ばばちゃんのおっちゃんの日本語の先生への道

日本語の先生になろうと一念発起いたしました。

その165 まるごと

2018-05-13 19:57:33 | 6.私の感想・考え

まるごと

 国際交流基金が奨めています「まるごと」を見直してみました。私が国際交流基金に期待しますのは、経済的に恵まれず、来日も出来ない若者に、無償でテキストを提供して欲しいということです。例えば、中級程度までのテキストを揃えるとなりますと、1万円前後の金額になります。彼らにとって見ますと、それは、およそ一カ月分の給料になります。年金生活者の私でも一式揃えるとなりますと、思案してしまいます。必ずしも皆さんがパソコンを持っているとは限りませんが、どなたかがダウンロードし、ダウンロードしたものを、更にコピーをして、少しでも多くの方にテキストが行き渡らないかと考えます。現に、既存の教科書の本冊を一冊まるごとコピーしたものをお持ちの学習者がいます。また、彼らにとっての難点は、生の日本語に接する機会がほとんどないことです。最近では、若い学習者は、皆さん、スマホを持つようになってきていますので、スマホで使える音声の付いた使い易いアプリ、教材を提供して欲しいと考えています。

 「まるごと」のサイトをチラッと見て、ダウンロードと有りましたので、「考え方」「やり方」が変わったのかなと飛びつきましたが、音声と単語帳だけで、本冊のダウンロードがなく、何も変わっていないということでガッカリしました。私が海外で経験しましたのは、現地で辞書を購入しますと、同じ内容のものが半値以下で手に入ったことです。韓国でも中国でもそうでした。テキストもそういうようにならないものかと考えます。手にしました「まるごと」は、用いておられる用紙も立派なものです。立派なテキストを作るだけでなく、せめて、彼らが手に入れ易い廉価版を作れないのでしょうか。

 「まるごと」の内容につきましては、以前の「文法・文型シラバス」の繰り返しかと思っていましたが、実は、そうではなく、最新のヨーロッパの言語教育の考え方に倣ったやり方で、「会話(タスク)優先指向」になっているようです。考え方として、私の考えに叶っていそうなので、本冊を図書館から借りてきました。点検したいと考えます。

 留学生向けは、取敢えず現状のままでよいとしましても、それ以外の一般の人向けにはこちらを利用する方向付けをしっかりやる必要が有ります。日本語能力試験も、今までのものとは別に、「まるごと」の教育方針に基づいたテスト方法や設問が必要でしょう。

 今、思い付く私の作業は、テキストの順番に従って、Quizletに単語のデータをアップロードすることです。前述の音声のダウンロードでは、スマホでは取り扱いにくいので、せめて、Quizletを利用して、単語と一緒に音声も覚えていただこうという考えです。「まるごと」が、良く出来ているとしますと、既にテキストを手に入れている人も、これから手に入れる人にも、聞いたことのある単語が出てきて、役立つであろうと考えます。日本人に聞き取ってもらえる単語を増やせば、初歩の会話もできますし、間違いなく、テキストの進度も早くなるでしょうし、確実なものになるでしょう。

 


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