80分の1丁目16番地

ペーパースクラッチによる車両作りを中心に1/80、16.5ミリゲージの鉄道模型を楽しんでいます。

115系0番代の製作(その2)

2009-12-11 22:57:10 | 中央東線方面
カンモーター+インサイドギヤ方式のモハ114-806の下回りを組み立てました。

インサイドギヤは手持ち品です。30年以上前にどこかの模型店のジャンク販売で買ったもので、ビニール袋に入ったまま黄銅色の妖しい光を放っていました。
開封して驚いたのは、ジャンクとはいえ新品の売れ残りかと思っていましたが、ウォームに半田が付着していたり車軸ナットが1つだけ違っていたりと、完全な中古品であることがわかりました。とはいえギヤのかみ合わせなども問題ないようなので、そのまま組み立てを続行しました。


モーターはクモハ51013の換装にも使ったMCR3B00です。軸を7mmほどカットし、外径2.4mm(内径2.0mm)の真鍮パイプを介してウォームを取り付けますが、やはりモーター軸は半田が乗らないので、やすりで表面を荒らしたあと瞬間接着剤を塗ってウォームを叩き込みました。
前回はモーターの位置が低すぎたので、今回はスペーサーとして3mmナット2個と2mmスプリングワッシャー1枚を挟んでインサイドギヤに取り付けました。
台車は日光モデルのDT21で、このインサイドに対してはちょっと左右のガタが大きいようですが何とかいけそうです。


ここで仮配線して試運転をしてみたところ走りません。もしやと思って見直してみると、インサイドギヤの絶縁車輪の位置が逆になっていました。
既に台車枠をボルスターに固定した状態からバラすのは大変なのですが、仕方ないので分解して左右の車輪を入れ替えたところ、絶縁ブッシュよりもスパーギヤが大きいためショートしてしまうことがわかりました(下の写真)。だから左右逆についていたわけです。どこのメーカーの品かわかりませんが困ったものです。


原則に反しますが他に方法がないので、非動力側台車をクルッと回転させたうえでモーターへの配線も+-逆にしてちゃんと走るようになりました。下の写真でアース側のコードが不自然にねじれているのはそのためです。


しかしここでまた問題発生。クモハ51に比べるとギヤの騒音がかなり大きく走りも渋いのです。モーターの回転音自体は大変静かなのに残念です。釣りかけ車と交換したいくらい(笑)ですが軸距が違うためそれもままなりません。ギヤの設計か仕上げの精度が低いものと思われます。走り込ませてアタリを付けてやれば少しは良くなるでしょうか。

その他、床下器具はカツミのNo.3000(とりあえずそのまま)、連結器はクモハ、クハと固定編成を組むためエンドウのドローバーです。

これで下回りだけで自走可能な8連ができたわけです。異様な光景になるかも知れませんが明日あたり試運転してみます。
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ポイントマシンの取り付け(ブロック1)

2009-12-10 01:39:57 | レイアウト
コーヒーの出しガラをバラストに使うにはいま少し工夫が必要というのが前回の結論でしたが、シーナリーはさておき、何とか年内に全ブロックをつなげて周回運転までは持ち込みたいので、電気関係の作業を進めることにしました。
今回はブロック1へのポイントマシンの取り付けに関する報告です。

マシンはレマコ社製のスローアクションタイプを全面的に採用しました。聞くところによると現在は生産を終了し、フルグレックス社からほぼ同等のものが発売されているようです。あと3台程度追加購入しなければならないので、店頭在庫がなければこちらを買わざるを得ません。

マシンの取り付け位置ですが、駅周辺は上下2層構造になるため当初は極力台枠裏側に取り付ける予定でした。レイアウトの位置が高いので下側からのメンテナンスが容易と踏んだからです。
しかし実際はレールとマシンが同一面上にある方が遥かにメンテしやすいことに気づき、スペースの制約があるところ以外は台枠上面に取り付け、ストラクチャーなどで隠すことにしました。

ブロック1には7ヶ所のポイント可動部があり、うち2ヶ所を連動にするため6台のポイントマシンを取り付けます。位置は写真のとおりです。


①はダブルクロスの1対を駆動するもので台枠裏側に取り付け、アルミパイプのロッドで連動させます。現段階では未取り付けで今後の作業となります。

②も普通なら連動させるべきところですが、対向するポイントがダブルスリップであるため独立させ、台枠上面に取り付けています。位置的には2番線と3番線の間のホーム端で、小さな便所を作って被せる予定です。写真のように線路と平行に取り付け、L字型のリンク機構(バネ作用あり)を介してポイントを駆動します。


③と④はダブルスリップ用のマシンで、縦に並べて外回り本線の脇に設置しました。これらはバス営業所の建物で隠す予定です。こちらはt1.2mmプラ板から切り出した三角形のリンク機構を介して直角に方向を変えますが、バネ作用はないため、マシン取付部付近の真鍮線を少し余分に曲げて偏移を吸収するようにしてあります。


⑤は台枠上面に取り付けスペースがほとんどないため裏側に取り付けました。リンク機構の詳細は写真のとおりです。この下には1層の本線が走っていますが、既にカーブ区間に差し掛かっているため辛くも干渉は避けられました。


⑥は逆に本線が真下を通るため裏側に設置できず、台枠上面取付けとなりました。真鍮線をZ型に曲げてバネ作用を持たせたリンク1本で真横から駆動しており、6ヶ所の中では最もシンプルな構造となっています。信号扱所、詰所、保線小屋などでカバーする予定です。


どのマシンも取り付け位置やリンク機構がバラバラで一貫性がありませんが、そう何度も作り直すものでもないので、工夫する楽しさを味わいながら工作にいそしんでいます。
コメント (3)
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コーヒー・バラストの実験

2009-12-07 06:52:24 | レイアウト
レイアウト・ツアーでひと通りの様子をお目にかけたので、さすがに2巡目は何かしらの進展がないとカッコつかないよなーというわけで、シーナリーの基本となるバラストについて簡単な実験をしてみましたのでご報告します。

大昔のTMSに「コーヒーの出しガラをバラストにする」という技法が載っていました。確かに色、形、大きさなどを見るとそのままでもバラストに使えそうです。コーヒーを淹れるたびに何となく気になっていたので、使用感や問題点を検証してみました。

コーヒーガラを使うメリットは何といっても安上がりなことです。コーヒー自体はタダではありませんが、飲み終わった後の廃棄物利用と考えればコストはゼロですので、大規模なレイアウトではその効果は絶大です。
そしてもう一つは軽量なことです。既に台枠、路盤、レール込みの重量は1ブロック当たり5~6kgに達しているので、支柱や梁にかかる負担をできるだけ軽くするためにも魅力的な素材というわけです。
レイアウトの下敷きになって死ねればモデラー冥利に尽きるというものですが(笑)、未完成レイアウトの下敷きになるのはごめんです。

■圧倒的に軽いコーヒーガラ
というわけで、まずその重量から検証してみました。
コーヒーガラはよく天日で干して乾燥させます。乾燥が甘いと製作中にカビが生えるらしいので、ここはしっかり乾燥させます。


念には念をとオーブントースターに入れたら焦げてしまいました!(右側)
これではまるで石炭です。SLや機関庫がらみのシーナリーに使えるかも知れません。


市販のバラスト素材と比べてみます。今回比較対象にしたのはモーリンの「Rストーン(1/80バラスト ローカルⅡ)」で品番No.52Tという旧製品です。
さらに参考として手元にあったTOMIXの「シーナリーバラスト(ライトグレー)」(品番8133でこれも古い)も比較してみました。Nゲージ用なのであくまで参考です。


ワンカップ大関のフタにすり切り盛って重さを量ります。結果は次のとおりでコーヒーガラが群を抜いて軽いことがわかります。※カップ重量差し引き後
 ●コーヒーの出しガラ…10g
 ●Rストーン…36g
 ●シーナリーバラスト…23g(参考)
ちなみにRストーンの原材料はケイ砂(石英)だそうです。


■ふるいにかければそこそこ見られるかも
次に粒子の状態をみてみます。
市販品(Rストーン)はさすがに粒子が揃っていて、よく見ると1つの石の表面にも適度な凹凸があり非常に実感的なのがわかります。コーヒーガラより大きめです。
一方のコーヒーガラは粒子の大きさも形もバラバラですが、ふるいにかければ何とかなるかも知れません。

↑Rストーン粒子


↑コーヒーガラ粒子(黒いツブは焦げたもの)

■施工性は最悪!工夫が必要
次にテストレールを使って実際に撒いてみます。
左がコーヒー、右がRストーンです。さすがにこうして比べると「石」という感じではありませんが、粒子を揃えれば少しは近づけそうで期待が持てます。


教科書通り中性洗剤を混ぜた水で湿らせたあと、これまた中性洗剤を含ませたボンド水溶液をスポイトで滴下します。
と、ここで問題発生!
Rストーン(やTOMIXシーナリーバラスト)はさすがに研究された素材だけあって気持ちよく水溶液を吸い込んでくれるのに対し、コーヒーガラは見事にはじき返してきます。はじかれた液は軽いコーヒーガラを乗せて枕木上に流れたり、水滴のまま斜面を流れ落ちたりして手が付けられません。
湿らせ方が弱いかと思いさらに霧を吹いてもダメ、ボンド水溶液の洗剤を足してもダメで、最後には洗剤の泡だらけになってしまいました。。。


しかも時間とともに水を含んだコーヒー粒子は膨れ上がり、最後には枕木の間に盛り上がってしまうありさま。粒子の大きさはRストーンとほぼ同じか、それ以上になっています。


■実験結果と対策
というわけで実験の結果、安くて軽くて質感もそこそこだが施工性に問題あり、という結論が出ました。

粒子の問題については、直径1.2mm前後になるようなふるいにかけてやれば解決しそうですが、細かいのと大きいのを両方仕分ける手間が必要です。

ボンドの吸い込みの問題はちょっと難問です。コーヒー豆には相当量の油脂分が含まれています(だから美味しいのですが)。恐らくこの残留油脂分が多いために界面活性剤が効きにくく吸い込みが悪いのだと思います。
今のところ思いつく対策としてはこんな感じでしょうか。

案1.コーヒーを淹れた後もたっぷり湯を注いで完全な“出がらし”にする
案2.コーヒーガラを中性洗剤で洗ってから乾燥させる
案3.完全に乾燥させず生乾きのうちに散布する(防カビ剤を混ぜる必要あり?)
案4.初めからボンド水溶液に混ぜてペースト状にして盛り付ける

何か良いアイデアがあればお知らせ下さい。







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115系0番代の製作(その1)

2009-12-06 01:41:52 | 中央東線方面
客車編成を仕立てる傍ら、数ある当鉄道の仕掛品のなかでも大物に属する115系0番代8連の組み立てにも着手してしまいました。

↑8両分のパーツがぎっしり詰まった引き出し

実車は中央東線の普通列車の電車化のため1966(昭和41)年に登場したもので、富士急線乗り入れに際し編成単位を3連とする必要から、登場当時は中間にサハを2両挟む面白い編成を組んでいました。モハ114は狭小トンネル対応の800番代です。

モデルも実物どおりの8連とし、一応次のような車号を決めましたが必ずしも現車をモデル化しているわけではありません。

↑松本
クハ115-177
モハ114-815(M)…>MPギヤ
クモハ115-15
サハ115-3
サハ115-16
クハ115-190
モハ114-806(M)…>カンモーター+インサイドギヤ
クモハ115-6
↓新宿

ボディはお馴染み小高模型の111系ペーパーキットで、クハの在庫が僅少だったことからクハ111を2両とモハ110を6両購入しました。別途「東海型前面」も購入してあり、モハのうち2両をクモハ化します。もう2両のモハは車端をWCに改造してサハ化します。

モハ114-806がカンモーターなのは、クモニ83又はクモユニ82(場合によっては両方)を併結した場合、MPギヤが2両だと駆動力が過剰になるためです。むろん本音は1万円以上もする走行ユニットを2両分調達する勇気がないだけですが…

クハ115の主要パーツです。8両とも側板にはサフェーサーを吹いてあります。


例によってなるべくキットオリジナルのイメージを尊重して組むことにしていますが、昨今のプラ完成品とのバランスなどを考え次のような変更を行います。
1) ドアを真鍮プレス製に交換(強度UPとHゴム表現)
2) 窓サッシをアルミテープで表現(同梱のプレスボードのサッシは桟が太いため)
3) 妻板を新製(同梱のプレスボードの妻板形状がビミューなため(^^;)

一方、床下は少し手を抜いてカツミや小高のプラ一体成形品を使います。
台車は日光モデル製でモハとクモハはDT21、クハとサハはTR62です。

上の写真ではすでに下回りが完成していますが、モハ114以外は他の車両も下回りだけ先行してほぼ完成しています。
あとは地道にボディを組んでいくだけです。
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いよいよ今年も押し詰まってきました

2009-12-03 14:52:53 | 総務部
今年ももう残り1ヶ月を切りましたね。気分転換にレイアウト(ブログの!)を3カラムに、テンプレートを季節のものに変えてみました。ちょっと寒系色強すぎかな?

9月に個人事業主になったので12月末で決算をして青色申告をしなければいけません。初めてのことづくしで大変です。もっとも、たいした取引もしないのにハイスペックな会計ソフトを入れて格闘している自分が悪いのですが…


Photo:パリの小さな雑貨ショップにて(2008/12/15)
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