Credo, quia absurdum.

旧「Mani_Mani」。ちょっと改名気分でしたので。主に映画、音楽、本について。ときどき日記。

行きました!ビリージョエル

2006-11-30 22:51:00 | music
いや~行ってきましたビリージョエル来日公演@東京ドーム!

前に声の衰えがどうこうと書いたけど
そんなこと何の問題もありませんでした~
もう目の前に(ずっと前だけどさ)あのビリーがいて「マイライフ」「オネスティ」を歌ってるんだもん
いや~
なんともいえん
この25年間くらいの思いがど~んと目の前に広がった感じよ。

詳しくは後ほど~~

【というわけで追記】

席はアリーナ席の後ろの方だったので、まあ、人さし指大にビリーが見える程度。
左右に設置されたスクリーンを併せてみながらのライブでした。

ドームはほぼ満席。
何年も新作を発表していないのにすごい人気だ。
宣伝もだいぶしていたけれどね。

ライブ盤を聞いていたので、心構えができていると思っていたんだけれど、
1曲目ANGRY YOUNG MANであの怒濤のピアノトレモロを実際に本人が弾いている姿を観て、一気にぶっ飛び!
わお!本人が弾いとるで!!
うわお~~~!

つうわけで、2曲目MY LIFE、3曲目HONESTYと続くにいたって、まったく予期せずに感涙にむせぶ私なのだった・・・・


日本向けにしっかりHONESTY,STRANGER,JUST THE WAY YOU AREをプログラムに入れているところもサービス満点。
声の調子はライブ盤よりもずっとよく、こりゃなんの問題もない!
っていうのもうれしかったな。

**

途中、いつのまにかステージのピアノの向きが変わっていて、
あれ?さっきまで右側で弾いていたのに、いつのまにか左側で弾いてる~?
という不思議な演出もあり。
ピアノを弾かない曲ではピアノが消えていたし。
きっと回転+上下するフロアにピアノが置いてあったんだろう・・と推測する。

パーカッションをやっていた女性がすげ~かっこよかった。
パーカッションだけでなく、要所要所でサックス吹いたり歌歌ったり。
かっこいいなあ。
たぶんCRYSTAL TALIEFEROという人

**

【やった曲】
ANGRY YOUNG MAN
MY LIFE
HONESTY
THE ENTERTAINER
NEW YORK STATE OF MIND
ZANZIBAR
STRANGER
JUST THE WAY YOU ARE
MIAMI2017(I'VE SENN THE LIGHTS GO OUT ON BROADWAY)
ALLENTOWN
DON'T ASK ME WHY
MOVIN' OUT(ANTHONY'S SONG)
AN INNOCENT MAN
SHE'S ALWAYS A WOMAN
WE DIDN'T START THE FIRE
BIG SHOT
YOU MAY BE RIGHT
SCENES FROM AN ITALIAN RESTAURANT
PIANO MAN
IT'S STILL ROCK AND ROLL TO ME

こんなとこだったかな

【やらなかった曲】
VIENNA う~ん、やってほしかった
LAULA これも~
THE BALLAD OF BILLY THE KID これききたかったなあ

他にもあるけどね


STRANGERの口笛はビリーじゃなくて他の人が吹いてた(笑)
でもPIANO MANのハーモニカはしっかりビリーが吹いてた。

PIANO MANが生で聴けた・・・・・というだけで、
結構感慨深いかも。

というわけで、また行きたいけれど、どんなもんでしょ?


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ジョージ・ハリスン「慈愛の輝き」

2006-11-30 02:54:02 | music
慈愛の輝き (CCCD)
ジョージ・ハリスン
東芝EMI

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29日はジョージの命日だったので、今日はこの1枚を。

原題は「George Harrison」
たぶん79年のアルバム。

音づくりが丸くて、ああ、こういう人柄だったのかなあと思わせる。
まあ大げさにいえば、慈愛の輝きに満ちているアルバムかな。
派手なヒット曲はないけれども、アルバムとしては一番まとまっていると思う。
もちろんダークホースレーベルのアルバムの中では、ということだけれども。

1曲目「Love Comes To Everyone」はそのなかでもこのアルバムのトーンを一番よくあらわしていると思う。ポップで明快で泣ける。

2曲目「Not Guilty」はビートルズ時代にレコーディングまでしたけれど、没になった曲。ここへきて、素晴らしいミュージシャンのサポートを得て、実に味のある曲に仕上がったなあ。これでよかったんだと思うな。この曲は。

3曲目「Here Comes The Moon」ハワイの夕暮れ、海をみていたら、月が昇ってきたと言う、もうそれだけで十分ファンタスティックなんだけど、さらにファンタスティックな歌を書いてしまう。やっぱりジョージは才能があったんだなと思う。大名曲「Here Comes The Sun」の姉妹編・・と言ってしまっても十分受けて立てる曲になっていると思う。

なんて感じで切りがないのです。

思うに、ハワイというジョージの心のふるさととの出会いも、このアルバムの誕生に大きく作用しているでしょう。
これは言ってみればブリティッシュ発ハワイアンなアルバムなのです。

昔ハワイに行ったとき、ひどい風邪をひいていたんだけれど、ホノルルに到着したらすぐに治ってしまったことがあったけれども、そういうヒーリング感にあふれています。
ジョージのソロはアップル時代のアルバムに目がいきがちだけれど、ダークホースイヤーズのアルバムもかなり質が高くて、なかでもこのアルバムはダントツでしょう。

しかし79年といえば、時はパンクかテクノポップ。
その中でのこのアルバムは、いかにジョージが自分に正直であり続けたかという証左でもありましょう。

なんて褒めちぎりすぎでしょうか。
まあ命日だし。


面白いのはローランドのエフェクターに大きくよるところがあった、ってかいてあるとこ。エフェクターをいろいろ試しているうちに曲ができちゃうってよくあるはなしだよなあ(笑)

それから、ウィリー・ウィークスのベースがなんともかっこいいのです。

あとスティーヴ・ウィンウッドがキーボードで参加。エリッククラプトンも一部参加です。

CCCDがいやならばUS盤がありますね。
George Harrison
George Harrison
Capitol/EMI/Dark Horse

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ビリー・ジョエル「12ガーデンズライヴ」

2006-11-28 18:56:01 | music
12ガーデンズ・ライヴ
ビリー・ジョエル
ソニーミュージックエンタテインメント

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ビリー・ジョエルの来日公演にいくことにしたので、
予習のため購入。

**

人間、歳をとる。
何人たりとも例外なく歳をとる。
天が人にもたらした究極の平等。
ただ夭折の人のみがこの平等からひとり放たれる。
この運命の皮肉。

・・と「白鯨」風に言ってみるが。

ポール・マッカートニーだってしっかり衰えていた。
ビリーだって衰えていても誰も責められないだろう。

そう。
ようするに、ライブにいってがっかりしないように、
あらかじめ、その「衰え具合」を知っておこうという目的なのだ。
でなければ、ライブに予習はむしろ不要だと思っている。

**

2枚組で32曲。
これだけ歌いきるのはたいしたもんだと思うけれども、
やっぱりな~声は高域も低域も往年の艶はなかったです~
それに反比例するかのように、バンドの音ばかり妙にゴージャスで、
なんか出来の悪いコピーバンドを聞いているような気分に・・・・

神よ
あの若くてはつらつとしたビリーをどこへつれていってしまったのか??


でもだれも責められない。
自分だってそうだ。
代謝が落ち、腹が出てきて、ようやく自分にも平等に課せられた運命に思いを至す未熟者。それが自分だ。

おそらくは運命に自覚的だったビリー。
近年は「クラシック曲」の作曲に没頭してポップス界のベルトコンベア的創作サイクルに背を向けていたと聞く。

それが、何を思ったかのライブツアー。
・・・感無量ってとこではないですか。


・・・ってなわけで、まあ、自分の若い頃を彩ってくれたビッグネームなんだから、多少は割引して聞いてあげても罪はない。

となると、たとえば「ウィーン」が、「シーズ オールウェイズ ア ウーマン」がライブで聞けるのはなんだか奇跡のようでうれしいし、
「アレンタウン」「ローラ」「グッドナイトサイゴン」などの「ナイロンカーテン」からのグッドチョイスも泣ける。
「イノセントマン」のころの'50回帰曲が少ないのもいいし(笑)
「ストレンジャー」や「素顔のままで」なんていうビッグヒットがないってのも妙にこだわりの人っぽくてニヤリとさせるじゃないですか。

・・・しかしな・・・
考えてみるとこの人は既に「ソングズ イン ジ アティック」というライブマスターピースを持っているわけで・・・どうしてもあの完成度を求めてしまうな。
選曲にしても、「サマー ハイランドフォールズ」「セイグッドバイトゥハリウッド」「アイラヴズィーズデイズ」がないよお・・・(;;)



というわけで、「ビリーの近況報告」的意味合い以上にどんな意味があったかは、ちょっとよく考えないと解らないけれど、まあ、自分の所期の目標にはぴったりだったというアルバムで(笑)

***

どうせならこれがおすすめ
内容最高にして、値段もお手ごろ
ソングス・イン・ジ・アティック
ビリー・ジョエル
ソニーミュージックエンタテインメント

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ソングス・イン・ジ・アティック
ビリー・ジョエル
ソニーミュージックエンタテインメント

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ヤン・シュヴァンクマイエル「ルナシー」

2006-11-25 19:32:59 | cinema
ルナシー公式サイト
2005チェコ
監督・脚本:ヤン・シュヴァンクマイエル
美術・衣装:エヴァ・シュヴァンクマイエロヴァー
出演:パヴェル・リシュカ(ベロル)ヤン・トジースカ(侯爵)
アンナ・ガイスレロヴァー(シャルロット)ヤロスラフ・ドゥシェク(ムルロップ)


lu・na・cy
[<Luna]n. 精神異常; 【法】心神喪失; (普通pl.) 愚かな行動.

おもしろかった。
テーマは直裁的で、狂気と正気の境界のあいまいさ、
狂気が反転してまた別の狂気へ移っていくという現実のありかた、
そういったものを、わりとストレートに表現している。

でもその表現のためにとる手段の凝りようがなんとも心地いいというか心地悪いと言うか(笑)
病院の内部の徹底的に古く小汚い有り様とか、墓地の地下への蓋がとことん土まみれになっているとことか、侯爵が冒涜の限りをつくす館でキリスト像に打ち込む釘がとことんサビ釘であるとことか、もう細部にいたるまでこだわり抜かれた質感が、作品の直裁さを幻滅ではなく幻惑の方へと導いているように思った。

なにしろすごいんだ。病院の中の荒れ具合。
もう映画館の中なのについ息をとめちゃうくらいで。
「芸術療法」のこてこてのブラックユーモアとか、
ドラクロワの絵画を再現するとことか、
結構ユーモラスな味わいも健在で。

人物ももう見た目うわ、境目がないよお、みたいなキャスティングで、
すばらしい。

本筋と関係あるの?という、肉や舌のアニメーションも随所にはさまれて、
やっぱりこれがなきゃね~というファンサービス??
でもこれまでの肉アニメに増してすごかった。

**

マルキ・ド・サドとエドガー・アラン・ポーのモチーフを使っているということなので、観て原典に思い至るほどの知識はないにしろ、この辺は絶対サドだな!とかこれはポーだろ~!とか想像してみるのも楽しかったです。

それから、いろいろな映画を思い出した。ひとつはフィリップ・ド・ブロカ「まぼろしの市街戦」、もう一つはウィリアム・ピーター・ブラッティ「トゥインクル・トゥインクル・キラー・カーン」。
後者の方がテーマ的には近かったかもしれない。前者は正気の世界の狂気より狂気の世界の狂気を選ぶという、ある種希望のようなものがあったけれども、「ルナシー」にそれはない。
あと、羽根毛が舞い散るという点でヴィゴの「操行ゼロ」とか。あれでは自由の象徴のような羽根だった。今回も自由の象徴なんだけど、その「自由」って手放しで喜べるの??みたいな含みがあって、時代の差かな~~。

<結論?>
最初観たときは、ちょっとあれ?ストレートすぎ?と思ったが、
後から思い返してみると、狂気も複雑に折り畳まれていて、
なかなかいい感じかも、ひょっとしたら「オテサーネク」とならぶ傑作かも
と思いました。

**

オールアバウト シュヴァンクマイエル

エスクァイアマガジンジャパン

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観た時に買った本です。

冒頭のシュヴァンクマイエルの文章が非常によく書けていて、
彼の立場や創作に対する思いがばしっと伝わってくる。

映画にでてくるが、タールと羽根については、この本の巽孝之氏の文章がしっかりそのルーツについて書いているし、サドの思想の関わりについては中条省平氏と、人選もなかなかよい。
パンフ代わりに1600円なら安いもんである。

***

今回ブログ友だちのうねさんと初めて会いました。
話の面白いステキな方でした。
また映画観に行きましょうね~


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The Beatles "LOVE"

2006-11-23 03:44:37 | music
LOVE (DVDオーディオ付)
ザ・ビートルズ
東芝EMI

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ビートルズの「新譜」!
ジョージ・マーティンが息子のジャイルズといっしょにリミックスした新譜!
要チェック!!

・・・・・
いや~~
悪酔いした。
船酔いに近いかもしれない。
これは「ビートルズ者」の脳内に直接手を突っ込み
ぐりぐりねっとりと強制シャッフルするような
そういうCDである。

「ビートルズ者」とはなにか?
ビートルズの音像はたいてい頭に入っていて、
微細な瞬間までが脳内メモリ常駐、もしくは少なくともキャッシュには入っていて常にスタンバイOK
そんなジャンキーのような者である。

そのような資質は当然若き多感な頃に刷り込まれたものであるから、
一瞬の音像たちは、甘酸っぱい記憶や生活の質感と結びついていて、
それぞれまるごとの「世界」をひきずっているわけで。

なので、公式音源やアウトテイク音源からサンプリング&オーバーダブして
一大ビートルズ音像絵巻となっているこのCDは、
結果として「ビートルズ者」脳内に遍在する「世界」をあちこちからぐいぐいとひきずりだしてきては、ありえないとりあわせでブレンドしてしまうことになるわけでして。
なんというか、世界の基礎がゆらいじゃうというか、三半規管がくがくいわせちゃうような、地面や視界が一瞬ごとにすっとずれていくような、そんな状態が延々一枚分続くのである。

だいたい、もう脊椎反射レベルで、お、この音は「ペニーレイン」のトランペットの音だぞ!とか「ピッギーズ」のチェンバロだぞ!とか体が勝手に反応してしまうので、もう思考を超えた、そうねえ・・・生体反射音楽だ。
ディックの小説にでもでてきそうな悪夢音楽。


というわけで、どこにどの音源が引用されているか??という楽しみは無尽蔵に仕込まれているので、楽しめたかというとすごく楽しめたんだけれど、読後感、じゃないや聴後感としては??やっぱりどこか悪夢的、そう、まさに夢の中にビートルズが出てきて、悪ふざけしながらライブをやっているような、そんな感じで、いまひとつすっきりしたアフター感ではない。

こんなことだったら、やっぱり原曲を聴くんだった。おとが悪かろうが、ステレオの音割りが昔風だろうが、そんなことはもおどおでもよいから、パースペクティヴのはっきりした、私のビートルズが聴きたい。

と思う私なんでして。

***

突っ込みどころをいちいち書いていくともう切りがないのでやめるが、

「Within You Without You」に「Tomorrow Never Knows」のドラムをかぶせるのだけは勘弁してもらいたかったな~元曲、結構リズムがかっこいい曲なわけでね。

逆にデモ弾き語りからオリジナルトラックまでをつなぎあわせた「Strawberry Fields Forever」は1曲として完成していて良かったなあ。
これだけは未発表音源を使っているそうだし。

まあ、様々なギミックも曲の一部分なわけで、意外と各曲フルコーラス楽しめるので、なれてくれば意外な曲順のビートルズメドレーとして楽しめるのかもしれない。


しかし、あ~気持ち悪り、まだ船酔いが続いているです~


こちらは通常盤(私は通常盤を買いましたです)
LOVE (通常盤)
ザ・ビートルズ
東芝EMI

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ピーター・グリーナウェイ短編傑作選「水の協奏曲」

2006-11-19 01:43:35 | cinema
ピーター・グリーナウェイ+マイケル・ナイマン 水の協奏曲

紀伊國屋書店

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これはグリーナウェイの、「水」をめぐる3つの短編をあつめたDVD。

**

Making A Splash
1984イギリス
監督:ピーター・グリーナウェイ
音楽:マイケル・ナイマン

これはまさに水を被写体とした美しい作品。
水のもつ躍動感、水と戯れる生物の躍動感、泳ぐ人間たちの躍動感、水しぶきの躍動感。
水はグリーナウェイにとっては生命の器なのだろう。

冒頭、一滴の水が落ちる波紋と音から始めて、植物をつたう水滴、川の流れ、プール、海と、次第にスケールを大きくしていくとともに、ナイマンの音楽も複雑さと重層性を深めていく。そのへんの構成感は壮大さを感じさせてGOOD

しかし最後の締めがシンクロっていうのはどうかなあ。気持ちはわかるし、みていてもおもしろいんだけど、せっかく海まで行ったのにプールで締めるのがちょっと残念。
シンクロを抜いて、そこに「アトランティック」をくっつけたらどうかなあ。もちろん音楽はナイマンに差し替えて・・・

ナイマンの音楽って、ドラムが入るとすごくベタなポップスに聞こえて笑えた。
それから、あの水中ホッケー?なかなか過激な競技だと思うな・・・

**

26 Bathrooms
1985イギリス
監督:ピーター・グリーナウェイ
音楽:マイケル・ナイマン

アルファベットと数字のこだわりに26のバスルームの姿が絡められている。
いろんなバスルームがあるもんだ。日本のお風呂とはだいぶ様子が違っていて、普通の部屋にバスタブがでんとおいてあったり、鏡張りだったり。
過ごし方もいろいろ。ひたすら体をあらったり、本をよんだり、船を浮かべてみたり。子供があそんだり、犬を洗ったり。

水に触れる時ってなんというか無防備で、生理的にむき出しになる感じがあるけれど、まさにそういう時を過ごす場所をついてくるあたり、後に「食欲」で一本撮ってしまうグリーナウェイ的着眼点なんだな~と思う。

自分もお風呂でもっと楽しく過ごしたいと思うのであります。

**

Fear Of Drowning
1988イギリス
監督:ピーター・グリーナウェイ
音楽:マイケル・ナイマン

これは「数に溺れて」を監督自身が解説するという作品。
絵コンテや元ネタの映像を差し挟みながら、「数に溺れて」で顕著な
数、ゲーム、殺人、カウント、繰り返し、虫、水、などなどのこだわりについて、
紹介されていく。

ふーんなるほどと思いながらみているけれど、グリーナウェイ自身による解説は、結局難解で、字幕を追うだけで精いっぱい。
なんかムズカシイ事をいってるなあという感じ。
いきなり本人が画面いっぱいに出てきて話し始めるのにはびっくりしたが、
慣れてくると、ストライプのシャツにストライプの上着で登場する彼の服のセンスが気になったりもするわけです(笑)

自由意志には限界があって、それは文明というゲームである。
それは滑稽で残酷だけれどやめられない。
だから・・・なんだかんだ・・・・・

くそ~心に残る言葉を拾いきれない。

この作品だけはあまり「水」という感じではなかったな。
もちろん「数に溺れて」自体はおおいに水に関係するんだけれど。

**

実験的初期短編に比べると、だいぶ見やすいし、短め。

グリーナウェイBOXのvol2の箱のなかの1本分の空き空間は
このDVDを収納するためのスペースだったということにいまごろ気づく。
(BOXの帯にそう書かれていた)


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ピーター・グリーナウェイ コレクションDVD-BOX 1

紀伊國屋書店

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ピーター・グリーナウェイ コレクションDVD-BOX 2

紀伊國屋書店

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manimage更新

2006-11-18 18:44:08 | diary
フォトギャラリーmanimage
やや更新しました。

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2006-11-13 15:36:27 | ひこうき雲
テロではありませんでした。
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ピーター・グリーナウェイ「ヴァーティカル・フィーチャーズ・リメイク」

2006-11-12 02:29:54 | cinema
ピーター・グリーナウェイ コレクションDVD-BOX 2

紀伊國屋書店

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1978イギリス
監督・製作・脚本・撮影・編集:ピーター・グリーナウェイ
音楽:マイケル・ナイマン、ブライアン・イーノ


グリーナウェイ初期作品Vol.2収録の中編。

タルス・ルーパーなる人物が試みた企画、
「ある限定地域にある垂直の物体を集成し映像化する」というもの。
志半ばで頓挫したこの企画を、ルーパーが残した資料(文章やスケッチや図形、絵コンテ)を元に、再現しようという学会があり、
このフィルムはその学会における検討を元に再現した映像。

再現は4度試みられる。
一度目の再現については、完成直後に新資料が発見され、その結果厳密さを欠くものとみなされる。
二度目の再現についても、同様に見直しが入る。

4バージョンに渡って、見せられるのは、木立、電柱、柵、植物などなどがただまっすぐ立っているだけのカット。
それが11×11の121カット。
いったいどのバージョンがルーパーの意図に近いといえるものなのだろうか・・・

・・・・
・・・・

などという設定自体がすべて虚構なのだそうだ。
ルーパーも学会も。



こういうメタフィクション的設定は、レムやボルヘスを思わせるところであるが、
両者の場合は、立派なフィクションの体系を冒険する。
特にレムのソラリス学なんかを思い起こしてみると、それはそれは立派な体系だ。

しかしグリーナウェイの場合、どこか人を食ったというか、ナンセンスを大まじめでやるようなところがあって、レム的なメタフィクショナルの冒険というよりもむしろ、モンティパイソン的な資質を感じ取ってしまうのは、私だけ??

本作も仰々しい設定の割には実際の映像はばかばかしいくらい無意味で、ホントにもうこのイギリス人は~と、つぶやきの一つも出ようというもの。
こうなったら、縦棒のつらなりに対して、こちらも居住まいを正してとことんつきあってやろうぞ・・・となんだか意地の張り合いのようになってくる。

とまあこういう楽しみ方をする映画なのかなと。

**

「学会のテーマ曲」というのがいちいち流れて、それはブライアン・イーノ作だそうだ。
再現された作品中の音楽(というか音響に近い)はマイケル・ナイマン。
この作品ではそのコンセプトに応じた音割りが成され、初期作品でのコラボの濃密さが伺える。

タルス・ルーパーへのこだわりは、さらに多くの映像作品を生み、「The Tulse Luper Suitcases」という3部作へと昇華されている模様。
2003~2004年のこの作品は、日本では配給されなかったようで、日本版DVDが出るのを待つしかないのかしら。



あと、グリーナウェイは正確にはイギリス人でなく、ウェールズ人なのだ、そうです。
このウェールズ人め!

グリーナウェイのHP


好き度(おまけいっぱい)


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イングマル・ベルイマン「サラバンド」

2006-11-10 04:36:28 | cinema
サラバンド [DVD]
クリエーター情報なし
紀伊國屋書店


サラバンドHP
2003スウェーデン
監督:イングマール・ベルイマン
出演:リヴ・ウルマン(マリアン)、エルランド・ヨセフソン(ヨハン)
   ボリエ・アールステット(ヘンリック)、ユーリア・ダフヴェニウス(カーリン)




くそお、たくさん書いたのに、消えた・・・

(気をとりなおし・・・・・・・)

大概の映画は、自分が虚構であることを一所懸命隠す。
観客の視線はないものとして、あるいは超越的な存在として扱われる。
お客さんは特権的な高みから映画を見つめる。
それ自体では完結した虚構だからこそお客さんはその映画に没入して楽しめる。

でも時々、その虚構性をあっさり白状してしまう映画というのがあって、観るものはどこか居心地悪い。
「サラバンド」はこの居心地の悪さをもっている。
どういうことかは観てのお楽しみなのだけれど、ここのところを、居心地悪い~ととるか、面白いと感じるかで、この映画の評価は別れてくるだろうと思う。

ちなみに観ていて思い出したのは、タルコフスキー「ストーカー」とジャン=ピエール・ジュネ「アメリ」、トリュフォー「アメリカの夜」
この3つを思い起こさせる映画っていったい???

***

1974「ある結婚の風景」の続編ということらしいが、そちらの方は未見。
でも内容のほうは、これ単独でみても十分詰まっていると思う。

ころがりこんだ遺産により、年をとってから離婚し山奥に隠遁生活に入ったヨハン。
ヨハンのもとを、元妻のマリアンが何十年ぶりかに訪ねる。
思いがけず旧交を温める二人。
同じ頃、ヨハンの家のコテージに、ヨハンの息子ヘンリックとその娘カーリンが、チェロの練習のために逗留する。
静かに、家族の中の確執が浮かび上がってくる。

特に心弾かれるのは、ヘンリックとカーリンの葛藤と、そして2年前に死んだ妻で母のアンナの存在(不在)。
ヘンリックは妻への愛情を妻の死後持てあまし、カーリンを溺愛することでなんとかバランスを保っている。
一方カーリンは自立しようとする気持ちに目覚めながらも、自分が父の危うい存在の支えになっていることをも自覚していて、身の振り方に悩む。
アンナは、家族の微妙な愛情のバランスを自分が保っていることに生前気づいており、死期を悟ったあとの手紙で、自分の死後の親娘の葛藤の予感を綴っていた。

結局カーリンは、母の遺志を受け止め、自分の人生を自分の思う方へと全うしようとすることになるのだが・・・・


人間関係の基本ともいえそうな「結婚」と「親子」の姿を通して、若い人の羽ばたいていく意志、行き詰まってしまった人間のぎりぎりの心、人の「不在」のもつ影響力などがここには重層的に描かれていて、タッチは穏やかで澄んでいるのに、テーマは重く、そして普遍的だ。

***

家族の葛藤と変化が、家族の外にいるマリアンの訪れとともに動き出す、その微妙なダイナミクスが絶妙だと思う。これこそがベルイマンの手腕なんではないかな。
そして、その変化の力場の中にいたマリアンもまた、自分の中に変化を呼び込み、精神を病んだ自分の娘マルタ(だったっけ?)との、ほんのかすかではあるけれども精神の交流を果たすことができた。人間の関係というものの不思議を思い起こさせる。

ヘンリックが、自分の愛情のバランスの危うさに気づいていて、カーリンの自立をなんとか受け入れようと思うところもリアルだったな。結局親娘の間にあった葛藤は、最終的にヘンリック自身の中に取り込まれてしまったのだろう。

**

チェリスト親子が登場人物なのだから、演奏するシーンをもっと効果的に使えるとよかったのではないかな。まあ、実際にチェロが弾ける役者さんじゃないので、どうしても限界はあろうかと思うけれども、随所でなるバッハのサラバンドのかわりに、親子が演奏するシーンを使えれば、もっと作品が重層的になった気がする。
惜しい。

あと教会のオルガンの響きの美しいことも印象的だった。
ヨーロッパはかなりの辺境にある教会にも結構立派なオルガンとオルガン守りがいたりするようで、まさに地域に密着した音楽というものがある。ヘンリックも音楽学校はチェロではなくてオルガンで卒業した、と言うシーンがあるが、見ていてやっぱり文化の違いというのはこういうところにあるんだと感じざるを得ない。





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今日からだった

2006-11-08 10:16:23 | movelog

スタバに行くと早くもクリスマスの装い
例年15日頃がかわりめだったのに
今年はどこもクリスマス体制が早い気がする。
これはいざなぎを越えるという上向き景気の反映か?
などと呑気に思っていたら、ショートラテ310円



わあっ今日から値上げだったかあ!
それにクリスマスをぶつけたワケネ(^_^;)



今日は会議がよそであって10時半集合。
なので無事出勤できました。ネムイけど
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ふがいないや

2006-11-07 04:56:27 | diary
調子にのってガラにもない帽子を買う。

頭がすごいでかいので、大概のサイズの帽子は頭が入らない
今回のはすっぽりと入るので、まあ安かったし買い。
それでも妻いわく、帽子が小さく見えるんだけど・・

そもそも帽子、まったく似合わないんだよね~
この帽子が似合う、似合わない、ってどこが違うんだろう。

顔の大きさ?頭の大きさ?
身長とのバランス?
顔のつくり?
髪型??

よくわからないけど、とにかく似合わないんだよな~自分
なので、ちょっとでも見れるなと思ったら、つい買ってしまう。
いままで主流はキャップ型だったけど、今回のこういうかたち(なんていうの?)ははじめて。
かぶると自分ではないように見える。
この冬はこれだ。

しかしこれ、いつどこに被っていけばいいんだ??

**

そうそう、今回のタイトル

結局今日(昨日か)は仕事にいけず。
映画観て、
チェンバロのレッスンに行った。

充電とか休息とか、前向きにとればいいんだろうけど
やっぱりふがいないよなあ・・・
しごともあったのに・・・

とりつくろうために明日はマスクして出勤予定
・・・これもふがいないのだ・・・


あ、そうそう、
今日映画館でみたら、「スキャナー・ダークリー」の前売りが発売になってた。
いよいよ公開なんですな!


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ジョージ・ロイ・ヒル「明日に向って撃て!」

2006-11-05 20:15:33 | cinema
明日に向かって撃て! 特別編

20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン

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監督:ジョージ・ロイ・ヒル
脚本:ウィリアム・ゴールドマン
作詞:ハル・デヴィッド
音楽:バート・バカラック
出演:ポール・ニューマン(ブッチ・キャシディ)
   ロバート・レッドフォード(サンダンス・キッド)
   キャサリン・ロス(エッタ・プライス)


ぴあで「ぴあテン」「もあテン」というのをやっていたが、
これは私がぴあと出会った頃に、「もあテン」の常連だった。
というか「もあテン1位」常連だったと思う。
(今もやってるんだろうか?「ぴあテン」「もあテン」)

で、ある日、近所の名画座でやるっていうので、観に行った。
ラストシーンで釘付けになって。椅子から立てず、
もういっかい最初から観た。
これを観ている間に、頭の中でなにやら化学反応が起きたのだろうと思う。
それは「映画って、本っ当にいいもんですね」という名前の化学反応だ。

以来この映画はTVにかかる度に観てきたが、いちいち冷静に観ることができない。

**

なわけで、今回も冷静には観れなかった。
ほとんど記憶している1カット1カットにいちいちよりそって、一喜一憂し、涙がほろり、笑いがクスリ、まったくもって子供のようだ。

行きに襲った列車を帰りにも襲って、金庫をめちゃくちゃ派手にぶっ飛ばすところとか、
追っ手に追いつめられ、断崖をとびおりるときのやけっぱちな様とか、
ボリビアの銀行で強盗に入る時、ブッチがカンペを取り出すところとか、
もうわかっちゃいるのに、いちいち新鮮にわくわくし・・・・

西部劇には反則ともいえそうな自転車での心温まるシーンや
ニューヨークでのつかの間の日々のモンタージュや
そういう要所できめてくれるバカラックの音楽に、
もうわかっちゃいるのに、いちいち新鮮にうるうるする・・・・

こりゃだめだ、評にも感想にもなりそうにないわ・・・・

***

原題は「Butch Cassidy and The Sundance Kid」
アメリカ西部開拓史上名高い壁の穴強盗団をひきいたブッチと
その右腕早撃ちサンダンス。
実在した二人の後半生を描く。

列車強盗や銀行強盗で名を馳せた盗賊団。
ある時襲った列車の会社に雇われたと思しき追っ手集団に追われるはめに。
その追っ手は、正確に、どこまでも、迷いなく逃げる二人を追いかけてくる無気味な存在。
その事件を機に、ブッチはかねてから頭の中にあった南米ボリビア行きを具体化し、サンダンスと、女友だちのエッタを連れて旅立つ。
西部はもうやばい。
ニューヨークで豪遊の後赴いたボリビア。
辺境の地で、結局やることは銀行強盗なんだけれど・・・
希望のあるようなないような暮らしに身を投じる三人であったが・・・・




いいのは、基本的にこれは二人のならずものの逃亡劇になっているところ。
立ち向かうのではなく逃亡するところ。
それは、この物語が開拓精神や無頼精神の物語ではなくて、それの衰退の一場面であることを示している。
そこはかとない時代の終わり/移り変わりを、警備が厳重になった銀行、顔の見えない非人間的な追っ手集団、自転車、ニューヨークの近代的な歓楽などをさり気なく配置して、見るものにその終末の哀愁をそっと伝える。

それに、逃亡のなかで示される、二人の人柄だ。窮地に陥って、結構焦っていても減らず口とユーモアを失わない。ブッチの頭脳とサンダンスの腕をお互い信頼しあっている。
古き良き(悪しき?)西部の心意気も、ここではそんなに濃厚ではなくさりげなく描かれているところが、先の終末感にさらなる彩りを添えているだろう。

エッタの存在もなんとも不思議。
二人の心によりそいながらも、その終末を早くから予感し、去ってゆく。
エッタはきっと未来のアメリカの方へ進んでいったのだと思う。

**

アメリカン・ニュー・シネマの傑作とも言われるが、やはり他のそれに対して、洗練され過ぎているし、映画づくりへの明るい意志がみなぎっていると言う点で、やっぱりこれは王道の映画なのだろうと思う。

続編や姉妹編があって、リメイク話も出ているようだけど、
どうしてもそれらに興味を持つことができないのだなぁ

・冒頭ながれるセピアの活動写真は、1903年製作の「大列車強盗」。
 おなじく壁の穴盗賊団の悪行を描いた映画のようです。

・原題は、もともとは「Sundance Kid & Butch Cassidy」だったそうですが、当時既にスターだったポール・ニューマンがブッチをやることになって、順序がひっくりかえったそう。

・ロバート・レッドフォードはこの作品で一躍有名人に。出演料をもとに設立したサンダンス・プロが後にサンダンスインスティテュートになる。

・劇中、自転車の場面に流れる歌は、B・J・トーマスの唄うハル・デヴィッド/バート・バカラックによる名曲、「雨にぬれても」
 よ~く考えると、全然この映画にも場面にも関係ない歌だと思うが(笑)
 でも大ヒットしてアカデミー賞を獲っている。世の中は不思議だ。
 バカラックの曲は全編聞き物。バカラックはこの作品でそれまでの映画音楽作品からさらに洗練の度合いを高めた、と言う印象をずっと持っていたが、特に「サウスアメリカンゲッタウエイ」なんかは、曲調が過去の映画音楽作品(「何かいいことないか子猫ちゃん」「アフターザフォックス」「カジノロワイヤル」)に共通するエッセンスをしっかりもっていることに今さらながら気づく。

ああ、ぐだぐだ書き散らしたな。

サントラも最高↓
「明日に向かって撃て!」オリジナル・サウンドトラック(紙ジャケット仕様)
サントラ, B.J.トーマス
ユニバーサルインターナショナル

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デヴィッド・リンチ「マルホランド・ドライブ」

2006-11-03 05:00:44 | cinema
マルホランド・ドライブ

ポニーキャニオン

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再観

メビウスの輪的迷宮を存分に味わった。
好きだなあこれ。
当初の思惑通りTVシリーズ化してほしかった。
・・でも1本の映画として十分面白いからいいか。

**

いろんな伏線がはりめぐらされて、最後にはそれがざざあっとつながるんだけれど、その繋がり方がまともではなくて、つながっているくせによけい謎が深まるという、そこがこの映画のアイディアなんだと思う。

ウィッキーズ(だったかな)というダイナーの裏がなんでもないようでいて実はおかしな世界の結線になっていて、多分世界の裏と表のつなぎ目になっている青い箱はおそらくここからやってきたものだろうし、ダイアンだったウエイトレスもベティにいれかわっている。このダイナーは怪しい。

もちろん同じくらい怪しいのはクラブ・シレンシオだ。
そこではすべての音はあらかじめ録音されていて、役者はその音をなぞってゆくしかない。・・・・だから?
(思考放棄^^;)

リタの自分探しの旅は、ベティとのレズビアン的目覚めによってもたらされたクラブ・シレンシオへの訪問と、青い箱の解錠とで、唐突に裏側への扉が開かれて終わる。表での二人の友情は裏側では末期的腐爛期を迎えていて、それは裏側であるとともに、もしかしたら二人の未来の姿なのかもしれない。

その未来は時制がちょっと入り組んでるけれど、青い鍵を見たダイアンがおそらくはハリウッドに出てきた時の喜びの象徴である老夫婦に追いつめられ自死する、その瞬間に、過去である表面とぺたりとはりつけられ、輪がくるりと閉じられる。
う~~む、これぞ快感だ。

***

「裏」でのダイアンは、カミーラの殺害を殺し屋に依頼する。殺し屋は「事が終わったらこれを置く」といって青い鍵を見せる。
ダイアンは「何を開ける鍵?」ときく。
殺し屋は笑って答えない

このように、この映画では謎は周到に隠され、結論への言及はことごとく回避される。
特に後半の、クラブ・シレンシオ以降の場面でのこの「回避の徹底」ぶりは
監督がいかにこの映画の迷宮的アイディアに徹底的に没入し意識的であったことを思わせる。
観る者は、この回避の感覚に身を委ねて、直感と自分への信念をもって接すればいいのだろう。

なんて書いてもどんな映画かさっぱりわからないだろうと思いつつ・・・

***

スコット・コフィという俳優が出演している。
どんな役だったかすこしも思い出せないんだけれど・・

彼はナオミ・ワッツとは仲良しで、マルホランドの頃以降に、自主制作的にワッツ主演の短編をいくつか撮っているようである。
そのシリーズをベースに長編をとったのが「エリー・パーカー」なのだそうだ。

「エリー・パーカー」は無名の女優がハリウッドでがんばる話のようだが、
話だけきく分には、背景は「マルホランド・・」と同じじゃないかと思う。
「マルホランド・・」は映画製作の裏事情を描いた映画としても観ることができるだろう。ハリウッド目指して上京する田舎娘、女友達との確執、監督と女優の色事・・・etc.etc.
そう観ると、繋がりや設定は不自然なところはあるにせよ、実はそう謎めいた話でもないと思う。

とあっさり片付けちゃうのはもったいないので、
そのうちまた観よう。

過去記事

好き度 そりゃもう



↓これも観たい。
ナオミ・ワッツ・プレイズ・エリー・パーカー


ちょっとのだめ顔です。


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観たいモノリスト

2006-11-02 17:38:56 | cinema
忘れないようにアップ(でも忘れちゃうけど)

シュヴァンクマイエル「ルナシー」
もうすぐ公開です。
18日から
わざと先入観をもたずに作品に直面しようと思っているのです。


すごそう



サラバンド
ベルイマンのまさかの新作
だけど眠くなっちゃうかも。
ユーリア・ダフヴェニスってリヴ・ウルマンの若いころに似ている気がする。
エルランド・ヨセフソンはさらに年をとっているなあ。


年をとるってどういうことなのか?


ホステル
いや、そんな観たくないんですけどね。
タランティーノ自体そんなに得意じゃないし。
と思ってたらタランティーノの監督ではなかったし。


なんだかね~~


ナオミ・ワッツ・プレイズ・エリー・パーカー
ナオミ・ワッツだから観たいというだけ。
製作もナオミ・ワッツ
インディーズってことでしょうか。
監督もナオミの恋人役で出演。


いい顔です。


鉄コン筋クリート
まあどうかなと思って。
監督と脚本がどこまでがんばれるか、見ものだと思う。



こんなところにしておこう。



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