「山」旅の途中

40代後半になって始めた山歩き。自分はどこから来てどこに行くのか。光、空気、花々の記憶を留めたい。

秋の入口 藻岩山

2009-09-06 16:25:43 | 藻岩山

一週間前、まだ青々としていた藻岩の森が、きょうはうっすらと黄色を装う。

色づくというより、緑が静かに抜けていくような。

夏から秋への衣替え。

トンボが増えた。日差しものどかで、どこか気だるい。9月には入って季節は確かに進んだ。

大雪山は紅葉が始まったと聞く。が、きょうの天気予報はかんばしくなく、遠出をあきらめた。

100人を軽く超える登山者が列をなす。皆同じような動機なのかしら。きょうの藻岩山は、とてもにぎやかだった。


(写真: 黄葉が始まった森)

登山路には、わずかだが落ち葉も散っていた。

葉を散らす風がさわさわと渡ると、汗が冷えて心地よい。視線を森の斜面に移すと、草木の実も赤や紺色に染まっていた。


(写真:オオカメノキの実が色づく)


(写真: オオアマドコロ)


標高531m、頂上は大勢の登山者で大盛況。携帯電話のカメラを柵の基石に向けている若者がふたり。

その視線を追うと、被写体はカナヘビだった。シャッターを押したら、チョロといなくなった。

カナヘビ、藻岩山で初めて見た。尻尾が実に長い。

何度登っても、新たな出会いがある。ここは、本当に素敵な山だ。



(写真: ヘビの名も実はトカゲのカナヘビ)