテ中なのだ。いまだに。

で、やっとこさなんとなくアルバムの評価というのが定まってきたかなあということで。



で、結論からいうと、残念ながらaikoちゃんのソングライティング能力というのは下降気味だろうと思う。代理コードを自在に駆使するポップソング離れした和声の扱いなどは実は初期よりははるかに技法的なのだけれど、もちろんそれだけでは歌として突出することはできない。
では突出の条件とはなにか?これはもちろんわからない。わからないところから突然生まれ出てくるのがよいのだ。(だから突出という)
初期のaikoちゃんの曲の多くにはその突出があったと思う。いわくいいがたい有無を言わさぬ魅力。

「カブトムシ」の「しょ~う~がい~」の瞬間のコードの冒険は、技巧の冒険以上のきらめきがある。
「天の川」のような怪物のような曲もある。
「ジェット」や「花火」のような有無を言わさぬサビとか。
「ボーイフレンド」の「あ~テトラポッド」のコードとか。


思うに彼女にとっての凝ったコード進行は、技法を越えて、高みに突出するためのバネの効いたジャンプ台のようなものなのだ。飛び上がろうとする意思と筋肉と一体になってはじめて高く跳ねて雲の上へと顔を出せる。


で、『秘密』ですけど、その手のきらめきはほとんど見られない。コードは凝っている。でもその凝りももはやおなじみな範囲でしかない。高く飛び上がるためのジャンプ台にはなりえていない。ああ残念だ。

このアルバムでよいなあと思えるのは2曲。強いてあげれば3~4曲かな。不思議といずれもコードは凝っていない。素直な曲だ。もしかしたらaikoちゃんは技巧に溺れてしまったのかもしれない。



「二人」はいいと思う。最初のサビ前の一瞬のブレイク。あれがキャッチーなサビの前にあることがこの曲の魅力のすべてだ。あれで許せる。

「シアワセ」もいい。サビで半音と半音を上下するあの感覚はありがちでいながらなかなか出せないものだ。

で、最後の「約束」もいいね。初期のアルバムの最後の曲を思わせる素朴な歌心。

「横顔」もまあまあよい。サビのまさに「よこがおにこいをした~」の上昇音階ですべて許す気がした。



これ以外は埋め草だ。



・・・とは言っても、でもワタシはあくまでもaikoちゃんを支持する。きっと彼女自身も創作の限界に気づいて試行錯誤しているに違いないのだ。こういう時期は必ずある。そのときに支持しなければ、なにがファンだ?と思う。



それに、この低迷の原因は彼女の能力にもあるが、他にもあると思う。

○作曲~レコーディング~リリース~ツアーのサイクルがどうしても創造を疲弊させること。

○CDのタイムスケールでは1枚に13曲とか14曲とかを用意しなければならない。これは1年程度で更新していくにはたぶん多すぎる数だ。



せっかくの才能なのだから、業界はもっと大事に彼女を育てていくべきなのだ。








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The Beatles - I Am The Walrus

2008-07-24 04:22:23 | music



で、突出した父親の名作がこれ。
ジョンの場合、あちこちに突出しているのでチョイスに困る。

この曲の場合、本人がずいぶんと気に入っていたようで、
50年に1曲の名作だ、と言ったとか言わなかったとか(出典不明)

なんで「50年」なのだろう。


中間部のいきなりラジオ音声的なブレイクもすばらしいが、
ラスト近くの、ハミングが
う~~ぅ~~・・・~~ぅ~~う~~!
と消えかかってまた復活するところとか
しゅぶ! しゅぶしゅぶ!
というなぞの合いの手などのコンビネーションとかは
もう天才のワザである。

映像的には、壁の上で揺れる4人の警官、が妙に心に残っている。
不思議だ。



マジカル・ミステリー・ツアー
ザ・ビートルズ
EMIミュージック・ジャパン

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「となりのトトロ」宮崎駿

2008-07-22 04:16:22 | cinema
となりのトトロ

ブエナ・ビスタ・ホーム・エンターテイメント

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監督・原作・脚本:宮崎駿
美術:男鹿和雄
音楽:久石譲
声の出演:日高のり子(サツキ)坂本千夏(メイ)糸井重里(とうさん)島本須美(かあさん)北林谷栄(ばあちゃん)

う~む
6月初め以降映画の記事を書いていない。。。
観るヒマがない。。
体力がない。。
夜更かしすると奥さんに怒られる。。。

というわけで、いま家には『E.T.』のDVDなんかもあって観たいわけですが、
観れません。。


といいながら、TVで放映していたのをぼ~っと観たのが「トトロ」
なんだ観るヒマあるじゃん
といってもやっぱり映画は家族がばたばたしている時間とかには観る気分にはなりませんよねえ。。

**

さて、トトロ
多分に情緒過多だよなあと思いつつも、よく出来た作品で、結構好きなのであります。
ウチにDVDもあって、子供が何回も観たのでこちらも何回目??な感じなのですけれど(笑)

この映画の面白いところは、日常と異世界とがごく自然にシームレスにとけあっているところだと思います。
冒頭のまっくろくろすけから始まって、トトロやネコバスはどうやら大人にはつむじ風のようにしか見えないらしいのですが、子供だけに見えるということも、この映画ではことさら特権的には扱わず、子供たちを「妄言だ!」と諌めるような権威的大人も出てきません。
あからさまな肯定も否定も無く、ごく自然にトトロたちはストーリーに関わり、大人たちも子供の世迷い言と思ったにせよそれをおおらかに受け入れるのです。

大人達の子供を見る眼差しのあたたかさであるとか、姉妹のほほえましい愛情であるとか、姉サツキの父不在のおりの健気な長女性であるとか、メイの純粋で一本気な幼さとか、おばあちゃんの偉大な母性であるとか、いくらでも感動のメッセージは込められているので、まさに万人が観て*にこうるっ*とするようなジブリ的オーラ満載な作品であるわけで、もちろんそこが最大級に眉唾物、批判精神をもって臨むべき作品でもあるのでしょうけれど、ワタシ的には、まずはこの現実~異界のシームレスの度合いにおいて、なかなか他に類を見ない作品だということを評価してとどまることに致します。

同様な評判(「現実とファンタジーの融合」という謎めいた賛辞)をとった「パンズ・ラビリンス」と比べるならば、こちらはあくまでファンタジーの世界は試練と儀式の場であり、接点はシームレスではありましたが、現実とファンタジーそれぞれは粛々と別々に進行していたのです。


まあ、シームレスだから優れている、と言いたいわけではないのですが、そこが面白いなと思った次第で。。。


**********

音楽が、というかアレンジがちょっと時代を感じさせたかな。
音の選び方が、あれはまさに坂本龍一が切り開いたシンセによる有機的音響の世界であって、久石譲がそれをそっくり援用した作家だなあというのは前から感じていたことなのですが・・・


それから、やっぱりこの作品も劇場で観るべきだなあと感じましたね。
トトロの飛翔、トトロの大音声、ネコバスのスケール、森の育つ迫力なんかは、
大画面・大音量で楽しみたいですね。



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「虚数」スタニスワフ・レム

2008-07-15 03:55:44 | book
虚数 (文学の冒険シリーズ)
スタニスワフ レム
国書刊行会

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「虚数」スタニスワフ・レム

恐るべき本があったもんだ。レムの頭の中はどうなっていたのだろうか。

架空の書物への序文集という体裁をとっている本書は、そのことから容易に想像されるメタフィクション的冒険(序文を創作することによってその序文が指し示す架空の「本文」を現前させずに想像させるという冒険)という知的興奮の範疇を一気に凌駕し、もっと危険なもの、読んではいけないものを読んでしまったと思わせるような、想像力の極北に踏み込んでしまった怪書なのだった。

それは、そのメタフィクション的構造もさることながら、レムの選んだ題材によるところが大きいだろう。
この短編集(?)の焦眉である『GOLEMXIV』は演算機としてのコンピュータが自己完成能力を得るまでに進歩し、抽象的論理の世界において質量ともにはるかに人間の能力を超えてしまった世界における、人間と間のコンタクトの記録である「本文」に対する序文集(まえがき、序文、講演、あとがき)である。
人間側による序文では、一見人間のような振る舞いを見せるGOLEMも実際は人間の行動をシミュレートしているだけに過ぎず、知力はあるが感情や個性というものを持っていない存在であることがくりかえし述べられる。たとえば、GOLEMと接触する者は、思いやりとか優しく見守る態度をまったく期待できないことなど(それは「愛情の欠如の現われ」ですらなくそもそもそういう感情自体がないのだ)。しかし、肝心の「人間を凌駕した知能」については人間の側からは、その知の世界がどのようなものなのか、想像することすらできない。

一方GOLEMの側からの演説(!)では、人間の知性について、それを超えた者から見た像が容赦なく(感情がないからね)突きつけられる。いきなり冒頭から「進化の木から枝分かれして間もないあなた方はまだキツネザルとの類縁関係が強く残っているがゆえに、何事も具象化せずには物事を把握できない」とかいうようなことをいわれてしまうし(汗)、超越した知性から見た人間論が滔々と語られるのは圧巻である。


ここでは二重三重の冒険が試みられているだろう。

ひとつは、人間を超えた抽象思考の世界を記述しようという試み・・・もちろん人間を超えているからには「記述」できない。記述できないことを記述によって想起させようという冒険だ。

もうひとつは、その記述(できる範囲)によって逆に人間の知性と活動の起源と限界について浮き彫りにしてしまおうという試み。

そしてそれらの記述を可能とするために存在しない本文を指し示すための装置としての「複数の著者による序文」を選び、観点と文体を自由に使い分けること。

レムは序文という装置から想起される以上のことを「GOLEM」で成し遂げてしまったのではなかろうか。

***

一方で、21世紀になってしまった今読んでみると、なんとなく「GOLEM」はレムの限界を我々に教えてくれているようでもある。
例えばレムは、ENIAC以来のメインフレーム型集中処理装置が、線形的にGOLEMへと進化すると想定している(なのでGOLEM製造プロジェクトにIBMが・・)。ここに80年代以降の分散コンピューティングといった技術的なブレイクポイントまで見越していないのはちょっと違和感あり。
まあ結果論なのかもしれないが、科学技術が決してリニアに発展せず、ブレイクスルーによる解体・再構築を経て変態していくものだということまで加味されていたらもっと面白いものになっていただろう。

それからコンピュータの発展が、東西冷戦対立での核軍拡~宇宙開発の次段階の競争(思考戦争)として描かれるのは面白い。のだが、冷戦の構図から一歩もはみ出さないのはなんとなく物足りない気もする。まあ、そこをはみ出すのはかつてはそれで一大知的フィクションであったろうから、別の課題としてとっておいたのかもしれない。

****

他に、百科事典がその編纂の過程で既に陳腐化してしまうことをとらえて、未来予測コンピュータによる未来百科事典を売り込む話なんかもあり。抜群に面白い。(辞典の記録媒体は相変わらず「磁気」だし(笑))


まだ入手可能なうちに買って一家に一冊置いておくべき本ですよ~~





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The Band -King Harvest-Long Black Veil 1970

2008-07-14 03:59:16 | music




この映像はなんでしょう?
ウッドストックでのセッションだけど、
映像もよく計算されていて、ブート臭くない出来。
こんな映像が他にも残っていたら
オフィシャルで出してほしいものです。

とか適当なことを書くと実はもうでていたりして・・(知らないだけ?)

King Harvestではみんな程よく写っているが、リックだけはちょっと薄い。
そのせいか後半リック全面フィーチャーのLong Black Veilがおまけについている
でもいいとこでなぜか切れる。

この70年のライブは結構YOU TUBEにのっかっているんだけれど、
カメラマンがほぼ鍵盤奏者が眼中にないらしく、
絶妙に活躍するリチャードがほとんど写らなくて不満。

しかしいいよなあザ・バンド!

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「DIARY」青山テルマ

2008-07-11 21:36:19 | music
DIARY(初回限定盤)(DVD付)

UNIVERSAL J(P)(M)

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というか、「あなたに会えてよかった」というか・・

最近青山テルマ『DIARY』をよく聴いてるんだが、それに収録されているこの曲はキョン2の1991年ヒット曲のカバー。
なんだかんだいってこのアルバムで一番心が動くのがこの懐メロだったりするあたり、自分の年齢が隠せないと思ったりもするわけでw

で、wikiってみたんですけど、この曲、なんと作曲は小林武史ぢゃないですか!

う~む、なんということはない、マイラバ好きの血がここで騒いじゃったわけか?ヒットから17年目に知る事実。



青山テルマについては、この曲からの最後の3曲「ママへ」「DIARY」がよいと思う。ラストへ向かってよくなっていくアルバムは聴いていて気持ちがいい。

前半戦の楽曲たちは、いわゆる「日本の女性R&B」路線を曲もアレンジも歌い方も踏襲した感じで、いまひとつ突出した感じがない。
一番売りのSouljaをフィーチャーした「そばにいるね」も、まあいいけどあのラップ声が耳に障っていかん(笑)なので後半にあるパーティーの曲(タイトル忘れ)もだめ。どうもだめなんだよね~日本語ヒップポップ。ときおりよさが理解できるのもあるんだけどねえ。ほぼダメ。



といってもテルマさんの歌唱力はすごいものがあり、これは突出している。声質はMISIAによく似ているけれど表現の幅はMISIAよりも自然で広い。すごいひとは出てくるもんだねえ。若いのに。(若いからいいのか?)


しかし、まあそんなに聴いているわけではないが(というかむしろあまり聴かないのだが)アメリカのR&Bシンガーはどんなにはずしてもこのくらいのレベルはあるような気がして、かの国の裾野の広さ=登りつめることの厳しさを思わずにはおれん。日本では突出してもアメリカでは凡百ということだろう。

もちろんそれは文化の違いってやつで、そういう表現形式を選んだ時点で向こうが「本流」なわけだから、こちらからは文化の違いを乗り越えてからの勝負になるわけで。
ならば、文化の壁の「こちら側」で生成される「独自の」世界で音楽を楽しんだほうが、やるほうも聴くほうも幸せなような気がする。美空ひばりの洋楽に喝采した世代のように、いまワタシは青山テルマに喝采するのである~

しかし、キョンキョンはいい歌を結構もらってたねえ。



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「大失敗(Fiasko)」スタニスワフ・レム

2008-07-10 05:08:46 | book
大失敗 (スタニスワフ・レムコレクシヨン)
スタニスワフ・レム
国書刊行会

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『大失敗(フィアスコ)』スタニスワフ・レム

面白かった!予想以上に。

レム最後の長編小説。87年発表ということで、50年代からのSF小説やメタミステリ小説、60年代の高みを極めたSF小説群、70年代のメタフィクション的挑戦と各種の研究書、そういった歩みを踏まえての、まさに大団円となるすばらしい小説でした。
文章が韜晦で読みにくいとの前評判を聞いていましたが、そんなことはありませんでした。

****

レムのSFをすべて読んだわけではないが(というか読んだほうが少ないが)、レムに惹かれる理由は、彼のSFが一貫して科学的であろうとする姿勢をとっていることの帰結として、異星の文明とのコンタクトの不可能性、本質的な他者との意思疎通の不可能性を描くことになるというあたり、このなんとも楽観的でない姿勢にある。

宇宙人の存在を描くならば、華々しくファーストコンタクトの感動を描きたくなるのがエンタテインメントとしてのSFの衝動であろうに、レムはそんなことにはまったく興味がないらしく、徹底的に意思疎通が不可能であることを説き起こすなんて。
しかも分厚い本で(笑)
というわけで、平たく言うとそのひねくれた(まっとうな?)根性がすごい好きなのである。

でももっと好きなのは、科学的であろうとする一方で、細かい妙なところで未来像を捉え損なっているのが散見されるところだ。(笑)

『大失敗』にしても、宇宙船が光年の彼方へ航行するに関連し、航行の原理から乗員の日常生活にいたるまであらゆることをくどくどと描きこむあたり、そこらのハードSFにはまったく負けていないのだが、そのくせ、GODという超コンピュータが吐き出すデータが「テープ」だったり(あの紙はどうやって調達するんだ?)、タイタンの風景がすっかり現実の観測内容と違ってたり、宇宙の状況を検討するのに膨大な「写真」とにらめっこしてみたり、実はなんだか茶目っ気たっぷりな結果になっちまっているところもすごく面白いと思うのだ。(確かに87年頃はまだテープ出力の時代が終焉を迎えたばかりかもしれないが・・)

科学的でなければならない、と科学の守り神を自認しつつもスカッとはずしてしまうレムの立場は、しかし60年代に夢のような未来像を振りまいた凡百の科学的予言者達にくらべればまだまだ真摯だったというべきでありましょう。

***

・・・・話をもとに戻すと、この『大失敗』も基本的には絶対他者とのコミュニケーションの根本的な困難性を扱う。
異星に赴きそこに文明を見出したとき、侵略の意図でなく友好的訪問であることをどのように伝えたらよいのか。それ以前に友好、侵略という概念自体共有できるのか。また、相手が持っている技術に応じた相互で利用可能な通信手段とはいったいなにか。
絶対他者を前にして、我々の前提とする認識や理論や理解がことごとく無効であることを、レムは無数の事象を通じて次から次へと示してくれる。

う~む、これぞレムだ。

が、・・しか~し・・・
この小説、物語も終盤になって、驚くべきことが起こるのだ。
書くとネタばれになってしまうし、これから読まれる方はぜひ前知識なくこの結末を味わって欲しいと思う。

「不可能性」のレムが突如その殻を打ち破り、一歩踏み出したところは、しかしなお不可解な世界であり、その不可解さを理解することすらかなわず「大失敗」を迎えることになるこの小説は、レムの変節ではなくその不可能性の果ての可視化まで突き進んだまさに最後の小説にふさわしい袋小路なのだ。

****

もうひとつレムの面白いところは(ことさらいうまでもないが)作品に様々に思想を織り込んで見せるところだろう(まあ多様な思想を反映させない小説というのもありえないのだろうが)。

先に述べたようなコミュニケーション論を読み取るもよし。
球体戦域の理論に戦争論もしくは冷戦体制をモデルとした現代文明論を読み取るもよし。
搭乗した司祭を契機に展開される宗教哲学を読み取るもよし。
GODによって行われる心身管理に心療的問題の困難性を読むもよし。
もちろん80年代の時点で考えられる遠宇宙航行法のテキストとして読むもよし。

しかもその上で、読むものの心身にダメージを与えるような総合芸術<小説>としての力を持っているのだから、これは面白くないわけがなかろう。
中盤、小説中小説として披露される蟻塚の情景が、ラストにありありとよみがえる様は、それまで繰り広げた理屈の数々をはるかに凌駕してエキサイティングだったよ。


****

ポーランドでは「レム著作集」34巻が刊行されているという話だ。
日本はレムの紹介が進んでいる国だといわれているが、その実常に入手可能なものは少なく。
各出版社にはぜひこの著作集全訳出版に踏み切ってもらいたい。売れそうにないけど、シュルツ全集よりは売れる気がするが、どうでしょう??



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そにまのライブやります(その2)

2008-07-08 00:32:18 | LIVE告知
暑い・・・^^;

son*imaのライブは無事日程も確認がとれ、
予告通りの日にやれるようです。

あらためましてこんな感じです↓

2008.8.21 thu
吉祥寺MANDA-LA2
開場18:30 開演19:30
2000+drink


出演:son*ima
 komamu:うた
 takafu:ギター、バイオリンほか
 山上晃司:ピアノ、ピアニカ
 今井弘文:カホーン


ほかにもバンドが出る予定ですが今のところ未定。


ゆる~い演奏となるみこみですので
木曜ですが、週末の夜をだらだらと過ごしに来てくださると
たいへんうれしいです。

詳しくは
マンダラ2のページも見て下さい。

しかし8月ったらもうすごい暑いでしょうね~




あ、そうそう、
これを機にson*imaのサイトも強力リニューアルしたので、
よかったら見てみてください。


いや~暑い夜です。
ではおやすみなさい
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なんとson*imaのライブやります

2008-07-05 02:22:18 | LIVE告知
いや~!
びっくりしたことに
son*imaのライブが決まったよ!
なのです。

8月21日(木)吉祥寺MANDA-LA2
19:30開演

の予定です。

CDに入っている曲が中心ですが
入っていない曲もすこしやりますし、
CDとは音の感じも大分違うものに
もっともっとアコースティックな感じになるでしょう。


これを逃すと次はいつになるかわからない!
激レアライブ!!

お近くの方、遠方の方
ご都合よい方、ご都合悪い方、
興味のある方、興味の無い方、
みんなみんなお誘い合わせのうえ
来てね!


しか~し!!
マンダラ2のホームページ見たら、
8月20日にスケジュールされている^^;
間違いなので直してもらわんと・・・

ちゃんと確認とれたらもういっかいお知らせします~~^^;




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長久真実子チェンバロコンサート@大崎ゲートシティ

2008-07-01 21:23:48 | music
長久真実子チェンバロコンサート@大崎ゲートシティ
2008.6.29(sun)

徒歩0分のところでコンサートがあったので行ってきました。
長久さんは短い間でしたが以前ワタシのチェンバロの先生であられました方です。
こんなところで再会できるとはね~

O崎ゲートシティ(といまさら伏字にしても・・)のアトリウムというところは、
平面図的には扇型、立面図的には地下1階から地上3階までをぶち抜いた、
広大かつ曲面をもった大空間でありまして、
そこで休日などによくミニコンサートとかのイベントをやるのです。

イベントをやるということ自体は大変いいことで歓迎なのですが、前述のような空間なので、音楽を聴くには、音響的には最悪なのです。小さい音は聞こえないし、かといって増幅した大きい音は拡散し反響しぐちゃぐちゃになってしまう。
これは場所が広すぎるということもあるけれど、扇型の曲面が致命的なのではないかと素人ながら思っているのです。

同じことは、某国首都の都庁の「都民広場」にも言えて、あそこもやはりイベント会場として使われますが、野外ということに加えて、広場の半面を取り囲んでいる議事堂がぐるりと曲面壁をつくっていることが共通しており、やはり恐怖の音響空間を作り上げることに成功しています。
いずれも音楽鑑賞には非常な努力を要する場となっています。

イベント会場として利用する計画があるのであれば、そのような音響的配慮も最初から必要なのでしょう。建築とは完全を装いながら実は人間臭いほころびをたくさん抱えた怪物なのでしょう。

ふむふむ・・・



あれ?コンサートの話はどうした??


^^;なわけで、もちろんチェンバロの生音は聞こえず、PAからの音で聴きましたが、そのうえで、繊細かつ力強いニュアンスの伝わってくるよい演奏だったと思います。

13時と15時の2ステージでした。
1ステージ目はバッハのイタリア協奏曲で始まりました。あのかったるい曲を力強くかっちりと弾いてしまう先生の姿はやはりかっこいい!とともに、訓練された演奏家の基礎体力というものを感じさせましたね~

チェンバロではあとラモーの「・・(あれ?なんていう曲だっけ^^;)愛の嘆き??」のようなタイトルの曲と(笑)、セカンドステージではF.クープランの「・・(なんだっけ?(またかい!))神秘のバリケード(だったけ?)」結構好きな曲なのにタイトルちゃんと覚えてないす。と、マリー・アントワネットのチェンバロの先生だったという・・何とかという人の(記憶力0)絢爛豪華なフレンチバロック曲をやりました。




それからリコーダーとのデュオで「グリーンスリーブスによる変奏曲」とテレマンのソナタ。そしてリコーダーとバロックホルンとトリオで、この編成では世界に1曲しかないという、やはりテレマンのソナタをやりました。

リコーダーも大した腕前でしたが、バロックホルンが驚異的で。ご承知の通りあの時代のホルンは音階を作るためのバルブも穴もないただの筒でして、それで華麗な旋律を優雅に吹かれて大変びっくりでございました。音色もあの環境に関わらず良い音で聴けました。

これらのソナタのチェンバロパートは、通常は通奏低音なのでしょうか?バロックチェロでもいるともっと面白い音がしたのかもしれません。ただあの会場で弦楽器を増幅するとたぶん悲惨なことになったでしょうから、編成的には大正解だと思いました。







1ステージの後に先生に挨拶し、いや~お子さん大きくなりましたね~とかなんだか世間話とかしてしまいましたが、ほんとは通奏低音のことを訊きたいと思っていたのにすっかり忘れていました(笑)
シンプルで素敵なドレスですね~とかオヤジトークも控えましたし・・

ということで、雨の日曜日の午後を楽しく過ごしましたとさ。


【追記】
マリーのフランスでの音楽教師はバルバストルという人のようです。マリーはオーストリア時代にグルックに音楽を習っていたそうです。グルックってその時代の人だったんだ。

あとクープランは「神秘的なバリケード」ですね。「神秘的な障壁」という訳もみたことあります。クラブサン曲集の第6オルドルのうちの1曲で、譜面づらと聴いた感じが全然違う曲です(とワタシは思う)。




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