ホタルの独り言 Part 2

ホタルの生態と環境を52年研究し保全活動してます。ホタルだけでなく、様々な昆虫の生態写真や自然風景の写真も掲載しています

龍ヶ窪の水景

2020-11-19 21:49:37 | 風景写真/湖沼

 龍ヶ窪は、竜の伝説が残る決して濁ることのない神秘の池である。

 龍ヶ窪は、新潟県津南町の標高450m付近の河岸段丘地にあり、苗場溶岩層とその下の魚沼層群との境から湧水で、水量毎分30トン、日量43,000トンの池の水が1日に1回入れ替わり、決して濁ることがないと言われている。池の周辺の林相が変化に富み自然環境がすぐれていることから、1974年に新潟県の自然環境保全地域に指定され、1985年には環境省名水百選に選定されている。
 この地域には河川が無く、水利用は全てこの地域一帯の湧水群に頼っている。この龍ヶ窪には多くの昔話が存在し、これを守る2つの集落はそれぞれの神社を有し、毎年7月に祭礼を行っている極めて神聖な池である。

 津南町には「中子の桜」やトンボの撮影で何度も訪れており、龍ヶ窪の存在も知ってはいたが未訪問であった。リサーチでは、新緑の季節の早朝の光景が美しいようだが、今回はロケハンのつもりで寄ってみた。
 十日町の星峠で星景を撮り終え、道の駅 「信越さかえ」で車中泊。翌朝は6時に龍ヶ窪の駐車場に止めて散策を開始した。津南は、季節の進み具合が早いようで、紅葉はほとんど終わりの状態。天気は良いが風が強く、冬の到来を感じた。遊歩道をゆっくりと歩きながらロケハンしたが、なかなか絵になる場所がない。新緑や紅葉のピークならば美しいだろうと想像できるが、岐阜県の「モネの池」を訪れた時の気持ちと同じで現実の光景には感動が湧いてこなかった。「美しいものを 一番美しい時に 美しく写す。」がモットーであるが、美しい時に訪れなければ、それは叶わない。それでも、この日この時に一番美しいと感じた部分にカメラを向けてシャッターを切った。次回は、新緑の季節に是非訪れたいと思う。
 龍ヶ窪には、5月頃には相当数のクロサンショウウオが繁殖するため池に集まり産卵を行うようであり、梅雨前にはモリアオガエルの卵塊が無数にみられ、湧水口には化石昆虫と呼ばれているトワダカワゲラが多産するというから、それも楽しみである。

 今回は、写真と同じカットを動画でも撮影したので、癒しの音楽を添えて編集した。動画の方が、現実的な美が伝わるかも知れない。

お願い:なるべくクオリティの高い写真をご覧頂きたく、1024*683 Pixels で掲載しています。ウェブブラウザの画面サイズが小さいと、自動的に縮小表示されますが、画質が低下します。Internet Explorer等ウェブブラウザの画面サイズを大きくしてご覧ください。また動画においては、Youtubeで表示いただき、HD設定でフルスクリーンにしますと高画質でご覧いただけます。 龍ヶ窪の写真

龍ヶ窪の水景
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F5.6 1.3秒 ISO 100 +2/3EV(撮影地:新潟県津南町 2020.11.15 6:43)

龍ヶ窪の写真

龍ヶ窪の水景
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F3.5 1/4秒 ISO 100 +1EV(撮影地:新潟県津南町 2020.11.15 7:00)

龍ヶ窪の写真

龍ヶ窪の水景
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F3.5 1/4秒 ISO 100 +1EV(撮影地:新潟県津南町 2020.11.15 7:01)

龍ヶ窪の水景(BGM付き)
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO(撮影地:新潟県十日町市 2020.11.15)

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