四季・めぐりめぐりて

近隣の城館跡・古墳などの史跡めぐりなどをぼちぼちながらやっています

蓮生堂~熊谷次郎直実墓~(埼玉県美里町)

2021年05月29日 | 史跡・遺跡・文化財


名 称:蓮生堂(れんしょうどう)
種 別:小堂
指 定:-
所在地:埼玉県児玉郡美里町大字下児玉字熊谷

源頼朝に「日本一の剛の者」と称された武将「熊谷次郎直実」の遺骨が埋葬されていると伝えられている
小堂(蓮生堂)が美里町下児玉にあるとのことで訪ねてみました。
「蓮生」とは直実の法名でもあります。




小山川西岸の道路沿いに建てられている『蓮生堂』説明板標識




善台寺の跡地に建つ「熊谷公会堂」の裏に『蓮生堂』はあります
蓮生堂そのものよりも枝垂れ桜の「熊谷桜」の方が有名なようで桜の季節には多くの方が訪れるようです




枝垂れ桜の枝に包み込まれるようにある蓮生堂の小堂




改修してからまだ何年も経過していないようです




扉は開きませんが格子の間から中を  石祠です




【蓮生堂説明板】

 『蓮生堂』は、美里町大字下児玉字熊谷の地にある小堂である。この小堂は、町の北西部を流れる小山川西岸の熊谷
公会堂の裏手に建っている。ここに「熊谷次郎直実公の遺骨が埋葬されている」と言い伝えられている。
 大字下児玉の旧家には、文化11年(1814)に、京都黒谷の金戒光明寺から届いた依頼状があり、『武蔵国児玉郡誌』
(1927)という書物に残されている。そこには、おおよそ以下の内容が記されている。

 熊谷次郎直実公(連生法師)は、建永2年9月4日に年齢75歳で亡くなり、その時に家臣であった下山上総介直明が、
蓮生法師の御骨を十条の墳墓に埋め、分骨して黒谷の法然上人の元へ持参し、その半分を五輪塔の下に埋め、残りを宝
蔵に納めた。
 下山直明の嫡子藤九郎、十条の郷に居住す、・・・下山大和守信直御盛の時に、連生法師の墳墓を改めて一宇として
熊谷山蓮生院と号す。この蓮生院に入道直実殿の白骨を葬ると云う事が、当山御廟所の旧記にみえる。
 直実公の御遺骨を当山に再度分骨していただきたい。
                               (武蔵国児玉郡誌「申送状」意訳)

 また、安永元年(1772)に書かれた『武乾記』にも、「下児玉村之内熊谷に熊谷次郎直実の墓あり・・・」とある。
その真偽は不明であるが、当時、直実公の墓が下児玉の熊谷の地にあると伝えられていたことが分かる。

再びここを訪ねるときがあるとすれば枝垂れ桜が満開の時にしましょう!!

散策日:令和3年(2021)5月14日(金)

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。