「山」旅の途中

40代後半になって始めた山歩き。自分はどこから来てどこに行くのか。光、空気、花々の記憶を留めたい。

狩場山に登る 日本海と太平洋を望む

2008-08-21 22:37:45 | 道南の山々
(写真:島牧村の海岸線から望む狩場山)

8月17日の登山記録:
島牧村の新道コースから狩場山(1519.9m)に。4合目まできれいに笹刈りされた登山道を行く。高度を上げるに連れて、木々の間から花の名山・大平山が見えてくる。その背後には羊蹄山やニセコの山々も。


(写真:大平山と、その背後に羊蹄山)

4合目を過ぎてしばらく進むと、ハイマツ帯に出る。眼下に瀬棚町と日本海、そして奥尻島。意表をつく奥尻島との出会いに、息を呑んで感嘆。その距離、手が届きそうに近い。やがて、狩場山の全容が見えてくると、6合目に達する。ここから太平洋のかなたに駒ケ岳が覗く。日本海と太平洋。ふたつの海を見渡す絶景の登山路だ。

(写真:瀬棚町と奥尻島)

7合目から8合目にかけての斜面には気持ちの良い花畑が広がる。ウメバチソウが全盛。雪解けの遅さを物語るように、初夏の花、エゾカンゾウやシナノキンバイがまだ咲いていた。一方で晩夏から秋の花、コガネギクやエゾホソバノトリカブトも。夏と秋が行き交う不思議な空間だ。


(写真:ウメバチソウ)


(写真:エゾカンゾウ)

山頂に達すると、日本海側から登ってくる茂津多コースと出合う。須筑川の渓谷も深い。先週登った雷電山を西端とするニセコ連峰、積丹半島、札幌の無意根山、苫小牧の樽前山、さらに松前の大島、小島まで見える。
道央の札幌から道南の松前まで見通すとは・・・あまりの居心地の良さに1時間ほど滞在する。道中一緒となった大阪の男女3人組や函館の男女3人組、深川の老夫婦らの皆さんとの会話も楽しかった。山の魅力が人を引き寄せる。

(写真:茂津多コース)


(写真:東狩場山の背後に羊蹄山とニセコ連峰)

登山口より下の山麓は広大なブナ林に覆われていた。秋には黄金色に輝くことだろう。
「また来たいな」と、素直になれる、すがすがしい山だった。

(写真:狩場山のブナ)

※06時40分:新道コースから入山
 07時20分:4合目
 07時35分:ハイマツ帯に出る。奥尻島を望む
 08時00分:6合目 駒ケ岳を望む
 08時15分:7合目 花畑
 09時00分:9合目
 09時35分:山頂
 10時40分:下山開始
 12時35分:登山口に戻る

 千走川温泉 500円 登山口から近い小さな一軒宿。熱くなく、鉄の匂いがする素朴なお湯が肌にやさしい。