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狸の兄弟

2005-09-06 09:23:26 | 平戸
大型の台風が九州の縦断しようとしています.段々風がひどくなっています.庭中木の葉を敷き詰めたみたいになっています.

ところで一昨日狸の兄弟と思しき三匹が庭に出てきました.我が家の庭には狸やイタチやテンが時々出没します.数年前には狸の間に毛が抜け落ちてしまう病気が発生して、その狸を初めて見つけたときには、新種の動物がいると興奮したものです.何しろ奇妙ないでたちだったのです.所々毛があって胴体は皺が見えていたのですから.

夫は狸が通るとにわかに飼育係に変身して、獣道に餌をおいてやります.が飼い猫のシマはそれが許せません.何、我輩のテリトリーに他人(?)の餌?とばかりに見張りに立ちます.十年以上も前でしたか、ある日狸が我が家の犬、エスの餌を狙ってやってきて、エスに追い詰められ細い裏溝で身動きが取れなくなりました.吠え立てられて震えているのを見つけましたが最初は何がいるか判りませんでした.お箸の先に餌をさしてやってみると食べたので、その顔を塀状になっている下の隙間から確認しました.

助け出さねばうるさくて眠れません.それで先ずエスを閉じ込め、古いシーツを噛まれないようにと分厚く折り、やせて細い私はその隙間に入り込みました.狸の表情豊かな顔を鮮明に見ました.オトナシクシナサイネと言い聞かせながら、狸にシーツをかぶせしっかりと捕まえました.抱えあげて後退り、何しろUターンは出来ないのです、狸があんまり動けないくらいなのですから!狸もびっくり、もがきます.落としたら大変としっかりつかみます.半分後ずさりしたところで、狸が顔を出すことに成功、私の親指に噛み付きました.仕方がない!手を離せません!狸の口ってとんがっているのだなーと妙なところに感心しながら、無事救出、用意した移動用ポリバケツに収監しました.

ところが狸って本当に狸寝入り!!するんです.おならもするんです.スカンクみたいです.生理的には気絶状態なんでしょうね.餌もいれてエスから離れたところにバケツの蓋を開けて放置しました.やれやれと安心したのですが、私は噛まれたほうの腕がしびれてきたことに気付きました.仕方がない、夫は学会でいません.抗生剤を飲んで、知り合いの外科医に電話をかけました.狸にですかああ!それでいいでしょう?と呆れられました.ところが狸は餌に味をしめたのか、また来るんです.もう放っておきました.そのうちエスも吠えなくなりました.狸に噛まれた経験って貴重です.

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